婚姻率の低下(家庭の消滅)9

ライオンは子供を育てている間セックスしませんので、(子を産むための行為とすれば当たり前ですが・・・)後から群れに入った雄の場合既存の子供ライオンをかみ殺すことが最初の仕事らしいです。
自分の子供が噛み殺されて悲しくないのか腹が立たないのか知りませんが、子供がかみ殺されて初めて雌にとっては子供が必要になるのでその雄ライオンと交尾するらしいのです。
こうして見るとオスの入れ替わり戦は、メスにとっては自分達の子供の命を守れるほど今までのオスが強いかどうかを見ているのであって、守れないなら自分の子供を外敵から守れるもっと強いオスをガードマンに採用する就職試験のようなものかもしれません。
04/09/10「再婚4と子供の運命3(ライオンの場合2)」前後のコラムでメスが、自分たちの子をかみ殺してしまう外敵である挑戦者に対して、何故みんなで立ち向かわないのか不思議だと書きましたが、もっと強い用心棒かどうかを見定めている・採用試験だとすれば合点が行きます。
それにしても今までのガードマンであったオスが負けると自分の子供が殺されるのですから、自分の子供を守るためにより強いガードマンを求めての交代戦をしているとは言えません。
育ち上がった子供・・オスはムレからでてしまっているし、育ち上がって残っている娘の方は新たなガードマンと交尾出来るようになるので、出遅れた小さな子供だけがかみ殺される関係です。
04/09/10「再婚4と子供の運命3(ライオンの場合2)」前後のコラムで書いたように、いつまでも年老いたオスがムレにいると成長した次世代のメスが交尾出来ない問題があって、支障があるので新陳代謝のための若いオスとの世代交代戦と位置づけるのが正確でしょうか。
人間の雄も元は女性集団の居候から始まったものでしょうが、いつまでもライオンのように養ってもらっているのではなく、逆に名目上の支配者・農業収入の名宛人になって行きましたから、名目上メスや子供を養う関係・主宰者になってしまったのですから家のいろんな仕事をするのは当然の義務であってサービスではありません。
しかし、本来ウロウロしたい本能を押さえて毎日家に帰って来てあるいはその周辺にいて家の管理をすること自体が(本能から言えば)大きなサービスです。
今度の「日曜日は家庭サービスで終わった」という表現が昭和50年代ころに多かったのですが・・女性にはこの表現は不評で直ぐに消えてしまったようですが・・言い得て妙ではありませんか?
映画「寅さん」のように出来れば放浪したいのがオスの本性ですが(・・その郷愁があってこそ、この映画シリーズが長く続いたのでしょう。)、毎日家に帰るように習性化し、休みの日も家事育児に精を出すようにした・・オスを飼い馴らしたのは、女性による濃厚なサービスが成功したことによるものでしょう。
今でも男ヤモメにはウジが湧くとか、奥さんが先になくなると男は直ぐに死ぬとか如何に女性サービスが必須であるかの教訓がたくさん流布しています。
文化が高度化して来ると(文化の担い手は女性が中心ですから・・)単に家に帰って来て餌を運ぶだけの夫に対する対価としては、サービスとのバランスが崩れて来た・・サービス超過になって来たので、女性の不満・熟年離婚に結びつくようになります。
子育て期間の長期化に合わせて女性が進化して濃厚サービスに徹していたのですから、子育て中はまだ均衡していた・・我慢出来るとしても、子育てが終わった後も同じサービスを求める・あるいはサービスをしている期間が長すぎる=長寿時代になると不均衡になり、不満がたまってきます。
オスの方からすれば、結婚前は母親から大事にされているので、(息子は夫が妻に対するほど気を使わないでも何でも母がやってくれます)結婚してからの方が却って母親よりもサービスが低下しているような感じを受けるのが普通です。
男性にとっては結婚したからと言って、・・(地方から出て来た一人住まいを除けば・・)それほどサービスを受けた感覚がないのですが、子育て中だから仕方ないとしてある程度不満を持ちながらだったことになります。
しかも現役中は夜遅く帰ってマトモなサービスを受けていないけれども子供が小さいし手が回らないのだろうとがまんしていて、子供が育ったし漸く定年になったのでこれから目一杯サービスを受けようと期待しているのですから、まるでアンバランスな関係です。
女性の恒常的な不満が基礎にあって、(特に共働きでは)単に餌を運ぶだけでは不均衡になって家事や子育て協力を求められるようになったのでしょう。
(夫の収入は定年後年金だけになると約半分になりますから貢献度が半分に下がります)

