取締役の役割5(民意に基づく政治9)

1982年の三越事件のように社長が権限濫用して目に余る場合には、次の総会まで待てないのでこれをクーデター式に解任したということならば、それ自体を誰も驚きません。
(三越事件の場合は解任手続きに社会が驚いたのではなく、老舗三越の信用破壊になる大スキャンダル・・社長愛人が数万円で仕入れたイカサマ品を、三越のブランド力で数百万円だったか?で売っていたという不当商法が暴露されたのですから、その点で世間が驚きましたが・・・三越の信用が地に墜ちました)
当時我が家にもデパートの外商がしょっ中来ていて高価品の売り込みを受けている時代でしたから、身近な事件でした。
思えば温泉の水増し事件や数年前の高級料亭船場吉兆に始まり・・最近のホテルやデパートでの食材偽装事件の走りだったかも知れません。
昔から主君があまり駄目な場合、有力家臣が談合して主君を押し込めて別の主筋を擁立して君主になってもらうことは普通に行なわれていました。
(戦国時代では、武田信玄が父親を家臣と共同して駿河の今川家に追放したのは有名ですし、安定期にはいった江戸時代でもかなり行なわれていました)
会社法(会社法成立前の商法も原理は同じでした)の解任権の規定は、これに言わば法的根拠を与えたと見るべきだです。
今回は「殿の乱心」ではなく基本方針に関する意見相違でしかないのに、イキナリ解任までしてしまったので、(実質的ルール違反として)社会に与えた衝撃が大きかったと思われます。
話を浪花節的意見から戻しますと,川崎重工業の解任事件を見ると、取締役会議は議論尽くすことが法律上要請されていたのに、まだ議論の場になっていなかった・・成長していなかったまま現在に至っていた・・欧米流合議体にはなっていなかったと見るべきです。
そして社長解任に賛成した取締役が会議を法律どおりに議論の場にするために反対論を戦わせて否決したのならば正当性がありますが、その場合否決すれば足りるので、解任動議を出す必要がありません・・。
むしろ建設的議論が全く出来ないし、することが出来ない雰囲気・・だから解任というクー・デターしか出来ないところに、日本的な要素を見ることが出来ます。
ただし、解任事件直後に同社の株式相場が上がったので、株主利益を守るための行動だったと言う言い訳にはなるでしょうが・・・。
株価上昇により実質的株主総会の選任権への背信という批判も起きませんでした。
この辺で、取締役会の機能のテーマから、2013/07/19「民意に基づく政治7(リーダーと世話役の違い3)」民主主義の実現能力に戻って行きます。
我が国のように昔から草の根から吸い上げて行く民意に基づく政治をしたことのない社会・国が、「民主主義は良いぞ!」と言う宣伝に乗せられて独裁者を倒しても、倒した方(烏合の衆)に政治経験がない場合、結局は混沌するばかりになります。
我が国のように話し合いで決めてきた長い経験がないので、自由を手に入れてもどう活かして良いか分らず,多数派はごり押ししか出来ないし、少数派は結果的に不満が鬱積して直情的行動のスパイラル的増幅→テロ(後記のとおりこれは「テロ」ではなく暗殺と言うべきだと言う意見を書きますが、今のところマスコミ宣伝のとおり表現しています)の応酬になって社会が疲弊して行くリスクが高まります。
フランスが民主主義政体を知ってから、約1世紀半の混乱を経てド・ゴールの登場で第5共和制(大革命以来5回目の政体ということです)となって以来、漸く安定するようになれたのは、この間にジャコバンの恐怖政治とテロがあったのですが、ナポレオンによる軍政の確立・・その後は街頭行動による帝政打倒など陽性に発展したので際限のない国内テロあるいは暗殺の応酬までに発展しなかった面が大きいように思われます。
フランス統治下でもアルジェリアに関しては、まさにテロと弾圧の応酬でしたから、結局フランスは文字どおり収拾がつかなくなって(カフカ・・不条理の世界)これを切り離さざるを得なくなりました。
アラブ諸国やアフガンでは、テロ(正確には暗殺)に走る気質があって、これが際限のない憎悪を生み出してしまい、半永久的対立・・分裂の繰り返しになる可能性を孕んでいます。
一見テロリズム・暗殺がイスラム教徒の本質のように誤解され勝ちですが、イスラム教とテロとは本質的関連はないでしょう。
遊牧民族では、危機管理能力に優れた指導者一人の能力に大きく依存していることから、敵対している相手の指導者さえ狙撃・刀槍の時代には刺客が暗殺さえすれば、相手の集団戦力が激減し、四散してしまうことから、暗殺・刺客が有効な戦闘手段になっていた歴史があります。
古代から農業社会で来たエジプトでは、暗殺は主流的政治手段ではありません。

