人口ボーナス論の誤り1

中国は低賃金と国内巨大市場を売りにして外資誘致して生産拡大して来たものですから、技術競争社会にマトモに突入すれば中国人の有している技術差分しか輸出できなくなります。
・・現在のベトナム等に対しては技術差があるかのように見えているものも、先進国企業進出による物まねの域を出ていないと・・輸出らしい輸出が出来なくなるのは目に見えています。
中国が今はローエンド製品しか作れなくとも仮に次から次へと日本や先進国からより高度な部品工場が移転して来ることによって、順次高級化していけば良い・・国民も進出企業でレベルアップした新技術を修得するとしても、世界の趨勢が需要地生産に移行していることは確かです。
如何に中韓で高級化に励んでも、それがすぐに後を追いかけて来る新興国に技術移転して行くことの繰り返しですから、最後は工業製品貿易は8月6日に書いたようにホンの数段階の民族の持っている技術能力差部分しか残らないとすれば、貿易数量は激減して行きます。
高齢化のスピードが先進国よりも中韓等の方が早く進み(充分な蓄積のないうちに高齢社会化が始まる)早老社会が来てしまうのと同様に、近代工業化による技術伝播スピードも超高速化して行き、先行者利益の滞留期間が短縮化して行きます。
こうなると少なくなった輸出代金で不足資源輸入代金を決済する資金を賄う必要が出て来ますので、従来の工業国は自給自足できる範囲プラスαの人口しか養えなくなるのは当然です。
将来的に現地生産が進み、工業製品輸出(貿易)が縮小過程にあるのは日本どころか、韓国、中国に限らず世界的規模の問題ですから、工業製品輸出代金によって不足資源を輸入するパターンによって過剰人口を維持するのは無理が出て来ます。
少ない輸出代金で国民を養うためには どこの工業国も出来るだけ資源的に自給自足(足りない分が出るのは仕方がないとしても出来るだけ不足分が少ない方が有利です)できるように自国人口を・・近代工業国化する前の人口規模に減らしておく必要があることが明らかです。
産業革命以降工業国が輸出代金獲得によって、本来養える以上の人口を抱え込んでいたのですが、今後百年単位でその揺り戻しが起きることになります。
2014-7-25「中国資金不足3」で書き始めていた、中国の一人っ子政策の修正策に話を戻します。
今更ベトナムやミャンマーよりも国民に低賃金で働くしかないと説明し・・国民に生活レベルダウンを求めるための政治をするのでは、国内政治が持たないでしょう。
とすれば、何のために一人っ子政策を緩めるようになったのでしょうか?
高齢化社会突入が見えて来て「老人を養う人口が足りない」と言う我が国同様の誤った風説が支配して政治家を動かしたのかも知れません。
中韓共に早老社会到来を酷く恐れています。
人口ボーナスやオーナス論は誤りだと何回も書いてきましたが、高齢社会化を先送りするために仕事もないのに人口だけ増やしても意味がありません。
仕事のない若者がどうやって老人を養うつもり?(逆に老人の年金で食っている輩が一杯出ます・・)と言う子供でも分る論理です。
介護する人不足はロボット化その他の進歩で何とかなりますが、お金がない・・みんなで介護に従事していると誰が稼ぐの?と言うことです。
子供が多くてもみんな貧しくて親を養えないならば意味がありません。
国民総所得が一定の場合、人数が少ない方が一人当たり所得が増える勘定ですから、むしろ子供が少ない方が親を養う余裕が出ます。
大勢で分け合って兄妹みんなが食うや食わずよりは、少人数で余裕を持って親を養う方が合理的です。
500万の年収を5人で分けて、年収100万ずつでは誰もが自分の子供を養育するのがやっとで誰もが子供を大学へやれないし、親を養う資金負担を出せなくなります。
江戸時代に長子単独相続制に固めたことと、「田分け」ほどタワケ・バカなことがないと言う思想の徹底がこれを示しています。
高度成長期と違い、安定期に入ると江戸時代のように田分けしない単独相続の方が合理的になります。
田分け=バカと言う言葉の意味は、相続する子供が少ない方が良いという意味です。
子供が多いと多くの子供が老後養ってくれるどころか、子供みんなが食うや食わずでは却って困ります。
人数が少なくとも一人前に働いて親を養える程度にしっかりしてくれた方が良いのです。
生活保護受けている・・またはすれすれの子供が4人いるよりは、年収数千万円の子供一人の方が老後安心ではないでしょうか?

