秩序崩壊と騒乱2

プーチンとトルコが強気に出る背後に中国の後ろ盾があることを、今回のG20の撮影序列で中国は誇示しました。
ただトルコとしては中国は遠く離れた関係ですから,中国が大事にするほど利用価値がありません。
中国の方が中央アジア諸国→ウイグル族・トルコ系テロの脅威を何とかして欲しい関係で,特別待遇するしかないほど国内治安対策では追いつめられている徴候とも言えます。
ドイツ国内にトルコ人が多く入っているのでトルコを刺激出来ないドイツと似た関係・・親しいからではなく無視できない関係です。
ただし、プーチンは困って中国を頼ったものの、足下を見た中国が原油輸入交渉その他で強気に出て露骨に格下扱いしたので、バランスを取るために今は何とか日本にすり寄ろうとしています。
日露首脳会談は、ソチ〜ウラジオストク〜G20〜この先の日本招待と長年の安倍外交が実を結んで相互信頼関係が進む一方なので、中国のプーチンカードが色あせて来たので余程焦っているとみるべきでしょう。
さらに欧米対抗勢力の一方の旗頭であるトルコ大統領と安倍総理の関係が親密なこともあって、言わば中国の国際基盤造りの先々で(せっかく99%属国化していた韓国を日韓合意によって日米陣営に引き戻されるなど)次々と足元を安倍総理に掘り崩され続けている関係です。
広くいえば伝統的中国支援国ミャンマーやベトナムやカンボジアさらには近年大金をつぎ込んできたアフリカ諸国への日本の浸透が目に見えて進み始めました。
いずれも札びらで頰っぺたを叩くような露骨に相手を見下した外交の限界を、日本の誠実外交が世界中で掘り崩すして行く関係です。
安倍総理との会談場所を敢えて貧弱な部屋にしたことや、「余計なことを言うな」と言う失礼な発言は、中国の焦りの強さを表しています。
日露協商成立だけでも面白くないのに仮に軍事協力まで進むようになると中国にとって腹背に敵を抱える関係ですから、対外冒険主義を実行するのは無理が出て来ます・・当然面白くないので、今回の撮影序列では、プーチンも中心から遠ざけられています。
中国はプーチンを遠ざけて不快感を示したつもりでしょうが、プーチンの「中国だけに頼るのではなく、日本やトルコに保険をかける」作戦に中国の方が負けている感じです。
話を戦後秩序崩壊に戻しますと、秩序違反を咎められれば、「中国に近づいても良いいのか!」とちらつかせれば欧米が黙るやり方をみんな見習うようになると大変です。
古来から権力が弱って来ると治安維持能力衰退から始まります。
権力のタガが緩むとその隙をついて犯罪・野盗などが広がる・・その内公然と・・連携・・集団化して黄巾の乱・・梁山泊のような運動になってきて・・この討伐軍がいつの間にか軍閥化して来る・・相応の政治勢力に育って来て最後に政権が崩壊して来たのが人類の経験して来た歴史です。
フィリッピン大統領はこの討伐で軍功?を上げたダバオの市長が大統領に当選したものです。
彼は、犯罪者に対する容赦ない取締・・大量処刑をビシビシやって成功した実績で大統領になれたのは、フィリッピン国内情勢では麻薬撲滅・・麻薬犯やテロ組織の跳梁による国民の恐怖感が大きく容疑者の人権手続の要請よりも治安回復に優先順位があるからです。
繰り返し書くように国によって優先順位が違うのですから、(フランスだって、連続テロ・・緊急事態が起きたことを理由に戒厳令を発令したままです)欧米が自国の安定社会を前提に他国の人権がどうのと内政干渉することが間違いです。
ドウテルテ大統領の経歴からして、国家全体を運営する能力は(多分彼自身にも)未知数ですから、今年4月に大統領になってからは兎も角派手に標的を作っては英雄的言動に終始する・・さしあたり何の反撃もされそうもないオバマに恥をかかせることで国内支持を上げる方法を選択しているように見えます。
国連事務総長をバカ呼ばわりしても、さしあたり目に見える損は何もありません。
中国に対して国際司法裁判所の判決で勝ったにも拘らず、音無しの姿勢なのは1つには判決・勝利を強調しない代わりに資金援助さえ引き出せればその間だけ黙っていると言う計算と、対中国の場合、挑発すると即輸入停止のような実力行使されるとフィリッピンは為す術もないのでは格好がつきません。
このようにしてみると今までの派手なパフォーマンスによる人気取りは、短絡的仕返しをして来ない・・リスクのないところを巧みに選んでいるように見えます。
オリンピックのドーピング疑惑に対する仕返しに?早速ドーピング委員会のデータ大量に流出事件・・ロシア政府関与か?の疑惑が今朝の新聞に出ています。
プーチンならやりそうと思う人が多いからでしょうか?
仕返しの恐怖で相手を圧倒する・・批判させないやり方は暴力団の論理ですし、国内的は恐怖政治です。
仕返しの連鎖になると世界の抗争がエスカレートし、最後は腕力次第となって、道義も秩序もなくなって行きます。
中国もロシアもそこまで行くと自分が勝ち残れないことを知っているのですが、今のところ火遊びをしている感覚でしょうか?
彼らのパフォーマンスを見ると、一見強い相手も標的にしているかのように見えますが、実は目先反撃されない相手を選んでいて、自分は如何にも勇気があって格好いいかと言うパフォーマンスをしているだけのことになります。彼ら威勢のいい独裁者の共通項を見ると、即時反撃されそうな自分より強い・・怖いところには何もしない暴力団的論理です。

