非武装平和論3と集団自衛権反対論1

彼らの言う平和外交とは、応援してくれる国を外部に求めると戦争になると言う論理ですが、ヤクザが「警察に通報すると酷い目に遭うぞ!」と言うのに似ています。
ヤクザ組織(中韓)から頼まれているのじゃないのか!と言う意見が出る所以です。
非武装平和論や「集団自衛権=戦争する国へ!」論は論理に飛躍があって、誰でもおかしいと思うでしょう。
彼らの主張によれば、相互防衛条約を締結している国々は、みんな軍国主義・侵略国家になります。
無茶な説明に無理が出て来ると最近ではマスコミを通じて、「国民の理解を得られていない」と宣伝していますが、自分で混乱した説明しているから理解を得られないのではないでしょうか?
マスコミが「よく分っていませんよね」と聞けば、9割以上の人が「分らない」と答えるのは当たり前のことです。
我々法律専門家でも民法改正・商法改正論その他各種特別法改正の研修を受けても、大方今後こんな改正になる程度のことは理解出来る程度で充分であって、詳細までは知りません・・事件のときに詳細基準等を見れば、充分であって、改正前にそこまで知っておく必要もないからですが・・。
事前研修程度では、詳細どころか・・応用編・・こう言う場合どう言う扱いになるかの具体論になると、その詳細は政令等で施行までの間に決める分野も多いし、実際に事件処理するときにその後に(普通の法律は施行までの周知期間があります)発行された解説書を読み、あるいは書記官等に実際の運用を聞かないと分らないないのが普通です。
身近な都市計画法の用途区域があると知っていても、その詳細まで知っている人は滅多にいないでしょう・土地を買ったり家を建てるときに必要になってからプロに聞いたりネット等で見れば良いと言うのが普通です。
そのときになっても、具体的になるとこれがこの規制のどれにあたるか迷うのが普通で、専門家や規制当局に相談するのが多いのです。
身近なゴミ捨てのルールでも配って来た説明書を覚えていられないので、そのときに見ながら粗大ゴミ、不燃ゴミ等を捨てているのが普通で、前もって内容を知らないと法律や条例が出来ないと言うことはありません。
詳細は市会議員等に任せておけば安心と言うのが代議制民主主義の利点です。(何もかも直接頭を突っ込んでいると生活時間がなくなります)
ましてや法案や条例段階でどう言う場合どうなると言う応用議論は、(何が資源ゴミで何がそうではないかの細かい基準)プロ・・立案当局・政治家同士(あるいは政省令やガイドライン等作成段階でそれぞれのプロが参加して)で問題点を議論するべきものであって、弁護士でさえもそんな議論を前もって知る必要もありません。