会社の運営7(取締役の役割4)

執行部提案を否決されたら辞任しなければならないかに関するテーマ・2013年8月6日の議論に戻ります。
以前紹介したかと思いますが、2〜3年前に千葉県弁護士会では定期総会で執行部提案が二年続けて(提案事項はその都度別ですが)否決されたことがあります。
だからと言って、そのテーマに賛成出来ないというだけで執行部不信任という訳ではないので重要案件を否決されても、執行部が辞任しないで頑張ってきました。
川重の取締役会議で反対論を充分主張しないままで、直ぐに解任動議に走る体質を見れば、今でも取締役会=重役会議では上位者による執行意見を上命下服すべき伝達機関と言う意識のママ(執行役員会のような意識で)運営していたし、社員一同そのような体質的理解で来ていたと思われます。
この意識を前提にすれば、上位者の提案(命令)に異議を唱えるのは謀反にあたる・・反対・反抗する以上はクーデターしかないと思い詰めたのではないでしょうか?
うっかり反対意見を述べると冷や飯食いになる・・と言う恐れがあって、誰も執行部提案に反対論を述べられない風土が蔓延していたと見るべきです。
社長らがその任に堪えないような事態(社長就任後病気その他権限濫用が甚だしいなど)になったならば別ですが、意見が違うだけならば、反対論を述べてそれでも決着がつかないならば否決〜多数決で優劣を決めれば良いことです。
川重の三井贈前途の合併提案は社長が病気等で任に堪えないというのでもなく、不正行為をしたというのでもなく、単に意見相違というだけですから、いきなりの解任動議の提出は、法形式を(濫用して)イキナリ法に形式的に則って、実質的クー・デターを起こしたものと理解すべきなのでしょう。
日本の多くの会社では、役員は社長がお願いして(社長の指名で)なってもらうものですし、(役員が社長を選ぶのは法形式に過ぎず実態は逆です)その結果取締役会は社長の意向伝達機関としてずっとやってきました。
法的には、逆に代表者の選任・解任機関であった・・法形式と実態とがかけ離れていたことを利用して、平取締役が多数を恃んでいきなりクーデターを起こしたのが日本社会に衝撃を与えているのです。
そもそも大方の株主総会では、社長派と反社長派に分かれてそれぞれの取締役を選任する例は滅多になく、普通は社長のやり易いように一丸となれるような執行体制のトータル承認形式が普通です。
余程揉めている会社でない限り、次期社長は事前に内定して報道もされていますし、その後にそのとおりの総会決議がされます。
内閣総理大臣が衆議院で選ばれて,総理が内閣構成員を選任する場合、総理が意に沿わない閣僚を個別に罷免するのも理が通っています。
会社の場合は、全員が総会で選ばれて、その互選で代表者を決めるので法的には対等な関係ですが、実際には内閣のように誰を次期トップにするかが事実上内定していて、トップ予定者の人選によるその他の取締役と一緒にトップも選任される・・総会はその信任をしているのが実態です。
こう言うセット選任を得ている場合、その後に個人的好き嫌いで、社長派と反社長派に分かれて、タマタマ反社長派が多くなったからと言って社長解任動議で解任出来るのでは、セット選任している株主に対する背信行為・実質的裏切りにならないのでしょうか?
法的には上記のとおり合法的ですから、誰も(マスコミも含めて)公に「そんなことして良いの?」とは言えません・・。
今回の騒動をクーデター・・実質的違法な実力行使の一種と言う理解が底流にあって・・社会に衝撃を与えているのだと思われます。
選挙で政権が変わることについて何も釈明は要りませんが、実質非合法に政権が変わるときにはエジプトのクーデターもそうですが、相応の大義名分・説明が必要です。
何故三井造船との合併反対かについては企業秘密があって公表出来ないとしても、イキナリ解任するのは、総会の実質的信任を裏切っているのですから論議を尽くすことが出来なかった事情に関する相応の説明責任がある筈です。
社長は多数決に従って執行すれば良いだけですから、多数取締役と意見が合わないからと言ってやめる必要がないし、やめさせるべきではありません。
我が国の株主総会の実態から見れば、(実態が方形式にあっていないのは上記のとおりですから実態を法形式に合致させられるならばそうすべきですが、今後も実態を日本社会が変えるつもりがないならば、)取締役会で解任するのは多数意見に従った執行をしていないとか不正行為をしているなどの場合に限るべきです。