欧米覇権終焉の開始5(騒乱開始1)

何回も書いていますが欧米によるアジア植民地支配の残虐非道ぶり半端ではありませんが、これをみんな日本軍の所為にすり替えて来たのです。
戦後秩序=虚偽歴史強制に従わないビルマだけが孤立させられてきましたが、その他アジア諸国は不満でも独立後社会経済基盤の弱さからアメリカ・マスコミ支配に抵抗出来ず従うしかなかったのですが、これが崩れ始めました。
アメリカはずっと長い間目先の競争相手を潰すために汚いに手を使ってその時々の3〜4番手を利用してきました。
日本を叩くために中華民国政府と中共双方を唆して日本を泥沼の戦争・支那事変に引きずり込み、戦後は最大の競争相手ソ連を叩くために再び中国を利用してソ連崩壊に成功しました。
ソ連崩壊後次の挑戦者になった日本を叩くために韓国と中国を利用するにあたって、中国に対して協力する見返りに、太平洋2分論をほのめかしたと想像されます。
言わば、山賊同士の略奪品の山分け謀議・・ヤルタ~ポツダム宣言の米中版です。
中国に正義があるからプーチンあるいは北朝鮮、トルコ、フィリッピンに影響力が大きいのではなく、アメリカが手先として使うのに便利なだけの理由でこれまで大事にし過ぎた結果、アフガンゲリラやIS同様に巨悪が育ち過ぎたことによります。
IS同様に・・中国の正義なき反抗(鉄鋼製品だけではなくありとあらゆる分野で需給無視の巨額投資→出血輸出・公害輸出に始まり全ての分野で秩序破壊が始まっています)を機に、中東ではトルコ、ロシアなど、アメリカに不満ながら従って来た国々の内で元気印から順にルール違反の便乗が始まりました。
アメリカにはそれぞれに対する弱みがあって、思い切った制裁出来ない状態です。
(オバマの弱気と言われていますが、誰がなっても国際政治上簡単にトルコの人権侵害程度で制裁など出来っこありません・・満座で恥をかかされたからと言って、ここでフィリッピンを制裁して中国に追いやることも出来ません)
フィリッピンやトルコなどの強気の態度は、このような目先の読みだけで、大国アメリカ大統領に恥をかかせてやったと、国内で喝采を受ける・・新興国民は良い気になっている・・国内的には英雄視されて支持率が上がると言う読みです。
中国の海外版図膨張行動も国内受けを狙ったものですし、G20で習近平がオバマに嫌がらせしたことも子供じみていますが、国内的には「大したものだ」と言う受け止め方をねらっているのでしょう。
相手に失礼なことすれば自分の核か上がると言う意識・・国民レベルがそんなものと言えばそれまでですが、現実にその程度のレベルの国が多いのです。
そこには、本来の正義ヤあるべき礼儀の観念がない・・底が浅いのですが、だからと言ってバカに出来ません。
古くは北朝鮮、近くはクリミア問題で孤立したロシアに始まり、秩序違反で咎められたらブラックホールの中国に身を寄せればなんとか持ちこたえられる関係が続いています。
昨年9月5日の抗日戦勝記念パレードでは、プーチンが中国を頼っていたので、習近平が彼を従えるかのような形で閲兵式をやりました。
今年に入ってトルコのエルドアンの人権侵害に対する欧米の懸念表明が相次ぐと、突如数世紀にわたる宿敵ロシア・プーチンと肩を組むようになって人権侵害を批判する欧米を威嚇?し,更にはIS掃討よりはアメリカが支援するクルド族掃討に戦力投入を始めました。
アメリカはトルコに空軍基地を置かしてもらっていて、そこからシリアに出撃していることとロシアとの関係でトルコとコトを構える訳に行かない・勿論EUも、難民問題で入口にあたるトルコの協力がないとどうにもなりませんし、ドイツに至ってはもの凄い数のトルコ人が働いているのでトルコと揉めると国内治安悪化を抱える弱点があります。
トルコ人とドイツの関係は以下のとおりです。
 http://www.sankei.com/photo/daily/news/160801/dly1608010014-n1.html
「ドイツのメディアによると、西部ケルンで7月31日、トルコ系移民ら約4万人がトルコのクーデター未遂事件を受け、同国のエルドアン大統領を支持する集会を開いた。ケルンでは同日、反大統領派や極右勢力もデモを行ったが、大きな衝突は伝えられていない。
 ドイツはトルコ系移民が約300万人に上るとされ、トルコ国内の大統領派と反大統領派の対立が飛び火することが懸念されている。ケルンの警察はこの日、放水車や警官約2700人を配置して厳戒態勢を敷いた。
  集会ではエルドアン氏のメッセージを大画面で放映する計画だったが、裁判所が禁止。ドイツのシュタインマイヤー外相は集会に先立ち、南ドイツ新聞に「トル コの内政問題を持ち込み、意見の違う人々を脅すことは認められない」と述べ、クーデター未遂事件を機に粛清を進めるエルドアン政権をけん制した。エルドア ン氏側は放映禁止に対し「容認できない」と反発している。」
上記のとおり300万以上ですが、移民は概ね働き盛り・・現役中心ですから、乳幼児や高齢者を含めた人口が、約8000万人ですから、比率が仮に4%しかいなくとも、実際の存在感がもっと大きくなります。
上記ドイツ国内での騒動を見ても、トルコ系住民の意向を全く無視出来ない状態に陥っていることが分ります。
ドイツだけが難民受入れに積極的なのは、国内にいる外国人(トルコ系だけはなくもっと外にもいます)の意向を無視出来なくなっているからかも知れません。

http://www.newsdigest.de/newsde/news/featured/7775-1025.html
 ドイツの移民の取り込みの将来
ドイツは第二次世界大戦を経て南欧やトルコからの移民を労働者として積極的に受け入れてきた。その結果、現在ドイツ国内に は1640万人以上の移民をルーツとする人々が暮らしている。
2014年には、134万人がドイツに移住しており、その数は2015年には中東からの難民も加わって200万人にまで増大。一方、2014年には 76万6000人、2015年では推計で110万人がドイツから他国へ移住した。ドイツへの移住の数とドイツからの移住の数の差から純粋な増加をみると 2014年は57万4000人、続く2015年は90万人と約1.5倍の定住率となっている。