貿易黒字と内需3

話を国民経済に戻します。
国民犠牲の政治をしているか国民のための政治をしているか否かについては、アメリカ流の投票箱さえあれば民主主義国家→人民のための政府と言える単純なものではありません。
投票箱があろうがなかろうが民・・子供まで含めて・・みんなが豊で安心して暮らせているかどうかが重要です。
幕末に日本を訪れた外国人が一様にして指摘していることですが、日本では子供がみんな活き活きと楽しそうに大事にされている様子が報告されているようです。
千葉市美術館でこの夏に浮世絵等に描かれた日本の子供をテーマにした企画展が行なわれていますが、本当にどの絵を見ても子供に対する愛情が溢れんばかりの絵が多いのには驚かされます。
江戸時代には弱い子供が大事にされていた様子が歴然ですが、こう言う政治をしている社会って、投票箱があっても子供を邪魔にして邪険な扱いをして来た西欧社会とは天地の差です。
経済面に戻りますと、個別事情は別として大方の結果から言えることは、内需率の高低がその国民の消費率(国民が充分に食えているか、消費出来ているかの率です)・・豊かさの総合結果指標と言うべきでしょう。
「中国資金不足5」Published August 1前後でスターリンの国民を犠牲にした輸出戦略、スポーツや音楽を楽しむ裾野を広げないでオリンピックやコンクール優勝に特化した選手養成等を例にして本当の国民の豊かさはこれら輸出額等によっては知ることが出来ないと書いて来ました。
このように国民を犠牲にして輸出に励んだり、幼児期から選別して特殊訓練しているようでは、国民の豊かさと貿易黒字の統計やスポーツヤコンクールの優勝回数などとは比例しません。
企業で言えば、ぼろ儲けしているものの、従業員には酷い待遇・・ブラック企業の国家版みたいなものです。
グローバル化完成=アフリカの奥地まで各種工場が立地して車やテレビも作っているような時代=輸出基地としての国造りが不可能な時代が到来するのは、まだまだ大分先・・いつまでたってもあり得ないかも知れません。
日本列島の民度や資源が同じでも、各県にトヨタ工場が進出しない・・必要がないのと同じで、産業規模による一定の地域的な場所分けは残るでしょう。
ですから、すぐにそう言う時代が来ると書いている訳ではありません。
とは言え、既に中国からベトナムやミャンマーへ、ラオスへと輸出基地の移転が順次始まっていることは間違いがありません。
工業品の完全現地生産時代が完成することはないとしても、将来的には、中国が低賃金を売りにした輸出基地でなくなる事は明らかですし、いま盛んなバングラデシュやミャンマーやベトナムの縫製工場も低賃金に頼る限り、その内更なる低賃金国にその地位を奪われて行くことも明らかです。
こういう言う時代が足下から始まっているのに、今更中国が一人っ子政策をやめて人口を増やして低賃金競争に再参加するのは、無理があります。
中国は当面日本から更なる高次の部品工場を誘致できることで対応できるとしても、この分野も順次東南アジア等に置き換わって行きます。
どこの国でも、輸出基地としての機能は時間差で順次ワンランク下位の国へ移転して行くことは目に見えているのですから、この循環がグルグル回って行って何十年後には国民のギリギリの能力差しか輸出できなくなります。
・・比喩的に言えば、85点の部品を作れる国と84点の物〜80〜79〜75点の物を作れる国と言うように、国民レベル差の分だけ輸出できる時代が来るでしょう。
国民が同レベルであれば、現地需要地に国へ企業進出して作る方が有利になるので、その国への輸出できなくなります。
従来は89点と90点の1点差でも勝った方が市場全部支配できて遠くから輸出できていましたが、今後はそうはならない・・余程の差がないと輸出できない・・1点差は1点差の効果でしかなくなるのがグローバル化完成時の帰結です。