「どうなったらどうなるのか」の詳細をマスコミが「国民に理解されていない」と宣伝しまくっていますが、詳細運用パターンを国民大衆が事前に直接説明を聞いて直接決めるような法律はそもそもありません。
国民に直接の影響の大きい相続税法改正だって、国民はこう言う方向に変わると言うことを知れば良いのであって詳細は(その後に規則や通達等で決まり税理士等を集めた説明会等で具体化して行くものです)税理士等専門家に聞いて生活しています。
原発の安全性も、設計や地震等の詳細説明の正確性に付いては、科学者でさえも専門家以外には良く分らないのが普通です。
一般人あるいは一般科学者は、それぞれの立場(反対派、推進派など)の科学者の説明によって、原発の安全性に付いて賛否を決めているのが普通です。
まし集団自衛権に関して、どこまでの行為があればどの時点で反撃するかは退自衛隊員の安全を守るために高度な軍事機密であって、これを公開で議論するような性質のものではありません。
元々応用形態を公開するのは問題がある点で、普通の法案とは違うのですが、この法案に限って、普通の法律では政省令や運用規則等に任せるべき具体基準まで・・細かい応用編まで逆にあら探しみたいな議論をしているところにも大きな問題性があります。
どんな法律(レストランの衛生基準、建築構造基準・計算式、薬事法関係の基準等々・・総べてそうです・・)でも、細かい運用基準を一々国民(国会議員や市議会議員も)が理解出来る訳がないので、そこから先はプロが参加する審議会等で議論して規則やガイドラインになって行くのです・・だから国民に分り難いと言うよりも、元々理解不能な議論です。
国民がこの点がどうなるかを知りたいと言う合理的疑問があるならば、軍事機密以外の分野では、その声を吸い上げて国会で質問し反映させるのが政治家の役割ですが、詳細運用になると政治家は上記のとおりその道の専門家ではないので、不安だけ煽ってみるもののその先に付いてそ説明能力を持っていないから自分で説明出来ないのでしょう。
(東北大震災時に菅総理が理工系出身と言うことで、・・原子力の専門家ではないのに、・・半可通的に原子力発電事故処理に口を挟んだことで、却って大混乱に陥れたことは、記憶に新しいところです)
民主党は、当初は審議時間が少な過ぎると言う正論を主張していましたが、大幅会期延長になって見ると、(戦争する国にするのかと言う程度の)抽象論以外に言うことがないのですから、言うことがなくなったらしく夏休み予定だったのに延長したのだから、休み予定中には審議に応じないと欠席したり、言うことがなくなった結果、国民理解が進んでいないと言い出したのですが、これでは国民の声を反映する仕事を怠っていることになります。