婚姻率の低下(共同生活)8

子供が要らない人が増えても文化的で豊かな日常生活をするためには、今後いくら電化が進んでも一人で何もかもするのは無理がある・一定の限界があるとした場合、ルームシェアー・一定人数の共同生活が必要となりますが、子を産まなくても良い単なる生活の利便のためだけとなれば何故男女ペアーの共同生活でなければならないかとなって来ます。
オス同士のルームシェアーで家事が間に合う場合、(家事分担が面倒なヒトは5〜6人で一人の賄い婦を頼む・あるいは賄い付きマンション・寮生活のような方式が発達するでしょう)子育て負担がなくてすみます。
・・性行為の欲求は以下に述べるように子を産む予定のない人にとっては徐々に減退して行くでしょうから、性欲の減退したヒトから同性同士の共同生活でも良くなって行くでしょうし、性欲が減退しているが時にはセックスしたいヒト・・・移行段階の雌雄でも同性同士の共同生活に移行して行くヒトもいるでしょう。
移行期の場合には、たまに外で間に合わせる需要・・受け皿がないと性犯罪が増えてしまいますので、移行期にはまだ男女賃金格差が残ることもあって、その種のビジネスが発達することになります。
そもそも女王蜂タイプの女性しか子を産まないような時代が来れば、これに関係のないオス(オスもケイバ馬の種牡馬=ディープインパクトみたいなエリート以外は関係がなくなります)もメスも双方で発情期が来なくなる可能性があります。
現に男は草食系化し、女性も中性化が進んでいるのは、このための準備が始まっているのかもしれません。
November 15, 2010「高齢結婚の意味」前後で草食系化と子供を産む予定のない夫婦関係を書いたことがあります。
他方で男性の草食系化ほど話題になりませんが、(女性に女性らしさがないと言うと怒られるので・・・)女性も社会進出が進んだからか、あるいは前からそうだったのが最近目立って来ただけなのか不明ですが、中性化がかなり進んでいます。
September 7, 2010「軽い異性関係」September 8、2010「オスの存在意義1」前後で、この辺のことも書きましたが、今のところ歴史的経緯・刷り込みがあるからか、心情では子を産む予定・・セックスを前提としなくとも男女でいると何となく楽しい感じがします。
これは潜在意識に子を産むための可能性があるからこうした心情が芽生えるように仕組まれているだけであって、(何故か若い異性に魅力を感じるのは生殖可能性があるからでしょう)オスは選ばれて種牡馬類似のオスだけ、女王蜂類似の女性だけが子を産む時代が続くとこれに関係のない大多数にとっては異性といること自体で楽しくなるような心情が徐々に減って行くように思われます。