経済不振と排外行動のツケ4

ゲリラ相手では大国と言えども簡単ではないのは、人間が蚊や細菌等の小さなもの相手では、おいかけ回すことは出来ても完全勝利できないのと同じです。
アメリカはベトナムの経験があるので、どうせ泥沼になることを知っているので始めっから一定のところで撤退する予定で行動していました。
イラクやアフガンのアメリカ軍は負けているとは言えないまでも、どのようにして終わって良いか分らない・・折角存在した現地秩序を無茶苦茶に壊したまま無責任に撤退する様子です。
イラクではフセイン政権が独裁であれ何であれ、国内秩序維持していたことは明白な事実です。
これをアメリカが民主化のためと称して侵略して秩序をぶっ壊しっぱなしで混乱させたまま新たな秩序も作らずに撤退するとなれば、何のための侵攻だったのか?正義の名分が全く見えません。
結果から見ればフセイン体制をぶっ壊してどう言う秩序を作ろうとしたのか不明ですから、事前に言われていた産軍複合体や石油利権獲得の思惑+イスラエルへの脅威の1つを弱体化する・・親米政権を中東のど真ん中に樹立する目的で侵略を始めたのではないかと言う推測が正しかったような結果になりつつあります。
第二次世界大戦は、アジアでの競争相手になって来た日本をぶっつぶす目的で、次々と難題をふっかけては苦し紛れに飛び出して来るニッポンを舌なめずりしながら待ち構えていたアメリカでしたが、今回のイラク戦争も大量破壊兵器を保有していると言う虚偽報道した挙げ句に侵略したものの、どこからも大量破壊兵器は出て来ませんでした。
アメリカの歴史を見ると周辺国(テキサスその他地域)併呑に始まって、米西戦争によってフィリッピンを植民地化するなど侵略のオンパレードである点は、現在中国の歴史と共通項です。
アメリカは戦争をしたくて仕方が無い・・このためには、どんな汚い手も使うと北朝鮮にさえ恐れられている国になっています。
アメリカは頻りに自国をローマになぞらえれるのが好きですが、ローマが難癖つけて戦争を仕掛けたポエニ戦争を彷彿させます。
アメリカも資源輸入しないとやって行けない普通の国になれば、国内企業救済・・資源浪費・無駄な支出目的に言いがかり的な戦争を吹っかけられなくなるでしょう。
ナチスも破竹の進撃を続けている間は、すごい勢いで国内総生産が上昇していました。
2番手3番手がこれをやるには、世界トップが出て来ない程度の段階でやめられない限り最後は負けてしまうので、行き詰まってしまいます。
ヤクザは被害者が警察を呼ばない程度の脅しや嫌がらせで終わりにしないと警察を呼ばれると失敗するのと同じです。
日本は満州建国時点で日米関係を納められれば成功だったのですが、アメリカの方は対日戦争したくてウズウズしている状態・・如何に日本を戦争に引っ張り込むか手ぐすね引いて待っていたのですから、(河野談話が出来レースだったのと同様で、リットン調査団の結果は見えていたのです)収まる訳がなかったのです。
排外行動の成功の秘訣は、自分より強い国の参戦がないうちにやめる見通しを立てて始めること、また際限なく紛争を拡大して行っても負けることがない・・世界一の大国であると言うことでしょう。
中国もロシアも超大国ではないので、欧米が参戦して来ると引っ込まざるを得ません。
これを防ぐために中国は頻りに太平洋2分案を持ちかけて西太平洋にはアメリカが口を出さないようにしてくれと懇願していることになります。
尖閣諸島やフィリッピン、ベトナム等での実力行使は、アメリカの本気度を試すために行なったものと解釈するべきでしょう。
チェンバレン融和策同様に、腰砕けのオバマ大統領がどこまで中国のゴリ押しを黙認するかを試してみたのでしょう。
アメリカはこれに対してコミットすると明言し続けているので、中国は振り上げた拳の持って行き場に困っています。
勿論ロシアのクリミア併合〜ウクライナ介入に対する経済制裁が、どの程度実効性を持って行なえるかも中国はじっと見ている状態です。
日本は対中牽制のためにはロシアとの関係が良好な方が良いのですが、かと言って経済制裁尻抜けの原因になって中国を勢いづかせるだけで困ります。
日本にとってのロシアは、領土問題に限らずシベリア抑留や日ソ不可侵条約違反などの根に持つべき・・簡単に許せないこと柄が山積しています。
対露関係宥和の必要性は、対中関係の備えのための必要性程度の意味でしかないのですから、基本は対中関係にどう言う影響を与えるかの基準で考えるべきでしょう。
日本にとってのロシアは、領土問題に限らずシベリア抑留や日ソ不可侵条約違反などの根に持つべき・・簡単に許せないこと柄が山積しています。
対露関係宥和の必要性は、対中関係の備えのための必要性程度の意味でしかないのですから、基本は対中関係にどう言う影響を与えるかの基準で考えるべきでしょう。