以上のとおり今や移民系人口数は1640万人以上で昨年だけで200万人と言うのですからもはや、政治家はうっかり移民規制発言を出来ない・・歯止めがかからない・・制禦不能状態が始まっていると言うべきです。
この反動で、逆に「民族のアイデンテテイを守れ」と言う強硬な主張が出て来る土壌・・ドイツでももうすぐ冷静な議論が出来ないトランプ氏やエルドアンのような人が出て来る・・大混乱時代が待っているかも知れません。
トランプ氏が既に選挙権を持つヒスパニック系を無視出来ないのと同じです。
日本でも最近民主党首選に絡んで、蓮舫氏が最近まで台湾国籍?を保有していたことが大騒ぎになっていますが、いつの間にか身近にいろんな国籍の人が政治の分野で活躍している時代が来ていることに驚いているとが多いでしょう。
私が普段から移民問題は多角的考慮が必要・・慎重にすべきと言う根拠です。

欧米覇権終焉の開始4

マスコミ報道が偏っている例の1つとしてフィリッピン大統領の発言報道を昨日のコラム最後に書きました。
今はネットの発達によって大手マスコミの情報独占に風穴が空いている例の1つですが、今朝の日経朝刊2pには早速修正的記事が大きく出ました。
  ドゥテルテ劇場(1)破壊者か救世主か
「米統治時代に我々の祖先が沢山殺されたなのに何が人権だ」とオバマの目の前でまくしたてた」と言う記事から始まります。
キャンセルになったオバマとの個別首脳会談の次の全体首脳会議でのスピーチらしいです。
大手マスコミが本当のことを伝えないならば、世界中のみんなが見ている前で本当のことを言ってやろうと言うのが、彼の開き直りです。
オバマは首脳会談でこっそり言われた方が格好がついたのかも知れません。
フィリッピン大統領は100年前の米軍によると言われる住民大虐殺の写真を持って来て出席首脳に見せたと言うのですから、一連の発言が計画的だったことが分ります。
フィリッピンでは、アメリカ支配中に何百万人殺されているのにこれをみんな日本軍にすり替える教育をして来たのですが、今の大統領はそれに乗らない意思表示ですから、戦後秩序に明白に応じない点で欧米諸国には大変なショック・欧米支配のマスコミでは世界に報道されたくないから内容を無視して乱暴な言い方ばかり批判していたのでしょう。
こう言う記事が大手マスコミに大きく(私のように情報に疎いものが気が付いたのは1昨日・・これをコラムの流れに合わせて公開したのが昨日の朝)・・素早く今朝の朝刊に出るようになったのは、マスコミの情報独占による世論誘導がネット批判の拡散に耐えられなくなって来たからでしょう。
朝日その他大手マスコミは内部支配をしている?中国やアメリカに都合の悪いコト全て・・人権状況を報道しない(トランプ氏は変わり者程度の報道です)・・勝手に架空の人権(近代法の精神に反するなど)をもっともらしく報道する傾向があります。
特定秘密保護法反対論が秘密保護法は恐怖政治になる主張→そう言う法制度のない先進国があるのか、スパイ防止法のある先進国では恐怖政治になっているのか?NATO体制=集団自衛権ある欧米諸国を軍国主義国家と言うのかと言う意見を書いてきました。
