中国資金枯渇25とAIIB5

中国の資金不足に戻ります。
中国共産党機関紙自体が、正面から庶民を煽ってまで、株投機に参加させて、資金を絞り出させているのは、事態が切迫している・・何とかして産業界の資金繰りを持ちこたえている状態ではないかと解釈されるので、5月ころから根シリーズを書いていました。ます。
日本が戦時中お寺の鐘まで供出させていたような極限状況と言えるでしょう。
政府挙げて煽っている庶民のカブシキ市場流入資金が尽きたらどうなるか?と言う大団円が見物(みもの?)です。
大恐慌・大失業が始まると、ナケナシの貯蓄を株に投じてしまい紙切れに変わってしまった庶民は悲惨な結果になります。
中国では資金繰りに窮して世界から資金を集めるために?AIIB設立を打ち上げたものの、資金出し手の中心になるべき中国自身が資金繰り悪化の断末魔状態・・株購入を政府が煽るなんて常軌を逸していますので、逆に中国が資金繰りに窮していることが、世界中に知られてしまい・・却って外資の逃げ足が強まりました。
3年前に鳴り物入りで設立したブリックス(中、ロ、インドブラジルの4カ国)銀行は未だに、マトモに機能していません。
うまく行かないから別の金融機関・・AIIBを作って更に資金を募ろうとするのは見え透いていて無理があります。
お金を貸して欲しい・利権にあやかりたい国ばかりが、一口乗っておこうかと集まったに過ぎないとすれば、AIIBがうまく動き出せる訳がありません。
このために、日本に資金を出してもらいたくて3月31日の締め切り日を変更してでも、日本参加を裏で必死に拝み倒している状況でした。
中国は反日暴動以来歴史認識に関するはっきりした謝罪がないと首脳会談に応じないと言い張っていたのに、昨年秋に安倍総理がバンドン会議の演説で何も謝罪しなかったのに、今度は何の条件も付けずに習近平氏がバンドン会議で安倍総理と笑顔で面談するしかなくなるところまで追いつめられています。
5月4日の日経新聞朝刊には駐日中国大使によるAIIB参加勧誘意見(これまで駐日大使の意見がそのまま大きく出たのを見たことがありません)が出ています。
日本等の「金がなくて資金をかき集める目的だろう」と言う批判の蔓延を打ち消すかのように5月20日ころから中国がAIIBの規模を拡大して、中国自身出資額を大きくするような構想がマスコミに(根拠ないムード的記事ですから、AIIB応援報道のたぐいです)出て来るようになりました。
如何にも中国自身は資金はあるかのように、日本マスコミがそれとなく中国を応援したい報道が続いていましたが、このような応援報道を吹き飛ばす安倍総理の大ホームランが出ました。
5月23日朝刊によると、安倍氏は、「第21回アジアの未来」の国際会議で、「アジアのインフラ整備に13兆円拠出用意がある」と表明したと言うことです。
続いて23日夕刊には、福島で開催された「島サミット」(アジアでの島嶼国全部)で上記13兆円とは別に?550億円の災害関連資金の拠出を表明しています。
AIIBの予定していた出資総額が(倍増しても)1000億ドルですから、円換算で約12兆でしかありません。
日本1国で「13兆円を出します」と言われるとまさに中国の「顔色をなからしめる」声明です。
日本が直接支援しますと言えば、日本の信用は絶大ですから、(従来の中国の支援先では、露骨な中国支配態度がアフリカやベトナム等で嫌悪されていますので・・)同じ技術支援を受けるならば中国に頼るよりは日本の技術に頼るのが普通の動きになります。
マスコミは焦ったらしく、5月24日日経朝刊21p「今を読み解く」には「日本はインフラ投資は卒業して中国に任せるべき」だと言う大見出し論文が出たことを5月27日ころに紹介しました。
中国は日本からの資金集めに必死で、日本マスコミ対策をしている・・マスコミや文化人籠絡には成功している印象を受けます。
しかし今の日本は、マスコミを握りエコノミストや文化人に中国の将来性を言わせれば、国民がそのとおり動く国ではありません。

