規模追及の限界2と民度4(PeopleとCitizen1)

欧米では,ギリシャ・ローマの昔から,民主主義と言っても市民だけのことで「市民」でない人に対しては人間扱いして来ませんでした。
PeopleとCitizenの語源の違いです。
http://daruyanagi.jp/entry/2012/12/15/142304市民概念の歴史的解剖からの引用です。
実際には複雑な歴史変遷がありますが,長文になり過ぎるため部分引用ですので正確に知りたい方は,全文を御読み下さい。
「市民」は、城壁と秩序の「内」にあり、それ(≒社会)を支える資格*1と気概*2をもつ人のことを言う。それをとくに「公民」と訳す場合がある。なので、「市民」とは「~であるもの」ではなく、基本的に「~になるもの」だ。つまり、自覚的・能動的存在であり、この点で「民衆、庶民(people)」とは異なる。」
今後中間層の総合的レベル・民度差が国力・各国の生活水準の差を決めて行くとなれば,民度が重要です。
欧米では,被支配層に主体性を持たせない政策・・ピープルを他動的自主性のないものと決めつけて、あるいは自主的思考を持たないように動物並みの扱いをして来ました。
古くは商品の1つとしての奴隷は売買対象であり、近代では機械や羊のように入れ替え可能な人「材」として、ここ100年前後では流れ作業を黙々とこなすだけの役割しか与えないで来たツケが出て来たのですから、急に頑張っても数百年単位程度の期間では人材レベル引き上げはほぼ不可能でしょう。
国民がはらからで成り立っている我が国は欧米とは違うので、移民受入れによる低賃金労働者と入れ替える安易な方法はクニを誤ると言う私の基本的立場による介護に限る移民受け入れ論に戻します。
以前書いたことがありますが本当に介護や保育士人材が必要ならば,移民にたよらずに介護人件費・保険点数アップ・・彼らの能力に応じた人件費を払えるように介護や保育料金アップを政府が認めれば済むことです。
コストに見合う料金にすればいくらでも開業する事業主が増えるでしょう。
高すぎれば,その批判をうけて,コスト削減努力の工夫が業界内から自然に生まれて来るでしょう。
別の角度から見ると、次世代人格形成にに大きな影響を与える大切な乳幼児教育こそ、優秀な人材が必要で、低賃金外国人に入れ替えるのは危険です。
本来はコストに見合う保育料や介護料を払うのが経済原理ですから,これをコスト以下に抑える政策は社会保障の分野ですから,所得と関係なくコストに見合う負担しない・・中高所得者の場合負担額が上がりますがそれでも、本来のコスト全額を負担していません・・・政策が許されるかも総合的議論をすべきです。
料金をコストの何分の1に押さえるから民間参入が進まない・・不便な場所にしか出来ないなど結果的に有能な人材が集まらないので(日本では最も重要な)現場発のシステム改善工夫も進まない悪循環に陥ってるように見えます。
国鉄の失敗で分るように「官」が料金からサービス内容全てに関与すること自体に無理がある・だから保育所や介護事業関係の需給バランスが崩れているのです。
人件費相場で見れば,仮に周辺職種よりも大幅アップになれば周辺の人材が高い方に流れますので、結果的に周辺労働力不足・・賃金水準がアップします。
保育士や介護士の人件費アップを避けて移民に頼ろうとする意見は、結果から見ると国内全般の人件費相場のアップを嫌っている主張・・欧米並みに移民と競争させる低賃金政策となります。
国際的な低賃金時代に対して同レベル・低賃金で競争に入るのではなく、別の角度からの対応努力しなければ,あるいは個々人の努力するのを妨害し,努力や工夫に水を指し続ければ,いくら優秀な民族でも千年単位経過でレベルが低下して行くのは,10日に西洋と日本の民度差が生じた理由の1つとして書いたとおりです。
教育界やマスコミがアメリカ方式・大量・粗放生産方式が如何に素晴らしいかを賞讃しこれにに従わせようと戦後70年間も営々と教育・努力していて、大学までマスプロ教育と称して私の学生時代には数百人の大教室での講義が普通でした。
ところが、細やかな店員対応を度外視して大量仕入れ大量販売方式を導入しただけのスーパーダイエーはなくなってしまいました。
これをやっている限り日本は欧米の猿真似人種と揶揄され2〜3流国として下風に立ち続けるしかありません・・。
戦後農政・・その中核であり具体化である農協の役割を見ると個々人の品質改良努力をマイナス評価して量のみの評価=標準価格米の生産誘導・・量のメリット・農機具や肥料などの協同仕入れ販売も共同販売・・量だけを追及する農協方式の限界が明らかになっています。
