新興国の限界(民度)4

中国は虎の子の外貨準備がなくなるまで景気下支え・失業増大防止のためにゾンビ企業へ追い貸しを続けているのは、人民を大切にすると言うよりは、目先の利益・お金で釣るしかないからです。
(お金はイザと言うときに使うためにあるモノですから・喩えば、治る見込みのない父母に医療費をつぎ込むのも子供の勝手・・それ自体良いことです・ゾンビ企業の延命策も似たようなものでしょう。)
「中国の場合政権正統性がないから、経済原理に反することをするのだ」と頻りにいろんな評論家が批判しますが、そうとは限りません。
IMF官僚の言うとおりにしてうまく行ったためしがない・・ギリシャ等南欧諸国が抵抗するのが正しいと言う意見もあるでしょう。
日本でも不景気が来ると倒産・失業を減らすために・・中小企業向け信用保証枠拡大して延命を助けるのが普通です。
ちょっと不景気が来ると行き詰まるような企業は、元々企業体質が業界最低レベルが普通ですから、4〜5年後に返済期限が来てもやはり返せない・・結局倒産するのが多いようですが、好景気になって人手で不足で困っている頃に倒産してくれた方が社会的に好都合です。
雇用助成金を配布して社内失業温存を進めるなどの緩和政策をし、あるいは商品券をバラまいたり(財政赤字に関係なく)財政出動をしたがるのと中国の四苦八苦とは本質的な差がありません。
むしろ専制君主制・・1党独裁の中国の方が、景気の直撃を受けない性質を持っています。
元々専制君主制王朝〜共産党政権の正統性は、前王朝末期の混乱・リーグ戦を制した・・政敵を倒して勝ち残った・・最強事実の証明だけで足りたのであって、財政運営能力の巧拙で政権を獲得したわけではありません。
最強事実・専制支配とは権力に刃向かえばどのような不利益があるかも知れないと言う恐怖政治?力が本質で、この力さえ示せれば充分ですから、本来に戻って習近平政権は汚職に名を借りた粛清にこれ努めているのです。
中国の場合、政権正統性の基本が最強権力・恐怖政治を出来るかどうか=治安維持が必須ですから、王朝末期に反乱続発で容易に鎮められなくなると権威・処罰力が落ちて足下を見られて大混乱になります。
中国歴代王朝末期の大混乱は、反乱続発・治安悪化・・野盗集団の略奪が起きる→善良な農民が蓄えをなくす・食えなくなって農民の流民化が起きる・・ある程度食糧を持って出たとしても当てにするほどの行く先がある訳がないので食糧がその内に尽きるし、こう言う場合には治安が悪いので途中野盗に襲われ身内を殺され着の身着のままになる可能性が大です。
いろいろな結果、流民化が始まるとこの1〜2ヶ月マトモに食べていない・・家族も死に絶えて後4〜5日もすれば飢え死にするしかないような極限状態化に陥った人間がゴロゴロいるようになると、何でも出来る・・「政権に睨まれると怖い」と言う恐怖政治の威力がこのときに消えてなくなる・・目先食わせてくれれば、それが野盗集団であれ何であれ身を投じるのが分り易い原理で、これが拡大再生産過程に入ると収拾がつかなくなります。
歴代王朝末期の大混乱再来を期待するネット意見が多く出ていますが、歴史をある程度知っているかも知れませんが、現在を見ない意見に過ぎません。
今は命がけで反乱を起こすような人民はいません。
現在ではその前にボートピープルになって逃げる・・外国脱出が簡単ですから(シリア難民を見れば分るでしょう・・中国が苦しいときには蛇頭と言うブローカーを通じて大量密入国者が日本へ押し寄せていました)今日明日の命も分らないほどの事態になる前に逃げてしまいますし、際限ない略奪や殺戮が起きる前に国連なんとか軍が介入しますから、歴代王朝末期のような命知らずの暴動が起き難い・王朝末期型政権崩壊は想定できません。
http://forbesjapan.com/articles/detail/15173
「旅行業界の調査企業COTRI (China Outbound Tourism Research Institute)によると、2016年の中国人の海外旅行者数は1億3,680万人。前年比伸び率は2.7%と、低い数値になった。」
今ではボートピープルになる前に簡単に海外旅行だけではなく、留学や出張出来る時代ですから思想信条程度で命がけ抵抗するバカはいないでしょう。
シリア・イラクのIS戦士と言っても現地で絶望して戦士になっているのではなく、(現地人は続々と西欧への移民を目指していることは周知のとおりです)世界中から送り込まれるプロ?戦死です。
一定率の社会不適合者がどこにもいて従来孤立していたのが、ネットの発達で世界的にどこか居場所を探して団結する構図になって来たのがコトの本質でしょう。
上記のとおりで民意無視を徹底すれば現在の政権の方が、実は外国へ簡単に逃げられなかった近代以前よりも(民意無視の北朝鮮も含めて強権支配の方が、)政権基盤が強靭です。
元気のある順に不満分子が出て行くばかりになると、・・「批判意見を包摂出来ない社会は弱い」と言うPC的意見によれば、長期的には国民レベルが下がって行き国際競争力が低下する現実があるかも知れないと言うだけです。
(たまにはマトモな批判もあるが・・そう言う人はけんか腰でなく温和に自己主張する能力を持っている筈・・テロみたいなことをせずにいられないのは基本的に表現力、協調性がなく精神的におかしな人が多い・相手の意見を聞いてきちんと議論出来ない人と言う意見もあるでしょうから、そう言う人は企業その他の組織から自分で出て行ってくれた方が良いと言う逆の意見もあるでしょう)
政府国民の2項対立社会では、国家・社会の長期的命運よりは、政権維持の方が優先事項でしょう・・これをどこまでやれるか実験しているのが、北朝鮮でありシリアです。
恐怖政治=権力的計画経済ではどうにもならなくなって、自由主義経済=消費者主権=民意に従うようになると世界標準・民意を基準に運営するしかなくなる・・政権正統性の価値基準が変質してしまいます。
「経済活動を自由にしながら計画経済・・民意無視では一貫しないので、早晩民主化するしかないだろう」と言うのが中国の解放時に於ける自由主義社会大方の見通しでした。
国際競争を勝ち抜くためには自由な発想を大事にするしかない・・無視出来ない・・しかし政治意見表明の自由は与えない・・この無理・・天安門事件に象徴される民主化拒否を通すためには、国民に対する現世利益の大判振る舞いでアメを配るしかなかったことになります。
昨日の日経新聞4月26日朝刊8pでは、FT特約「大学に思想工作要求」の見出しで「腐敗監察だけはなく政治的規律」民主主義や西欧的価値観等の浸透も監察の対象になると出ています。
政権正統性がないと言うよりは、思想統制と経済活性化の矛盾糊塗のために経済界に対する大判振る舞いのおこぼれとしての民衆懐柔・・党幹部や官僚への応用篇・・官僚制に必要な給与支給の代わりに賄賂同様に、特権的地位保障や巨額賄賂横行黙認政治になってしまったのでした。
日本で言えば、政治家供給源を経済界の資産家に頼らない(・・昔の豪族でない)以上は、金権体質を防ぐには国費の支給体制・・政党交付金や歳費アップが必要と言うシステム整備問題と同じです。