デモと民意

漸く安保法案が国会通過しましたので、今日は割り込み記事です。
健全な議論を避けるために、戦争反対とか平和主義と言う訳の分らないスローガンばかり叫んでいて、長期間国会審議に応じないで終わったのは、国民のために不幸な結果でした。
今朝の新聞を見ると民主党の枝野幹事長かな?意味不明な長広舌で不信任案理由説明に1時間44分も演説を続けたと書いています。
これでは言論権の濫用でしかありません。
意味のある言論を戦わすのが立法府です。
権利の乱用とは権利・権力を持っている方が濫用するものですが、最近では弱者を標榜する方が濫用する傾向が目に余ります。
数十年前から弱者保護が進むと、エセ同和がはびこり問答無用式に役所を脅かす「ゴロ」が目に余るようになり、この対策が進んで来ました。
その他少数民族と言えば、おおきな利権があるので、この方面でも悪質なエセ少数民族がはびこっていると言われます。
デモ行進も同様です。
佐倉宗吾郎のように命がけで已むにやまれず決起するときには、そこまで追いつめられている無言のバックがあります。
中国の場合も同様で、臓器を取り出されたり殺されるのが分っていて暴動を起こすのは、その何十倍〜何百倍もの不満をバックに抱えていることの証明です。
学力テストや一定資格試験も、資格取得に必要な何万と言う知識の一部の抜き取りテストで、これを知っているならばその何百何千倍もの知識があると言う想定でやっています。
この場合出第を知っていて、その答を覚えて来る人ばかり受験すると、テストの意味がなくなります。
失業率も、見栄えを良くするためにカウントの仕方を変えれば良いし、(韓国の場合大卒が中小企業就職を断ると、失業率にカウントしないと言われていて、新卒の就職率がもの凄く低いのに、・・売春婦は勿論失業率にはいっていないでしょう・・失業率に反映しないことが知られています。
GDPも同様です。
中国が国力を簡単に見る物差しに粗鋼生産量やGDPが使われていると知ると、需要無視してドンドン生産してしまい工場内に野積みされている製品が山のように積んでいる始末→今や出血輸出で世界中が困っています。
鉄道であれ何であれ、クルマ生産で言えば、日本やアメリカを追い越すことが目的となれば需要無視で工場を造って行きます。
今になると鉄道車両工事の赤字受注競争に走っているようです。
以前書きましたが、GDPは正常な状態・・需要に応じて生産しているとすれば、それは国力比較になりますが、国費投入で需要無視の生産をしているとした場合、生産力は何のプラス基準にもなりません・・むしろ何年か先に必ず到来する過剰生産能力整理のマイナスコストとして評価されます。
このマイナス評価が・・食べ過ぎの結果、当分食事制限・・薬が必要と・・世界中が考え始めたのが上海株暴落前後の中国経済です。
民主国家での、デモの場合はどうでしょうか?
命がけどころか、社会的地位にマイナス効果が全くありません、一定組織・グループに属している場合、デモに行って来たり過激な発言することで組織内の地位・立場が上がる関係です。
えせ同和の背後に数千人困った人がいるのではないのと同様に、似而同和と同じにするな!と叱られそうですが、そう言う意味ではありません・たとえ話です・・ピッタリした喩えが今すぐに思いつかないだけです・・関係ないたとえ話だと思う方はそのように否定的にお読み下さい。