日本の農業は広大な農地牧場を擁するアメリカやオーストラリアなどと対等な競争が出来る訳がないと言う前提で、いつも農業に関する特別枠を求める結果、折角競争力のある工業製品の輸出条件で割を食っていますが、これは広大な農地・牧場で粗放・大量生産している両国基準の真似をする前提に立っているからです。
何事も相手の体格や基礎条件に最適の土俵・・ルールで戦って勝てる訳がありません。
現在日本の生き残りに役立っているのは(量での勝負ではなくおいしい銘柄米やサクランボや果物、トマト、人参や和牛など)農産物であれ、食品(ロイズのチョコレートなど)・工業品であれ医薬用機器・介護用品であれアニメ等の文化面その他全ての分野で,高品質製品を「お宅的に」作る能力を発揮した結果によるものばかりです。
新興国と共存を図るには,汎用品は新興国に任せて張り合わずに,先進国は長年の伝統に基づく工芸品的な生産・・手間暇かけた教育などに特化して行くべきです。
農産物(各種果物や和牛その他)が,個々人の努力によって,高品質品としての評価を得るようになって,世界に活路を見いだしつつありますが、これは農協が切り開いたどころか・どちらかと言えば農協は,農協を通さない個性的出荷に対する妨害勢力でした。
低賃金新興国の工業生産参入による国際環境激変に対しては,(本来間違っていた)大量粗放品生産方式に見切りを付けて日本人の得意な「おタク」的な手間ひま掛けるもの,アニメ方面や文化的方面あるいは精密作業を増やして行く・・大量画一生産方式から手を引いて産業構造を変えて行けば良いことです。
粗野で効率ばかりの医療や教育よりは手間暇かけたきめ細かい保育や教育、手厚い看護も世界の富豪が日本に求めるインバウンド消費になるかも知れません。
12月11日(日曜日)ブルゴーニュ地方で愚直に昔からの手法を守って再起を図る?ワイナリーを主人公にするフランス映画を見て来ましたが,隣のワイナリーの娘と結婚したアメリカ青年がまじめ一杯にアメリカ式農法で奮闘するのですが、頑固な手法を守りたい?(結婚相手の娘の)経営者・母親から追い出されてアメリカに帰ってしまう顛末も出て来ます。
このような映画が出て来ていることから、フランスでもアメリカ式大量・合理的?生産で勝負するより個性的品質で勝負する方向へのノスタルジア・・大量生産方式への見直し機運が芽生えていることが窺われます。
アメリカは中級技術者層のレベルが低い・・ベルトコンベアー方式の大成功によってレベルアップ努力を放棄してしまったので?社内訓練の歴史経験がありません。
日本は何の資格もない青年を採用して社内で仕込んでエキスパートに仕上げて行く社会ですから、転職すると通用性が低い難点があります。
アメリカでは各人が就職前に持っている資格別採用・・だからこそ画一資格を持っていれば転職フリーな社会になります。
社会構造の違いを無視した雇用流動化論は、結果的に中間層の底辺層への転落誘導政策になり兼ねません。
欧米では身分制度がなくなってもその代わりに企業別ではなく職能別組合が発達するなど,今でも階層別資格社会ですから、その分レベルアップの困難な社会構造です。
November 16, 2016「民主主義の基礎4・信頼関係3(governmentとは?1)」以来,ガバメントとピープルとの関係・・支配、被支配の対抗関係を書いて来ましたが,両者が対抗的関係で隔絶して来た・・ひいてはピープルの権利強調に走ります・・欧米では,governmentを構成する支配層とピープルの間には同胞意識がありません。
ピープルのレベルを引き上げて自分たちに近づける工夫をすれば,自分らの支配的地位を危うくするので避けたい意識があります。
これがアジア、アフリカに対する接し方・・日本の場合には現地人が自分でやれるように懇切丁寧に教え込むので喜ばれますが、欧米や中国は「お前らに出来る訳がない」と差を強調する目的で現地インフラ整備してやる?方式との違いです。
日本企業がプラザ合意その他で欧米市場から閉め出され始めた結果、生産基地として東南アジア展開(迂回輸出)するようになると、パンドラの箱があいたように世界中の新興国の産業勃興が始まりました。
日本が行くまで欧米は何百年も支配していながら現地人には格差の大きさを強調して絶望感を与える努力ばかりで、(この辺はシンガポール元首相が日経新聞連載の「私の履歴書に来書いてるとおりです)何らの技術移転もしていなかった・・日本の台湾や朝鮮半島統治との根本的違いです。