注意深く見ていてもこの種の実証的意見は、戦争法案反対論等には一切出て来ません。
マスコミや左翼系文化人がどのようにして内部増殖し、臆面もない二重基準を主張するのかの疑問でコミンテルンによるアメリカ政府浸透などの面から、9月4日「左翼文化人伸張1」以来このシリーズを書いています。
明後日頃からマスコミ・文化人が何故左翼系がはびこっているかに関する経緯として占領政治に戻りますが、戦後から現在に至るまで、ユダヤ系がアメリカ経済界・政界を裏で操っていると言うのがもっぱらの噂ですから、当時ルーズベルト大統領が裏でユダヤ系と資金面等で繋がっていたとしても・・具体的証拠がないとしても異とするにはあたりません。
現在もユダヤ系のためにアメリカの国益を売り渡しているのではないかと言うアメリカ国内の不満・・こう言うことには証拠がありませんので噂・憶測にとどまるからこそ、却って不満が溜まっているとも言えます。
アメリカ以外の世界ではユダヤ+アメリカを一体視した批判が始まっていますが,アメリカ国民の立場で言えば、ユダや系とまでは言わないまでも金融資本に支配されている不満・・マスコミやグローバル支配・金融支配に対する不満→格差問題が顕在化して来たのがトランプ現象です。
世界中がアメリカ支配に対する不満が溢れ出し、アメリカ国内でさえも金融資本・グロ−バル化に不信を抱くようになった・世界横断的に戦時中のコミンテルン運動の逆張りが始まったことになります。
オバマの今回のアジア歴訪は中国G20では飛行機到着時に赤じゅうたんを敷いてもらえないなど中国の嫌がらせが続き、最後の記念撮影では端っこに追いやられるなど散々でしたが、ASEAN首脳会合ではフィリッピンが対中紛争の結果、アメリカを頼って来る(大筋の国益で一致している)筈だったフィリッピンからまで大勢の面前でアメリカによる植民地支配を罵られてメンツ丸つぶれの外交日程でした。
ところで、フィッリピン大統領の今回の主張は日本にとって重大な意味があります。
戦後秩序・・日本批判の基礎になっている日本軍の東南アジア進出は侵略で現地に苦痛をもたらしたのか?植民地解放戦争だったか・朝鮮支配は何だったのかが、慰安婦騒動の結果問われ始めました。
台湾を筆頭に東南アジアでは、皆親日的なのに、韓国だけが日本支配に関して何故噓の主張をするのかが日本人の大きな関心でした。
この大きな争いではフィリッピンはマッカーサーの足場であり、アメリカの忠実な味方でしたが・・今回の騒ぎでドウテルテ大統領は、今や日本応援団に変わろうとしていることが明らかになってきました。
彼は中国寄りかどうかのマスコミ基準ではなく、民族主義者・・国益を守ろうとする立場なのです。
真実一路に戻れば、日本の方が有利に決まっています。
従軍慰安婦騒動は朝鮮戦争中のアメリカ軍の粗暴行為を日本軍にすり替えて主張されていることは慰安婦だったと言う女性が「ジープに乗せられて行った」などの証言で明白ですが、これほど明白な証言があっても韓国人や韓国政府は日本軍に強制されたと言う世界主張を繰り広げているのです。
韓国の道徳は繰り返し書くように専制支配しか知らない・・権力者が「馬を鹿」と言えばそれに合わせるのが生きて行く智恵・・ルールだったからです。

