マスコミの情報操作9とネット発達2

国際マスコミ界のなれ合い体質が完成すると、(一種の情報独占企業の誕生です)日本には判で押したような中韓の公式発表ばかり・・真実の外国情報が全く入って来ない・中韓情報でいえば政府発表そのままに日本でも礼賛する報道するしか出来ない状態になります。
駐在員を交換している国に関しては、その国の政策に反する情報は報道出来ない・・独裁国家の情報統制下にある国民同様の情報過疎状態に置かれていたのが、わが国の情報状態でした。
ただし、駐在員に遠慮して中韓の言うとおりにしていたのか、あるいは反日意識の強い朝日新聞等大手マスコミが先回りして教科書問題等を発掘して問題化しておいて、中韓がこの後追いで公式抗議をする筋書きになっていていたのか、どちらが先なのか真実は分りません。
慰安婦問題の展開をみると、元々韓国でそれほど問題にしていなかったのに(いわゆる吉田証言が発表されても日本のマスコミが騒いでいただけであって、当初韓国では問題にされていなかった状況が第三者委員会「見解」に書かれています)、朝日やマスコミがドンドン発掘?して宮沢訪韓直前に関心を最大に盛り上げておいて宮沢総理が韓国内で何十回も陳謝するように仕向けたと言う見方が普通でしょう。
朝日の大報道で、韓国世論が盛り上がってしまい、当時の韓国政府もこれに抗議するしかないようになって行く・・マスコミによるお膳立てが多かったようです。
今回の後藤氏人質事件で言えば、マスコミが政府が集団自衛権や「積極平和主義をするとテロを刺激する」失政だと大騒ぎしていると、テロ組織もこれを利用出来ると言う智恵がつきます。
そして事件が起きれば、「それ見ろこんな事件が起きたじゃないか」と言うお決まりの政府批判です。
これに更にテロ組織が食らいついて揺さぶるパターンはこれまで繰り返された米中韓に関する報道のキャッチボールの経験どおりです。
中韓の対日批判の前に必ず朝日等の批判行動がある・・今回も同じパターンでしたから、今回も後藤氏と示し合わせた「出来レース」だったのか?と言う疑いがネットで発生してしまいました。
歴史教科書問題で中韓政府の僭越な主張も(他国の教科書に苦情を言うなど外交上儀礼上あり得ない内政干渉です)日本はアジアで孤立していると言う主張も、朝日等マスコミが先に(孤立していないのに)架空の意見を造りげて世論を煽り続けるので、それに中韓が乗っかる(しかなかった)展開が多かったように思います。
朝日新聞・NHKなど大手マスコミが反日的立場で大々的に報道する状態が続いていたのですが、豊かになって誰もが海外に出掛けるし、企業の海外展開が増えて海外勤務者等海外経験者が多くなって来たことが、マスコミの紹介する海外の実態とまるで違うじゃないかと言う不満・・・・日本メデイアは中韓の回し者か?と言う国民疑惑が起きて来た原因でしょう。
三橋氏のように、独自にデータ分析して韓国経済の弱点をネット報道すると国民が喝采するようになり、この種独自意見を書いた出版が出ると飛ぶように売れるようになりました。
この勢いを見て続々と独自情報を発信するネット論客が・・マスコミに採用されなくとも食べて行けるようになったことが大きいでしょう・・が誕生してきました。
如何に国民が米中韓の意向におもねる・・あるいは米中韓に有利なように日本のあら探しをしては大々的に報道するマスメデイアの情報支配に、不満を持っていたかを証明しています。
在特会の運動が急激に支持を広げた背景には、在日系に不利益になる報道を一切できない(2015-1-24「第三者委員会の役割6(個別意見1)」で紹介した北岡氏によれば朝日の場合、中国に不利な・・中国政府が否定している限り林彪の死亡を報道出来なかった原因でしょうし・・個人意見には出ていませんが、日本のマスコミはこぞって文化大革命を賞讃していたこともあります。)・・一種の言論規制の結果、不当な特権が増える一方になっていることに対する反発・・事実上の言論の不自由性に対する不満がその始まりだったようです。
ここ数年の慰安婦騒動もマスコミ支配が続いていれば、そのまま日本はやられっぱなし・・マスコミは、従来どおりであれば・・中韓主張どおりに日本は反省が足りないと言う大合唱になっていたと思われます。
これを阻止してねつ造疑惑を追及し続けて最後に朝日新聞が謝るところまで追いつめたられたのは、ネット世論の応援があったからこそでした。
尖閣諸島での中国漁船の横暴が明らかになったことに関しても、(民主党政権は誰のためにか不明ですが、実態を隠していたのですが)愛国心にかられた職員がビデオを公開・・ネットに流したことが始まりでした。