サイバーテロ報道と非武装平和論2

日頃からで少しでも多くの国との友好関係を維持しておくのは、外交の成果というべきですが、特定国が何が何でも日本を侵略したい・非難して賠償をとりたいと言う野望を持っている場合、その国と何を話し合っても無理があります。
昨日紹介した議論のように、「隣近所は中韓じゃないか」言うと、(これは普通の議論にならない人だと思って)黙ってしまったのでしょうが、言った方は言い負かしたつもりで得々としているような人とそれ以上相手にしない方が良いのと同様で、ここから先は議論するだけ無駄・・不毛な議論だと言う相手が世の中に一杯います。
昨日相談に来た人が、「相手のトップが今日は出勤していないとか、今日は出掛けたとか言って出て来ないので、・・自分が正しい」と言うので、合理的話にならないときに相手にしないことが多いので、(クレーマーなどがすぐに店長を出せとか社長を出せと言うのと同じで)「あなたが正しいことの証拠にはならない」「相手が逃げ回っているかどうかではなく事実関係次第です」と言って、過去の経緯を詳しく聞いて相手の法的根拠を説明したところ付いて来た夫の方は至極納得していましたが・・。
夫の方が「私の方から妻に良く説明しますから・・」と言って帰りました・・。
安保法案の是非については、与野党で議論が出尽くしているのですから、ここから先は堂々巡りを何十時間やっても意味がありません。
国会議員の時間経費の無駄ですから、論点整理・議論が出尽くしているのに自分が反対と言うだけで、いつまでも議決に反対する方が非民主行為です。
民主国家とは選挙さえすれば良いのではなく、韓国の暴力・怒号国会を見れば分りますが、議論で負けた方が議場占拠して採決を妨害するのでは言論で勝敗を分けると言う民主主義の最後の仕上げが出来ません。
議論で解決する能力が備わって、完成するものです。
我々、民事でも刑事訴訟でも論点整理が終われば証人尋問をして次は判決の手順です。
いつまでも同じ議論を繰り返すことは許されません。
中韓が慰安婦や南京虐殺あるいは尖閣諸島侵略を実力行使して来ているときに、もはや話し合いでは解決しない段階に来ていることは明らかですから、(個人間の場合、「これは普通の人ではない」と思えば警察に相談したり弁護士依頼したり)領土は力で守るしかないし、言論戦に対しては日本も負けずに世界中に訴えて行くしかありません。
我が国(私)は平和主義ですから、何の反論もしません「相手が要求すれば自分の主張を一切せずに何でも受け入れます」と言う態度を前もって決めていると相手が控えめになるならばそれもひとつの方法ですが、図々しく圧して来るばかりの相手に際限ない譲歩をしていられません。
平和外交の重要性は、こう言う相手の言うとおりにして紛争をなくすことではなく、話にならない酷い相手がいた場合、多くの国が日本を応援してくれるように日頃から、(個人の場合、言いがかりばかりで普通の話にならない相手が絡んで来たときには、前もって近くの交番や弁護士に相談に行ったり)友好国を増やしておくことです。
サイバーテロを受ける方が悪いと言う姿勢ではなく、この非道さ悪質性を世論に訴えて行く・・共感者を増やして行って、取締法規の整備に結びつけて行くことこそが、平和外交・・平和運動ではないでしょうか?
(このシリーズで書いているように、サイバーテロ自体対の処罰が難しければ、これを買い受け利用するもの・・周辺行為の処罰強化・検挙率アップを図るのと考え方は同じです・・武力圧力を加えて来る国(あるいは暴力団あるいは慰安婦非難に)に対して直接対抗するのでは、すぐに暴力行為の応酬(大声での喧嘩的口論)になりますが、警察に頼むとか、周辺国との協力関係で勝負を付けて行く方が裸の暴力・口論を防げます。)
日米安保条約や集団自衛権の是非にも共通した思考様式ですが、味方を増やす・・理解を求める努力をやめて孤立しているべきとの主張は、平和外交と矛盾関係ではないでしょうか?
友好=相手の困っているときに助けてもらう代わりに、こちらもイザとなれば、応援してやるのが原則的関係です。
助けてもらう・・おごってもらうだけの一方的な関係では、友人関係を維持出来ません。
主従関係や労使関係あるいは、夫婦親子関係でさえも一定のギブアンドテイクの関係で成り立っています。
左翼・非武装平和主義者はこの意見とは正反対・・「どことでも友好協力(相互)関係を結ぶと戦争になるからやめろ」と言うのですが、イザと言うときに助けてくれる関係のない孤立状態の方が一方的攻撃やイジメを受け易くなります。
アジアのいじめっ子「中韓の言うとおりにしないとアジアで孤立する孤立する」とすぐに騒いでいましたが、その実質・本音は中韓を除く世界との相互協力関係否定による)孤立を希望しているように見えますが、その意図するところがよく分りません。