中韓両国の自治能力3

アメリカを標的にして反撃されると危険なので、反撃する心配のない・害のない日本に向ければ仮に日本が反発してもアメリカを抱き込んで「敗戦国が何を言うかと開き直れば良い」と考えて来た形跡があります。
現在中国の対日政策は、経済から軍事まで全て韓国の成功体験を真似しているように思われます。
解放後約30年経過し予定どおり経済が離陸すると、漸く強権政治に対する国民の不満が表面化し始めました。
昨年の反日暴動は、約20年前からこのときのために準備していた計画・・反日教育の効果を試す予行演習だったと言えないこともありません。
韓国の成功例を参考にして改革開放に当たって反日教育を長年掛けて周到に計画していたのでしょうが、時代環境が変わり相手も違うので、アメリカは冷戦時代に韓国の肩を持ったのと同じ対応をいつまでもする訳がありません。
1昨年から日本締め付けのつもりで始めたレアアース禁輸の着想は、鄧小平氏が健在なときにイザとなればこれがあると示していたと言われています。
三国志演義では、諸葛孔明が自分が死んだときにはこれを開けてみよと言っていたので、これを見てその策を実行した結果,「死せる孔明生ける仲達を走らす」ことになりましたが、これは死後ホンの数日間の策略が功を奏したに過ぎません。
その程度のことは、信玄の死を隠して兵を引き上げた勝頼も似たようなことをしていますが、ホンの短期間の目くらまし・・時間稼ぎをしたに過ぎません。
鄧小平の改革開放路線開始から30年も後になれば時代環境が変わっているのですから、(日本の適応力等)その変化を無視してそのまま実行すれば失敗するに決まっているのですが、それが分らないで実行してしまったのですから、中華民族のレベル・・頭の固さに驚きます。
朝鮮半島は南北の軍事境界線固定後は日本が韓国にだけ巨額投資した結果、南の方だけ社会実力以上に経済発展したことが却って、南=韓国人民精神のひずみをもたらして国民総強迫神経症に罹患しているような状態を生み出したと思われます。
韓国と同じ轍を踏み始めているのが中国です。
反日教育、反日宣伝に活路を見出そうとしている点も、同じです。
目的・政治手法が同じですから、自分の方が兄貴分だから良い思いが出来るとばかりに韓国が中国にすり寄り始めたのです。
しかし、韓国の反日運動は戦後これまで成功して来たのはアメリカの後ろ盾があってのことですし、日米韓の関係も世界情勢の変化で限界が見えています。
限界があるからこそ中国にすり寄ったのでしょうが、遅れてその真似を始めた中国がそのマイナス効果に困っている状態です・・これににすり寄っても成功する筈がありません。
反日宣伝する仲間が多い方が良いと思ったのでしょうが、同病相憐れむのたぐいにしかなりません。
ただ、中国の場合韓国と違って一定の軍事力があるので、アメリカの警告にも耳を貸さないでも良い立場ですので、反日運動が功を奏さない場合、冒険主義に出る可能性がある点が決定的に違っています。
中国経済がバブル崩壊の瀬戸際で崖っぷちにあって、他方で環境破壊その他国内・・人心離反が半端ではなくなって来て今や滅茶苦茶・収拾がつかない感じになっています。
国内的には「日本なんかに負けないぞ」と虚偽宣伝し続けて来た結果、今更軍が後に引けない場面が来る可能性があります。
4〜5日前に中国が一方的に尖閣諸島上空付近まで防空識別圏を設定してこの範囲に無断で入れば撃墜も辞さずという態度を表明しました。
「他所の国の上空なのに中国政府の許可なく飛行機が飛べば撃墜する」と脅すのって、普通の国であれば言わば宣戦布告されたのと同様です。
日本も「北京上空を中国の飛行機が飛べば撃墜する」と言い返したらどうなるのでしょうか?
こんな非常識なことを臆面もなく主張し始めること自体から、国内的に共産党政府が崩壊直線に追いつめられて来たことが却って分ります。
北朝鮮お得意の瀬戸際外交を中国も始めざるを得なくなったようです。
北朝鮮や韓国の真似をしてこの方向に進めば、世界中で独りよがり外交として同じように孤立して行くしかありません。
独りよがり外交をする仲間が多いに越したことがないでしょうが・・・これでは中国が渇望して已まない「世界から尊敬を受ける国になる」時代が来るのが遠のくばかりです。
中国は、分ってはいるもののやめるにやめられないほど内政矛盾・政権崩壊の危機が迫っているのではないでしょうか?