マスコミの情報操作8とネット発達1

日本のマスコミ界は何かあると如何にして日本を不利な状況に追い込むかに熱を上げている状況が続いています・・。
イスラム国?テロが起きると、日本国民の被害を待ってましたとばかりに安倍総理の軍国主義化とどう言う関係があるか不明ですが兎も角軍国主義化が原因だと批判し、中東訪問をあげつらい、国論の分裂を誘おうとしました。
これではテロ組織の思うつぼですから・・マスコミによる荒唐無稽な主張の御陰で後藤氏はテロ組織や左翼との連係プレーのために敢えて危険地帯へ行ったのかとネット上ではあらぬ疑いをかけられて迷惑を受けたと思われます・・。
マスコミの日本批判・・アジアや世界で孤立すると言う判で押したような主張が成功していたのは、これまでいつも中韓や米国がその後追い発言をしてくれたのでうまく行っていましたが、今回はテロを共通の敵にする米中が応援しないことから失敗してすぐに収まりました。
米中の応援がないとすぐにポシャってしまうマスコミ界の現実・・いつもトラの威を借りて来たことが今回も分りましたが、それでも口惜しいのか「言論の自由を保障すべきだ」という擁護論が出ていますが、何時も一定方向ばかりですから批判されるのです。
日本は中国のように政府による弾圧はなく、顧客・個々の国民が判断する国ですから、正しい主張ならば米中韓の応援がないと分ると直ぐに主張を引っ込めないで維持すれば良いことです。
マスコミの政権批判報道が支持されないで収まると・・後藤さんに対するネットでの個人批判も収まりました。
角度をつける主張がはびこると、反作用として逆の角度をつける主張もはびこります。
極左が勢いを持てば、必ず極右も出て来ます。
民族を冒瀆する主張・行為が日常的になれば、民族の尊厳保持の主張が生まれて来るのは当たり前の力学です。
左翼系マスコミは世界中で右翼台頭を危険だとしょっ中大騒ぎしていますが、その前に自分たちが外国人流入促進その他根拠のない反国民主義の主張を繰り返している点を隠しています。
バルカン半島であれ現在の中東の紛争であれ、民族や宗教が混在していることが良い結果にならないことは歴史が証明しているところです。
マスコミ界は総じて、大資本の手先として?頻りに低賃金労働力の移入促進へ論陣を張っていて、これを嫌がる人に対して偏狭・右翼だと言うレッテル張りをして外国人の導入を強要しています。
強要だけしておいて外国人が不良行為をしてその被害を受ける国民が増えても大企業が知らぬ存ぜぬの状態です。
いじめっ子が嫌がる弱者に既成事実で強要していても一定時間経過で、弱者・いじめられっ子が遂に反抗するようになると「暴力は行けない」と逆批判するのと同じで、黙って我慢している国民が耐え切れなくなって、排外意見を言い出すとヘイトスピーチは卑怯だと逆に批判し始める狡さです。
在日批判が強くなったのは、韓国による不当な圧迫を受けていると思う国民が増えて来た背景・力学を無視しては理解出来ません。
集団自衛権推進→後藤さんの人質事件へ結びつける荒唐無稽なマスコミ主張に対して、左翼マスコミと後藤氏の出来レースじゃないか?と言う憶測が広がってしまったのですが、荒唐無稽な左翼・マスコミの主張が立ち消えになると後藤氏に対する個人批判がすぐに消えたのは、上記のとおり反作用の関係があるからです。

一方で、中韓等に不都合な事実がまるでマスメデイアでは報道されず独立系のネット報道によるしか、情報が入って来ないのですが、これは日本のマスコミ界が米中韓に浸透・支配されていることによるとは限りません。
2014年12月18日「国際運動の功罪1」以下に書いたように、国際マスコミ界では相互交流名目で相互に人材派遣しているので、その国に関する不利益情報に関しては派遣されている出向社員のチェックにかかっていると思われます。
当然のことながら、中国政府発表報道・・統計その他のインチキ性を書くとなれば、新華社派遣の記者が反対するので、書けない・・遠慮してしまうと言うことではないでしょうか?
韓国報道も同様です。
日本人は逆に自国不利益情報を積極的に出す役割になっているのが、上記連載に書いているようにおかしな現象ですが・・よその国では自国に不利なことを率先して報道する気風がありません。
日本人の謙虚な体質がそうさせているのか、それとも愛国心の足りない人材ばかりが就職しているからか、その辺はよく分りません。