今のデモは・・噂だけで統計があるのどうか知りませんが・・プロ活動家と言われる人が中心になっていると言う評判です。
分り易い例で言えば、全学連何とか派牛耳っている大学の場合、その大学の学生全部を代表して政治活動しているかと問えば、100%の人がそんなことはない筈と答えるでしょう。
早稲田や中央、法政等の何%の学生が、学生自治会の政治活動を支持しているのでしょうか?
先進国では今の時代、1万人のデモがあればその背後には、数百倍の支持があるのではなく、せいぜい1、何倍くらい・・多くても2倍程度が限度かも知れません。
今朝の日経新聞朝刊には、難民受入れに消極的な英仏では、1万人規模の受入れ要求の人権団体のデモがあると報じていましたが、英仏両政権は受入れ消極的姿勢を崩さないと書いています。
その理由は、移民による弊害を主張する勢力の方が強くて受け入れを表明するとかえって政権基盤が損なわれる心配の方が強いからだと言う解説がついていました。
今や先進国では政治活動を活発にやるグループもいるし、活発でないグループもいるので、デモの数だけでは、世論を読めない時代がきていると言うこと・・私の意見の証明です。
英仏ともに何千万と言う人口の国で、1万や2万のデモでは、ホンの少数意見の代弁に過ぎないと言う考え方です。
安保反対デモはマスコミによれば、1万人前後連日集まっていたようですが、ほぼ同じメンバーが繰り返し行っているプロ集団中心で飛び入りは僅かのようですから、・・マスコミは如何にも飛び入りがいるかのような報道をしていますが、(どこそこから初めて来たと書いていて如何にも実在人物のような記事ですが・・)匿名ですので普段からしょっ中やっている「やらせ」延長可能性が大です(文字に書くだけなので、創作可能でやらせの必要すらありません・・・)一億数千万の人口のうち本当に何人が反対しているかマルで見えません。
日本マスコミだと1万人前後参加でも、BBC報道だと5千人程度しかないなど数字も多めに書いていていい加減・・信用性が乏しい状態です。
報道写真を見ても、歩道を歩いている人だけで万単位にもなるのかな?と言うのが素朴な疑問です・・元々東京の場合一般の通行人もデモのために歩けないで滞留している人も一杯います。(5分も人の流れが止まったら大変な数です)
やはり法案反対運動ならば成熟した民主国家の一員として、スローガンで誤摩化したり、時間だけ稼ぐような内容のない長広舌を振るったり、憲法違反と言うだけでなく、内容のある反対論を展開して欲しいものです。
具体的な意見を聞きたいのですがさっぱり聞こえて来ないのが残念・・私の頭が悪いだけと言う批判もあるでしょうが、弁護士が理解出来ないような状態では一般国民が理解出来ないのは当然・・スローガンばかりで内容を理解できないようにしておいて「国民の理解が得られていない」と言う変なマスコミ報道が衆議院議決後にありましたが、さすがに(私がこのコラムで批判したのが効いたのか?)最近この種の報道が減りました・・そのうち国民の方が何のために野党政治家がいるのかな?と呆れるのではないでしょうか?