韓国民の行動様式32(自治能力3)

社会全体の調整能力不足の結果・・国民の不満が溜まる一方・・そのガス抜きには挙国一致の標的をつくるしかないという政治風土になっていたのが韓国独立後の歴史です。
そのスケープゴートに日本が選ばれていて、政治家はさしあたり日本批判をしていれば政治的地位が保たれるので難しい利害調整をするよりは、国内政治に困れば安易にこれに走る習慣になってしまいました。
国内政治の舵取りに困れば、日本批判で切り抜けて曲がりなりにも民主政治らしい外観を維持して今までやって来られましたが、いつまでも続く反日行動に日本が反発するようになり、アメリカもあまり肩入れしなくなると、これからこの方式はうまく行かなくなります。
今後は本来の自治能力があるのかないのかが、問われるようになるでしょう。
日本敗戦後既に約70年も経過しているのですから、いい加減にある程度の自治能力が身に付いても良い筈ですが、未だに身に付かずに民意を汲む政治と言えば日本批判しか出来ないのが哀れです。
長年日本批判という麻薬に頼って来たので、却って自治能力が磨かれなかったとも言えます。
日本で言えば,元の社会党や民主党の例で分るように対外的な政府批判・反対だけしていれば意見一致は簡単ですが、イザ政権を取ると利害調整能力不足が露呈しました。
韓国は日本の野党のように、対外標的を作ることしか国内安定政治が維持出来ませんから安全弁としてこれを利用してきたことになります。
ちなみにイランがアラブの春と違って革命後内部混乱なくやって来られたのは、アメリカがイランに対して挑発を繰り返すので、格好の対外標的が出来たから北朝鮮同様に却ってアメリカの思惑に反して団結が保たれていることによります。
昔から強者の脅迫に対して多くの国ではこれを受入れようとする勢力と反発する勢力の2派に分かれて内部混乱が起きるのですが、戦後は、強国と言えども露骨な占領支配が出来ませんので外から嫌がらせをする程度でしかありません。
そうなると負けたら近いうちに占領軍になる方に早めにつこうとする勢力が、国内で発生しません。
経済封鎖で困るのは国民全員ですから、政権が愛国心を煽ればみんなで愛国心の大合唱に走るしかありません。
現在では経済封鎖で如何に苛めても、内部混乱するどころか逆に内部団結力が高まって来るのが普通です。
北朝鮮もあんな無茶なやり方で支配が維持出来ているのは、アメリカという超大国によるいじめから守る意識・・標的を作っているから可能になっているのでしょう。
逆説的ですが、北朝鮮の現体制をアメリカが支えていることになります。
韓国は本来の敵ではないのに日本を標的に定めて国民教育をしてこれが成功しているので、対外標的に頼っている分に比例してマトモな国内政治をしないで済んでいます。
東北大震災による原発事故は、日本にとって天佑か?というテーマで書きましたが、資源があればそれによって稼げる黒字分だけ円高になって国内産業が衰えますが、韓国や北朝鮮は外敵を作り出すことによって政権の安泰を導けるので、その分だけ自治能力を磨くチャンスが失われて来たことになります。
マトモな政治をしないで反日を煽って国内不満をそらし続けても、国民本来の不満が解決された訳ではありません。
韓国は売春婦大量輸出社会になり、世界突出の自殺大国になり,国民の7割前後が海外移住を希望する社会になっているのがその結果です。
歴代大統領が就任直後はいつも未来志向で・・と言うものの、支持率が低下すると直ぐにかけておいた保険・・反日キャンペインを始めるのはこのせいです。
現朴大統領は、就任直後から反日キャンペインのレベルアップですから、余程国内政治に自信がないのでしょう。
この辺は中国も同じで、経済が離陸すると強権政治下でも抑え切れなくなってイキオイいろんな意見が出るようになる・・その場合調整能力不足→国内混乱になりかけています。
これを防ぐためには、反日スローガンで内部矛盾に対するネルギーを外に向けさせる必要性・・その有効性を韓国の例で学んでいたのでしょう。
中国は解放に当たって、日本の高度成長成功の原因やアメリカとの摩擦あるいはバブル失敗の例や韓国の民主化の歩みなどかなり広範囲に研究していました。
日本は経済協力だけではなく,誠心誠意こうした日本の政治経験も隠さずに教えて研究にも協力してきましたが、それが仇になっているようです。
中国では、経済が完全に離陸した場合に備えて周到に(急には出来ませんから・・)反日教育を準備して来た形跡があります。
(国民教育効果が出るのは2〜30年かかります)

韓国民の行動様式31(自治能力1)