サイバーテロと非武装平和論1

サイバーテロ被害に関する報道を見ると、名簿業者などの取り締まり強化のキャンペインではなく、子供を誘拐された母親に対する糾弾報道みたいです。
現在社会で日常的サイバー攻撃によって、ネット情報が信用出来なくなる・・取引が大混乱に陥れば、日常的に道路や鉄道が爆撃を受けているような状態になります。
アメリカが既に宣言しているようにサイバー攻撃自体が宣戦布告なき戦争状態に入っているのと同じ状態です。
マスコミがサイバー攻撃による重大犯罪が起きると、何故嬉々?として政権批判や被害者批判に徹して対応しているのか不思議です。
日本が敵国から侵略・爆撃されたら、先ずは一致団結して応戦して撃退することこそが第一にやるべきことです。
侵略行為が始まっているときに、平和交渉が何故失敗して攻撃されるようになったのかと政府責任の追及に精出して、政府の平謝りばかり求めたり、こんな政府を辞めさせろと、政権の転覆を求める政治運動=国内混乱を引き起こして、その間に敵軍に対して無抵抗の我が国土侵略をドンドン広げさせるようなものです。
マスコミ的対応によれば、領海侵犯されると侵犯される日本政府の対応が悪い・・もっと中国と仲良くしろ・・中国の要望を聞かない政府が悪い・・平和外交しないからだと言うことになるのでしょうか?
たまたま、左翼系メデイアと思われる「リテラ」に入ってみると、集団自衛権を推進している代議士・政府の関係者だったかを批判していて、その中に隣近所で助け合う必要性のようなモノだと言う意見を批判して、国単位で言えば、「隣近所は中韓じゃないか、隣と仲違いしているのが矛盾している」子供でも分る矛盾に気が付かないと言う批判を尤もらしく書いています。
この程度の議論で相手を言い負かしたと自負しているようですが、その代議士は、これ以上議論しても意味がない・・ばかばかしくて反論する気にならないだけのことでしょう。
要するに中韓の言うとおりにしないで、(慰安婦や南京虐殺で非難されれば事実の有無にかかわらず謝り、ここが中国領だと言われれば引きがるように・・これをしないで争う方が悪いと言わんかのような意見を基礎にしているのでしょう。
遠くの知らない人との紛争よりは、接触の多い、近隣との紛争が多いのが普通ですからその先と仲良く(・・町内会の役員や警察に相談したり)して牽制しあうのが世界の常識ですから、親しい友人が直ぐ隣かどうかではなく、遠くても助けてくれる友人知人との連携の必要性の有無こそがテーマです。
日露戦争時の日英同盟の有用性を疑う人は、(ロシアは言わば隣国であって、迫って来るからこそ争いが起きるのであって隣国と争う方が悪いと言う意見は聞いたことがありません)いないのではないのでしょうか?
非武装平和論者によれば「平和外交で安全を守るベキだ」と言うのですが、隣が暴力団などの場合、周辺との協調によって(警察との相談によって)街宣右翼などの攻撃を退ける準備こそが平和外交です。
彼らによれば警察に相談して情報提供するから却って、暴力団が押し寄せて来るリスクが高まると言う主張のようです。
彼らによれば、平和的説得交渉で、小笠原海域の不法漁船を阻止し、尖閣諸島の侵犯を阻止すべきである・・海上保安庁の阻止行動は間違っている・・外交で阻止出来ない政府に落ち度があってトキの政権は退陣すべきとなるのでしょうか?
非武装平和論者の主張によれば、中韓による領海侵犯行為をされる都度政府は外交交渉の不手際を責められて、(結果責任→常に相手が正しい?)謝罪会見を繰り返して退陣すべきとなるようですが・・・。
一連の行為は不法侵犯行為があれば国内一致して外敵にあたるべきときに、内紛を起こすのが目的のように見えます。
ただベネッセや年金データ盗難被害ではもっと警備を強化しろ・管理が甘いと言う意見が中心のようですから、(撃退論・・取り締まり強化論は昨日まで書いたようにありませんが)戸締まりや警備必須論であって、非武装平和論とは根底では矛盾しています。
彼らの本音は、取り締まり強化論よりはテロを防げるわけがないのだから、高度システム構築をやめろと言う脅し・・日本社会の高度化妨害・・システム維持発展の妨害が目的ではないでしょうか?