新興国の限界(民度)3

米国利上げ決定を織り込んで中国が昨年末から金利上げを始めていることを昨日から書いて来ましたが、金利上げプラス資本規制強化によって目先の人民元防衛効果が出て来ましたが、その代わり国内景気が下落・・・特に金利敏感係のマンション購入が減り始めることを見越した先手の措置でしょう。
ハードランニングの主役・・不動産バブル・マンション相場については以下のとおりです。
http://reinet.or.jp/pdf/fudoukencolumn/vol201701.pdf
不動研コラム Vol. 2017-01
不動研(上海)投資諮詢有限公司董事総経理 粕谷孝治(不動産鑑定士)
図表I
日中韓台の住宅価格変動率(対前年比)
 東京   ソウル    北京    上海    香港      台北
 4.1%   3.6%   29.6%   24.9%    -3.2%      -8.0%
 (資料)日本不動産研究所「国際不動産価格賃料指数」(2016 年 10 月)(※)
(※)調査対象物件の新築想定の価格等を評価し、これを指数化。
以上は昨年1年間の上昇率ですが、中国の場合少し前から不動産バブルの行き過ぎで、鬼城等が続出していたので今度は政府主導で株式バブルを煽り、これが1昨年夏に限界が来るとまた不動産への逆戻りですから、トータルでは大変な上昇になっている筈です。
上記鑑定士は「政府のコントロールが効く「官製市場」という側面もある点を勘案すれば、2017 年の住宅市場は大きく崩れることはないというのが、中国現地の多くの見方である。」となっています。
中国では、政府がバブル退治を始めても相場が下がり始めるとびっくりして(腰砕け)規制緩和して結果的に救済し・・また値上がりしたことの繰り返し・・バブル再燃を繰り返して来ました。
バブル参加者は政府がハードランデングするまでやれるわけがない・いつも最後は腰折れで、エンジンを再び吹かすに決まっていると多寡をくくっています。
この空気を反映しているのが上記意見書です。
日本人の感覚からすれば官製相場の株式が1昨年夏に大暴落したように「官製市場とは言え限界がある」と言う人の方が多いでしょう。
政府が何やかやと(循環取引の国家版のような)策を弄するとは思いますが・・それによる延命策が効果を持つのは時間の問題でしょう。
昨年末にはオフショア市場でイキナリ短期金利を100%に引き上げることによって人民元を売り浴びせている「仕手筋」に損をさせる(この仕手相場に逆張りで参加している人民銀行には金利負担がありません)のもその一例ですが、奇策は何回もうまく行きません。
以下に紹介するとおり、金利上げへの方針変更の一方でマネーサプライ・過剰供給政策を続けている様子が出ています。
普通ならば、一方でブレーキを踏み他方でアクセルでは矛盾した感じですが、中国の場合はアクセル践みっぱなしにしたいが、アメリカの金利上げの結果人民元下落が進むと対中貿易赤字削減を公約して当選したトランプが黙っていないことから仕方なしに金利だけ付き合ったと言うことでしょうか?
結果的に金利敏感係のマンション相場は終るしかないので、・・普通のクニではこの機会に後始末に入るのですが、中国の場合政府主導によるバブルを旋回的・循環的に?に起こして先送りして行くしかない・・資金供給系・商品相場の投機に移って行くように見られています。
政府主導なので国民の多くが必ず次のバブルを政府が起こしてくれる・・終わりがないことを期待している・・うまく乗り換えて行けば良いと言う(プロ国民の)期待に答えざるを得ないと言うことです。
http://ameblo.jp/katsumatahisayoshi/day-20170320.html
によると以下のとおりです。
「生産者物価指数が、うなぎ登りの上昇を続けている裏には、投機マネーが商品相場へ流れ込んでいるからだ。不動産投機、株式投機、そして商品投機などと投機資金は「旋回」している。中国には過剰通貨が渦巻いている結果だ。今年のマネーサプライ(M2)も期初予想は約12%、昨年の約13%見当から、若干の絞り込みである。それでも、手加減していることは明らかだ。
名目成長率8%経済で、12~13%のマネーサプライが必要なのか。日本の高度経済成長時代は、マネーサプライの供給目標は「名目成長率+3%」と言われていた。これから見ると、中国は1~2%ポイントも過剰な通貨を供給している。その理由は、企業の「ガス欠」(通貨供給)を防止して、資金不足による企業倒産を防ぐ目的が課せられている。これが、回り回って中国のバブルの「燃料」役を果たしているのだ。」
上記のとおりとすれば、中国政府のバブル演出が可能なのは、過剰なマネーサプライが寄与していることは明らかです。
過剰資金供給・ゾンビ企業への潤沢な資金供給が倒産続出を防ぎ高額給与資金になり・・回り回って国民の懐を潤し、(本来なら失業していた筈の)中間層の海外国旅行を可能にしている面があるでしょう。
昨年末から金利切り上げ局面になって来たので、今後はマンション相場から商品相場に資金が動きそうな気配を上記記事は示しています。
これも国内で投機しているうちは良いですが、商品投機・値上がり見込みで(実需もないのに)資源輸入が増えて来ると再び外貨準備が流出します。
中国国内利益の海外送金規制が続いてるようですが、これは今後の外資導入に支障があるだけで既に投資してしまった企業は今更撤退出来ないので心配ないとしても、今度は資金流出ではなく正真正銘の貿易赤字によるものとなれば、資金流出規制のような規制が利かない・・輸入代金踏み倒しをしろ」とは言えば文字どおりデフォルト宣言になります。
http://jp.reuters.com/article/china-trade-feb-idJPKBN16F0FP2017年 03月 8日 16:23 JST
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中国貿易収支、2月は87.9億ドルの赤字 輸入が急増
[8日 ロイター] – 中国税関総署が公表したデータによると、2月の中国貿易収支は606億3000万元(87億9000万ドル)の赤字となった。数カ月に及ぶ建設ブームを背景に鉄鉱石や銅、原油、石炭などの輸入が想定以上に急増した。
2月の輸入は人民元建てで前年同月比44.7%増となった。輸出は4.2%増だった。ドル建ての数値はまだ公表されていない。
キャピタル・エコノミクスのジュリアン・エバンス・プリチャード氏は「向こう数四半期において堅調な海外需要が予想され、輸出をサポートし続けるだろう」と指摘。
ただ今後数カ月で高水準にあるコモディティ価格の低下が予想され、足元の輸入の増加ペースが維持されるとは思えないと付け加えた。
ロイターがまとめたアナリスト予想では、2月の輸出はドル建てで12.3%増、輸入は20%増だった。ともに1月実績を上回り、数年ぶりの高い伸びが見込まれていた。」
ロイターでは、今後海外需要が輸出をサポートすることになると前向きに書いていますが、この輸入増加は輸出用原材料輸入・・実需に基づくのではなく商品投機相場による輸入増であれば、輸出に寄与しない・・高値づかみに終わる可能性があります。
最後に2束3文になりこれを仕入れた企業による・「出血輸出」の再来でしょうか?
そうなると外貨準備はどうなるかです。