欧米覇権の終焉開始3

さすが鉄面皮な韓国国民・パク大統領もこんな重要資料がアメリカから出て来るとどうにもなりません。
裏切られたような感じを受けたでしょう。
アメリカも韓国を裏で煽って来た責任があるので、何とか格好つけて朴大統領を引かせるためにアメリカによる強引な圧力で日本は最後までケリを付けることが許されずアヤフヤな解決を強制されてしまい、約1年後の15年末には、日韓合意となりました。
パク氏にとっては(赤っ恥をかかされたものの)首の皮1枚繋がった救済劇になりました。 
日本国内世論的には、昨年末の日韓合意は安倍総理も対中韓強硬派の信を失いパク大統領も同様ですのでいわゆる痛み分けですが、国際世論としては嘘つき韓国の評価が定着したと思われます。
世界中の人が日韓が親戚のようなものと誤解して韓国も相応に気を使って貰っていたのに、仲が悪いのなら気を使う必要がないと言うことで、韓国が日本の親戚のように世界で振る舞えなくなった効果が絶大でしょう。
この騒動の結果、韓国は大恥を掻いたし・・アメリカの力に対する絶対的信用をなくした・・今後アメリカの唆しに乗るのは危険だと思い知った・・結果的にアメリカのヘゲモニーが揺らぐ結果になりました。
中東その他の地域でもアメリカの言うとおりに(不正に加担?)して、酷い目にあった国や勢力が一杯ある筈です・・この積み重ねの結果あちこちでアメリカ不信の火が噴き始めたのです。
他方で、標的にされた日本人の方では、慰安婦を否定すると「戦後秩序に対する挑戦だ」「歴史修正主義者」と繰り返し罵られた結果、「戦後秩序ってもしかして噓の塗り固めだったの?」と言う懐疑心が目覚めてきました。
慰安婦騒動の原因を作って煽って来た朝日新聞その他の報道機関や文化人に対する不信感・・何故こんな噓を一緒になって煽って来たのか?の原因究明の関心が芽生えたこと→戦後秩序形成に加担し再生産を繰り返して来た教育界や文化人思想界・マスコミ全般への不信感→占領政治に遡る対米不信の芽生えです。
中国の反日暴動や慰安婦騒動が結果的に・・日米戦争は何故起きたか・戦後の教育〜マスコミ報道が中立だったのかなどの関心が急速に高まってしまったのはアメリカ〜ユダヤ勢力にとって大きな誤算でしょう。
これまで戦争原因を「軍部の暴走」と戦後教育で教え込まれていたに過ぎない多くの人が噓を教えられていたのか?と目覚めてきたのです。
何しろ物心ついてから、戦後教育で育った世代は既に80歳前後に達しています。
数日前に紹介したように日本の軍部が力を持つようになる何十年も前からアメリカでは排日法がドンドン成立していること1つとっても、軍部の発展とは順序が逆ではないかと言う当たり前の疑問です。
マッカーサーのアメリカ議会証言・・「これでは日本は立ち上がるしかなかった」と言う趣旨の証言は正に戦争に引きずり込まれた弱者の実態を表しています。
http://www.geocities.co.jp/Bookend-Yasunari/7517/nenpyo/1951-60/1951_makasa_shogen.html
「昭和26(1951)年5月、アメリカ上院の軍事外交合同委員会で、ダグラス・マッカーサーは以下の2つの重大な発言を行なった。
日本の戦争は自衛戦争であった
アメリカが過去100年に太平洋で犯した最大の政治的過ちは、共産主義者が支那において勢力を増大して行くのを黙過してしまったことである
There is practically nothing indigenous to Japan except the silkworm. They lack cotton, they lack wool, they lack petroleum products, they lack tin, they lack rubber, they lack great many other things, all of which was in the Asiatic basin.
They feared that if those supplies were cut off, there would be 10 to 12 million people unoccupied in Japan. Their purpose, therefore in going to war was karagely dictated by security.”