マスコミの役割・・情報紹介業3

家計収入でみれば、従来働いていなかった主婦層が、好景気の人手不足で月20万円前後の非正規雇用で働きに出るようになれば、夫一人が正規雇用で4〜50万円得て働いていたときよりも、4〜5割の収入増になっていることを2015年1月2日に書きました。
景気が良くなって新卒採用が増えれば、(新卒の給与は社内の最低水準ですから)従来5人しか採用していなかった企業が好景気で10人採用すればその企業の平均賃金が下がるのは理の当然です。
昨年〜1昨年就職浪人が何人いて、今年は何人減ったか(新卒就職率)など分野別に比較することこそが国民生活を論じるならば重要です。
就職浪人が減れば減るほど、新卒就職が増えて企業内の平均賃金が下がりますし、現場系事業が多忙になってそれまで無職だった人が非正規雇用採用されるようになると非正規雇用が増えたと騒ぎます。
従来定年退職後無職になっていた高齢者の雇用が増えても、同じ結果になります。
今後80歳台まで少しでも働きたい人が増えれば増えるほど非正規で働く低賃金労働者が増えて行くので、平均賃金が下がる方向に働くのは当然です。
あるいは障害者の雇用が進んでも、同じことが言えます。
国民生活を論じるならば、60歳〜70歳まで年齢別に無職者がどれだけ減ったか・実質就労時間がどれだけ増減したかが重要です。
従来定年退職で無職になっていた高齢者が働くようになったら、(・・定年で正規雇用から非正規になってしまった・定年前に比べれば年収が何割下がったので)却って彼らの生活が苦しくなったかのような倒錯した論理は噴飯ものではないでしょうか?
部分的データを捉えて、好景気と言っても庶民は苦しんでいる・・格差拡大しているとする方向へ頻りに洗脳的垂れ流し報道を続けているのがマスコミです。
ネットの発達が中国等の後進国よりは、日本等の先進国で威力を発揮しマスコミ支配が終わるだろうとjanuary 3, 2013「政権担当能力2(マスコミ支配)」「マスコミ支配の崩壊」Published February 2, 2013その他何年か前から書いて来たとおりですが、日本のマスコミ(これへの浸透を果たした中韓の意識)はまだその威力を充分理解出来ていないように思えます。
中国の場合は、いわゆる近代国家を経由していませんので、いくらでもネット規制出来る強権体質ですから、中国的発想に親しんでいる日本マスメデイアでは、国民操作などどうにでもなると誤解したままではないでしょうか?
日本ではネットを強権的に規制出来ないだけではなく、草の根の国民レベルが高いので「情報操作さえすれば国民など意のまま」と言う19〜20世紀型ユダヤ系マスメデイア支配思想・・やり方が通用しない国民であることを、同じ日本人であるマスコミ人が理解出来ていないのが不思議です。
ユダヤ系あるいは米英系が成功した・・マスコミ支配さえすればどうにでもなる19〜20世紀式の世界支配のやり方をそっくり(ユダヤ系のように巧妙ではなく、目に見えるような露骨な形で)真似して中韓はそのまま対日米政治文化工作や国際機関工作に精出してきました。
その結果、国連事務総長に韓国人がなり、国連保健機構の事務局長に中国人がなるなど着々と地歩を固めるとともに、日本マスコミ界への浸透やロビー工作で成果を上げていることは確かですし、我が国マスコミ界も事実上中韓勢力の浸透を許していて、両勢力の意のままになっていると言われています。
論者によれば朝日の動きを見れば、その後の中韓の主張が分ると言うほど中韓の先触れ傾向が強くなっています。
相互交流名目で新華社等の人材がNHK・朝日などに常駐していて、彼らの影響力が強大になっていると言う噂が一般化していますが、中韓による判で押したような軍国主義化・右傾化の日本批判が公式に始まる数ヶ月前に、その先触れ的報道が必ず朝日新聞やその系列で始まることから証明されている状態になりつつあります。
朝日から言えば、「自分の方が先見の明があるだけだ・・だから言わんこっちゃない・・やはり中韓から批判を受けるようになってしまった」だろうと言う反対論が当然あるでしょう。
あるいは逆に朝日が中韓やニューヨークタイムズに浸透していて、朝日の主張がそのまま中国や韓国の方針になりニューヨークタイムズの主張になると言う意見も可能です。
中韓の浸透を許してしまったのか・・どちらが浸透しているか、されているか不明ですが、相互交流名目で米中韓日一体化してしまったマスコミ各社は、今では日本にある米中韓の代弁者・基地みたいになっているので、1月31日に書いたように一旦組織の流れが出来てしまうと、反対の声を誰も上げられなくなっている可能性があります。
組織内論理は別として、マスコミ界は「自社(中韓あるいは米国の意向)の政治的立場によって国民を指導する」目的で報道するのではなく、事実報道=サービス業に徹して、判断は国民が自分で出来る方向へ姿勢を切り変えて行かないとマスメデイアを信用出来ない・・もしかして外国勢力の巣窟じゃないか?と思う人が増えて行きます。
国民は特定政治的立場のプロパガンダに飽き飽きしていますので、角度をつけない情報提供業に徹して行かないと今後紙媒体報道に関しては購読者数が激減して行くと思われます。
電波系はじっくり論理的に考えるレベル向けではなく、ムードに弱い視聴者をターゲットにしているので、角度をつけた根拠のない誘導報道が(バラエテイ番組など)まだ有効でしょうが、却ってその有効性の故にネットの激しい攻撃を受けて結局偏った報道が出来なくなって行くと思われます。
(韓流がイヤならみなければ良いでしょうと開き直っていたフジテレビ事件の教訓からみると、ネットの威力は半端ではないことが分りました)
NHKは購読料金や広告料金に頼っていない分、(視聴率競争も少ないので)市場競争の影響が出難い難点があります・・・。