 権威盲従と民主主義

韓国では討論会でも学歴が幅を利かして学歴が格下だとそもそも相手にしないと言う風潮が普通ですが、共産党は東大卒や弁護士等の肩書きが大好きですし、左翼系運動家は今でもそうです。
安保法案でも内容の議論よりも、権威ある学者が反対しているとか、元最高裁判事が反対しているとか、憲法違反だから議論する必要がないと言い張って、何でも権威主義で国民が動くと誤解しているのですから滑稽です。
権威盲従型の人ばかり集まって気勢を上げて自己陶酔していると、次々と有名人を連れて来れば成功と言う錯覚にとらわれますし、そのおかしさを理解出来なくなってしまうようです。
往時(昭和40年代)の京浜安保共闘や赤軍派ほど狂信的ではないにしても、「そうだ、そうだと」言う同じ意見の人ばかりで堂々巡りをしている準閉鎖?社会の恐ろしさです。
・・1億以上の人口があれば、思い込みの強い人が1%でも万単位になります・・。
この人たちは一般に活動家と言われるように動きが活発です・・。
たとえば、本土から沖縄等に出掛けて同じ人間が動き回る上に彼らの動きばかり大きく報道するマスコミ報道の応援もあって、宣伝効果では数十倍、数百倍の印象を与えているように見えます。
65歳上高齢者、交通事故被害者、派遣労働者、精神障害、何とか障害、ガン患者や寝たきりや透析患者心臓疾患など括り方によれば、人口比1%くらいになるグループが一杯いますが、彼らは寡黙ですし、毎日のように街頭運動に出掛けません。
参加しない会員は人権意識が低いと言うお決まりの批判が待っていますが、(意識の低い人には教育してやると言う態度では、誰も異論を唱えられません)そうでしょうか?
ある組織が会費を使って会の名で政治運動するには、大多数会員の参加が最低条件・・正統性の確かな根拠ではないでしょうか?
民主制とは、意識が低いか高いかではなく、多数の支持があってこそ正統性が担保されるべきものです。
会費を使ってデモを実行する都度どれだけの会員が参加したかを、主宰者は明らかにする義務があるのではないでしょうか?
同じ人が何回行ってもカウントするのは誤摩化しですから延べ人数ではなく1回に何人行ったかです。
著名芸能人や作家・・あるいは憲法学者を並べて特定思想の正しさ?を誇示していますが、彼らは政治家ではないのですから民意を全反映していません。
彼らが、何故一般人よりも戦争回避の方策・・具体的政治のあり方について一般人よりも詳しいのか全く見えません。
権威盲従型・・戦争法案反対と叫ぶばかりで具体的議論させない・・戦争の悲惨な体験談ばかり訴える集会などスローガンばかりで、安保法案で何故戦争が起きると言うのか、集団自衛行為が戦争を誘発すると考えている国が世界のどこにあるのか理解出来ません。
国家の危機に瀕して応援を求めるために軍事同盟を結ぶのが、古今東西を問わず世界の常です。
軍事同盟を結ぶから攻撃を受けると言う論理は警察を呼んだり、SECOMと契約するから強盗が来ると言うような変な論理ですから、世界中でそう言う考えの国は一カ国もありません。
日本の集団自衛権に反対している韓国自身が自国を守るためにアメリカと同盟しています。
今回は中国と言う現実の脅威が出て来たから同盟強化する必要が出たのですから、中国が軍事威嚇をやめれば済むことですが、その努力をするころか、中国の軍事力増強を期待している勢力が反対している様子です。
9月3日、中国による対日・殆ど日本を名指ししてこそいませんが、日本を侵略すると威嚇したと同じ・・抗日戦勝と銘打った時代錯誤的な軍事威嚇パレードが実現しました。
これも中国贔屓スジによれば、相応の名分を言うでしょうが、このパレードは70年以上も前にヒットラーの行った、軍事力誇示の威嚇パレードの再現に外なりません。
これが世界中の認識でしょうが、中国は大軍事力誇示で一人で悦に入っているものの、世界から警戒されて孤立の道を歩むためにお金をかけたことが分っていないのです。
反ファッシズム勝利と銘打って自分がナチスやファシストと戦ったこともないのに、ナチス顔負けの軍事威嚇パレードをして自慢しているのですから、何と時代錯誤な行いでしょう!
エセ平和主義者の本音は赫赫たる中国の軍事力誇示が嬉しいのでしょうが、文化大革命のときと違い「素晴らしい」と褒めちぎる表現まではしていませんが明からさまな軍事力誇示については何ら懸念すら示していません。
同盟を結ぶかどうかだけで大騒ぎする平和に?敏感な文化人が、中国の核実験や明からさまな軍事力威嚇になると何故黙っているのか不思議です。
天安門事件のときにも世界中がお騒ぎしていても日本のマスコミや文化人やマスコミは何も言いませんでした。
安保法案が通ると戦争する国になると言う飛躍した論理・・法案と戦争にどんな関係があるのかさっぱり見えない・・民主的議論封殺が好きな人たちが「民主党支持」では矛盾ではないでしょうか?