新興国の限界(民度)2

フィリッピンと和解しても国際司法裁判所の「どこの領海でもない公海である」と言う判決が利いていて日米等との根本解決にはなりません。
日米その他諸国の航行の自由を妨害すれば紛争が残る・・トランプ氏の出方によれば折角構築した基地を破壊するしかないところまで追いつめられています。
常に対外危機・国威発揚を煽らねばらない内政状態を前提にして、次の紛争相手として韓国に狙いを付けた可能性があります。
「サード配備に言いがかりをつけてイキナリ韓国イジメを始めたのは、領土紛争ではないのでアメリカが出て来られないと言う単線的読みだけでしょう。
折角親中になびいていた韓国に対シテ理不尽な韓国攻撃をすれば、長期的マイナス・不利益を考える余裕が無い程追いつめれているように見えます。
ttps://www.google.co.jp/?gfe_rd=cr&ei=WG7fWIH_Os2Q8QewuKrwCw#q=韓国対中好感度 2017/03/21(火) 00:10
韓国、THAAD報復措置で中国に対する好感度急落…日本を下回る | Joongang Ilbo | 中央日報
高高度ミサイル防衛体系(THAAD)の韓半島配備に対する中国の報復措置が加速する中、中国に対する韓国人の好感度が日本を下回ったことが調査で分かった。
・韓国の峨山政策研究院が19日に公表した中国の好感度は3.21点で、ことし1月4.31から1点以上も下落。これは日本の好感度(3.33点)を下回る数値。」
あれだけ反日意識の強い韓国で一過性とは言え、反中意識が高まってしまったのは中国にとって大きなマイナスでしょう。
当然のことながら韓国でも中国一辺倒のリスクに気が付いて今後の投資先としてチャイナプラスワンの動きが出て来ました。
多くの国は自国への親近感を抱いてもらうために巨額資金を出して外交努力しているのですが、敢えて自分から嫌われることをする合理的意味がありません。
中国の政策を合理的理解しようとすれば分らないところがありますが、国益よりは政権維持が至上命題としてみれば目先ドタバタしている理由が分りよいクニです。
中国はこのシリーズ書いている2項対立の典型世界であり、民族言った意識の強い日本の政治家の場合どんなに悪そうな人でも国益中心で、私益優先行為(結果的にそうなる人がいるとしても意識的に国益に反することを出来る人はいません)など想像出来ない社会とは違います。
ここ10年前後の中国の対外行動基準を見れば、発表されているデータがどうであれ国内事情を対外転嫁するしかないほど政権維持の必要性に迫られていると見るのが妥当でしょう。
あるいはちょっとした努力で対処出来る程度の事柄でもその努力をしないで、何でも対外問題に転嫁して誤摩化す安易な習癖に染まってしまった状態との相互作用かも知れません。
韓国・中国では、ともに過去の日本支配に対する不満を言主張すればどんな理不尽な要求でも通る・・結果的に国内困難を打開出来る魔法のカードを手に入れてしまった結果、長い間地道な政治努力を経験をしないままで来てしまった効果がこの後百年単位で出て来るでしょう。
2000代年始め頃までは日本と中韓力国との国力差が大きかったので、日本が中韓の理不尽な要求でも大概のことを飲んでもどうってことがなかった面もありましたが、国力差が縮まって来たことに加え、次第に要求がエスカレートして来た(韓国の慰安婦や中国の尖閣諸島要求など)結果、日本も容認し切れなくなって来たことから、遂に日本が拒否カードを切り始めたので、対日要求のエスカレートで内政困難を解決する両国の戦後政治のパターンが崩れました。
元々近代国家運営の経験のない両国が、稚拙な運営能力補完のために反日教育を徹底して来た気持ちも分りますが、いつまでもこれに頼ってばかりで済まない現実に目覚めるしかないでしょう。