規模追及の限界1と民度3

米英やEUに比べてこの矛盾が極端に出ているのが韓国(良いとなれば極端に動くのでひずみもダイナミックに出る社会)ですから,今回韓国の反朴運動の原動力は低賃金化の流れに対する不満にあることを無視出来ないでしょう。
アメリカ式経営を極端に追求して来た韓国経済は今や危機状況ですが,危機状況下においてもいわゆる労働貴族は立ち位置を修正することはありません。
長年のヤンパン支配に無理が来ていたのに、明治初めに日本からの政体変革必要性の提案を無視して、頑迷に旧体制維持に固執していて結果的に民族の独立を失ってしまった轍をもう一度践もうとしているかのようです。
現在韓国の国際競争力はサムスンと現代の2枚看板で成り立っていますが,その2強がそろって躓き(昨年あたりだったかの燃費偽装と今夏のスマホ発火事件)、もしかしたら将来の大きな危機に発展する可能性に瀕しているのですが,こうした反省・危機感が従業員には乏しそうです。
この危機状況下で・・現代自動車労組の非常識な賃上げ運動が労組の勝利で終わったことから見ても分るように、そのコストは全て下請けや非正規賃金に転嫁する仕組みです・・この結果個人負債は増加の一途らしいです。
韓国では財閥社会ですから,財閥系に就職するのとその他ではまったく違う・・この結果財閥系に就職するための就職塾があって就職浪人が当たり前の社会と言われています。
失業率の取り方が国によって違うのでイチガイに言えませんが,実際には無職若者が一杯いる社会になっているようです。
ヤンパン支配に対する憧れが背景にありひとたび労働貴族なれば,庶民生活など気にする必要がないと言う風潮・これを許し憧れる庶民の気持ちがあるからでしょうか?
韓国では隠れ失業者が溢れているので,最低賃金が守られていない悲惨な状況が報道されています。
ネット情報なので,引用出典自体が正しいかどうか・・事実か否か不明ですが,一応以下のような情報が氾濫しています。
「また、1時間当たりの最低賃金は今年から5210ウォン(約490円)に引き上げられたが、ほとんど守られていない。先日、あるコンビニに面接に行くと『うちは時給3000ウォン(約280円)。働きたい奴はいくらでもいる』と言われた。働ける場所は限られているので従うしかない」(20代・男性) 出典NEWSポストセブン|韓国現役世代に貧困の波 113万人リストラされ再就職率43%│
最低賃金は東京の2分の1にも関わらず、スタバのコーヒーはほぼ同額。ビッグマックにいたっては韓国の方が高い。これはキツイ! 出典韓国のバイトが不憫すぎる! 5人に2人は最低賃金420円すらもらえない
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2014年5月2日、韓国紙・朝鮮日報によると、「消費期限を過ぎた食品は売ってはならない」という法律を悪用し、食品を故意に販売せず消費期限切れにして自分のものにするアルバイト店員が増えている。このため経営難に陥る店舗もあるという。
3日付でチャイナネットが伝えたhttp://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=87565
配信日時:2014年5月5日
上記はオーバー表現が含まれる..ネット情報の真偽は別としても海外へ韓国女性売春婦が大量進出している実態が何年も騒がれていることや移民願望の高さなどからも国内での困窮が窺われます。
日本のマスコミ文化人は欧米の真似をして低賃金移民を入れないから負けているのだと言い,これを失われた20年とバカにした論調が繰り返されて来ましたが,移民→低賃金競争に参加する間違いが白日の下に曝されてきたと言うべきです。