和訳:
「日本は絹産業以外には、固有の天然資源はほとんど何もないのです。彼らは綿が無い、羊毛が無い、石油の産出が無い。錫(すず)が無い、ゴムが無い。それ ら一切のものがアジアの海域には存在していたのです。もし、これらの原料の供給を断ち切られたら、1000万から1200万の失業者が発生するであろうこ とを日本人は恐れていた。したがって、彼らは戦争に飛び込んでいった動機は、大部分が安全保障の必要に迫られてだったのことだったのです」
東條英機は宣誓供述書で「断じて日本は侵略戦争をしたのではない。自衛戦争をしたのである」「国家自衛のために起つという事がただ一つ残された途であった」と語ったが、それはこのマッカーサーの米議会証言録と重なるもので、最終的に東條とマッカーサーは同じ見解を披露したことになる。」

現在で言えば、中国の領海侵犯が激しくなってこれに対応するために巡視艇の増強を急ぎ独力での防衛は無理なので、集団安保条約が必要になったのです。
相手の違法行為に対応すると「軍国主義復活」と大騒ぎするのが日本のマスコミ・文化人ですが、これは先にアメリカなどが日本封じ込め・嫌がらせを始めていたのですから、煙でいぶされた狸が決死の覚悟で穴から飛び出すのを待ち構えていた猟師のように、アメリカが日本が蹶起せざるを得なくなるのを待ち構えていたにも拘らずその順序を抜きにして「日本が先に手を出した」から卑劣だとか、「軍国主義の暴走」と批判して来たことの焼き直しです。
こう言う下手な焼き直しを中韓や日本マスコミ・文化人がするので、却ってユダヤ+アメリカの戦前の謀略が浮かび上がって来ます。
西欧のアジア侵略のないときには、日本は何百年も平和に生活していました。
順序逆の歴史を垂れ流す教育界やマスコミは、今でもどこかの支配を受けているのかが問題になってきます。
世界のマスコミ界は英米・・ユダヤ系の支配下にあると言われていて、公正な報道が期待されないので、アラブ世界では、独自の報道機関アルジャズィーラを作ったのが知られています。
フィリッピン大統領が下品な言葉を使って非難したのでオバマが怒ったと今まで紹介されていましたが、【KSM】によると人権人権と偉そうなことを言うアメリカが植民支配していたことを批判して、最後についでに「この◯◯野郎メ」と言った言葉だけを日本のマスコミが報じていることがネットで同大統領の発言録音とともに、報道されています。
以下のとおりです
【KSM】オバマ米大統領はフィリピン、ドゥテルテ大統領に過去の植民地支配に言及されることを恐れていたのだ。
トランプ氏であれエルドアンであれ、単に無茶苦茶な罵りだけで多くの国民の支持が得られる訳がないので、マスコミを支配している勢力に都合の悪い肝心の主張をまともに紹介していない可能性があります。
トランプ氏であれエルドアンであれ、単に無茶苦茶な罵りだけで多くの国民の支持が得られる訳がないので、マスコミを支配している(ユダヤ系?)勢力に都合の悪い肝心の主張をまともに紹介していない可能性があります。
彼らの発言はどぎつ過ぎて洗練されていない点があるとしても、マスコミは政治家の発言その他発言者が全体の文脈として何を言おうとしていたのかを忠実に報道すべきであって、言葉遣いの荒さばかりあげつらうのは公平な報道ではありません。
庶民・・粗野な人同士の会合で「おい、お前!」など気さくな会話の方が話が弾むように、政治家がインパクトを持って訴えるには、持って回った言い方ではなく、粗野・乱暴な言い方の方が親近感を持たれているのでしょう。