アラブの春に関して自己統治能力がないのに・・と言うテーマで書き始めていましたが、朝鮮族はまさに自己統治能力もないのに棚ぼた式に独立出来たことが強迫神経症的心理に陥っている原因かも知れません。
未開社会とバカにされていた同じ日本統治下にあった台湾や南洋諸島よりも、バカにしていた朝鮮族の方が実は社会運営能力が劣っていたことになります。
東南アジアや太平洋諸島の島々は、欧米の植民地支配下に入るまでは元々強烈な異民族支配を直接受けたことがないので、遅れた社会なりに自分たちで小さな部族ごとの統治の経験がありました。
朝鮮半島では紀元前から漢帝国の支配下にあって、マトモに現地人の自主政権を作ったり運営した経験がないのが不幸です。
ヤシの葉で葺いた小屋でも順次大きな家を建てて来た南洋の未開民族と、始めっから高層ビルを外国企業が建ててくれて、そこに住んだことしかない・・自分たちで一度も小さな家すら建てたことがない場合、イキナリ全部自分で作るとなれば、簡単な1戸建てでさえどうやって建てて良いか困ります。
少人数でも部族単位の自治から始まっている社会と、紀元前からそう言う経験のないまま超大国に飲み込まれて来た社会とでは自治経験が違って当然です。
朝鮮半島が日本支配から脱したときのレベルから言えば、アラブやアフリカで独立後の部族対立→内戦大発生状態になったのと同じ民族レベルだったのです。
それが朝鮮戦争勃発の原因になったのですが、それぞれ背後に米ソや中国・義勇軍が直接介入したことによって、際限ない内乱に陥るのを免れて38度線で支配地域が固定し分断したことによって、却って外国軍の駐留が重しになって内部対立・際限のない内戦を回避出来たに過ぎません。
本来ならばそもそも自己統治能力が低いので、固定した南北領域内でまた内部混乱が起きるのですが,双方のバックに強大な大国がついたので現地権力はバックの意向に従っている限り安泰でした。
アフリカ・アラブ諸国のように内部権力紛争・・内乱は、朝鮮半島ではソ連やアメリカの直接的支配下に入った御陰で起きなくなりました。
これは自己の政治能力による安定ではなく、他人(米ソ中)の力による統治ですから、言わば被植民地支配下で部族間戦争が起きなかったのと同じです。
それでも次第に外国駐留軍の比重が下がり現地人の裁量範囲が広がると軍事政権でも、さすがに統治能力不足が露呈してきます。
さらに民選化すると直ぐに反日キャンペインが始まり国是のようになったのは統治能力不足の補償作用と見ることが出来ます。
2013-10-25「米ソの戦争犯罪3(神道敵視政策3)」に東南アジア諸国が日本軍撤退後また旧植民地支配を受けていたので、日本軍撤退後欧米からの独立戦争が始まったこともあって、米軍によるでっち上げの日本批判を受入れる余地がなかったと書きました。