新興国参入=今後は低人件費時代だと言うことで,安易に低賃金移民を入れる競争(これをグロ−バル化と言うまやかし標語にしていますが本質はこれです)に参加していたのでは民族(アメリカはピープルしかいない・民族がないから気にしないと言うスタンスに対するピープルの不満が出て来たのです)の将来がありません。
移民を入れても元々の居住者と差別しない平等の人件費だから、低賃金化を狙ったものではないというのでしょうが,3k職場に大量に労働者を入れることによって,求職者が増えれば3k職場の改善が遅れ賃金抑制に働くのは当然です。
日本の場合,実習生と称して僅かに移民が入ってはいますがそれほど大量ではなかったので、業界が必要に迫られて3k職場の改善が進み女性の参入が進むなど・・やせ我慢した結果,改善が進んだ面があります。
諸外国並みに移民受け入れをを日本の政府や業界が望んでいたのですが、国民の強い(と言うよりは古代から国民や従業員のための政府であり企業です)日本では業界の思うように(産業革命時にイギリスがエンクロージャー・小作人と羊を入れ替えたのですが、日本では小作人が強くて出来なかったように、低賃金移民と国民を入れ替えることは出来ません)実現出来ないイラダチが,国内マスコミで氾濫していた失われた20年論の背景です。
アメリカの政策結果に戻りますと、移民をドンドン入れて来た結果、・・昨日人口変化を見たようにこの約20年でアメリカは6000万もの人口増・・働かないでいられる移民は滅多にいないので3kでも何でも必死に求職活動をしますので,・・大雑把に言えば移民の数だけ既存住民の職場が奪われ、結果的に失業者か非正規層へ転落したことになります。
下がり切った最低賃金階層には最早これ以上の損はない・・後はフードスタンプ受給条件緩和を期待したりセーフネット整備期待程度?でしょうから、最低賃金引き揚げや生活保護レベルの引き揚げ、保険その他社会保障基準アップなどを言ってれば良い政党・・アメリカの民主党には有利でした。
ヒラリー氏で分るように民主党は,貧困対策を宣伝するものの実際の政治資金はウオール街・富裕層経営層から得ているのが現実です。
結果から見ると資本家代弁による移民受入れ推進→低賃金化政策と転落した最低辺層代弁政党のマッチポンプ政治がこの数十年間(民主党は資本家と庶民層双方に良い顔が出来たので強くなり,共和党は資本家代弁だけしていたので支持が減ったと言う構図です)続き中間層代弁政党がなかったので,中間層は非正規階層にドンドン沈んで行きましたので、まだ生き残っている非正規に転落しそうな中所得労働者の怒りが爆発したことになります。
トランプ氏は共和党の弱点を補うためにヒラリー氏同様に移民排斥論で庶民を煽って当選し、当選後は工場海外移転阻止のパフォーマンスなどをしていますが,工場移転決断するには相応の理由・競争力低下が基礎にあるのですから,移転を阻止しただけではその工場の競争力が低下している方向性は変わりません。
工場移転阻止は,先送り強制の強制に過ぎず中間層が生き残る政策とは直接の関係がありませんから,どうやって中間層のための政治をするかの展望が見えません。
日本のような高レベル中堅層の努力工夫に頼る・・中間層の活躍できる社会に切り替えて行くには流れ作業向きレベルに満足していたのではピープルの人材レベルが低過ぎるのが難点です。
数日前に人材レベルを10点〜5点2〜3点と比喩的に分類し、アメリカの流れ作業方式は5点前後の人にも出来る職場提供であったと書きましたが,今では5点前後の人は2〜3点の人と同様の仕事しかない社会です。
中間層が中間層として生き残るには、比喩的に言えば8〜10点の能力の必要な時代です。
現場の工夫によるおいしい料理提供や高級みかんやトマトの果物,嗜好品,高級牛肉等の生産工夫能力次第となって来ると,奥の院の研究所にノーベル賞級の研究員が大勢いても・・現場人材が5〜2〜3点ではやって行けません。
日本では現場的研究からノーベル賞受賞者が出る社会です。

