希望の党の構成員(排除発言と公認条件の乖離)

小池旋風支持母体は本来民進党的政治思考と相容れない集まりですから、小池氏が支持基盤を民進党に頼り看板娘になるのでは当初支持者の支持を維持できるわけではありません。
(風を読むのに長けた彼女は風向き急変に焦ったのか?)予定外に早い段階で政権の方向性は都知事選に出たときと大枠が変わらない・井戸を掘った人を大事にするという・意見表明を迫られたことが小池氏の大誤算になります。
表向き「左翼排除」発言して見えを切っても、内部組織では逆に元々の支持者切り捨てが進んでいたことが以下紹介する都議離党事件での離党に至った経緯報告でしられます。
小池氏の憲法改正に対するスタンスは・・報道によれば公約になったと思いますが、9条だけはなくもっといろんな分野の改正をすべきだというもので、いかにも安倍政権よりも憲法改正に積極的かのようなイメージを打ち出したのは、「民進党に乗っ取られるわけでない」「事実上乗っ取られても公約に入れておいたらこれだけは守れます」という言い訳っぽく見える・・と保守票を意識せざるを得なくなった様子が見え見えでした。
希望の党の公約詳細検索すると以下に出ています。
http://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/2017/commitment/20171007-OYT8T50000.html

8 憲法改正
自衛隊の存在を含め、時代に合った憲法のあり方を議論します。地方自治の「分権」の考え方を憲法に明記し、「課税自主権」、「財政自主権」についても規定すること。憲法全体の見直しを、与野党の協議によって進めていきます。

公約は長いので憲法改正部分だけ引用しておきますが、「自衛隊の存在を含め・ありかたを議論します」というだけでメデイアのイメージ報道とは違い、9条の改正を認める方向の意見かどうかすらはっきりさせていませんし、地方分権をセットにした改正しか認めない公約のように見えます。
排除の論理表明で一躍有名になった公認条件の最終版を紹介します。
これを読んでみると現行の安保法制賛成の誓約書を取るかのようなメデイアの「排除発言」報道とかなり違っています・・以下の通り

「憲法に則り適切運用を前提に普段の見直しを行い現実的な安全保障政策を支持する」

というだけですから、当選後の議員の多数意見で現行法は憲法違反だと主張する余地を残していて「非武装平和論こそが現実的だ」という民進党の主張をそのまま受け入れる余地を残しています。
要は保守系支持者をつなぎとめるための表向きの「排除」報道内容とは大違いだった・・二枚舌と言うか民進党向けには「ゆるゆる」の条件だったことになりますが、記者会見では質問に応じる形で大見得を切るしかないところまで追い詰められてしまった様子です。
前原氏など幹部間との内部協議ではどうにでもなるような文書になっていた・これでOKして民進党は全員合流を満場一致で決めていたのですが、本来の支持層の疑念を晴らすためにそこまではっきり目出会いに報道してもらわざるを得なくなってしまったのです。
小池氏にメデイア向けに大見得を切られてしまった結果、反安保姿勢を曖昧なままで合流予定だった民進党の断固左翼系は(選挙民に希望に合流しても従来姿勢はかわらないと説明できなくなってしまい)メデイア対策上進退に困ってしまって・実態に遅れて大騒動になったように見えます。
希望の党の公認条件は以下の通りで表向きの排除論理の表明とは大幅に違うユルユルの条件です。
https://mainichi.jp/senkyo/articles/20171003/k00/00m/010/128000c

希望の公認条件、安保関連法「適切に運用」に
1 希望の党の綱領を支持し、「寛容な改革保守政党」を目指すこと。
2 現下の厳しい国際情勢に鑑み、現行の安全保障法制については、憲法にのっとり適切に運用する。その上で不断の見直しを行い、現実的な安全保障政策を支持する。
3 税金の有効活用(ワイズ・スペンディング)を徹底し、国民が納める税の恩恵が全ての国民に行き渡る仕組みを強化すること。
4 憲法改正を支持し、憲法改正論議を幅広く進めること。
5 国民に負担を求める前に国会議員が身を切る改革を断行する必要があること及びいわゆる景気弾力条項の趣旨を踏まえて、2019年10月の消費税10%への引き上げを凍結すること。
6 外国人に対する地方参政権の付与に反対すること。
7 政党支部において企業団体献金を受け取らないこと。
8 希望の党の公約を順守すること。
9 希望の党の公認候補となるに当たり、党に資金提供をすること。
10 選挙期間が終了するまで、希望の党が選挙協力の協定を交わしている政党への批判は一切行わないこと。