韓国の場合は、反日教育による生き方・・何でも相手の責任にする習慣・教育がアダになって韓国人が世界中で嫌われる筆頭になっていると言われますし、中国も反日ではどうにもならなくなったので(華僑は世界経験が豊富ですので韓国のように個々人が嫌われる方向ではなく・・国力背景に・・)武力威嚇によって東南アジアを威嚇し、これがうまく行かなくなると韓国相手にイヤガラセを始めましたが、最後には似たような勉強をするしかないでしょう。
ロシアのプーチンも、国内向けには西欧による支配・・今で言えば西欧がウクライナに迫っていると言う被害者意識の訴えで内政を引き締めている状態は同じです。
3月中旬頃から書いて来た世界の注目する中国ババル崩壊の直前の状況に戻ります。
中国の二月末外貨準備増加についての記事です。
http://www.tv-tokyo.co.jp/mv/nms/news/post_127921/
中国人民銀行は、2月末の外貨準備高が前の月から69億ドル増え、3兆51億ドルだったと発表しました。増加は8ヵ月ぶりです。中国は人民元相場の急落を防ぐための外貨準備を元手にした為替介入を控え、代わりに海外送金や外貨両替の規制強化で資本の流出に歯止めをかけ、相場の安定を図ったものとみられます。」
3月25〜8日頃に書きましたが、年末から金利アップで資金流出に対処して来たものの、それで流出が止まらないことによる規制強化でしたから、3月15日のFRB利上げに対抗して負けずに・・あと一踏ん張り・中国が更に金利を上げるのは難しいでしょう。
Business | 2017年 04月 7日 19:00 JST
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中国外貨準備、3月は小幅増の3.009兆ドル 予想やや下回る
[北京 7日 ロイター] – 中国人民銀行は、3月末時点の外貨準備高が3兆0090億ドルだったと発表した。」
反日行動後の不景気対策で金融緩和・不動産バブル奨励中の中韓が、ここでさらに金利を上げるとハードランデングになってしまいます。
かと言って・・放置すると米中金利差で為替が下がる・・対中貿易赤字を敵視するトランプ氏がこれを容認しないのでこれを食い止めるには金利をさらに上げるしかありません。
不動産バブルはローン金利次第ですから、過剰マネーサプライをそのままにしていても金利を上げると不動産相場には劇的効果があります。
そうすると不動産バブルが弾けてしまう・・どちらをとるか・人民元防衛を諦めるしかないところに来ているように見えます。
日本の安倍総理・トランプ会談から、約2ヶ月遅れで漸く実現した習近平・トランプ会談では、トランプ氏の貿易赤字対応要求に対しては金融引き締めで対応するから心配がないと言う回答(100日計画)をしたように聞こえて来ます・・。
あっという間に100日が迫って来ますので、国内のバブル崩壊が待ったなしに迫って来ます。
全体的ハードランニングでは政治が保たないが、金利引き上げによるマンション破綻だけならば、うまく逃げ切った儲け組が次の投機相場に移行して行く・・こうして次々とバブル対象を繋いで行くのが中国流破綻対策のように見えます。
3月の全人代の頃にマンション指標公表中止したと報道されています。
昨年末からの切り引き上げ政策採用によって、最早マンション相場を維持出来ないと腹を固めたからでしょう。
金利を上げるしかない以上は、マンションバブル終了は避けられないが、全体の破綻を防ぐためにマネーサプライの増加基調は下げない・・商品相場等にバブル相場が移転して行けば良いと言う苦し紛れの政策で国民不満の爆発を防げると言う宣伝のようですが・・。
米国の利上げの余波を避けるためには中国も追随金利引き上げは避けられないが、国内景気下支えのためにマネーサプライは別にどんどん拡大するようにも見えますが、そんな都合の良い芸当が出来るのでしょうか?