規模追及と民度2

EUが成立した当初人口約2億と言われ,本日現在ネタ帳によるとアメリカの場合,93年当時は260.15万人であり16年は323.98万人です。)アメリカの人口(市場規模)に対抗出来るようになったと話題になっていました。
(検索しても何故かEU成立当時の総人口が出ませんが,イギリスは後から加入した記憶ですから当時の独仏伊あわせても約1億5000万ですからそんなところだったでしょう)
マスコミではEU結成は独仏間の戦争の惨禍を繰り返さないためと言うきれいごと中心報道ですが,元は石炭鉄鋼連盟から始まったように市場統合・戦後植民地と言う囲い込み可能な市場を失って大規模市場を持つ米国と格差が開く一方になった・衰退に直面した西欧がキリスト教圏での共同市場創設による対抗の動きのグランドヴィジョンだったのです。
経済統合・・競争力回復が主要目的だったからこそ国家統合よりも先に貨幣統合・・ユーロ創設と(低賃金労働者の)移動の自由・シェンゲン協定を急いだことも分ります。
企業で言えば,大きいことは良いことだと言う思潮がはやり,売上何兆円企業でないと生き残れないと言う動きで、その頃クライスラーその他世界企業の大統合がはやりました。
その頃今後は本拠地市場2億人を単位とする時代が来た・1億あまりしか人口のない日本は苦しくなると言う意見を読んだ記憶です。
2億人程度の本拠地市場で新規事業の揺籃期に大事に育てて・一定規模に育ててから世界に打って出る必要があると言う意見がマスコミを賑わしていました。
アメリカはEUの人口挑戦に負けないようにその後も移民を入れて対抗し,EUもその後領域的に東方拡大を続けるとともに移民受け入れも進めました。
(植民地ではなく対等な合併・連合に切り替えただけ?)
この結果2015年の暫定値ではEU人口は5億820万人と発表されていますので、もの凄い膨張で,上記ネタ帳のデータによるアメリカの現人口を大幅に追い越して人口競争では大成功していたことが分ります。
上記のとおりEU全体の過去の人口統計が出ませんので,タマタマ出た14年のドイツ人口を見ますと,以下のとおりです。
p.reuters.com/article/ger-idJPKCN0Q90KB20150804
[ベルリン 3日 ロイター] – ドイツ連邦統計局によると、ドイツ在住の移民の数が2014年には3.7%増加し、過去最高の1100万人に達した。全人口の5分の1が何らかの移民のバックグラウンドをもっていることになる。
移民の多くは、ポーランド、ルーマニア、イタリア、ブルガリア、ハンガリーなど欧州連合(EU)諸国の出身。
2014年の移民人口は、2011年比で約10%(約150万人)増加。移民人口を除いたドイツ人の人口は逆に同1.4%減少した。」
移民概念がはっきりしませんが、一定年限までの国籍取得者も含むルーツを言うのか、国籍取得者を除くとすれば過去30年間累計すれば国籍取得者は膨大でしょうから,流入人口数は膨大です・・兎も角こんな状態です。 
フランスでは「移民とは」以下の分類で外国生まれの国籍取得者を含まないようですから,フランスで生まれた2世で国籍取得したものは含まないことになります。
http://www.jil.go.jp/foreign/jihou/2014_5/france_01.html
「フランスにおいて「外国人」とはフランス国籍を持たずにフランスに居住する全外国人がこれにあたる。フランス国内で外国人を親として出生し、フランス国籍取得を決めていない者も含まれる。これに対して、「移民」は出生地及び国籍の2重の基準により定義される 。つまり、(1)現在フランスに居住しているものの、外国において外国人として出生した者、(2)フランス国籍を取得後も外国において外国人として出生した事実に基づき移民の一部として類型される。」
ドイツ移民の統計ルールも仮にフランスと(EU)同基準であれば,オヤがドイツ国籍を取得した二世以降の場合には移民数としてカウントされていないことになります。
ドイツ人口の2割が移民とは言っても、既に移民2世が増えているでしょうから,2世以降を移民に含めれば,もっと多くの人が含まれていることになります。
「ドイツ、フランス等で出生率が上向いたのを見習え」とマスコミが報道しますが,アラブアジア系移民の出生率が高いのが普通ですが、独仏国籍取得者の生んだ子はドイツ、フランス人の出生率に数えるとすれば、実態(生粋のフランス人等の出生率でみれば)は怪しいところがあります。
しかも上記のとおりドイツではこれを含めても出生率が下がっていると書かれています。
話がEUやアメリカの人口増加政策に流れましたが,EU結成に成功した1993年前後頃からソ連崩壊・・中国の改革開放が始まり世界市場が急拡大し,消費人口・・購買力による発言力としては、アメリかもEUも中国に遠く及ばない存在になってしまいました。
言わば焼け石に水だったことになります。
一方で生産設備その他の自動化・コンピューター化が進んだ結果、比喩的に言えば熟練度2〜3点でも電化製品等の生産に従事出来るようになって来たので、中国その他の新興国でもテレビ冷蔵庫〜クルマでさえその他製造設備を先進国が投資さえすれば作れるようになったので,先進工業国の独占生産体制が崩れて来ました。
半導体で世界を席巻していた日本は今では,半導体製造設備輸出国になっていて半導体製造現場は中国等に移っているのを見れば分ります。
中国やインド、バングラデシュ、ブラジル等の練度2〜3点の低レベル労働力でも汎用品を作れるようになって来て、(先進国の優位性は製造設備があることだったのです)彼らが世界生産市場に参入して来ると今度は賃金格差によって先進国が負け始めました・・逆輸入の開始です。
人口さえ多ければ市場規模や,生産従事者数で有利と言う前提が揺らぎ始めるとアメリカの移民受入れ策やEU拡大政策に無理が出て来ます。
自動化,ロボット化の工夫による生産性向上努力は成功しても、半年もしない内に中国の工場でも取り入れられるのでは,いわゆるイタチごっこで人件費平準化圧力から逃れられません。
生産性向上の工夫努力の手を抜いて安い人件費・・移民に頼るか海外移転しかないと言うのが、世界の潮流・・アメリカ式発想だったことになります。
新興国対策として人口大国の地位を維持するために移民を受入れるようになる=低賃金競争するための移民受入れ政策に変質すると元々の国民・ピープルの賃金下げ圧力になり元々のピープルに犠牲を強いることになります。
製品で言えば品質競争ではなく、安売り競争のパターンに陥るとその業界はダメになると言われていますが,さしあたりしわ寄せが下請け泣かせや弱い労働者・・人件費圧縮→非正規化の加速→中間層縮小になります。
ついにこれの限界が来たのがイギリスのEU離脱決定であり、EU全体での移民反対論の盛り上がりとアメリカの移民排斥を煽るトランプ氏の当選です。
新興国の低賃金攻勢→輸入物価下落・デフレ圧力に対して移民を排斥しても,金利引き下げてもどうなる訳でもない・・金融緩和は無駄な努力であり,政治的に見ればヒステリー症状だと言うのが私のこれまでの意見です。