「4 憲法改正を支持し、憲法改正論議を幅広く進めること。」の意味は9条だけではなくもっと幅広い改正を求めるという報道でしたから、自民党が飲めないその他の改正と一緒でなければ賛成できない「部分改正反対・大幅改正を求める」と勇ましいことを言っていれば、結局改正が不可能になることを前提に「これでいく」という民進党幹部(としては、「あれもこれも一緒に改正しないならば反対」というならば結果的に反対ですから)との裏での合意があって、この表明になったと思われます。
もちろん以上は私がこの発表をした時に受けた個人的推測でしかありませんが、国民の多くも民進党(ゆくゆくは事務局スタッフも資金も)を丸ごと抱き込んだ上での公約発表の欺瞞性を感じていたのでないでしょうか?
「排除の論理」をメデイアで大々的に打ち出され正面から安保法制賛成が条件と踏み絵を迫られると安保法反対論の中核をになっていたグループは、(支持者には「合流してしまえばどうにでもなる」という説明ができても)選挙運動としては表向きだけでもそこまで主張を引っ込めると自己の政治生命に関わります。
政治の世界で一方の旗頭になるには、内実は別として相応の大義が必須でこれを捨てると大方の場合おしまいです。
そこで希望の党への公認申請を諦めたグループを中心にして新党結成へ動きが広がってしまいました。
これは小池氏と協議した民進党窓口のグループとしては読み筋どおりだったでしょう。
前原氏は「想定内である」と言っていましたが、強がりではなくその通りだったでしょう・・もともと左右が相容れないまま同じ党にいたのですから、この機会に切り捨てたいのは当然です。
メデイアはしきりに
「憲法改正を旗印にしたから失速した」
「排除表明で失速した」
と言いますが、排除表明で合流で合流できなくなった議員は民進党公認候補のなかで半分もいません。
当時の民進党支持率は6〜7%しかないのですから、この三分の1が逃げてもその代わり中道の浮動層が大挙はいれば、その方が多いはずです。
政治信条はどうでもいい・・数さえ揃えばいいというスタンス・・小池氏の本音を肝心の都知事選以来の小池氏支持層が見てしまったので、目くらまし的な安保法制賛成の踏み絵の宣伝など信用しなくなりました。
そこで、左翼支持のメデイアが排除宣言に失望したので、「希望の党に希望がある」というムード宣伝をしてやらなくなった・だから失速したのだ」
「メディアがネットに負けたのではない」
「メデイアを敵に回すと怖いぞ!」
と言わんかのような裏宣伝もあるようですが、実態はその逆でしょう。

総選挙と民度8(マスメデイアの威力低下2)

希望と民進の合流発表に戻りますと、希望の党はいかにメデイアの作り上げるブームに乗っても、希望の党自体が自力で政権取りに行く(一気に過半数を取る)のは無理としても、連立相手に選ばれることが必須・そのための数字・3桁当選(そのくらい保守票を食ってこそ自民大敗ですから時間がかかっても保守系にウイングを広げる努力をすべきでした。
ところが自民党系以外の一般公募よる発掘では素人中心で2〜3回の講習程度では即戦力にならない上に、既存支持組織がないので目先の選挙に間に合わないし、資金面でも困ってしまいました。
そこで差し迫った候補者不足や資金不足や各地方で立候補するための運動員等の組織を補うのは、民進系がてっとり早いとなったようです。
しかし民進党にウイングを広げても自民党支持者を食うことはありませんし、逆にそれまでの保守系支持者が逃げ出します。
立候補者の思想信条を問わない・誰でもいい・・一定数の手駒が欲しい野心先行の印象が目立ち始めました。
小池氏にはもともと「政界渡り鳥」・・人格的にどのような問題があるのか私にはわかりません・・マイナスイメージが以前から言われていましたが、今回はあまりにも露骨過ぎたことが失敗の大元のように見えます。
この動きは実は今年7月の都議選前から始まっていて、泥舟脱出の民進党離党組が大量に都民ファーストに参加して都民ファースト立候補者として名乗りを上げて大量当選したことに始まります。
ttps://asahi.5ch.net/test/read.cgi/newsplus/1499028541/