サイバーテロとマスコミの役割2

子供の誘拐犯は子供であれば良いのであってベネッセの客であることに、こだわる・・大金を投じてデータを買い取る理由がありません。
幼児誘拐犯や女子高校生がクルマに引き込まれるような事件は、行きずりでイキナリの犯罪であるからこそ、足がつき難いのであって、(現在では、このために防犯カメラや前後の通行人の目撃情報が大きなよりどころです)何日も前から自宅付近や公園で見張ってるのは、目立ち過ぎますので、そんなことをする犯人は皆無でしょう。
変態性犯人の場合、相手がどこの誰でも良いので、前もってデータ収集しておく必要がありません。
誘拐犯人にとっては大体の目安で充分であって子供が5歳半でも6歳半でも、あるいは(性犯罪目的の場合、)13歳でも14歳半でもどっちでも良いことですから、生年月日の詳細データが役に立つことは滅多に考えられません。
ソモソモ大量データ獲得の経済的価値は巨大データであってこそコンピュータでふるい分けて機械的にダイレクトメールなど発信出来るメリットがあるのであって、犯人が個人的利用のために巨大データを大金を投じて購入することを合理的に想定することは困難です。
百万に1つくらいは偶然そう言うこともあると言い出したら「道路を歩くと交通事故に遭う可能性があるから歩くな」と言う程度の意味しかなくて、マスコミが騒ぐのはおかし過ぎます。
目についた子供がベネッセに通っているかどうかを検索出来るじゃないかと言う意見でしょうが、その子供の氏名等不明では献策出来ませんし、その程度の危惧を言い出したら、空き巣犯人等が前もってゼンリンの住宅地図やグーグルの地図情報をある程度利用するのと大して変わりません。
車社会反対や地図販売反対キャンペインと同じ思想を、マイナンバー制反対に結びつけているだけのように見えます。
ベネッセ情報盗難の場合、一般顧客にとって主たる想定被害はダイレクトメールが狙い撃ちに来ると言う程度のことです。
ベネッセの騒動で最もダメージを受けたのはベネッセであって、子供ではありません。
百万単位の名簿情報が漏れた場合被害企業は一人あたり500円程度の商品券を配っていますが、これが数十億単位の大被害になる外イメージダウンが怖いのです。
顧客が500円程度の商品券で文句言わないのは、具体的被害が実際上想定されてないからです。
法的に見ても(ベネッセに対する)業務妨害罪等で処罰される扱いであって、ベネッセは被害者ですが、何故か被害者であるベネッセの謝罪会見ばかりです。
今回の年金情報被害も将来的にはマイナンバーの対象に年金データを加える予定ととマスコミ報道された半年〜何ヶ月か後の事件で、これも何故かタイミングが良過ぎますが・・その点はさておいても、マスコミは早速「年金が乗っ取られる」と不安を煽っています。
政府も仕方なしに年金接続は見合わせるが、マイナンバー法の施行は中止しないと発表していました。
しかし、年金データ入手しただけで他人の年金を代わって受け取れる訳がありませんので、この間に「本人なり澄まし」などいくつもの犯罪行為の積み重ねが必要ですが、マスコミは敢えてこれを端折って不安を煽るための報道をしています。
年金情報に限らず個人情報が漏れた場合、本人に成り済ましによる被害こそが、いろんな情報漏洩リスクの眼目です。
例えば、以下のとおりの題名のNHKニュースですが、如何にも大変なことが起きているかのような大見出しですから、どう言う被害が想定されているのかと思って内容を見ると、「変な電話があれば注意しましょう」と言う程度のことです。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150614/k10010114371000.html
「年金情報流出 支給日を前に注意呼びかけ」
6月14日 15時47分
神奈川県内では、今月に入って70歳代の女性が架空の「国民年金機構の職員」を名乗る男などから、「あなたの個人情報が流出した」といううその電話をたびたび受けてキャッシュカードをだまし取られ、合わせて300万円を引き出される被害が起きています。
神奈川県警察本部生活安全総務課の常磐勝彦警部は、「お金を要求するなど不審な電話には絶対に応じず、すぐ警察に通報してほしい」と話していました。」

「やらせ」報道が多いので、本当に300万円騙された事件があったのかどうかも不明ですが、仮に実際にあったとしても年金記録による事件と言うよりは、従来型の振り込め詐欺の事件を年金情報盗難に無理にこじつけている感じです。
マスコミの報道ぶりを見ていると犯罪を糾弾するよりは、記録保管者・本来の被害者非難・・おかしな集中攻撃に徹しています。