欧米覇権終焉の開始2

アメリカは日本占領政治によって民主化に成功したと誤解し,あるいは虚偽発表宣伝していますが、日本社会は昔から民意重視で来たから「民意重視」と言う法制度がなくとも民意無視した政治をすることは出来ません。
これをはっきりさせたのが武家政権の成立でしょう。
文化人は西欧をモデルにして階級制度をしきりに日本に当てはめようとしていますが、武士の場合お城から家に帰れば自分で農耕にいそしむのが普通でした・・(徳川家康の生涯をみても日頃農民をやっているのが彼の側近でした)この辺は江戸時代300年変わらず、兵農分離の実態として以前に書いたことがあります。
要するに政権は現場に密着していたのが日本社会です。
本当に分離していたのは、江戸の旗本やご家人だけであったと言う意見を書いたことがあります。
その代わり江戸等の都会の武士は、戯作を書いたり俳諧の芭蕉に始まり、浮世絵の酒井抱一や平賀源内その他のみんなスキにいろんな職業に転じています。
特別な才能のない下級武士は、傘張り、妻は縫い物?をしたりしてそれぞれ商人の下請け内職に励んでしました・・全て生活者だったのです
元々アメリカ以上の民意重視社会でしたから、アメリカが宣伝するような軍事独裁国家ではなかった・・軍国主義国家と虚偽宣伝して「占領軍が民主化した」と虚偽宣伝してうまく行ったように見えているだけです。
何回も書いていますが農地解放は戦前から地道に計画して進めていた結果を占領政治の成功例として発表しているに過ぎないし、男女同権も日本は革命や法制度などなくとも、江戸時代から元々女性が家計や家族内の決定権を握っている点は変わりません。
明治維新で日本よりも千年単位で遅れているフランス法(西欧では最先端でした)が入って来て、イキナリ、女性の無能力制度になって裁判実務が困っている状態を05/04/10「ジェンダーの成立2(妻の無能力制度1)」以下で書いたことがあます。
以上は最近の国際現象ですが、この数年前からアメリカの権威崩壊が始まりつつあった段階で、アメリカの差し金で中韓が日本批判を繰り返しているのではないか?と言う疑念が日本に広がり始めていました。
ここでアメリカは日本人をこれ以上怒らせるメリットはないし、目先のアメリカの権益維持に何の価値もないことから、日中韓の喧嘩を煽っている余裕がなくなってきました。
アメリカはさしあたり日本叩きを先送りしてでも、中韓に対して反日運動を唆していたはしごを外すしかなくなったので、慰安婦に関する報告書が遂に外に出るようになりました。
ただし、南京虐殺がなかったデータは出しません・虚偽データをもとに東京裁判で戦犯処刑しているからですし、韓国には煮え湯を飲ませても良いが、中国へのカードをまだ温存したいからでしょう。
以下のとおりの事実公表に至っています。
http://www.sankei.com/world/news/141127/wor1411270003-n1.html
2014.11.27 05:10米政府の慰安婦問題調査で「奴隷化」の証拠発見されず…日本側の主張の強力な後押しに
「米政府がクリントン、ブッシュ両政権下で8年かけて実施したドイツと日本の戦争犯罪の大規模な再調査で、日本の慰安婦にかかわる戦争犯罪や「女性の組織的な奴隷化」の主張を裏づける米側の政府・軍の文書は一点も発見されなかったことが明らかとなった。」