民進党に離党届を提出し、都民ファから公認を得た8人は全員が当選し“移籍成功”
一方、推薦を得て無所属で出馬した10人は5人の当選にとどまり、明暗が分かれた。

https://news.yahoo.co.jp/byline/takahashiryohei/20170701-00072782/では都議選挙後の人事にかんする意見を書いています。
都民ファーストの原点は「かがやけ」と「7人の侍」だったはず

今回離党に至った選挙まで都議団幹事長であった音喜多氏の処遇について上記の様な大見出しで危惧を書いています。
都議会選後都民ファーストの運営を牛耳る様になり、都知事選旗揚げ以来の草創期支持者がドンドン弾かれていく・使い捨てて行くやり方が露骨になった結果都知事選立候補当初の地元政治家とその支持層が足元から逃げ出しました。
小池氏が以前から言われている弱点・人格批判されている・・どんどん使い捨てる本性をカモフラージュする余裕がなかったのは、時間がなかったことが焦りを誘ったとも言えますが、時間がないならば一回パスすべきだったでしょう。
周到な準備や組織がなくともメデイアさえ味方につければ、空中戦だけで当選まで持って行けるというあんちょこな考えによると思いますが、都知事選の場合一人だけメデイアの脚光を浴びればかなり効果がありますが、衆議院選挙の場合全国展開ですから、地方では地元支政治家に密接な人が多いので選挙の顔だけではなく地元で触れる個々人の人格も重要です。
当落をかけた戦い・・全国展開ですから足腰と一体で頑張る必要があります。
看板さえメデイア露出が多ければいいというものではありません。
総理になるための内心の準備は3年前からだったかもしれませんが、周りの準備には思想信条の一致する人材集めから始まり研修期間中の先輩後輩関係や本部組織や地方組織など順次組織を大きくしていくなどの試行期間が3年程度必要です。
同じ思想に染め上げていき場数を踏ませて育てて行くには自分は(まだ60年代前半と思いますしきっちりオリンピックを成し遂げた実績で打って出ればいいことですが・・)年齢的に間に合わないから・・という意見も散見されました。
組織面で見ても人数に応じて徐々に大きくするに連れて一周りずつ大きく改変して行くべきですし、その都度一定期間の試運転・運営経験が要りますが、都知事立候補・旗揚げからわずか1年では、数年かけて組織運営の試行錯誤をして行く時間もないし、数年かけて能力に応じた配置換えをすべきところを1年足らずで3年分の早送り的回転(1〜2年やって自分には無理とわかってからやめるのと数週間もしないでクビになるのでは)・切り捨てをすると恨みも買います・・立候補すべき人材育成・その人材の各地方での地元浸透その他全て間に合いません。
スポーツでもオリンピックが4年に1回のために自分の最盛期と合わない人もいっぱいいます・・・時間の巡り合わせが合わないのは天命として受け入れるべきでした。
もしかして小池氏自身がムードに頼るだけで独自の見識がない場合、小池塾で「頑張ろう!」という檄を飛ばすだけでは何回も続きません。
時間があれば却って困るタイプの政治家もいますが、地道に信奉者や同志を増やすよりは思想信条抜きに既成政治家をどんどん入れる方が即戦力で簡単・それも個別勧誘・意見すり合わせでは間に合わないから、民進党ごと丸ごと入党させるまでいくと、内容はごった煮どころか都知事選で応援していた一匹狼的政治は少数勢力になっていき有権者にとっても何のための新政党旗揚げか分からなくなります。
ここまでくると小池氏の旗揚げは、我欲が目立つだけで何をしたくて都知事選に出て政党を旗揚げしたかの理念が見えなくなってきました。
元々は「みんなの党」の関係者や「日本の心」の中山恭子氏の夫など自民党よりも右寄り人材を中核にして都知事選立候補したものでしたが・・民進党の引きずり込みを決めると希望の党内の政治力学が180度変わってしまいました。
時系列でいうと党を立ち上げたのが9月25日で数日後の合流決定では結党前から前原氏と通じていて・・内心で都知事選功労者切り捨てを決めていたのではないか?の疑いが出てきました。
さらに結党直後の全員合流ならば、素直に民進党と一緒に新党を立ち上げるべきなのに何故ややこしい「合流」方式になるのか?の疑惑が出てきました。
11月5日現在のウィキペデアによると時系列は以下の通りです。

