韓国や中国だけがゲンキンな行動をする国ではありません。
アメリカの正面の敵・・挑戦者として中国が浮上して来くると、日本の利用価値が出て来たので、アメリカは急遽日本イジメ方針を変更することになって忙しいことです。
アメリカ軍は中東方面との2正面作戦能力が低下して来たことから、日本に基地を置くだけでは十分に対処出来なくなってきました。
(中東やウクライナ問題を含めると3正面作戦と言う史上例のない事態になってきました。・・こう言う事態になると史上多くの王朝衰亡が始まります)
日本が基地を貸してくれるだけは物足りなくなって来た・・ある程度軍事的にも補完的協力を求めないと、フィリッピンその他へのアメリカの防衛約束を果たせなくなって来ました。
4〜5年前から始まった沖縄からグアムへの主力軍移転計画は、騒音被害等に悩む沖縄住民のためではありません。
ソ連崩壊後、戦略上世界地図で見れば、沖縄に兵力が偏っていても仕方が無い・・中国の台頭をにらめば南方方面へ重心を移すしかなくなったことが明らかです。
また弾道ミサイルの発達や航続距離の伸びもあって、後方基地をもっと後方に移す必要が出て来ました。
(在韓米軍撤退の動きも同じ半島内に駐留していたのでは近過ぎて奇襲攻撃による被害が大き過ぎる判断でしょうし、沖縄は後方基地としては、中国や北朝鮮から近くなり過ぎたことによります)
ロシアが腕力に訴えるようになって来ましたが、その方向は衛星国から離脱した東欧やバルト諸国に向いていて、日露関係は当面危機感がありません。
そうなると、北方に偏った千歳や三沢基地の比重がぐっと下がって来るのは当然です。
ソ連崩壊後、アメリカにとって、今後は日本の利用価値がないと思って日本の悪逆非道性を中韓と組んで世界に虚偽宣伝して来たのですが、イザとなれば飽くまで信義を守って味方を続けてくれそうな信頼出来る大国は、アジアでは日本しかありません。
今では、日本の軍事力をもう少し引き上げて、日本の自国防衛だけではなく、集団自衛権行使容認へ制度変更させて、アメリカ軍事力補完勢力に育てたいのがアメリカの本音になっています。
アメリカはその時々の自国の都合で日本を突いたり引いたりしているだけではなく、シリアやアフガンその他世界中でいろんな勢力を無定見に利用出来るときだけ利用するようなことをやりまくって来ました。
このような目先の利害で育てたり、敵にしたりの繰り返しでは、世界中どこでもアメリカを心から信頼する勢力が育つ訳がなく・・長期的には信用を失って行く・・世界中で真の友人が育たないでしょう。
日本は何をされても犬のように怒りもせずいつも忠実・・これが日本の特徴ですから簡単に「いい加減にしろ!」とは言わないまでも、アメリカとはこういう国だとみんなが思うようになって行くのは、アメリカにとって得策ではありません。
自分の足元が中国に脅かされる事態になると、また日本の協力が必要になって来たので、米国も今まで通り中韓による日本批判を背後で後押ししていられなくなってきました。
とは言え、戦後秩序に関しては今更「アメリカの方が悪う御座いました」とは言えないジレンマになります。
安倍総理に靖国参拝されると中韓の言うとおりの「戦後秩序への挑戦」になって、アメリカが日本の味方になり切れない・中韓の思う壷にはまるので「失望した]と言う表明になるのでしょう。
アメリカ自身が日本が全て悪いと言う「戦後秩序が誤りでした」と言えばモノゴトがすっきりしますが、これを言えないから中韓や日本左翼・文化人がこれを利用してややこしい展開になっているし、日本の左翼・親中韓派と中韓両国がその矛盾につけ込むようになります。
アメリカとしては自分に都合がいいときだけ日本を利用出来るときだけ利用したい・・用がなくなればいつでも放り出すカード温存のために、日本悪玉論を完全に棄てることが出来ないのでしょう。
アメリカはそれまで人類の智恵として積み上がって来た戦時国際法(日本もアメリカも調印していた条約)を無視して、違法・残虐な対日戦争(民間人殺傷目的の空襲など)をして来た上に、占領時の国際法に明白に違反して違法な対日占領政治をして来た罪悪感がでっち上げ戦後秩序こだわるしかない状態に陥っています。
アフガンやアラブ諸国では都合によって、あちらのゲリラ〜こちらのゲリラ勢力を支援したり敵にしたりしているのと同じで統一理念も何もありません。
欧米諸国は、過去の植民地支配の蛮行を素直に世界中に謝らない限り、世界平和実現・テロの根絶は不可能に見えます。
アメリカの言うテロとの戦いとは言わば、欧米の作った国境線変更要求を含む欧米の作った秩序への挑戦を許さないと言うことに外なりません。
今回のシリア空爆の根拠はアメリカ人等がテロで殺されたからと言うのですが、そんなことが許されるならば、どこかの国で自国民が殺されると軍事介入・侵略出来ることになってしまいます。