女性にとっても、男女収入差がなくなって来ると「一人で食えないから2〜3人で・・」と言う場合、(子を産まない場合に限らず通い婚で子を産んだとしても)女性同士の助け合いでも同じではないかとなってきます。
夫婦共にコンビニのアルバイトあるいは、トラック運転手や配達要員、工場の現場労働者のような職業の場合、男女ペアーでも同性同士のペアーでも総収入はあまり変わりません。
仮に子供を産んでいても、子供手当・保育所等が充実して来て個人の金銭負担がゼロの時代が来た場合、女性同士の共同生活の方が役に立つでしょう。
July 17, 2011「婚姻率の低下(家庭の消滅)2」の冒頭に書いたように、共働き・家事育児共同作業の場合、男性より格段に優れた文化力・感受性を売りに出来る女性だけに需要が生じ・・当然男性も選ばれた男性だけになり、エリート男女だけが一緒になる資格がある社会になる可能性があります。
競馬界の種牡馬になれる限られたオスと繁殖牝馬の関係が人間社会にも出現するのでしょう。
女性といえども文化力を売りに出来るほどの人材は1000人〜1万人に一人くらいでしょうから、優秀な遺伝子を持つヒトだけが子孫を残して行けるので(少子化が進むでしょうがその代わり)民族の将来が明るくなります。
文化力の乏しい女性の場合、発情期が来て熱のある間だけ一緒にいて、熱が冷めれば(家庭内暴力を招かないうちに)無理に一緒にいないで直ぐに別れる・・子育ては社会インフラに頼る社会にするのも選択肢でしょう。
離婚が簡単に出来て、オスに何らの負担も残らないとき・・公的インフラで子育て全部賄える時代が来れば、オスも出産に同意出来るでしょうが、今のように離婚後無限責任が追求されるままですとオスの方はリスクのある出産には、簡単に協力出来なくなってきます。
コウノトリや朱鷺がせっかく自然繁殖で生んだ卵(人間が期待しているだけですが・・・)を雄が突ついて巣から落としてしまった様子が報道されることがありますが,雄に対するサービス低下が原因でしょうか?
ライオンの場合、餌を取ってくれるのが雌集団ですから食わしてもらっている関係からかも知れませんが、出産後セックスもなくなりサービスが下がっても自分の子供を食い殺すことはありませんし、ムレから出て行くと食べて行けないので出て行きたがりません。
メス集団も狩りをしている間に子供が他の動物に襲われると困るので、その間の保護者としてオスが子供の近くで寝そべっている必要があるので、相互利用関係になっています。