希望の党(きぼうのとう、英: Party of Hope)は、日本の政党。略称は希望。
東京都議会の地域政党「都民ファーストの会」(東京都知事・小池百合子の支持基盤)が国政進出する形で、小池に近い議員が中心となって2017年(平成29年)9月25日に結成された。
9月28日には民進党と合流をし、第48回衆議院議員総選挙の公認候補の半数以上は同党出身の議員が占める
合流決定はわずか3日後のことです。

選挙後は党内多数意見を無視できない=旧民進党系の支配で希望の党はどういうスタンスになるのか?という国民疑惑が先ず広がりましたが、実は内部的に本来の小池支持で集まった政治家切り捨て(邪魔扱い)や新人養成への熱意がなくなっていたのです。
民進党議員や事務局スタッフ・全国組織まで丸抱えになれば、主導権が民進党議員が握られてしまうことが目に見えています。
都議の音喜多氏らの離党問題で紹介されていますが、都議選後の都民ファーストの会派では議会運営経験のある民進党からの合流者が委員長その他の重要ポストを握っている様子が出ています・・外野的視点で見ると衆議議員選より数ヶ月先行した都議選の結果、都知事選旗揚げのときから支えてきた一匹狼的都議数名は都議会レベル多数派の運営で邪魔になってきた・多数を占める民進党や自民党離脱組等の旧勢力出身都議グループから浮き上がってきた様子が見えます。

総選挙と民度7(マスメデイアの威力低下1・・内閣支持率)

国民の方はガチガチの左翼系さえ切り捨てれば良いというのではなく、中道左派であろうと民進党系による小池新党乗っ取り自体を嫌っていた可能性・民進党支持率6〜7%に低迷=「民進党がそのまま乗っ取るだけならばその党に投票したい人は6〜7%しかいない」という意味ですし、そもそも国民の多くは安倍政権を倒す必要を感じていないどころか続投してほしいのが大多数の意見だったのではないでしょうか?
もっと言えば、小池氏が自民党員として都知事戦に出るのは応援した(自民党都連の対応にふまんがあった)が、安倍政権と対立してほしいとまでは期待していなかったというのが都民や国民の素直な政治観であったでしょう。
小池氏が都知事選大勝後も簡単に自民党を離党できずグズグズしていた原因はこの空気にあります。
メデイアではしきりに自民党支持率は高いが安倍内閣は不支持率の方が高いという不思議な報道がおこなわれ、この傾向は選挙後も続いていました。
http://www.tv-asahi.co.jp/hst/poll/201710/index.html

【調査日】2017年9月30・10月1日(土・日曜日)【調査方法】電話調査(RDD方式)
【対象】全国18歳以上の男女1735人【有効回答率】64.5%

内閣支持率

あなたは、安倍晋三連立内閣を支持しますか、支持しませんか?