「米政府の調査結果は「ナチス戦争犯罪と日本帝国政府の記録の各省庁作業班(IWG)米国議会あて最終報告」として、2007年4月にまとめられた。 米側で提起されることはほとんどなかったが、慰安婦問題の分析を進める米国人ジャーナリスト、マイケル・ヨン氏とその調査班と産経新聞の取材により、慰安 婦問題に関する調査結果部分の全容が確認された。
調査対象となった未公開や秘密の公式文書は計850万ページ。そのうち14万2千ページが日本の戦争犯罪にかかわる文書だった。」
日本に関する文書の点検基準の一つとして「いわゆる慰安婦プログラム=日本軍統治地域女性の性的目的のための組織的奴隷化」にかかわる文書の発見と 報告が指示されていた。だが、報告では日本の官憲による捕虜虐待や民間人殺傷の代表例が数十件列記されたが、慰安婦関連は皆無だった。
報告の序文でIWG委員長代行のスティーブン・ガーフィンケル氏は、慰安婦問題で戦争犯罪の裏づけがなかったことを「失望」と表明。調査を促した在米中国系組織「世界抗日戦争史実維護連合会」の名をあげ「こうした結果になったことは残念だ」と記した。」
以上によれば、2007年に公式報告されていたのに、これが14年暮れまで公表されていなかった?マスコミが何故か報道しなかったのです。
「戦争犯罪の裏づけがなかったことを「失望」と表明。調査を促した在米中国系組織「世界抗日戦争史実維護連合会」の名をあげ「こうした結果になったことは残念だ」と記した。」
とあるように元々日本の戦争犯罪を証明するため始めたものですが、何の証拠もなかったことが明らかになって「失望」していたのがアメリカ政府関係者です。
8年前からスタートしていたと言うことは、その前の調査必要性に関する議論や組織造りや立案等があって、約10年前・・江沢民氏の反日宣言とほぼ同時期に動き出していたことが分ります。
慰安婦騒動については朝日新聞報道による宮沢首相の「調査なき謝罪 」は平成4年1月11日で,以来激化の一途をたどり、朴槿恵大統領が一段と激化させたのは2013年のことですからアメリカ政府は、客観事実をとっくに知っていたのにアメリカでは悪意でこれを隠していたとしか思えません。

免責事項:

私は弁護士ですが、このコラムは帰宅後ちょっとした時間にニュース等に触発されて思いつくまま随想的に書いているだけで、「弁護士としての専門的見地からの意見」ではありません。

私がその時に知っている曖昧な知識を下に書いているだけで、それぞれのテーマについて裏付け的調査・判例や政省令〜規則ガイドライン等を調べる時間もないので、うろ覚えのまま書いていることがほとんどです。

引用データ等もネット検索で出たものを安易に引用することが多く、吟味検証されたものでないために一方の立場に偏っている場合もあり、記憶だけで書いたものはデータや指導的判例学説等と違っている場合もあります。

一言でいえば、ここで書いた意見は「仕事」として書いているのではありませんので、『責任』を持てません。

また、個別の法律相談の回答ではありませんので、具体的事件処理にあたってはこのコラムの意見がそのまま通用しませんので、必ず別の弁護士等に依頼してその弁護士の意見に従って処理されるようにしてください。

このコラムは法律家ではあるが私の主観的関心・印象をそのまま書いている程度・客観的裏付けに基づかない雑感に過ぎないレベルと理解してお読みください。