新興国の限界(民度)1

話題がそれましたが、中国の自分勝手なルールに戻します。
国際社会は先祖帰りを始めた中国の将来性を見限り始めた・・「自分だけ法を守らない」と宣言しているような相手と合法的交際をスルのは無理があるからです。
中国の態度は、テロリスト同様に相手国の自由な情報システム・自由競争原理を利用し放題で・自国には入らせない・・気に入らなければ直ぐにスパイ容疑で検挙するし、工場設置も合弁以外には認めないなどやりたい放題です。
こう言う片面的関係は自分勝手過ぎて長期的にはうまく行きません。
ゲームでも全て双方が同一ルールが原則で相手によっては「飛車角落ち」あるいは何目の置き碁でやることがあっても、その他ルールが同じにして戦う合意です。
中国の場合、後進国として公式に免除されている以上にその他ルールも守らない・サイバーテロ・知財剽窃その他やりたい放題です。
この後で書くつもりでしたが、ここでちょっと書いておくと外部技術導入した場合、当初は一定程度までは生産技術や社会レベルが上がりますが、その先は民度レベルが限界で打ち止めになるのは仕方がないことです。
絵画で言えば、西洋の写実技法が入ってそれを先に応用した人は有利ですが、期間が経過すれば基礎的能力差が出て来るのと同じ・スーパーダイエーがスーパー方式で先行して成功しても時間経過で後発組に負けたのと同じです。
ラーメン屋もトウモロコシを最初に入れたのはアイデアですが、これが一般化すると基礎的な味付け能力差に戻って行きます。
中国は日本等先進国から近代設備を入れて低賃金労働を武器にして世界の工場になっただけで天下をとったかのように誤解して威張り始めました。
反日に始まって周辺国と相次ぐ騒動を起こして「自分の国は強いぞ」「どんなもんだ!」と国威発揚・威張っているつもりでしょうが、中国民度レベルの限界を自らさらけ出しただけ・・逆から見ればば恥ずかしいことをしていることすら分らないのです。
成金が成金であることを自慢することの「恥ずかしさ」さえ理解出来ていないレベルです。
国民にはいろんな人がいますから恥ずかしいと思う人もいるでしょうが、国内対策上恥ずかしいなどと言ってられない・・「そんな気配りよりはさしあたり国民不満を発散させるしかない」と言う切羽詰まった状態・・結局国民の大多数は「恥ずかしいかの基準」よりは「目先金をばらまいたり武力誇示で威張る方が良い」と言うことなのでしょう。
世上訳知り顔で「◯◯人と言ってもいろんな人がいるからイチガイに言うのは偏見だ・・」という意見が多いですが、国家や企業などとして行動する場合には、いろんな人の意思の総和が国家行動になっているのですから、その国家行為でその国民一般が評価されるのは仕方のないことです。
A個人の評価で言えば、いろんな行為の総和でその人柄を判定しているのであって、「あの人もたまに優しいこともあるから・・」言ってその人をかばう人がいても(そう言う面がないとは言わないけど・・)「トータルの問題でしょう」となります。
最近ベトナム人の小学生を殺害した事件が世間を騒がしていますが、日頃如何に児童のために親身に登下校の見守り活動をしていたかは問題ではありません。
反日騒動以来約5年経過で新規投資が減少してボデーに利いて来たのをひた隠しにするために、データ操作に邁進せざるを得なくなっている状態です。
遠くにいる国外投資家相手にデータをいじって誤摩化せても、国民が肌で感じる不満を誤摩化せません・そこで高度成長が中・低成長になり始めた頃から対外紛争を切れ目なく起こさざるを得なくなったようです。