 支持する       36.9% (前回比-4.4)

 支持しない      46.3% (前回比+6.7)

 わからない、答えない 16.8% (前回比

一方で自民党議席が大幅に減ると安倍政権に対する不信任だから総理が退陣に追い込まれるべきと言う数学の原理・自明のように言うのですが・・。
選挙の大勝も大敗もすべて党の顔次第というのが一般的理解ですから、どこの党でも党の顔にこだわるし、負けると責任問題になるのです。
希望の党の大敗は党員の責任ではなく、党代表の責任問題であることは違いがないでしょう。
希望の党では小池氏の責任問題がくすぶっていますが、当選者50人中45人が民進党出身者という構成で多数決解任になれば、予定通りに乗っ取られたことになるので、多数決で解任しにくい点で小池氏が助かっています。
メデイアは選挙結果が出た直後も自民党大勝は安倍政権支持ではない・森加計問題について説明責任を果たすべきと言い張っています。
選挙中の各党に対するNHKだったかの記者取材でも安倍総理の意見を遮ってまで、「森友・加計学園の説明責任をどうするのか?」という傲慢な質問がありましたし、希望の党に始まりその他野党の主張は(公約は色々あるでしょうが大きな主張は総じて)「安倍政権打倒」、「安倍政権さえ打倒すればいい」、「アベのミ久スは失敗だ」というばかりです。
なぜ安倍政権を打倒する必要があるのか、安倍政権のどこが悪いのかも言わない、アベノミクスは失敗だというものの、では希望の党や野党がどうするべきというのか自分の政策を一切いわない・安倍政権さえ倒せればあとはどうなっても良いかのような主張でした。
選挙で野党の戦う相手は自民党議員との議席の取り合いであって、内閣を倒しても自民党の議席が増えて自分の党の議席が減るのでは意味がありません。
どこの党でも政党の選挙活動は自分の党の候補者を一人でも多く当選させる目的で行うものですから、限られた大事な選挙期間での運動・演説の中心主張が安倍政権批判に集中している以上は、自分の党の議員当選数=自民党の獲得議席数の減少になる主張が、安倍政権支持率で決まるから安倍政権批判をしているという意思表示です。
内閣支持率と自民党支持率が連動しないのならば、野党各党が内閣打倒や内閣批判に熱をあげる必要はありません。
にもかかわらず、自民党支持率は上向いているが、内閣支持率より不支持率の方が多いというメデイアの発表自体一般的理解困難です。
党の支持率(獲得票率)は選挙結果がすぐに出るので、あまり違いがあると調査に関する信用を失うので虚偽発表ができないので自民党支持率が約何%かは、調査結果通りに発表するしかないものの、内閣支持率に関する投票がないので、いくらでも虚偽発表できる・・データ操作の疑いがあります。
以下はメデイア発表の一例です。
http://www.sankei.com/politics/news/171016/plt1710160082-n1.html

「安倍内閣支持率が下落しているのに自民党は堅調… 希望や維新の失速に野党共闘の崩壊」

希望の党の構成員も公約も何もわからない段階での希望の党に対するフィーバーは、小池氏の個人人気によるものですし、どこの党でも負けそうな時には〇〇では選挙を戦えないと党首・看板のすげ替えにこだわるのはそのためです。
ところで、ニコニコ動画の調査発表だけは選挙結果とほぼ同様の動きをしているらしいです。
http://news.nicovideo.jp/watch/nw2886556の引用です。

「安倍内閣の支持率が時事通信などの世論調査で20%台まで下落し、「危険水域」に入った。しかしニコニコユーザーだけに限れば、安倍内閣を「支持する」と答えた人は51.7%に上り、「支持しない」の24.1%を大きく上回っている。ドワンゴが7月21日に発表した「月例ネット世論調査」によって明らかになった。
https://enquete.nicovideo.jp/result/96
月例ネット世論調査2017年8月
内閣支持率 「支持する」54.0% 「支持しない」20.4%
9月10月の結果が見つかりませんが、10月22日の第47回総選挙結果は以下の通りで ほぼあっています。
https://ja.wikipedia.org/wiki
小選挙区
v             総得票数      得票率   議席    議席率
自民党 25,461,448.922   48.10%     223[注 1]   75.59%