マスコミの役割・・情報紹介業2

昨日・2月4日の夕刊1面トップに大きく「昨年0、8%増」と出ました。
あわせて実質賃金2、5%減と大きな見出しです。
しかし普通文字の1行目をみると「一人当たり」と言うのですから、結局は平均値を書いていることになります。
論旨によれば「一人当たり0、8%増だが物価上昇率を引くと実質2、5%減と言う結論を導いています。
好景気になっても正規雇用者は年1回の定期昇給しかないし、中高年以上の年収1000万以上クラスでは管理職が普通でしょうから、残業手当もないので、殆どアップしていません。
景気と平均賃金の関係をみると、不景気になると臨時や期間工から人員削減され新卒採用が減るので、社内人員構成が高齢化し比較的高給取りが居残り勝ちですから、社内平均賃金が上がります。
好景気になると新卒や中途採用、パート等を増やした場合、その企業の平均賃金が下がる方向に働くのが普通ですから、景気が良くなれば平均賃金が下がるのが経済法則になります。
上記日経新聞夕刊のように「実質賃金2、5%減」と大きく書きながら、内容をみると「一人当たり」賃金にすり替えて計算し直しているのです。
景気が良く・国民生活の底上げがあれば平均賃金が下がるに決まっている当たり前の経済法則を、如何にもアベノミクスが失敗しているかのような印象を振りまくために書いていることになります。
これまで書いて来たように15〜25〜30万のパートや臨時工の収入が昨年どれだけ上がったかなど、1万円刻みの月収別のデータで経年比較しないと経済の実相が分りません。
年収数千万単位の人の賃金が増えなくとも既に高原状態ですから現状維持出来れば満足でしょうし、そもそも大根やネギが数十円値上がりしていても生活実感に関係しません。
ところで、物価上昇率何%と言ってもどの分野の上昇率をいうかによって影響を受ける階層が違ってきます。)
ブランド品や高級車が好景気で値上がりしていても庶民生活には関係がないし、ネギや蔬菜類が数十円・・率にして数10%値上がりしていても年収数千万の階層には全く気になりません。
本当に国民生活を気にして議論するならば、階層別に需要な商品別物価上昇率と収入増減率を検討するべきです。
その上富裕層クラスは別に有価証券益など資産益があるので、好景気・・株価上昇期にはベースアップ率に加えて平均してやる必要がないのです。
月収20万のアルバイトの収入が25%増えて25万になっていても、残業手当のない高給取り月収100万の人を平均に加えてしまうと2人の合計月収は120万→125万ですから、平均すればアップ率は5%弱の微々たるものになってしまいます。
無職だった人が20万で働くようになって、月収100万の人と平均すると2人の平均賃金が60万に下がってしまいます。
左翼やマスコミは、株価が上がっても恩恵があるのは金持ちだけで庶民に関係がないと決まり文句で批判しながら、庶民の生活実感をみるための実質賃金アップ率になると、高額所得者を含めて平均上昇率を出す二重基準で世論を誘導していることになります。
意見と言うものは、昨日書いた市議の意見や上記日経新聞の記事のように、根拠を書けば合理性のチェックがし易くなり、おかしいなと思う人が出易くなります。
根拠を書いていないと反論し難い・・実質賃金の定義がいろいろあるとどの定義を使っているのか不明で反論し難いし、定義は何ですか?と聞くのが恥ずかしいので、みんな黙ってしまいます。
化学実験で言えば実験経過を公開するとその欠点をチェックし易くなりますが、結果が出たと言うだけでは、誰も欠点を指摘出来ません。
政府が歴史的に情報根拠を出来るだけ出したがらなかったのも、政策批判され難くしたい心理が働いているからですが、これを批判しているマスコミ自身が根拠を滅多に書かないのでは、政府批判をする資格がなくなります。
じゃ、そんなマスコミは信用しなければ良いだろうと言うのでしょうが、このように根拠のない意見をマスコミがしょっ中垂れ流しにすると「実質賃金が下がっているのか」「格差拡大しているのか?」と結論部分ばかり毎日流し読みする多くの人が刷り込まれてしまう危険性を書いています。
多くの庶民では自分で考える習慣が少ないのでマスコミやテレビが繰り返し報道していると「受け売りで」意見を言う人の方が多いのです。
事件相談でその人の意見の根拠を聞くと「だってテレビで言ってますよ〜」自己正当化する人が圧倒的です。
(4日に紹介した市議会議員の意見もマスコミ報道が正しい前提で根拠なく信じてしまったものの、税理士であることから念のために自分流の理解?でベースアップ率を書いたので却って気の毒に私の批判を受けることになりました)