産業構造の変化3と民度1

小作人ではなくむしろ地元で大きな屋敷を構える地位のある人の話ですが,数日前に相談に来た人の例を紹介します。
数十年前にオヤがある事業者の保証していてその企業が倒産したために先祖代々の家屋敷が競売になり,已むなく長女の夫に落札して貰い屋敷を守ってもらったことがあります・・この親自体が私の依頼者で私がその整理に関与した件です・・。
平成の初め頃にその人が亡くなっていて、その長男が別件で数日前に相談に来たのですが,その人が相談のついでに現況を話すのを聞いていると(自分は長男なので)長女から「あなたは家を守る義務がある」と言われて今でも(両親が亡くなって)無人になっている実家に月に1〜2回帰って、庭の手入れをしたり、(日本は草むしりだけでも大変な手間です)土蔵の壁が壊れたと言っては補修したり長屋門が壊れたといえば何百万も掛けて治していると言う話でした。
今でも名義は長女の夫のママらしいですが,長女の夫も頼まれて買ってやっただけで本当は自分のものではない・・ということで家に勝手に入らない・一種の名義貸ししている意識らしいです。
子世代に変わったと言っても相談者は現に都会地に住む元校長先生(もう70になっているという話です)ですが、故郷・千葉県の「奥地」では今でもこう言う意識で生きています。
明治になって始まった小作地主関係も似たようなもので,オヤが買ったときの経緯・・暗黙の合意を知らない次世代が法律相談すると・西欧の所有権の「絶対性」しか知らない法律家は,登記を見て自分の物だから「売ろうと小作人を追い出そうと勝手じゃないの」となって・小作人無視の売買等の紛争が頻発し始めます。
税金を払えないと相談されて私が助けてやろうと言って買い取った後に「自分の名義になったから他人に売ろうと追い出そうと自由だ」と言うのでは,救済してやったことになりません・・。
実際の正義に反することから,政府も保護せざるを得なくなって小作人や借地人保護立法が制定されて来たのであって、(土地を買った人は借地人をそのまま引き継ぐのが法の原則です)元々の道義に反したことをしなければそう言う法律は不要です。
言わばシャイロックのように「胸の肉1ポンド寄越せ」と言うのと同じで,タマタマ正義に反した主張を臆面もなくする人が時々出て来る社会になったから,これを防ぐために小作人や借地人保護法が必要になったにすぎません・・何回も書きますが,人権擁護の憲法や法律制度が出来た社会が進んだ社会ではありません・・・道義を守らない人の多い社会とい言うことで逆です。
和牛や果物その他のトッピンが生まれたのは,農協(はアメリカ方式の後追いで協同→大規模仕入れ・大規模出荷、その他大規模化追及ばかりした)の指導によるのではなく自営農民が仕事の合間に工夫して来たことによります。
研究部門は別に作るから製造現場・下層労働者の工夫はいらない・・現場は何も考えずラインの仕事をロボットのようにしていれば良いと言うのが階層分化を基本とする欧米式ですが,この方式では小作人より羊の方が良いとなれば,簡単に小作人を追い出して羊に入れ変えたり、移民の方が人件費が安いとなれば,移民に入れ替えて行く・・今後は移民どころかロボットで良い社会になります。
日本でも欧米の真似をして後追いをすることが進歩的と言う学校教育に従った農協がその代表ですが,この種考え方は大方失敗しています。
アメリカの大規模粗放生産が良いとなれば,狭い農地の大規模化を図り真似をする・・何でも後追いしているのでは・・ダイブ前に書きましたが、日本の場合最大の関東平野でも河岸段丘平野ですから,ましてその他小規模平野では水平面の必要な水田の大規模化は限界があります。
その他全ての分野で小規模・細やかな対応こそが日本人の特性であり,末端の人まで生き甲斐を生み出す原動力ですから、これを活かして世界に打って出る工夫しかないのです。
野球の王選手の一本足打法のように何かに大成功した人はその個性を活かしていることが多いのですから,人真似では2〜3流にしかなりません。
粗放・大規模農業やベルトコンベアー式大量画一生産方式は、アメリカの大地と流入人材=未熟練労働者に頼る社会にマッチした製法に過ぎません。
狭い国土と細かな変化のある気候風土に対応して一人一人の工夫努力が生きる日本社会が,個々の工夫努力を度外視した粗放大量生産を真似しても意味がないどころか、その生産方式に最も適した国を先頭にした序列の最後尾に付くしかありません。
日本のように民度の高いクニが民度の低いクニの真似をしても意味がありません。
中国の改革解放以来低賃金競争が世界で始まったのですが,海外工場移転をして国内の生産方式まで低賃金対応をして来ませんでした。
この国内構造変化中の国内生産力が落ちますが,この間に必要な資金を海外進出工場で稼ぎ出しながら・・この間の海外債権増加及び所得収支黒字は巨大なモノがあります・・凌いで来たのは大正解と言うべきでしょう。
企業・デパートで言えば本店改造中の売上減を支店網の売上で補填していたようなものです。
海外展開で儲けが出ていれば,海外の儲けで本店や国内工場のコンセプトを新しい時代に合うように変えて行くことが可能ですが、これを本店や国内工場の赤字補填に使っているとその先の展望がありません。
国全体で言えば,海外の儲けを本国人の高額賃金の穴埋めに充てているとその内海外からの送金が減って行き・なくなると大変なことになります。
サウジや資源国は原油代金等で実力以上に高額賃金(または無税でインフラ整備)を払って来たので、資源優位性が縮小し始めると大変です。
アメリカもこれまでの成功体験・極上の有利な条件がオセロゲームのように全部裏返しになりつつあることが重要です。
大量・画一・粗放生産=従来比喩的にいえば、10点の能力以上しか生産に従事出来ないときにベルトコンベエアー方式導入によって5〜6点の人も働けるようになる・・この結果、職人と言えない程度の未熟連労働者の大量投入が可能になりました。
加えて豊富な資源・五大湖周辺に大規模な石炭、鉄鋼資源があったし、その後石油の時代が来るとテキサス等には大規模な油田が開発されましたので国内で効率よく大規模工場が立地出来たことがアメリカの強みでした。
ところが、生産方式の機械化がさらに進むとアメリカが勃興した当時には比喩的に言えば,5点以上の能力が必要・・これに対応出来たのがいわゆる先進国だけだったのが,更に機械化が進んだ結果、もっと低レベルの比喩的に言えば2〜3点の未熟練者でも生産に参加出来るようになった・・労働力供給上の優位性が新興国に移ってしまったのです。
資源大国の地位も運輸能力・コストの向上によって,資源に直結した工場立地の必要性が低下した・・戦後遠隔地のサウジ(原油ではその他中東・北アフリカやロシア、ベネズエラ等に拡大する一方)やオーストラリア(石炭鉄鉱石・食糧)に広がっていますし,アメリカのダントツの優位性縮小傾向が明らかです。
人口・・労働力数的にも中国の解放前には,ソ連を除けば先進国ではダントツの一位でした。
(私が中学生の頃(1955年過ぎ)に初めて習った社会科の知識・記憶ではアメリカが1億8000万前後で日本を除く西欧諸国の大国・・英国5000万あまり、仏4300万前後でした)

