アメリカの対日政策8

韓国や中国だけがゲンキンな行動をする国ではありません。
アメリカの正面の敵・・挑戦者として中国が浮上して来くると、日本の利用価値が出て来たので、アメリカは急遽日本イジメ方針を変更することになって忙しいことです。
アメリカ軍は中東方面との2正面作戦能力が低下して来たことから、日本に基地を置くだけでは十分に対処出来なくなってきました。
(中東やウクライナ問題を含めると3正面作戦と言う史上例のない事態になってきました。・・こう言う事態になると史上多くの王朝衰亡が始まります)
日本が基地を貸してくれるだけは物足りなくなって来た・・ある程度軍事的にも補完的協力を求めないと、フィリッピンその他へのアメリカの防衛約束を果たせなくなって来ました。
4〜5年前から始まった沖縄からグアムへの主力軍移転計画は、騒音被害等に悩む沖縄住民のためではありません。
ソ連崩壊後、戦略上世界地図で見れば、沖縄に兵力が偏っていても仕方が無い・・中国の台頭をにらめば南方方面へ重心を移すしかなくなったことが明らかです。
また弾道ミサイルの発達や航続距離の伸びもあって、後方基地をもっと後方に移す必要が出て来ました。
(在韓米軍撤退の動きも同じ半島内に駐留していたのでは近過ぎて奇襲攻撃による被害が大き過ぎる判断でしょうし、沖縄は後方基地としては、中国や北朝鮮から近くなり過ぎたことによります)
ロシアが腕力に訴えるようになって来ましたが、その方向は衛星国から離脱した東欧やバルト諸国に向いていて、日露関係は当面危機感がありません。
そうなると、北方に偏った千歳や三沢基地の比重がぐっと下がって来るのは当然です。
ソ連崩壊後、アメリカにとって、今後は日本の利用価値がないと思って日本の悪逆非道性を中韓と組んで世界に虚偽宣伝して来たのですが、イザとなれば飽くまで信義を守って味方を続けてくれそうな信頼出来る大国は、アジアでは日本しかありません。
今では、日本の軍事力をもう少し引き上げて、日本の自国防衛だけではなく、集団自衛権行使容認へ制度変更させて、アメリカ軍事力補完勢力に育てたいのがアメリカの本音になっています。
アメリカはその時々の自国の都合で日本を突いたり引いたりしているだけではなく、シリアやアフガンその他世界中でいろんな勢力を無定見に利用出来るときだけ利用するようなことをやりまくって来ました。
このような目先の利害で育てたり、敵にしたりの繰り返しでは、世界中どこでもアメリカを心から信頼する勢力が育つ訳がなく・・長期的には信用を失って行く・・世界中で真の友人が育たないでしょう。
日本は何をされても犬のように怒りもせずいつも忠実・・これが日本の特徴ですから簡単に「いい加減にしろ!」とは言わないまでも、アメリカとはこういう国だとみんなが思うようになって行くのは、アメリカにとって得策ではありません。
自分の足元が中国に脅かされる事態になると、また日本の協力が必要になって来たので、米国も今まで通り中韓による日本批判を背後で後押ししていられなくなってきました。
とは言え、戦後秩序に関しては今更「アメリカの方が悪う御座いました」とは言えないジレンマになります。
安倍総理に靖国参拝されると中韓の言うとおりの「戦後秩序への挑戦」になって、アメリカが日本の味方になり切れない・中韓の思う壷にはまるので「失望した]と言う表明になるのでしょう。
アメリカ自身が日本が全て悪いと言う「戦後秩序が誤りでした」と言えばモノゴトがすっきりしますが、これを言えないから中韓や日本左翼・文化人がこれを利用してややこしい展開になっているし、日本の左翼・親中韓派と中韓両国がその矛盾につけ込むようになります。
アメリカとしては自分に都合がいいときだけ日本を利用出来るときだけ利用したい・・用がなくなればいつでも放り出すカード温存のために、日本悪玉論を完全に棄てることが出来ないのでしょう。
アメリカはそれまで人類の智恵として積み上がって来た戦時国際法(日本もアメリカも調印していた条約)を無視して、違法・残虐な対日戦争(民間人殺傷目的の空襲など)をして来た上に、占領時の国際法に明白に違反して違法な対日占領政治をして来た罪悪感がでっち上げ戦後秩序こだわるしかない状態に陥っています。
アフガンやアラブ諸国では都合によって、あちらのゲリラ〜こちらのゲリラ勢力を支援したり敵にしたりしているのと同じで統一理念も何もありません。
欧米諸国は、過去の植民地支配の蛮行を素直に世界中に謝らない限り、世界平和実現・テロの根絶は不可能に見えます。
アメリカの言うテロとの戦いとは言わば、欧米の作った国境線変更要求を含む欧米の作った秩序への挑戦を許さないと言うことに外なりません。
今回のシリア空爆の根拠はアメリカ人等がテロで殺されたからと言うのですが、そんなことが許されるならば、どこかの国で自国民が殺されると軍事介入・侵略出来ることになってしまいます。