短命化のメリット

食うのにさえ困らなければ、「毎日同じところに帰るなんて面倒だ」と言うオスは(本来・本能に従えば・・)世間に一杯いる筈です。
気候が良ければ酔った勢いでベンチに寝ても良いし、(植木等のスーダラ節の世界です)寒ければ飲んだ場所近くのカプセルホテルその他いろんな寝泊まり場所があります。
「そんな無茶な生活をしてれば長生き出来ませんよ・・」と言われても、その日その日酒を飲んで(飲酒に限らず演劇や趣味を楽しむ・バックパッカーとして世界中ウロウロしてどこか出先で人生を終わるのも同じです)その日その日が楽しければ長生きなど・・「それがなんぼものや!」という男の方が多いのではないでしょうか。
長生きして下さいというのは子供がいるから、妄想と言うか(山上憶良のように)煩悩が起きるのであって、子供も妻もいなければ何時死のうと勝手です。
長生きして年取って周りに友人もいなくなりヨボヨボになってからの一人暮らしは何となく惨めな印象ですが、若くて元気に多くの友達と遊び回っているうちにある日いきなり死んでしまう方が・・酔っぱらって道路に倒れてそのまま死んでしまったとしても、人生・・生き方としては幸せな気がする人が多いでしょう。
こう言う選択をするヒトが増えれば長生きする男が減って、医療や年金財政が楽になると思いますが・・・。
寿命が短くなれば、セシュームやストロンチームなどいくらうようよしていても(体内被曝しても)効果が出る前に死んでしまうヒトが増えるので、原子力発電に反対する必要もないし(これが自民党や財界等原発推進派の考えの基礎ではないでしょうか?)、福島に住んでいてもテンで怖くありません。
福島産の牛肉でもほうれん草でもフグでも何でもウマければ食えば良い・・「毒にあたって死ねばそれはそのトキのこと」と考えれば気楽な人生です。
蜂の世界では働き蜂ばかりで子を産むのは女王蜂一匹ですが、人間も大勢の男女の中から子を産むのは文化才能に特別に恵まれた女性だけの限定・・特許制度にしてその他は男女を問わずに働き蜂のように(彼らから税を取って)子育て費用負担をさせるだけになれば、子育てに対する一人当たり負担が極小になりコスト的には成り立ちます。
1対1のペアーで子を産まない・・1万人に一人の割合の優秀な女性しか子供を産まないと次世代の維持ないし高齢者の生活はどうなるかですが、産める女性は女王蜂のように10〜100人くらい生む時代が来るかもしれません。
(犬みたいに一度に一杯・・小さく・200gくらいの赤ちゃんを産むようになるのかな?)
子育て費用は子を産まないヒトみんなで分担すべき制度(・・特にま新しい制度ではなくミツバチの世界では昔からそうなっています)上記のようにしたい放題の気楽な生活をしている男性は早く死ぬので高齢の男性は激減しますし、女性も子を産まない女性は以下のように短命化して行くので、少数の次世代が多数の高齢者を養う事態はなさそうです。
女性は子を原則として産む性であるからこそ、自身の健康に敏感になっているだけではなく周囲にもこれを押し及ぼそうとする傾向があります。
・・この結果女性は長生きですが、女性でも特殊な選ばれた女性・・例えば1万人に一人だけ子を生み、それ以外は子を産まないとなれば、(子を産む予定のない)一般女性は健康維持に対する関心も男性並みになって来る可能性が高くなるでしょう。
そうなれば、子を産む予定のない男性並みに煙草を吸ったり夜更かししたり、無茶な生活をする女性が増えて・中性化して来て結果的に女性も短命化が進む筈です。
女王蜂のように特殊な女性以外は中性化・男性化が進む・・みんな働き蜂になって行くので社会全般の税負担者が増えますので、一人当たりの負担は軽くなります。
人類が短命化すれば、環境激変に対する適応力がこれに比例して高まりますので、人類の将来にとっては慶賀すべきことです。
(平均寿命100歳の場合300年間で僅かに3回しか回転しませんが、30歳平均寿命の場合10世代も回転します。)
平均寿命が仮に30歳になれば、今の老人ホームや介護施設や介護関係者は不要ですし、医療関係費用も今の3〜10分の1くらいで済むでしょう。
現在でも普通の人は30歳くらいまで病気らしい病気をしませんので・・・元気なうちに急死するパターンが理想的です。
これからの医学は、手足がピンピン動くかどうかのために研究を進めるべきであって、手足が動かず寝たきりでも救命にだけ努力するのはやめた方がよいでしょう。
多くの人は寝たきりでも長生きしたいのではなく元気に長生きしたいだけです。
July 10, 2011「自殺と美意識」のコラムで恥の文化崩壊を書きましたが、みっともなくて寝たきりの長寿を医学が研究しているために、百万人単位で生ける屍をさらしている状態が続いていることも恥の文化を崩壊させた原因の1つかもしれません。