韓国は自前の独立戦争を経験しておらず、棚ぼた式に米軍の庇護の元に政権が転がり込んで来たものです。
この結果、人民の信任がそもそも存在しないし、米軍の傀儡政権〜軍事政権時代が終わって、形だけ民主主義・民族自決を受入れても統治経験がまるでないので、うまく行きませんし、人民も信頼していません。
能力・信任の欠如を埋めるには、手っとり早いアメリカの日本批判宣伝に協力するのが良い・・アメリカの受けがいいばかりか、その都度日本から謝罪と称して援助を引き出す打ち出の小槌みたいなものですから、これに麻薬のように浸かって来たと見ることが出来ます。
中南米やアフリカあるいはアラブ諸国では、朝鮮民族のように旧植民地支配国にゆすりたかり出来る日本のような便利な国がないので、独立〜民主化した国はどこでもうまく行っていません。
韓国がアメリカという後ろ盾があって日本をいくらでも揺すっていれば良いので気楽ですし、政権が安定させられて運が良かったのです。
軍事政権・強権政治ができなくなれば、国内利害調整が必須になりますが、朝鮮族は上記のように古代から漢族支配・・その後は高句麗(満州族というのは古代にはありませんが、満州族系)に服従して来ただけで、専制君主に絶対服従して来た社会経験しかない民族ですから、自分の意見を主張して良いとなればどこで妥協するかの限度を知りません。

免責事項:

私は弁護士ですが、このコラムは帰宅後ちょっとした時間にニュース等に触発されて思いつくまま随想的に書いているだけで、「弁護士としての専門的見地からの意見」ではありません。

私がその時に知っている曖昧な知識を下に書いているだけで、それぞれのテーマについて裏付け的調査・判例や政省令〜規則ガイドライン等を調べる時間もないので、うろ覚えのまま書いていることがほとんどです。

引用データ等もネット検索で出たものを安易に引用することが多く、吟味検証されたものでないために一方の立場に偏っている場合もあり、記憶だけで書いたものはデータや指導的判例学説等と違っている場合もあります。

一言でいえば、ここで書いた意見は「仕事」として書いているのではありませんので、『責任』を持てません。

また、個別の法律相談の回答ではありませんので、具体的事件処理にあたってはこのコラムの意見がそのまま通用しませんので、必ず別の弁護士等に依頼してその弁護士の意見に従って処理されるようにしてください。

このコラムは法律家ではあるが私の主観的関心・印象をそのまま書いている程度・客観的裏付けに基づかない雑感に過ぎないレベルと理解してお読みください。