産業構造の変化2

11月22日まで民度レベルの重要性をテーマに書いていたのですが、いつの間にかアメリカの民度・ピープルから次期大統領の政策・・異民族思想や意見を参考に持ち込むのは良いが,それを「そのまま国内で通用させるべき」との主張は異民族支配を求めるのと同じだと言う意見に流れてしまいました。
油絵と日本画の違いですが,幕末に入って来た・西欧の遠近法その他の技法を参考にすることで日本画の発展を図るのと油絵そのまま真似する(と言うと叱られそうですが・・素人意見ですが,何となく洋画家に傑作が出ないのはこの傾向があるからです)のとは意味が違います。
(文化人のよって立つ基盤が西欧価値観ですから,その基礎評価が崩れないように当然もてはやしますが,国民は支持していない・・・なれ合いと言うか文化人の評価が高くとも実際の市場評価・・高額で売れているのは日本画中心です。)
音楽分野も同じで,ドコソコで世界的な◯◯賞を取ったと言われるとそのピアニストやバイオリニストが世界で通用するのは素晴らしいとは思うものの自分の好みか?と言うとなかなかピンと来ません。
やはり武満徹のように日本人の魂を揺さぶるような音楽の方に軍配を上げたくなります。
こんな偉い人でなくとも明治に入って来た洋楽を取り入れて早速文部省唱歌のように換骨奪胎したものの方が、日本人の心のにしみ込みます。
年取ったせいか町内会の新年会では,最後の歌唱指導?では唱歌の合唱中心です。
キリスト教やイスラム教の精神にも取るべきところがあれば・・クリスマスを楽しんだり教会結婚式をやったり?バカリではなく取り入れるべきでしょうが,そのままキリスト教徒になる必要があるかは別問題だと言えば良いでしょうか?
11月22日「民主主義の基礎10(産業構造の変化1)」の続きに戻ります。
新興国の台頭→普及品国内生産が無理になると頼れるのは,民度のみです。
世界に伍して行くべき民度としては,独自性が重要で世界の流行を追いかけているだけでは後尾につくしかありません。
新興国の台頭に日本はどのように対処すべきかと言うと,日本武士層の系譜を引く中間層・・その予備軍の庶民も武士の生き方に憧れていることを22日に書きました・・は,もともと内容が充実して中間層になって約千年も政権担当して来ただけのことがあって,新興国と対等な競争に入ってもすぐに地位喪失することはなく,自発的な工夫が出来る労働者や農民層がいくらでも控えています。
戦後アメリカ式大量生産方式導入論が幅を利かして農地の拡大運動が盛んでしたが,一反歩単位の農地を仮に3〜5反歩に統合しても(土地改良法・耕地整理に付いては連載したことがあります)アメリカやオーストラリアの広大な農地との競争力強化には何の関係もありません。
(1万分の1の規模差が1万分の10になっても同じ発想・やり方では競争出来る訳がありません)
そんなことよりも少量でもおいしい米や野菜,牛肉を作る方に精力を傾けた方が良いと気が付いたのが,個々の農民であってマスコミや農学者ではありません。
衣類も同じで,岡山で作る高品質ジーンズが世界を引きつけていますが,量産で勝負していたのでは意味がないコトを現場の人が知っているのです。
欧米の後追いばかり強調し「世界に遅れる」と煽る学者・マスコミは、少しは反省すべきでしょう。
このように日本中間層の足腰はなおしっかりしているので、(幕末に下級武士が活躍したのと同じです)新興国の汎用品生産面の逆襲にそれほど恐れる必要はありませんが,欧米では大変なことになって来ました。
リーダーについて行く社会・・欧米では,少数のエリートを養成して行く方式ですが,これでは,アップルのジョブス氏の例で分るように,エリート1人の御陰でアップルは巨額利益を上げましたが,その殆どの製造は中国の工場で作られています・・・アメリカ国内の製造業従事者に恩恵がなかったのです。
日本やイタリアのように中小企業で特殊なうまいものを作りあるいは数十人のメンバーの手作業で高級品を造り出している民族では,大儲けする人はいませんが,みんなが幸せです。
極上の和牛はあるいはコクのある野菜類は多分粗放農業・大規模組織では作れません。