アメリカの対日政策7

国際政治では、自分は平和愛好家ですと何回宣言をしても何の意味もありません。
平和を維持するにはこれを裏付ける軍事力が必須ですが、国際平和を維持するには、アメリカ一国武力では手に負えなくなって来つつあるのが現状です。
この意味でも非武装化すれば平和が来ると言う意見は、どこの世界にも現実には存在しない空論であることは、誰の目にも明らかでしょう。
国連自体が平和維持のために、加盟国の武装義務を命じていると言われています。
今回の「イスラム国」(どこの国も承認していませんが、そう言う名称を使用しているテロ組織ですが一定の支配地域を持っていますから、国を名乗ることは間違いとは言えません。)攻撃にもアメリカ単独では困難なために有志連合が必要になっているように、アメリカにとって地域ごとに信頼出来る味方が必須になってきました。
アメリカの国力は徐々に低下して来たことは誰の目にも明らかでしたが、リーマンショック以降アメリカの国力低下(・・経済力低下→軍事費削減が具体的日程に上ってきました)がはっきりして来ました。
中国がアメリカの経済縮小や軍事費削減等を見て自信を持ってしまい、周辺国に対して武力を前面に押し出しての傲慢・挑発的な態度が際立ってきました。
国際政治は正義や信義よりは、「力次第」と言う現実を露骨に示しているのが中国・ロシアであり、これに従おうとしているのが韓国です。
軍事力・経済力を露骨に前面に押し出して既成事実化しようとしている中韓両政府に親近感を示す親中韓派の文化人が、(中韓の武力増強に沈黙して)国内向けには非武装平和論に固執して、日本防衛強化に反対するのは矛盾しています。
アメリカは北朝鮮やソ連、中国との対立時代には、自分自身が強かったので日本列島がアメリカにとって浮沈空母・・列島の米軍基地を無償使用出来たり、部品や汎用兵器の供給基地・安保条約だけで充分・良かったのです。
だから軍事条約としては極く例外の一方的な条約・・アメリカ軍が日本を守るだけで日本がアメリカに軍事協力する約束が入っていませんでした。
相互条約の場合、日本の軍備を認めるしかないので、アメリカは日本の軍事力が次第に育つのがイヤだったのでしょう。
「俺が守ってやるからあんたは軍備はいらないよ!と言う殺し文句でずっとやっていたのです。
「俺が働いて十分稼ぐからあなたは家で専業主婦で良いよ!と言うのに似ています。
これが左翼のスキな非武装平和論の根拠でした。
ソ連がなくなった時点では中国はまだアメリカに従っていたし、当時ジャパンアズナンバーワンと言うホンが売れる時期でしたから、世界最強となったアメリカは、そのころから日本の台頭阻止が中心目的になりました。
これが日本のバブル期からバブル崩壊後の世界地図でしたから、日本はまさにアメリカによって、孤立させられていたし、アメリカの思惑どおりに日本は失われた20年に陥りました。
(私は経済成長しなくてもいい時期があると繰り返し書いてきたように、良いチャンスだったと思っています・・ここでは外形を書いています)
ところが、リーマンショック直前ころから、アメリカの弱体化が見えてくると中国が遠慮なく尖閣諸島侵犯行為やフィリッピンや東南アジア諸国を武力で脅迫し始めました。
今度はアメリカに対する挑戦者が中国に代わり、米中対立が表面化して来ると、これからは中国の時代だとばかりに露骨に目先の利益にすり寄る・・韓国が直ぐに中国寄りを明らかにするようになって来ました。
ちなみに韓国の行動原理を事大主義と言いますが、どこの国でも民族・個人・企業でも強い方になびくのは自然の流れであって韓国に限りません。
韓国に限って事大主義と強調されるのは、現金過ぎること・・オブラートに包む処世術の拙劣さにあるだけです。
朴大統領は今年7月ころ習近平訪韓時に今年に入って、もう5回も中韓首脳会談をやっていると中韓の関係強化を国際的に誇示したばかりです。
ところが頼ったばかりの中国が公害問題でどうにもならなくなり、同時に経済失速で中国が日本の投資を期待するしかなくなって、イキナリ対日低姿勢外交に転換してしまったので、言わばはしごを外されて大慌てになって来ました。