自信がついたから威張っているのではなく、幸いちょっとばかり廻りを脅かすにたる軍事力があることを利用して国民の目をそらしている(つもり)と言うべきでしょう。
馬鹿げたごまかしに乗るのは最低レベル層だけですが、この階層はひごろから何事もうまく行かない不満が蓄積しているので、いつも不満の爆発場面・・切っ掛けを求めている下地があります。
誰かが社会不満の火をつけるとそれに乗って大暴動に点火し・中国歴代王朝末期の原動力になって来ました。
そのガス抜きのために反日暴動をけしかけたと見るのが普通でしょうし、あっという間に政府煽動に乗った人の多さに民衆の不満がどれだけたまっているかを日本その他諸外国が認識出来ました。
日本では奈良・平安〜鎌倉〜室町応仁の乱〜戦国時代〜明治維新の大変化は、いずれも社会の担い手の変化に対応したもので、無意味な・・不満だけによる庶民の大暴動が起きたことがありません。
中国の場合意味のない大暴動の繰り返しなので、王朝が何回変わっても前王朝の繰り返し・・発展性がなかった原因でしょう。
日本では江戸時代以降若者のありあまるエネルギーを各地のお祭り騒ぎに転嫁して来たのですが、中国の場合単なるエネルギーではなく社会に対する不満ネルギーですから、暴発エルギーを対外不満・攻撃に転嫁せざるを得ないのでしょう。
この辺はサッカー大会でも日本人の応援団が市街ア終わった後のエネルギーで掃除シテ帰るのに対して、他国相手チームに対する攻撃や暴動に発展する他国応援団の違いです。
不満発散を外に求める手法は現在ロシアその他新興国の多くで見られる政治手法です。
ロシアの場合原油値下がりによって、財政的に後1年もつかと言うくらい追いつめられていると言われますが、逆に膨大な経費のかかる軍事力行使の勢いが強まっているのも同じ・・弱みの裏返しです。
周辺を威嚇するような軍事力がない結果、経済原理のママに委ねているベネズエラのばあい、原油価格下落により政権の危機拡大が続いています。
今は、アメリカの力が弱まったことを利用して地域大国の場合、周辺国に対する威嚇・軍事力行使で内政不満を吸収して不満層の拳の振り向ける先を敵国に振り向けるのに成功している印象です。
中国の場合ロシアほど財政的に窮迫していないものの成長神話のかげりを認めたくないために、不満分子の目をそらすために目先反日実験したもののうまく行かなかったので、今は対韓制裁と称して徹底攻撃しています。
韓国の場合ソフトパワーで反撃される対日本攻撃と違って安心感があるでしょう。
韓国も日本同様にチャイナプラスワンに動き始めましたが、中国は韓国程度のクニがどう動こうと次に中国が必要とする高度技術がないので、(日本の場合ドイツに頼れば良いと思ったでしょうが、うまく行かなかったのは日本が公害その他これから必要となる最先端技術国だからです・・)その移転が止まる心配がない・・大した痛手にならないと言う読みがあると思われます。
中国政府はもの凄い勢いで膨らんで行く国有企業の負債額のデータを減らすために、株式化して債券額を減らして株式市場に投げ込んだ・・幸い株式市場は1昨年から殆ど機能していないので市場に投げ込んでも暴落しない安心感がある・・経済原理無視の無茶苦茶を繰り返しています。
南シナ海紛争はこれ以上広げると米国を刺激し、危険が大き過ぎるのでやめるしかなくなった・・これがフィリッピンとの和解成立の背景です。
和解条件に巨額援助約束するしかなかった・・フィリッピンは実利をとったのですが、フィリッピンの屈服を引き出すためにバナナ輸入規制等で脅かしていたのに、逆に自分がその何倍も援助約束して和解するしかないのでは、何のための争いだったのか分りません。