こんな具合でニコ動ではピッタリ連動してるのに、なぜ既存メデイアでは変な動きになるのでしょうか?
いかにも「安倍政権はもう終わりだ・勝つ方に つくほうがいいよ!」というメデイアのイメージ戦略が見え見えです。
選挙の結果自民党の圧勝でしたが、メデイアはあくまで「内閣の支持率が低いのだから、安倍政権は国民の信任を受けていない」という変な論法です。
内閣支持率が本当に低くてこんなに自民党得票率が上がるのか?の疑念をメデイアが晴らすためにはデータをブラックボックス化しないで合理的説明をしないと既存メデイアの信用性が落ちる一方です。
うがった見方をすると・・・すなわち以下は、私の憶測です。
メデイア界では小池新党の組織立ち上げ準備期間を与えることと、民進党の混乱収束を待つための時間稼ぎのために、森友加計問題で騒ぐだけ騒いで、(国民は逆に政策そっちのけの民進党の評価を下げているにも関わらず)世論調査では安倍政権批判が高まっている・支持率20%という虚偽発表を繰り返して安倍総理が解散できない様に誘導していた疑いがあります。
メデイアの誘導効果にニンマリしていた小池氏も民進党も「これで安倍総理は解散をできまい」・「来年になれば、任期満了の追い込まれ解散になる」と油断していたのを突いたのが今回の不意打ち解散でした。
自民党は、自己調査でメデイア界揃っての発表が実態にあっていないのを知っていて騙されているフリをして安心させておいてこれを利用したことになります。
1昨日あたりの報道では内閣支持率50何%と出てましたが、10月22日投票後まだ何もしていないこの段階で30%も支持率が上がるはずがないので、あまりにも実態無視の発表を維持できなくなったので実態に合わせる修正を始めたように見えます。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6259743

新内閣の支持率52% 読売調査
11/2(木) 22:58 掲載
内閣支持52%、不支持40%…読売世論調査
読売新聞社は、第4次安倍内閣の発足を受け、1日夕から2日にかけて緊急全国世論調査を実施した。(読売新聞)
安倍内閣の支持率は52%で、衆院選直後の前回調査(10月23~24日)の52%から横ばいだった。不支持率は40%(前回37%)。
政党支持率は自民党42%(前回43%)、立憲民主党14%(同14%)、希望の党5%(同5%)などの順で、無党派層は25%(同24%)だった。

上記を見ると立憲民主党や希望の党では事前予想も選挙直後も全く変わっていない・・調査の正確性が証明されていますが、なぜか内閣支持率だけ選挙時の実際の支持率が、事前調査と何十%も違っていた摩訶不思議さが結果から証明されています。
選挙直後に一般的であった「党は選挙で勝ったが内閣は支持されていない」というひねくれた解釈・・訳知り顔の政治評論家の解説は事実に反していたことがこれで証明されたことになります。
自民党員でも誰か忘れましたが、安倍内閣の支持で大勝したのではなく、個々の議員が頑張ったに過ぎないから森・加計問題をさらに謙虚に説明を尽くすべきだと、メデイアの振り付け通りの発言していたという報道がありました。

総選挙と民度6(合流の奇策→愚策5)

第二部(国政に関する)記者会見が始まると小池知事からこの同じ記者を自ら指名した上で、小池知事からすすんでこのテーマでの意見を開陳したい意欲が表明されて「さらさらない」というおまけまで自分から言い出したやり取りも出ていた記憶(別のネット記事だったかアエラだったか不明?)ですが、なぜか本日現在の引用記事では出ていません。
小池知事の記者会見のやり方は自分が指名した記者しか質問させない独裁者スタイルらしいですから、(このためにこの記者は遠慮なく突っ込んでくるので半年も干されていたと言うのです)嫌な質問だったならば同じ記者が第二部で手をあげても指名しなければよかったのですが、自分の方から先ほどの質問ですが・・というような言い方で話題を向けていったらしいのですから、異例でした。
小池氏が民進党の候補者と資金を必要としていたものの、一方で野合批判も恐れて民進党ともすり合わせの上で両党揃って進んでアッピールする必要に迫られていた流れは以下の通りです。
https://mainichi.jp/senkyo/articles/20170930/ddm/003/010/105000c