アメリカの対日政策6

アメリかの対日政策の変遷に話題を戻します。
世界一強になったつもりのアメリカが増長した結果自ら招いたとも言えますが、最近ではあちらでもこちらでも戦火が拡大して、モグラ叩きのようになって収拾がつかなくなって来ました。
9月25日に書いたように、あちこちの政権反対派を育成して来たのが、鬼子になって育って来たのですから、言わば自業自得とも言えます。
昔は武器も限られていたし、ゲリラ戦術があまり発達していなかったので、傀儡政権を少し脅かす程度の程々に力を持っていて、傀儡政権が困れば近代兵器を投入して蹴散らしてやる・・こうして恩を着せておくのが、宗主国にとって便利な存在でした。
日本で言えば汚職等のリークで政権批判を起こさせては、適当なところで沈静化させて恩を売るし、対外的には、今後はアジアの時代だとなれば、今のうちだと中国をけしかけて、日中韓の対立を煽り、日本やフィリッピンなどにアメリカに頼るしかないと思わせるなどをして操縦に成功してきました。
このやり方は一定の組織集団間の争いのばあい、双方共にその組織・利権を根底から失いたくないことから、適当なマッチポンプ方式がずっと成功して来たのですが、ベトコン以来、失うべきもの・拠点を持たないゲリラ戦術に対しては適当な落としどころがなくなったことと、圧倒的な近代兵器投入で圧倒的に鎮圧する方法が利かなくなったので無理になってきました。
アメリカによる今回の「イスラム国」空爆は拠点を叩くには効果がありますが、拠点の分散が特徴であるゲリラ勢力にとっては、それほどの痛手がありません。
空爆の成果として発表されているのは、安物をいくつか壊した程度であって使用した戦闘機一機あたり百億円単位のコスト(撃墜されたわけではありませんが・・)と比べ物になりません。
現在の世界情勢は、中国の歴代王朝末期にあちこちで暴動が頻発して、収拾がつかなくなって来た状態と結果は似ています。
特に今回の「イスラム国」と言うスンニ派テロ集団の台頭になって来ると、敵味方が入り交じっていて、スンニ派を叩けばアメリカの敵視しているシリア政府が助かると言う状態で、アメリカがどちらの味方をして良いか「解」さえ見つからない程の混沌ぶりです。
本来植民地政支配の分捕り合戦の都合と、支配地内で部族・宗派に分かれて対立抗争を繰り返せば、植民地支配に好都合と言う思惑で、西欧列強が民族宗派の生活区域を意図的に無視して線引きした国境線に無理があります。
「イスラム国」はこの植民地時代の秩序そのものを壊そうとしていて、(日本で言えば戦後秩序の見直しにアメリカが必死になるのと同じです)従来のゲリラとは違うことから、欧米諸国は同ゲリラは如何に残虐かなど宣伝して、その鎮圧に必死になっているのでしょう。
これをどうするかは、現地人の主体的行動に任せておいて数十年〜百年単位の抗争が必要ならば、やるだけやって落ち着くのを待っているのが基本でしょう。
ただし、当然その責任は西欧元列強・・旧植民地支配国にありますが、武力介入で解決しようとするのは筋違いの責任の取り方ではないでしょうか?
欧米・・部外者にとってはこの「解」さえない・・到達点が決まらないのに、オバマは急いで空爆等を開始する決断をしてしまいました。
オバマ大統領は「やるべきときにやる決断が出来ない」と批判されたために、慌てて「やるべきではない決断をした」ことになります。
これが一般的理解ですが、もしかしたら、欧米の介入によって勝敗がつかない泥沼化を期待して、欧米の引いた線引き=秩序の修正を遅らせる・・ひいてはアラブ現地人による自律的解決を遅らせる深謀遠慮かも知れません。
アメリカのよろめき・・オバマの頼りなさを見て、すかさず中国(尖閣諸島や南沙諸島)やロシア(クリミヤ占領・ウクライナ)がアメリカに対して鼎の軽重を問う動きに出て来ました。
オバマ大統領は就任早々にノーベル平和賞を受賞しましたが、結果を見れば分るように平和論さえ唱えれば平和を維持出来るものではなく、逆説的ですが武力の裏付けがあってこそ平和維持出来ることがわかります。

アメリカの対日政策5(日本孤立化政策2)