こうした工夫出来る人が現場に一杯いる・・民度レベルの違いの結果,我が国では生活保護受給者への転落危険度が低いのでトランプ旋風ほどの事態になっていません。
日本でも低賃金・・外国人をドンドン入れて企業自体が安易に低賃金に頼るようになると結果的に脱落中間層が増えて来てアメリカみたいな民族分裂的事態になりかねません。
中国より安い次の新興国の人を入れて競争するようになると,現場の工夫努力のインセンチブが低下し、従業員個々人の工夫チャンス・・も阻まれてしまいます。
企業が社内での工夫努力を求めない・・企業内で現場従業員がああでもないこうでもないと試行錯誤しているとその時間分、目先の生産能率が下がります・・。
そんなことよりも従業員の「時間あたり作業量を多くさせた方が良い」と言う精神でせわしなく経営者が追い立てるだけになると,従業員が工夫努力する余裕がなくなり結果的に従業員の能力低下が進みます。
日本と欧米一般人能力差の原因は、実はこのように「末端は何も考える必要がない・・ただ支持どおり働けば良い」と言うエリートと思考停止を要求されるその他を区別する方式が千年単位で続いて来た差によるのかも知れません。
(個々人の工夫意識を麻痺させるようにしておけば,支配に対する不満が起き難いのは確かで支配に便利でしょう)以前詳しく紹介したので繰り返しになりますが,日本の小作人らしいものの発生は,古代荘園成立時に名望貴族に名義借りしたときと明治維新の地租改正時の2回だけ?ですが,農産品の工夫を続けて来ました。
(明治の地租改正と幕府の伝統的政策であった農地売買禁止令廃止によって,急速に地主小作制度が発達したもの・・維新政府の近代工場労働者層輩出政策によるものであることを、04/10/04「イギリスの囲い込みと我が国の自作農崩壊との相違・農村の窮乏化政策」08/26/09「土地売買の自由化1(永代売買禁止令廃止)」その他で紹介して来ました。)
・・漫画にあるような「長者ドンと小作人」と言う設定は江戸時代には実際には存在しなかった制度・・地主層の発生を幕府は厳しく禁止していましたのでありえないことをあたかも昔からあるかのように・・勝手に歴史改悪して創作しているだけです。
古代荘園への寄進も明治の金納・窮乏化による小作人化もいずれも便宜上地元有力者に名目を「仮託」したに(気持ち)過ぎません・・その後も先祖代々の自分の土地として大事に耕して来ました。
小作人とは言え自分の先祖代々の農地ですから,必死に地味を肥やす努力(これは数世代かかります→長期視野・・環境保全士意識が育つ社会)やとなりの人やとなりの部落より良いものを作りたい意欲満々で千年単位でやって来ました。
地主になったからと言って勝手に小作地の変更など出来ませんし、小作地を取り上げるなどは思いもよりません。
これが日本でエンクロージャーが起きなかった「法理」です。
自分の子孫に残す農地であるからこそ、日夜工夫に励む習慣が身に付いて来たし,陰日なたなく働く習慣になった原因です。

免責事項:

私は弁護士ですが、このコラムは帰宅後ちょっとした時間にニュース等に触発されて思いつくまま随想的に書いているだけで、「弁護士としての専門的見地からの意見」ではありません。

私がその時に知っている曖昧な知識を下に書いているだけで、それぞれのテーマについて裏付け的調査・判例や政省令〜規則ガイドライン等を調べる時間もないので、うろ覚えのまま書いていることがほとんどです。

引用データ等もネット検索で出たものを安易に引用することが多く、吟味検証されたものでないために一方の立場に偏っている場合もあり、記憶だけで書いたものはデータや指導的判例学説等と違っている場合もあります。

一言でいえば、ここで書いた意見は「仕事」として書いているのではありませんので、『責任』を持てません。

また、個別の法律相談の回答ではありませんので、具体的事件処理にあたってはこのコラムの意見がそのまま通用しませんので、必ず別の弁護士等に依頼してその弁護士の意見に従って処理されるようにしてください。

このコラムは法律家ではあるが私の主観的関心・印象をそのまま書いている程度・客観的裏付けに基づかない雑感に過ぎないレベルと理解してお読みください。