中国の資金枯渇24とAII4

輸出基地として投資していた外資にとっては、輸出出来なくなったら資金を寝かせておけませんので、資金流出が激しくなるので資本収支的には二重苦が始まっています。
中国はアジア危機を勉強した結果、いわゆるホットマネー流入を制限しているので資金流出の心配がないと言う立場で反日暴動を仕掛けたのですが、直接投資マネーであっても暴動を仕掛けられるようなところに継続的投資は出来ません。
釣った魚に餌をやる必要がないと言う静的経済を基準に考えていたのが中国ですが、現在は絶えざる投資継続・最新技術による設備更新がないと企業経営が成り立たない時代です。
反日暴動後は後に続くべき(計画中の投資は続けるしかなかったのですが・・)日本の対中投資新規計画はぱたっと止まってしまいました。
反日暴動で酷い目にあったパナソニックは、あれだけ巨額投資した中国から損をしてでも引き上げる決意をしてしまったことが大分前に報道されていました。
日本から中国への投資額が反日暴動以降激減していることをMay 22, 2014「対外紛争の得失2」に、紹介したとおりです。
今朝の日経新聞朝刊7pには、昨年まで激減していた昨年に比べても今年1〜8月の日本の対中投資は前年同月比28、8%減と出ています。
米国からの投資は19、6%減ですが、欧州からは14、4%増となっていて、なお中国への投資を増やして日米の穴埋めに働いている構図ですが、昨日書いたようにドイツ車の売れ行きが急激に落ちて来たので、この先も投資が続くかは危うくなってきました。
ただ、投資額増減の%比較では絶対額が不明ですが、絶対額の大きい日米の穴埋めには、力不足でしょう。
まして、今後中国は、中間層の増加・・消費者向け身近な製品・サービス社会に移行して行くしかないことは否定出来ません。
・・これが訪日客の爆買いの基礎ですが、日常サービスのきめ細かさでは、ドイツ製品はゴツいばかりで、日本の足元にも及ばない状態です。
日本は江戸時代・・その以前から消費者主導社会の蓄積がありますし、今でもドイツでは、消費社会としてみればひどく低調です。
自国のサービス水準の低い国が、消費・・サービスの提供国になれる訳がありません。
今年でも昨年よりも減ったとは言え一定の対中投資が続いている理由・・この点に着目した日本のサービス関連の中国進出が今も続いている理由ですし、消費系に強い伊藤忠の中国進出判断基準であることをどこかに書いたことがあります。
中国は資金不足の実態を知られたくないために、数十年にわたって赫赫たる成長ばかり強調してきましたが、(企業で言えば株価維持のために粉飾決算しているような状態)アメリカ国債保有額減少をアメリカに発表されて馬脚を表した状態です。
日本マスコミは優しいので「最近中国は外貨準備を分散している」と中国に代わって?言い訳していますが・・。
続けてドイツ財務相によって、(6月1〜2日に紹介したように)借入金が27兆ドルも増えていると報道されてしまうなど、目も当てられない状態になってきました。
中国の外貨準備発表は当てにならないので、結局はアメリカ国債の増減率がほぼ正確と思うと以前から書いています。
国威にこだわり且つアメリカ国債を多く持つことがアメリカに対する発言力と考えている中国が外貨準備を取り崩す場合、アメリカ国債を手放すと目立つので出来るだけ最後にする傾向があるからです。
即ちアメリカ国債が2割減っていれば、その他の外貨はもっと減っていると見るべきでしょう。
日本のマスコミは何千万と餓死者が出ていても毛沢東の大躍進政策を大成功していると報道し、文化大革命や毛沢東語録を賞讃し続けて真に受けた若者が毛沢東語録を持ち歩くことが流行になっていましたが、中国を賞讃しないといられない性質・・裏でどう言うつながりがあるのか不明・・があるようです。
今朝の日経新聞29pには、8月11日以降の中国による為替切り下げはIMFの要求に応じた合理的なものである・・株式暴落に狼狽したものではないとする従来チラチラ出ていた中国擁護論を紙面1p殆ど全部使った専門家の論文として掲載しています。
専門家の論文形式をとろうともそんな噓っぽい主張を誰も信じないでしょう・・日本の場合昔から一般国民レベルが高いことを、まだ中国政府関係者は(自国民がそうですから当然ですが・・)もちろんのこと、日本人でも、日本マスコミ・文化人は「庶民はバカだから誘導すれば良い」と言う外国の意見そのまま受入れているので、いつまでたっても、気が付かないのです。