マスコミは韓国のように外資が入らない・・外資支配下に入らないのは日本経済に魅力がないからだ・外資の入り易い仕組みにすべきだと(法人税減税を含めて)しきりに宣伝しますが、これも朝日新聞同様の外資利益代弁の一態様です。
車で言えば国内市場が一定とした場合、外資・GM・ベンツ等が進出して国内生産を始めれば国内自動車会社の生産規模がその分縮小するしかないのですが、何故これが日本民族の利益になるのか考えれば分ります。
ある産業が、井の中の蛙で国際競争力がないのに関税で守られているならばジリ貧ですから、輸入増大→外資参入で活性化(農業で言えば外資以前に国内他業種の参入障壁撤廃)すべきですが、車その他多くの先端分野で国際競争に勝っていて世界中に進出している状況ですから、外資の方が、恐れをなして日本進出出来ないのは当然です。
競争する力がなくて尻込みしている外資に補助金までつけて進出させる必要がありません。
負けている分野でこそ他業種や外資の進出が起きるのであって、妨害さえしなければ(我が国は関税障壁が世界一低い)敢えて優遇しなくともドンドン入ってきます。
日本企業も同様で、現地企業に負けずに進出してやって行けると思う国にだけ進出するものです。
日本の大企業が何故欧米資本の傘下に入る必要があるのかについて、マスコミの説明がなく外資に見放される・孤立すると言うばかりです。
欧米の傘下に入れば、アメリカその他で嫌がらせを受けずに活動し易くなると言うことでしょうか?
殆どの大企業が欧米資本の傘下に入った韓国は、欧米の支援で超円高ウオン安の仕掛けをして貰って、日本企業キラーぶりを発揮して来たのは周知のとおりです。
韓国は、アメリカの期待に応じて忠実な役割を果たして来たことになります。
米英は昔から現地住民・近隣異民族や異宗派同士の敵対競争を利用するのが植民地支配の基本政策であり、その応用編でした。
約20年間以上にわたる日本たたき・孤立化政策(欧米の好きな「失われた日本の20年」と言うキャッチフレーズと同じ期間です)は実際には成功しなかったと思っています。
欧米の手先として韓国企業を競争相手に仕立てた政策は、曾ての輸出花形産業であった家電業界では松下やサンヨーその他が最終製品ではそのとおりになりました。
韓国は部品等を作る中小企業が育てないまま、財閥系の大工場が日本から基礎部品を輸入して組み立てるだけのために効率よく成長出来ましたが、いつまでたっても日本から基幹部品を輸入しているのでは、日本企業の支配下に事実上おかれてしまうことになりました。
日本の場合、海外工場進出によって完成品輸出が減りますが、基幹部品輸出が残るので、空洞化が緩和されています。
今後グローバル化が進むと完成品は現地生産比率アップしかないのですから、部品輸出能力が国運の成否を分けるようになって来ます。
日本が東南アジアに工場移転すると、韓国も中国も進出するしかないのですが、日本に比べて本社工場からの基幹部品輸出が少ないので、その分国内空洞化が急進展してしまいます。
今になるとアメリカの意向をカサに来て中韓両国が威張って来た結果、アジアで孤立してしまっているのは中韓2国の方であって、(しかも経済植民地化を進めた結果国民への所得分配が少なく国民は疲弊しています・・)中韓を手先として日本批判を煽動していた米国もその間にアジアでの存在感を下げてしまいました・・。
昔から植民地支配に中国人やインド人(アフリカ支配)を使って彼らに汚れ役をやらせるのが欧米の流儀でした。
植民地支配の終わった後なのに、韓国はベトナム戦争でこの役割を果たして、ベトナム人に対するマイナス遺産を残しています。
中国人が華僑として東南アジアの植民支配の下請けをしていたことが、東南アジアで中国人が忌み嫌われているマイナスの無形遺産になっているのを未だに気が付かないのです。
アジア危機で親身にアジア諸国の世話した日本は、その後東南アジアで確固たる地位を築いて来たことは知っての通りです。
(インドネシア、タイなどで日本製車が9割前後のシェアーを有している状態です)
中韓によるいわれなき日本批判に噓と知りながら同調する国は、アジア諸国では1国もないと言って良い状態です。
慰安婦像設置に協力しているのはアメリカだけです。
しかも敗戦直後に占領軍が慰安婦調査した・・慰安婦が自由に休暇をとったり巨額の貯蓄をもっていたことやどうやって応募したかなどの原資料を持っているのはアメリカであって、もっとも真実を良く知っています。
もっとも良く知っているアメリカだけが、言論の自由と称して韓国の宣伝どおりに虚偽慰安婦像の設置に協力しているのは、偶然の一致ではないでしょう。
90年代に日本に経済面で挑戦されていた米国の焦り・・これが、江沢民による公然たる日本敵視政策・・・1997年10月、江沢民はアメリカ訪問時に対日戦勝記念演説したことに繋がって行きます。