経済不振と排外行動のツケ3

クリミア編入だけで終わりにせずに欲を出したのかな?あるいはこの程度でやめると政権が持たないと思ったのか?ウクライナ東部分離独立→割譲を視野に介入を続けるから、却って泥沼に足を取られる結果になる可能性が出て来ました。
クリミア編入のように短期決戦ですと欧米の応援や経済制裁は間に合いませんが、長期化してきてバックに欧米がついて軍事援助が始まる内戦状態になって来ると長期化・泥沼化して行くのが普通です。
シリその他アラブの春で書きましたが、外部勢力の後押しがあると内戦が簡単に終息しなくなります。
ロシアは経済が悪くなる一方で、華々しい成果もなく泥沼の戦争が続くと(兵に駆り出される国民の方は溜まりませんから・・)却って民心の離反が始まります。
日本の場合、中国戦線が泥沼化しても最後まで国民が頑張れたのは、アメリカが宣伝して来たように国民の目をそらすために軍部の独走で侵略戦争を始めたのではなかったからです。
アメリカの策略で戦争に引きずり込まれた民族消滅の危機感による自衛戦争でしたから、戦線がどんなに泥沼になっても戦況がどんなに不利になっても、不利になればなるほど最後まで銃後の家族を守りたい一心・・特攻隊だけ特別ではありません・・精神で民族一丸になって頑張りました。
日米戦争をアメリカは「正義のための戦い」と虚偽宣伝していますが、実は世界大恐慌後の経済不振打開のために、日本を標的にして巧妙に戦争開始に追い込んで行ったものです。
私たち子供のころアメリカはニューデイール政策の成功によって景気回復していたと教えられて育ちましたが、それは真っ赤な噓で、アメリカはずっと不況からの脱出が出来ず苦しんでいてたので、一国も早く対日開戦することによって戦争経済化→内需拡大による不況脱出が望まれていたのです。
今ではアメリカは対日戦争を開始することによって、漸く不況から脱出して景気回復出来たことがデータ上明らかになっています。
アメリカの場合無駄な支出でも、スベテ国内産出で間に合う・・今でこそ原油など国策上輸入していますが、当時は石炭、鉄鉱石、原油その他全て国産で使い切れない状態でしたから、いくら戦争によって資源を使っても輸入が増える訳ではない・・輸入資金を必要としない強みがありました。
ケインズ理論がそのまま妥当する社会だったのです。
アメリカは生産能力過剰で困っていて・・これが不況です・・軍艦・戦車や航空機がいくら日本に破壊されても、その分生産増出来て却って喜ぶような社会構造になっていました。
元々余っていて使い道がないのですから、資源を無駄に使っても良いし、戦争の結果、占領地が広がれば資源売却先になって販路が増えるだけです。
話題がそれますが、戦後・・即ち私たちの少年期には、日本がアメリカの物量作戦に負けたと言う意味で「なんて言ったってアメリカでは海にトウモロコシを棄てた方が儲かる」社会らしいからそんな国相手に戦っても勝てる訳なかったよな・・」と言われて育ちました。
ケインズ理論は国内に有り余る資源を持っていればこそ成り立ちますが、ほぼ全量輸入に頼っている日本その他の国ががそのまま真似したらギリシャのように経済危機やデフォルトになってしまいます。
アメリカの例を見れば、経済不振打開のための排外行動は一石2鳥の効果があったのですから、経済不振打開のための排外行動は必ずしも失敗するとは限りません。
この意味では超大国且つ資源大国アメリカに対する歯止めがない・・好きなときに好きな相手を標的にして戦争開始できることになります。
これのモデルケースが産軍複合体が起こしたとされる湾岸戦争に始まる対イラク〜アフガン戦争と言えるでしょう。
冷戦が終わり・・平和の配当と言って大喜びしていた分、軍事予算削減で軍需産業が困っていたからです。
ただし、正規軍同士では超大国に対する歯止めがないのですが、ゲリラ相手では必ずしも大国がいつも勝てるとは限らないことは、ベトナム戦争の失敗でイヤっと言うほど経験していることでした。