マスコミの役割・・情報紹介業1

これまで書いて来たように国民から信託を受けていない「マスコミには情報操作権がない・・持たすべきではない」と言うのが私の結論ですが、角度をつける報道をして来たマスコミ界が、国民の支持を得て生き残って行くためには、情報伝達機関・サービス業に純化して行くべきです。
情報を入手したならば、これを取捨選択しないで一刻も早く(紙媒体をネット・ウエブ情報に載せ変える時間差だけ)国民にそのまま「こう言う情報を入手しました」「こう言う統計が発表されました」と言う形で原資料公開するのが最低の義務となるべきです。
(紙媒体時代には量的に無理があったでしょうが、ウエブ上の公開は何ページ分でも可能です)
この義務を果たすならばマスコミによる知る権利=国民の知る権利になりますが、マスコミが入手した情報を直ぐ国民に知らせるのはまずいからこの発表をこの結果が出るの待ってから◯◯会談を待ってからとか、慰安婦報道で言えば宮沢総理訪韓時期にぶっつけよう・・交渉直前にしようかと、時間をずらしたり内容を小出しにする権利を主張し、そのように運用するならば、国民の知る権利とイコールではなくなります。
サービス業として競うならば、情報へのアクセスを便利にするソフト開発し・・要約版その他編集能力・ソフトに価値があれば、(要約だけでなく全資料にあたりたい人だけが全資料に、あるいはちょっと気になるなと思う部分だけ、簡単に原資料にあたれるようにする)それに対して国民が現在の新聞購読料同様の利用料金を払うことになるでしょう。
マスコミは、情報独占をよいことにして自社角度に都合良く誘導するために取捨選択して小出しに公開して行き、国民を特定方向へ指導する必要がないばかりか、国民の信を受けていないのですから、国民の意向に関係なく世論誘導して行くのは、反日であれ親日であれ結果的に国民を誤って誘導する危険があって害があります。
朝日新聞の吉田調書報道が虚報ではなく、データ読み込み・解釈意見に自信があるならば、データそのものにアクセス出来るような簡単なサービスをしていれば、すぐにどちらが正しいか分ったことです。
たとえば、1月2日に紹介した日経新聞12月31日の記事で言えば、出典がなく「実質賃金減」と言うばかりですが、その都度どこの省庁や機関発表に基づくのか原資料にアクセスが容易になるように明記してくれると(省庁や日付・題名まで詳しく書かなくともクリックだけでアクセス出来るような記載で良いのです)助かります。
(何ヶ月前に初めて書いたときには、出典・メールアドレスを書いていたと言うのかも知れませんが・・仕事で読む人ならばメモしておけるでしょうが、ちょっと斜め読みする時間しかない読者は一々覚えていられません)
出典もないので、「実質賃金減」と言う意味すら(平均値と物価比較を言うのか国民人件費総収入の合計が減少したと言うのか)不明です。
2月1日・・日曜日に時間があったので、(税理士でもある)千葉市議会議員の議会質問を読んでいたら、昨年4月のベースアップ率が何%で物価上昇率に及ばなかったから実質賃金が下がったと言う主張をした上での質問をしていました。
こんな一部だけを見た意見はおかしなものです。
国民の実質収入増減は、年1回春闘でベースアップする大手企業社員の基礎賃金による部分はむしろ一部です。
ベースアップする大手企業社員だけでみても、年1回のベースアップ前から、繁忙になれば残業が増えたり(2交代が3交代になったり)休日出勤あるいは出張等が増えて、実収入が大幅に上がっています。