定住意識の崩壊2

勤務先周辺で好きなところに寝泊まりしている男が増えると、いわゆる住所不定のヒトが多くなります。
江戸時代の宗門人別帳制度以来、政府は定住場所を前提に領民→国民管理をして来たので、政府は住所不定では困るので、「住所不定」と言えば、それだけでアウトロウ・・よほどの悪人であるかのような感じがするように教育されていますが、今後は個人識別番号制になって行けばその前提自体変ってきます。
今でもまだ人の特定には「どこの誰それ」と言いますが、実際にはヒトの細かい住所など誰も気にしていないで、電話番号くらいしか知らない・・記憶していないのが普通です。
何十年来の交際をしている関係でも友人・会社同僚の家に住所録など見ないで尋ねて行けるヒトは滅多にいないのではないでしょうか?
せいぜい「あいつは千葉あるいは浦和から来ていると言ったが・・あるいはどこそこの駅ので降りていたのを知っている・・その先バスに乗るのかどうかも知らない程度のヒトが普通です。
名刺を貰っても東京から来たか船橋から来たヒトか程度をちらっと見るだけで、何丁目何番地まで関心がないのが普通です。
今ではせいぜいどこの会社のどう言う係(担当)のヒトかに関心ある要素になっているだけでしょう。
実際的には、既に住所番地の機能はかなり低下しています。
住民票や戸籍簿の機能の低下・・今後は個人識別番号制に移行して行くべきではないかという意見を、 April 19, 2011「住民登録制度不備と家の制度8」で書きました。
今後は所属組織と個人識別番号だけで国民(経済活動)の管理可能・・政治が出来る筈です。
住所不定が問題ではなく所属組織のないヒト・無職の人だけが、収入がないし特定し難いので、悪事を働き易いことと把握が出来ないことで問題なのです。
その内携帯その他の所持品で位置情報が出る時代になるので、特定の法的範囲(人権保障の関係で絞りが必要ですが・・・)ではピンポイントの所在確認も可能になります。
勤務先・所属組織で特定する時代が来れば江戸時代の武士が江戸にいる場合、その武士は薩摩屋敷にいるとか京極屋敷にいる程度の管理で十分だったのと似てきます。
個々人が定住していなくとも企業組織単位で管理して税もその単位で源泉徴収や消費税徴収してけば良いのであって、個人の住所単位で課税する必要がありません。
今後間接税・・消費税中心にして行けば浮浪者であろうと消費する都度税が徴収出来るので、消費税を納める企業さえ管理していればたります。
今のところ企業・組織(個人事業でも同じです)は事務所や店舗・工場・倉庫など設備が必要なので、(モンゴル族のパオみたいに移動が激しくなるにしても、常に一定の備品設備設置が必要なのでなお殆どの場合組織体の所在を基礎として把握が可能です。
個人識別制になると引っ越すたびに住民登録の届け出がいらないし、これを受け付けたり管理する膨大な役所の人員が不要になるでしょう。
いろんな契約書にも住所番地を書く代わりに識別番号を書くようになります。
選挙も住所区域・・選挙区で行うのではなく、識別番号で投票用紙をネット上で受け取るだけになれば現在のような1票の格差が問題になりません。
憲法では国会議員は地域代表ではなく全国民の代表であることになっているのですが・・・選挙区制のために結果的に実質的地域代表になってしまっているのですが、これがネット投票になって全国が1区になると簡単に得票順に当落が決まります。
どこかの選挙区代表として選ぶ必要すらないので、名実共に全国民の代表になって、地元への利益誘導政治は完全になくなります。
 憲法
 第41条 国会は、国権の最高機関であつて、国の唯一の立法機関である。
 第42条 国会は、衆議院及び参議院の両議院でこれを構成する。
 第43条 両議院は、全国民を代表する選挙された議員でこれを組織する。

コンピューターで投票すれば、小学校で大勢の役人が張り付いていなくともいいし、日本中あるいは世界のどこにいても投票出来るし、どこかの投票所に集中する心配もなく、コストがものすごく安くなるでしょう。
コンピューターを使えないヒトはどうする式の反論が直ぐ予想されますが、そんなことを言い出せば、選挙制度が始まった頃には文字を書けないヒトが一杯いたのに、字を書けないヒトはどうするという選挙制度反対論がなかったのと同じです。
我が国は何事も変革の遅い国ですから、識別番号制に移行するのは早くても数十年以上、遅ければ50年以上先でしょうから、その頃にネットを駆使出来ないヒトは今で言うと文字を読めないヒトよりも少ないのではないでしょうか?