経済不振と排外行動のツケ2

中国は本当の軍事行動を起こして負けたら政権がつぶれてしまうので、尖閣諸島でちょっとだけちょっかいを出して、国内では反日暴動を起こしてみて・・、様子を見たと言うところでしょう。
韓国と違い中国は一応逃げ道を残しているので、大人の行動をしていると言えます。
逃げ道を残しているつもりとは言え、やってみるとこれの効果がない・・むしろ反作用の方が強くなって国内的に格好がつかなくなって(却って恥をかいてしまったでしょう)困っていることも事実です。
さしあたり、何らか意趣返しをしないと収まらないので、自分は表に出ないで背後で応援する・・韓国の日本批判に歩調を合わせて恩を着せておくことにしたのでしょう。
韓国に歩調を合わせても中国には大した利害がないので方針転換が簡単としても、その代わり中国にとって、韓国に歩調を合わせても国内不満そらしにはほとんど効果がないことでもあります。
(安重根の記念館を作っても中国国内政治にメリットはほとんどないでしょうから、対日関係では将来のマイナス効果だけ抱え込むことになりますが、その程度のことをしないと反日暴動して格好がつかなくなっている中国政府としては、何らかの意趣返しをしたいと言うことでしょう)
中国は裏で応援する分には方針転換に柔軟性があって有利ですが、韓国は正面切って日本批判をして歩いているので、どうやって終わりにして良いか分らないので困っています。
政治家の世界は言質を取られないように多様な決定の選択肢を残しながら発言するものですし、まして国家を代表しての発言ならばなおのことですが、韓国政治家はこの原理が分らないか、未熟なのかも知れません。
これまでいつも最後には、(裏で韓国がぺこぺこして来て「日本が表向き謝ってくれないと政権が持たないので何とか協力してくれ」と言って来て)日本が表向き謝る形で解決してくれていたので、何十年もこれにこのやり方で成功して来たので今回も繰り返しが利くと誤解して始めてしまった失敗と思われます。
今回韓国は官房長官談話を悪用して海外攻勢をかけた・・禁じ手を使ってしまった以上は、今後日本が表向き謝った形にしてくれと土下座して謝って来ても、そのビデオを公開して良いと言わない限り、どんなに頼まれても、もはや二度とこう言う裏取引に応じることはできません。
アメリカも裏では内々こうした解決を強要して来ていると思いますが、こう言う解決を裏で強要して来たアメリカ自身が、国際的には、「日本政府が謝っておきながら今更否定するとは・・」と言う韓国の論法に同調してアメリカ議会では慰安婦決議までしていると思います・・ことで、日本人は怒っています。
この裏工作を暴くための「検証作業」を韓国もアメリカもいやがっているのです。
歴史事実の実証研究を拒否しているのが韓国であり、アメリカです。
如何にアメリカの強要が裏であっても、今回は国民の怒りは半端ではないので、今の政府はこれに応じることは出来ないでしょう。