サイバーテロとマスコミの役割1

被害を受けたベネッセや年金機構の責任追及ばかりに熱心で犯罪の悪質性の方向から目をそらし、一方ではビッグデータ利用による社会発展機運を如何に萎縮させ遅らせるかの目的がありありです。
マイナンバー法施行準備にあたって、昨年から具体的準備が始まっていますが、(タイミングよく?)その直前に起きたベネッセの情報漏洩事件で、如何に大変なことになっているかを力説した上で、だからマイナンバー法施行にあたっては・・・と言う論が大々的に展開されていました。
しかし、冷静に見ているとマスコミ報道の過熱によってベネッセが大変なことになっていることが中心であって、情報漏洩によって顧客個人が具体的被害(勧誘電話があったくらいでしょうか?)がどこで起きたかの情報が・・殆ど聞こえてきません。
子供らが一定年齢になると成人式の着物や塾の勧誘その他が来ますが、(私自身にも年齢相応の)それくらいは商店会の応募等で書いた生年月日等の流用で昔からあったことであって、目くじら立てるようなものではありません。
過熱報道によって、日本社会がサイバーテロに早くから身構える体制が出来上がるのは良いことですが・・。
新しいことに如何に反対するか!新しい技術導入機運を萎縮させるかと言う視点での報道はどうも戴けませんが、結果的にテロに対する備えが進みいいことかも知れません。
ベネッセは情報を盗まれた被害者であって加害者でもないのに、マスコミによって謝罪、謝罪の記者会見を強要されていました。
もしも被害が甚大ならば、マスコミはサイバーテロをした組織が道義的に許されないことをしていると言うキャンペインを中心に報道すべきであって、この種犯罪の場合情報を買い取る業者がいるから事件が起きると見るのが普通ですから、名簿買い取り業者→ここから買ってダイレクトメール発信している企業取り締まり強化こそをキャンペインすべきです。
この取締は従来型・原始的捜査方法で簡単に検挙出来るので、サイバーテロを防ぐ(1000人に一人でも引っかかってファイルを開けると成功ですから)よりは、もの凄く簡単です。
買い取り業者またはここから買って利用する犯罪集団の野放し状態を問題にしないで、被害者糾弾ばかりして何故しているのか不思議です。
国家機密等の情報被害の場合は、犯罪者集団が国外にいるのが原則ですから、道徳教育・道義的非難キャンペインをしても意味がないと言うあきらめが肝腎かも知れません。
ベネッセ情報のときに「このデータを基に子供が誘拐されたらどうするのだ」と言う心配を煽る報道が溢れていました。
仮に犯人が1週間ほど前に計画?犯行を思いついたとしても、誘拐犯は偶然公園や学校帰りに目についた幼児を誘拐するのであって、予め無機質なデータ(姿形も分らない氏名や年月日程度の情報)を基に緻密な計画をするような犯罪ではありません。
しかも最近の幼児誘拐殺人事件は、変質的犯行が中心であって、身代金目的の誘拐殺人事件は皆無に近くになっています。
偶然その子が友達と分かれて一人になった瞬間的時間に通りかかった犯人が実行するのが普通であって、前もってその子供の通っている塾まで調べて偶然一人になるのを狙って待ち受けているような犯人は皆無でしょう。
仮に計画的な場合でも近所で昼間歩行中や、公園等で遊んでいるときに目星を付ける程度でしかないし、その犯人が大金を使って子供がベネッセに通っているかどうかを調べるためにベネッセ情報を買い取るようなことは経済コストから言って無理があります。
そのデータに基づいてその子供の自宅付近を見張られる「杞憂的」心配があるとしても、データなどなくとも、どこの家にどの年齢の子供がいるのか程度は、子供が決まった時間帯に登下校その他の出入りを毎日しているので、どこの家でもちょっと様子を見ていればその程度の情報はすぐに分ります。
ベネッセ登録しているだけで、大金持ちの子供かどうかが分る訳ではないし、大金を投じて入手するほどのメリットがありません。
ベネッセ情報から、子供の家を知り、その近くへ行って、わざわざ見張るような心配は考え難いことです。

免責事項:

私は弁護士ですが、このコラムは帰宅後ちょっとした時間にニュース等に触発されて思いつくまま随想的に書いているだけで、「弁護士としての専門的見地からの意見」ではありません。

私がその時に知っている曖昧な知識を下に書いているだけで、それぞれのテーマについて裏付け的調査・判例や政省令〜規則ガイドライン等を調べる時間もないので、うろ覚えのまま書いていることがほとんどです。

引用データ等もネット検索で出たものを安易に引用することが多く、吟味検証されたものでないために一方の立場に偏っている場合もあり、記憶だけで書いたものはデータや指導的判例学説等と違っている場合もあります。

一言でいえば、ここで書いた意見は「仕事」として書いているのではありませんので、『責任』を持てません。

また、個別の法律相談の回答ではありませんので、具体的事件処理にあたってはこのコラムの意見がそのまま通用しませんので、必ず別の弁護士等に依頼してその弁護士の意見に従って処理されるようにしてください。

このコラムは法律家ではあるが私の主観的関心・印象をそのまま書いている程度・客観的裏付けに基づかない雑感に過ぎないレベルと理解してお読みください。