定住意識の崩壊1

子供がなくともどうってことがないという話を前提に夫婦問題に戻ります。
家事育児の能力が仮に男女同等になって来てしかも男女の文化レベルに差異がない場合、(女性は女性同士のグループ生活の方が良いだけではなく)オスにとっても子供の問題以前に女性と一緒に生活する意味がなくなってきます。
上記意見は7月23日に書いたように、オスはライオン同様にメス集団にくっついていないと食いはぐれる(狩りで鹿など大物がとれるのは滅多にないことで、オスは何時も腹をすかしていたのです)ので定着するようになったのが始まりとすればの話です。
オスの方も今では殆どが給与所得になって真面目に働くようになっているので、メスにくっついていなくとも食いはぐれることがなくなっています。
勤務先が決まっていないと不安ですから毎日出勤しますが、出勤してもじっと机に座っているのは今でも苦手ですから、営業マンとしてしょっ中出歩いたり、交際と称してゴルフに行ったり会議ばかりしているのが男性の普通の姿です。
中にはフーテンの寅さんのように放浪癖がなくならない男性もいますが、殆どの男性はともかく餌の種である企業・勤務先に毎日出勤することを厭いません。
農業時代に祭りや寄り合いその他でウロウロしていても、ともかく女性のいる家に毎日帰って来ていたのと同じ意識で出勤後企業を基地にして出歩いていて夕方には一旦企業に帰って生活するようになっています。
結婚していない男性は会社に泊まり込むのを何とも思っていないのは、最早勤務先企業が、古代に定住先を決めた集落・・女性のいる家と同じ役割を果たすようになっているからです。
今では今日はあちら、明日はこちらと気の向くところで寝泊まりして家に帰らずに、飲んだくれていてもどこかに安定して勤めてさえいれば、自分が食うのには困らない時代です。
(ドヤ街に寝泊まりして手配師に言われるままに車に乗せられて現場に働きに行くのであれば、一定のところに毎日通勤することも要りません)
労務者に限らず(ホワイトカラーも)職場さえあれば、一定したネグラがなくとも食うには困りません。
生活するには一定の所帯道具が必要ですが、これからは家具付きマンションが増えて来て、テレビや冷蔵庫その他の道具類がついているとかパソコン付きも増えて来るでしょうし、そういうところを借りれば良いのです。
これからはスマートフォンの時代で大きなパソコン(画面)は会社にあれば充分で、個人で持ち歩く時代ではないでしょう。
すべてデータ化してグーグル等で保管してくれているので、自分の荷物として持ち歩く必要がない時代です。
身体1つのようでいてポケットからスマートフォンを取り出せば、身の回りのかなりの必要なデータを取り出せて間に合います。
定住先が自宅から会社へとする意識変化を前提にすれば、勤務先周辺で寝泊まりしているのが合理的であって、何時間も掛けて妻子のいる場所から通うのは不合理となります。
この端的な例が単身赴任の場合でしょう。
現在社会でも既に単身赴任者の場合、赴任先から妻子の待つところへ月に1回程度通う実質的な通い婚形式になっているのですが、通勤時間の長い勤務先の場合も、自宅には夜中に帰って眠りに帰るだけで朝早く家を飛び出して行くとなれば、これも勤務先から妻のところへの通い婚に近くなっていると言えます。
放浪していると食いはぐれるところから、男が古代以来女性が主宰する集落=集落内の家庭・自宅に居着いていたのですが、明治以降の通勤形態労働の発達によりオス独自の餌の獲得場所となりました。
元々オスは定着したくて定着したのではなく、食料確保のために女性集団の主宰する集落に定着したに過ぎませんから、収入源が勤務先で得られるようになれば、あえて遠くの集落に夜遅く帰る意味がなくなってきます。

免責事項:

私は弁護士ですが、このコラムは帰宅後ちょっとした時間にニュース等に触発されて思いつくまま随想的に書いているだけで、「弁護士としての専門的見地からの意見」ではありません。

私がその時に知っている曖昧な知識を下に書いているだけで、それぞれのテーマについて裏付け的調査・判例や政省令〜規則ガイドライン等を調べる時間もないので、うろ覚えのまま書いていることがほとんどです。

引用データ等もネット検索で出たものを安易に引用することが多く、吟味検証されたものでないために一方の立場に偏っている場合もあり、記憶だけで書いたものはデータや指導的判例学説等と違っている場合もあります。

一言でいえば、ここで書いた意見は「仕事」として書いているのではありませんので、『責任』を持てません。

また、個別の法律相談の回答ではありませんので、具体的事件処理にあたってはこのコラムの意見がそのまま通用しませんので、必ず別の弁護士等に依頼してその弁護士の意見に従って処理されるようにしてください。

このコラムは法律家ではあるが私の主観的関心・印象をそのまま書いている程度・客観的裏付けに基づかない雑感に過ぎないレベルと理解してお読みください。