PC(political correctness)・・政治的正しさ2

緊急捜査時においてパトカーなどに例外法規があると言うことは、元々「より大きな被害抑止のためにはある程度まで普通なら許されない・違法な行為でも目をつぶりましょう」と言う意味ではないでしょうか?
社会全体から見た一種の正当防衛思想の現れです。
捜査に於ける例外規定は警官が現場での判断に迷わないように出来るだけ前もって個別に決めているに過ぎないとすれば、仮に決めていないことが起きた場合、本則に帰って個別判断すれば良いことであって、法制度の趣旨を類推しても形式的な少しの違法行為は何ら問題がないように思われます。
最近緊急事態法・・い割る揺る戒厳令制度の必要性が議論されていますが、イザ北朝鮮からのミサイル砲撃があったときに、地域ごとの公安委員会の指示がないと何も出来ないか?・・今のところどう言う例外があるのか知りませんが個別法令対応ではなく、根元から一旦停止する仕組みにしないと緊急事態には混乱するばかりです。
詳しく知りませんが一般通行を禁止する権限があるのかないのか?信号待ちしながら移動したり個々の法令をクリアしながらの移動や出撃では、どうにもならないでしょう。
戦車が一部被弾したときには、そのまま走るのが車両整備規則違反かどうかではなく、ジグザグでも走って敵機から逃げるしかないこともあるでしょう。
繰り返し書くように占領軍の当初目的は日本の抵抗権を封じるのが目的だった結果、憲法には交戦権も戦力保持も否定していたので、当然抵抗のための非常事態法などは不要・・予定されていません。
「自衛権さえ認めていない、他国に蹂躙されても逃げ回るしかない・その内捕まって・奴隷として拉致されても黙っているしかない」と言う仕組みであった以上・・憲法の本来は、集団自衛権を予定していないのも同じです。
独立後この理不尽な内容を国民が変えて・・自衛は出来るとなった以上、関連法規をそれに合わせることが憲法に反するとは思えません。
憲法解釈が変わって自衛のための戦力保持が許されるし、自衛隊や安保条約を憲法違反と言っていた社会党でさえ方針を変えたことは周知のとおりです。
そうであれば、基本解釈を変えながら個別の法規になると憲法に予定されていないから違反と言うのは矛盾しています。
国土防衛のために自衛隊が応戦するに必要な範囲で自衛隊が自由に動き回れる法令とセットでないとどうにもなりません。 
自衛権を認めても実際に出動が出来ないように、(神戸震災でも知事の出動要請があるまで、自衛隊が動けなかった点が、報道されていました)何かと野党が反対している状況です。
神戸震災でも分るように緊急事態把握能力は個人ではなくシステム化している自衛隊の方が早期に把握出来るほか内部伝達力にも優れています。
知事が自宅で飛び起きてタクシーや公用車あるいは(多くは瓦礫状態なので)徒歩で県庁舎に駆け込むまでは機能麻痺ですし、徒歩その他で折角駆け込んでも部下が集まっていないと何も分りません。
特に北朝鮮によるミサイル攻撃の場合で言えば10分前後で指示を出さないと間に合わない状態です。
自衛を認めながら、その一環をなす行為についてだけ憲法違反と言うのは首尾一貫しません。
むしろ何かと憲法違反を言い募る勢力は、自衛戦力を持てると言う国民一致の意見が本音では不満・・日本を敗戦時のママ・・奴隷国家のママにしておきたい勢力の蒸し返し運動・・残党ではないでしょうか?
社民党や民進党が憲法違反を言うのは、実は党公式見解に矛盾している・・あるいは「借りたお金を払わないとは言っていない」と言いながら実際にいつまでも払わないようなものです。
こう言う狡いやり方を国民が見ています・だから支持率が下がり続けているのです。
この辺は犯罪類型にない行為を類推処罰するのとは次元が違います。