資金不足23とAIIB3

中国国内の自動車生産力が5000万台で販売可能数が2500万台と言う報道が出て直ぐに、GMの1台平均100万円もの大幅値引き発表を見ると、今や本国アメリカよりも中国の売上の方が大きいと言われているので、逃げる訳にも行かない・・赤字でも何でも、生き残りを賭けるしかないのでしょう。
5月15日日経新聞夕刊の4面ウオール街ラウンドアップには、アメリカでこの報道が大きな影響を与えていて、GMの株価は大幅に値下がりしていると出ていました。
日本企業は反日教育している中国で、GMのように無理して(赤字でも)頑張る必要はありません・・儲けられる限度で進出し、採算割れになれば早めに撤退すれば良いことです。
中国投資凍結していたトヨタが3月末ころに「投資再開」と出ていたので不思議に思っていましたが、5月16日の新聞解説を読むと合弁相手(中国資本)が増産投資資金全額出すので、トヨタは1銭も出さない予定となっていました。
値引き販売用の増産投資する神経が分らなかったのですが、世界企業は儲からないところは放置ないし縮小して儲かるところで増産すれば良いのですが、現地合弁業者とすれば自社製が売れないし、外国に出て行けないので、何とかトヨタの新型車を増産させて欲しいと言うことでしょう。
中国の新車販売減と言っても、従来箔付け・ステータスに必要だった高級官僚や成功者層が好んだドイツ車等の販売が落ちている外に、ある程度所得が上がって一定の中間層が台頭した結果、クルマの形さえしてれば良かった現地資本のクルマの売りげが激減している結果、技術力で評価の高い日本車は前年同月比増ですから、大きく負けているのは中国現地企業製品が中心のようです。
トヨタなどと合弁企業は自社ブランド生産の売り上げ減で困っているので、合弁しているトヨタ車の下請け生産で行き残ろうと必死です。
平均して26、何%減%ですから、中国現地企業製品のもの凄い落ち込みが分るでしょう。
これは中国人観光客の日本での爆買いにも基礎的に通じている(・・中間層は本物を買えるレベルに上がった)現象です。
関連裾野産業規模が大きい(9月11日ころの日経新聞には中国の自動車関連産業従事者数は4000万にのぼると書いていました)自動車業界の半分が淘汰されるしかないとすれば、この影響の大きさは想像を絶するものがあります。
(鉄道敷設等による乗客獲得競争が始まればその分クルマ需要減少の影響が出ますし、景気後退の過程で更に需要が減退すると、公式発表でも5月には生産力の半分しか需要がないのですから、最終的には半分の淘汰では済まないかも知れません)
※このコラムの原稿を書いた5月ころはこの程度の予想でしたが、8月13日朝刊3pには7月には乗用車に限ると前年比26、3%も販売減少していますから、淘汰の問題は現実化しています。
8月13日日経朝刊3pによると「重慶市では『下請け企業への支払が遅れている』最近ある自動車メーカーを巡る噂が飛び交ったと書いています。
四月の結果だったか最近スマホの販売数が始めて減少に転じたと報道されている状態でいよいよ消費減退が始まったと見るべきでしょう。
自動車業界は外資中心ですから、外資による販売数量発表があって誤摩化せないので需給不均衡がはっきりしていますが、その他の産業分野も需要の2倍程度の過剰生産力になっている可能性があります。
12日紹介したように1年間で日本全土の路線網に匹敵する地下鉄路線新増設ですから、その工事が完成すると工事業者の次の仕事はどうなるの?と言うのが普通の疑問でしょう。
長野5輪で土木建築ブームに沸いた後で、現地業者は仕事が急激になくなって困っていました。
新興国では、鉄道建設事業者・縫製工場その他軽工業から重工業まで全ての分野で短期間に目一杯作ってしまう傾向があるので、過大設備(人員・工事能力)を抱える宿命になるのが中国・新興国型経済一般と見るべきです。
中国では輸出用工場の生産縮小によって貿易黒字が減少するばかりか、その穴埋め目的に・・ヤミクモなインフラ投資・内需拡大を進めて来た矛盾の決着を付けるべき時期がこの原稿を書いていた5月ころ現在でも迫っていることが明らかでした。
鉄鉱石や部品など輸入資源を加工輸出しないで内部で使う・内需拡大して行くと輸入資源や部品代金決済用輸出代金が入らないことからリーマンショックまでの間に蓄積していた資金を吐き出して行くしかありません。

免責事項:

私は弁護士ですが、このコラムは帰宅後ちょっとした時間にニュース等に触発されて思いつくまま随想的に書いているだけで、「弁護士としての専門的見地からの意見」ではありません。

私がその時に知っている曖昧な知識を下に書いているだけで、それぞれのテーマについて裏付け的調査・判例や政省令〜規則ガイドライン等を調べる時間もないので、うろ覚えのまま書いていることがほとんどです。

引用データ等もネット検索で出たものを安易に引用することが多く、吟味検証されたものでないために一方の立場に偏っている場合もあり、記憶だけで書いたものはデータや指導的判例学説等と違っている場合もあります。

一言でいえば、ここで書いた意見は「仕事」として書いているのではありませんので、『責任』を持てません。

また、個別の法律相談の回答ではありませんので、具体的事件処理にあたってはこのコラムの意見がそのまま通用しませんので、必ず別の弁護士等に依頼してその弁護士の意見に従って処理されるようにしてください。

このコラムは法律家ではあるが私の主観的関心・印象をそのまま書いている程度・客観的裏付けに基づかない雑感に過ぎないレベルと理解してお読みください。