ベースアップ率がどうだったかだけを調べてみようと言う準備的統計ならば分りますが、国民経済の実態を論じるならば、ベースアップ率だけを基準に論じるのは、形式的過ぎます。
大企業でも景気が良くなって採用を新卒増やしたりベースアップする場合には、半年以上前から残業手当増加等が先行しているのが普通です。
ベースアップ率と収入増加率は直接関連していないし、末端の現場労働系・・大工職人その他では、単価が上がり労働時間も増えて人手不足と言われている経済実態を無視した空論です。
残業手当等のアップ率は、2%どころか何割単位のアップが普通ではないでしょうか?
まして職のなかった人が働けるようになったり、数日しか出番がなかった非正規雇用の人が、忙しくなって週5日働けるようになったなどの庶民生活の底上げ実態こそが国民福利や景況感に重要な指標です。
2000万円以上の高収入者の賃金が上がらなくとも・・このランクでは残業手当は元々ありません・・消費税数%の増減は生活スタイルに関係がないでしょうが、月収2〜30万の人が1〜2割残業手当やキュ日出金で増えると大きな影響があります。
これを全部平均すると0、何%程度しか賃金がアップしていないことになります。
底辺層にとってはベースアップ率は低くても月数万円の増加は大きなメリットですが、こうした実態を無視した上っ面のベースアップ率だけを尤もらしく主張している・・こうした皮相な議論が横行していることに驚きます。

タマタマ市議会議員が根拠を書いていたから、このような批判を出来るのですが、マスコミには滅多に根拠を書かないので、間違った報道かどうかすら分り難い特定方向へ向けた誘導が多過ぎます。
実質賃金上昇率を書くならば、先ず定義を明らかにした上できっちりした統計数字等をあわせて書くべきです。
そうすれば国民が其の意見が合理的かどうかの判断が出来ます。
朝日新聞の吉田調書問題同様に、全てのマスコミは一定方向へ繰り返し誘導するには、根拠を開示しないで行なえば批判され難い(根拠を書いていないので間違いとは言えません)から、マスコミは便利だと思って根拠開示しない「狡い」習慣になってしまったのでしょう。

免責事項:

私は弁護士ですが、このコラムは帰宅後ちょっとした時間にニュース等に触発されて思いつくまま随想的に書いているだけで、「弁護士としての専門的見地からの意見」ではありません。

私がその時に知っている曖昧な知識を下に書いているだけで、それぞれのテーマについて裏付け的調査・判例や政省令〜規則ガイドライン等を調べる時間もないので、うろ覚えのまま書いていることがほとんどです。

引用データ等もネット検索で出たものを安易に引用することが多く、吟味検証されたものでないために一方の立場に偏っている場合もあり、記憶だけで書いたものはデータや指導的判例学説等と違っている場合もあります。

一言でいえば、ここで書いた意見は「仕事」として書いているのではありませんので、『責任』を持てません。

また、個別の法律相談の回答ではありませんので、具体的事件処理にあたってはこのコラムの意見がそのまま通用しませんので、必ず別の弁護士等に依頼してその弁護士の意見に従って処理されるようにしてください。

このコラムは法律家ではあるが私の主観的関心・印象をそのまま書いている程度・客観的裏付けに基づかない雑感に過ぎないレベルと理解してお読みください。