欧米では簡単に戒厳令・非常事態宣言を布き(フランスではテロ以来今も続いていると思います)、テロリストどころかちょっとした犯罪でも現場で射殺しているのはこうした法適用の一分野でしょう。
http://mainichi.jp/articles/20161116/k00/00e/030/165000c
非常事態宣言を延長 大統領選終了まで
「オランド氏は、多くの人が集まる政治集会が増える大統領選が終わるまで延長することで治安対策に万全を図りたい考え。非常事態宣言の延長は5回目となる。仏内務省によると、非常事態宣言下で捜索令状なしでも可能な家宅捜索を4000件以上実施してきた。」
今年4月21日夕方のニュ−スではパリでまたテロがあったと出ていて、その場でいつも通りに?射殺しています。
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/04/1-37.php
「4月20日、フランスのパリ中心部にあるシャンゼリゼ通りで発砲があり、警官1人が死亡、2人が負傷した。(2017年 ロイター/Christian Hartmann)
[パリ 20日 ロイター] – フランスのパリ中心部にあるシャンゼリゼ通りで20日夜、発砲があり、警官1人が死亡、2人が負傷した。銃撃犯は警察が射殺した。警察と内務省が明らかにした。
同国では23日に大統領選の第1回投票が行われる。」
日本で言えば、マスメデイアや人権派の言い分は、犯罪者の人権を言い過ぎていないかの疑問です。
日本社会混乱を目的にした反日目的で動いていないか?と言う疑いが、右翼から出ている所以です。
最近急速に問題になっているPC・・政治的正しさ強調の行き過ぎ批判です。
重箱の隅を突つくようにミスを理由に争えば無罪になってしまうのでは、(免れて恥なき徒?)犯罪者天国にならないかの心配です。
テロ摘発には人権原理を守っていたら滅多に検挙出来ない・・万に1つくらいしか検挙出来ないのではテロがはびこる一方です。
ボクシングで相手がプロテクターを着けているのに、一方が裸で素手と言うのでは平等な戦いにならないのと同じで、物事は同じルールで戦うようにしないとそれ自体が不正義です。
これが幕末新撰組が組織された原理です。
自衛隊は相手から射たれてから自衛するしかないのでは、今時現実的でないことを見れば分るでしょう。
スーダン派遣が危険過ぎるのは自衛隊は射たれてからしか反撃出来ない・・そんなことでは今時甚大な被害が出てしまうからです。
フィリッピン大統領が、犯罪者射殺を始めたので、人権団体は大ブ−イングですが、治安が良くなって、国民は大喝采です。
実際にきれいごとを言い過ぎる欧米諸国では、犯罪者を法手続無視で現場射殺しているのが普通です。

免責事項:

私は弁護士ですが、このコラムは帰宅後ちょっとした時間にニュース等に触発されて思いつくまま随想的に書いているだけで、「弁護士としての専門的見地からの意見」ではありません。

私がその時に知っている曖昧な知識を下に書いているだけで、それぞれのテーマについて裏付け的調査・判例や政省令〜規則ガイドライン等を調べる時間もないので、うろ覚えのまま書いていることがほとんどです。

引用データ等もネット検索で出たものを安易に引用することが多く、吟味検証されたものでないために一方の立場に偏っている場合もあり、記憶だけで書いたものはデータや指導的判例学説等と違っている場合もあります。

一言でいえば、ここで書いた意見は「仕事」として書いているのではありませんので、『責任』を持てません。

また、個別の法律相談の回答ではありませんので、具体的事件処理にあたってはこのコラムの意見がそのまま通用しませんので、必ず別の弁護士等に依頼してその弁護士の意見に従って処理されるようにしてください。

このコラムは法律家ではあるが私の主観的関心・印象をそのまま書いている程度・客観的裏付けに基づかない雑感に過ぎないレベルと理解してお読みください。