アメリカの対日政策4(日本孤立化政策1)

アメリカは中ソとの対決には日本を利用したいが、必要以上に日本が復興・成長するのは困る・・適当に日本国内の対立を煽って進歩の妨害・・停滞させることが目的ですから、社会党・ソ連系野党が政権を取ることまでは期待していなかったのは当然です。
例えば田中角栄が親中に傾き過ぎてアメリカに不都合な動きになると汚職情報を流して・・流すだけではなくいつでも利用出来るようにマスコミ支配していました・・倒閣に動きますが、社会党が政権を取るのではなく、同じ自民党内のクリーン三木に政権が移るようなし掛けです。
これまで有力政治家がアメリカに不都合な意見を公言するとたちまちマスコミに汚職・女性関係等の情報がリークされて失脚することが続いています。
日本のマスコミを支配下に置いているこから、こう言う操作が成り立っていたのです。
アメリカによる中国との国交正常化以降正面の大きな敵が減った上に、ソ連崩壊前後ころには日本の応援を求める必要な大きな敵はいなくなったので、おりから台頭して来た日本台頭阻止・孤立化政策の必要性が高まり、言わば正面の敵に据えられたのです。
(「ジャパンアズナンバーワン」と言う本が出版されるなど、日本経済はちょうどその頃日の出の勢いであったことを想起しても良いでしょう)
どこの国でもどの世界でも外敵の脅威が下がれば、それまでの協力者No.2は邪魔扱い・・最大の敵にされるのが普通です。
呉越の興亡で有名な范蠡の「飛鳥尽きて良弓隠され・・」と言う故事がそのまま現在も続いています。
対中関係では当時(今でもそうですが・・)日本の中国への進出が、アメリカ企業の進出を圧倒していましたので、戦前アメリカが機会均等/門戸開放などと言って中国市場を巡って日本敵視政策をとるようになったころと経済的状態がそっくりになって来たことが大きいでしょう。
中国で戦前並みに日貨排斥運動が起きれば、欧米企業にチャンスが生まれます。
実際にここ数年の反日運動の結果、日本資本の腰が引けてその穴埋めに欧米資本の進出が盛んになっています。
中国にとっても日本の経済支配力が強まり過ぎることに対する危機感もあったでしょうから、経済・政治(政権維持のために何か攻撃目標が必要でした)利害等が一致したのです。
その後アジア通貨危機に際して日本が東南アジア独自の資金融通機関(最近中国中心で活躍を始めた上海協力機構の日本版でした・・今になれば中国に作られるくらいならば日本に作らせておいた方が、アメリカにとって有利だったでしょう)を作ろうとしてアメリカの猛反対で頓挫して、チェンマイイニシアチィブになってしまったことがあります。
ソ連や中国が敵ではなくなって、自分の地位を脅かしそうな国は日本だけを警戒しているときに、アメリカは「日本が出しゃばり過ぎだ」となって来たので、日本の成長する力を殺ぐ必要性が出て来た結果日本孤立化政策に積極的になったと見ても不思議ではありません。
今回のゲリラ組織「イスラム国」でも、アメリカはいつも多国籍軍・多数派を形成してやろうとするのが普通です・・。
まして日本は表向き重要な同盟国ですから、アメリカから直接日本批判や足の引っぱりが出来ません。
・・中韓にやらせては、日本が反論すると困ったものだと言うサインを送り・・これを朝日新聞などに大げさに騒がせては中韓の言うとおりに屈服させると言う図式が続いてきました。
アジア通貨危機では民族資本を大切にする東南アジア諸国とは違い、反日目的であれば何でも良いと言う基本が決まっている韓国が、アメリカの日本孤立化・日本企業攻略政策に喜んで従って、(国を売って)完全にIMF支配下に入り、その後大手企業の大半が欧米資本支配下に入っていることを何回も書いてきました。
日本はほぼすべての分野で国民のための産業=民族資本中心であるのに対して、韓国は欧米の完全支配下・経済植民地化したので、韓国の産業が隆盛になれば欧米資本の利益ですから、韓国を利用して日本の産業破壊をしかける先兵に仕立てたと思われます。

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