プーチンは鮮やかなクリミア編入程度で喝采を浴びて直ちに矛を収めていれば、プーチンの鮮やかな一方勝ちで終わったでしょうが、そこで終わりに出来なかった(国民はそれでは納得しなかったのでしょう・・)のがプーチンの誤算です。
ウクライナの泥沼紛争に足を取られていると、国費の無駄遣いが続くので国内経済が良くなるどころか余計内需不振・・国民の苦境が拡大しますし、欧米からの経済制裁効果・・これは時間がかかりますので・・長引けばボデイーに利いて来てプーチンの方が参ってしまいます。
軍事費に税金を使えば軍需産業は潤いますが、同じお金を使うならば内需拡大用の公共工事・・インフラ整備にお金をばらまいた方が関連産業が多く広く恩恵が行き渡る外に、(古い公共施設を新しくするだけでも利用者の利便性が上がります)出来上がった立派な設備を多くの国民が使えて恩恵を受ける層が広がります。
日本の場合真珠湾攻撃だけで終わりにしたくとも自分で終わりに出来なかったのですが、(アメリカは日本が「窮鼠猫を噛む」挙に出るの待ち構えていたのですから・・終わりにはしてくれません)プーチンの場合クリミアだけ編入して終わりにで来たのですから、さっさと終わりにしてしまえば、遠くの欧米は手も足も出なかったでしょう。
中国はこの様子を見ているので、本気でやるときは尖閣諸島を奇襲攻撃で占拠して、それ以上一切攻撃せずにいて、日本が奪回のために攻撃するのが悪いと言う変な論法で死守する方針で来ると思われます。
世界は事なかれ主義ですから、そうなるとさしあたり休戦を要求して来て、日本は占拠されたままの既成事実を受入れざるを得なくなる可能性があります。
日本は現地駐屯軍をおかない限り無人ですから中国による奇襲占拠を防ぐ方法がないことを以前書きましたが、この結果自衛隊は昨年から離島奪回作戦の上陸演習を米軍と繰り返しています。
尖閣諸島維持するには、休戦を要求される前の短期間奪回作戦の成否にかかっているからです。

免責事項:

私は弁護士ですが、このコラムは帰宅後ちょっとした時間にニュース等に触発されて思いつくまま随想的に書いているだけで、「弁護士としての専門的見地からの意見」ではありません。

私がその時に知っている曖昧な知識を下に書いているだけで、それぞれのテーマについて裏付け的調査・判例や政省令〜規則ガイドライン等を調べる時間もないので、うろ覚えのまま書いていることがほとんどです。

引用データ等もネット検索で出たものを安易に引用することが多く、吟味検証されたものでないために一方の立場に偏っている場合もあり、記憶だけで書いたものはデータや指導的判例学説等と違っている場合もあります。

一言でいえば、ここで書いた意見は「仕事」として書いているのではありませんので、『責任』を持てません。

また、個別の法律相談の回答ではありませんので、具体的事件処理にあたってはこのコラムの意見がそのまま通用しませんので、必ず別の弁護士等に依頼してその弁護士の意見に従って処理されるようにしてください。

このコラムは法律家ではあるが私の主観的関心・印象をそのまま書いている程度・客観的裏付けに基づかない雑感に過ぎないレベルと理解してお読みください。