希望の党の小池百合子代表(東京都知事)は民進党からの合流について基本政策が一致しない場合は「排除する」と明言した。新党に民進党色がつき、清新さが薄れるのを嫌ったためだが、選別しすぎれば候補者が不足するジレンマもある。民進党内には安全保障政策などを理由に選別を進める「排除の論理」への反発が広がっている。
「私どもの政策に合致するのかどうか、さまざまな観点から絞り込みをしていきたい。全員を受け入れるということはさらさらない」
29日午前、東京・新宿のホテルで民進党の前原誠司代表との会談を終えた小池氏は民進党の候補者の受け入れについて、記者団にこう述べた。小池氏側は前原氏から前日の28日、希望の党からの立候補を望む前職、元職、新人のリストを受け取っていたが、小池氏は安全保障法制や憲法改正などへの賛同など、一定の条件を満たした候補者のみ合流を認める「排除の論理」を強調した。
・・希望の党には排除の論理だけを貫けない事情もある。基本的に候補者数が不足しているためだ。小池氏は「突然の選挙で候補予定の方が、特に新人がなかなか(集まらず)現実の壁になっている」と話す
民進党の候補予定者全員を受け入れれば衆院定数の過半数となる233人以上の擁立も容易になる。豊富な資金と候補予定者を抱える民進党との合流は、小池氏にとっては助け舟だった側面もある。
それでも「排除の論理」を強調するのは、与党からの「野合」批判を懸念しているためだ。候補者不足を補うためには、できるだけ多くの民進党候補者を取り入れたいのが本音だが、かといって「民進党色」が強まればイメージダウンになるジレンマを抱える。
・・・ 小池氏は29日、菅、野田両氏の排除について「一つの考え方だ」と否定しなかった。旧民主党政権を担った民進党の「象徴」の参加を拒絶することで、「小池氏主導で厳しく選別した」とアピールする狙いがある。

選挙結果で見れば、小池氏立候補当初から行動を共にしてきた現職衆議院議員(元自民党員)であった若狭氏を自分が衆議院議員当時の地盤であった選挙区で立候補させたのにその本拠地でさえ彼が落選し、いわゆる小池チルドレンが比例以外には一人も当選できない惨憺たる結果を見れば、小池フィーバーの支持基盤がもともと何系だったかがわかります。
架空の想定ですが、自民党有力者が何名かのグループを伴って脱党して民進党党首に担がれた・・あるいは民進党と新党結成したような結果になれば、左右の票の足し算にならず元々の支持者すら離れるのが普通です。
小池氏が都知事選に出たことによって、小池氏の地盤を受け継いだ若狭氏すら落選ですから、もしかして小池氏本人が立候補していても自民党を裏切って民進党のための立候補と分かれば、落ちていた可能性があります。
西欧では領主の宗派が変わると領民も皆同じ宗派に変わるしくみだった結果、宗教戦争が苛烈になったのですが、日本の場合領主や代議士は地元民の意向によって動くのであって、代議士の行く方に地元民が動くのではありません。

http://www.tokyo-np.co.jp/senkyo/shuin2017/kaihyo/touha.htmlによれば以下の通り小選挙区での新人当選が全国で一人だけです。

小選挙区          合計    前    元    新
希 望           18      14    3    1

選挙結果を見れば、小池フィーバーによる浮動票のほとんどが投票時には逃げてしまっていたことがわかります。
解散直後は、いかにして逃げ始めた浮動層を引きとめるかについて多分裏で前原氏(バックの民進党重鎮を含め)や小池氏との緊急すり合わせの結果、小池氏らは「反安保法制・憲法改正反対の人は公認しない」といわゆる「排除の論理」を表明するしかなくなった・・この時点で追い詰められてしまったものと見えます。
今になると小池氏の「排除の論理がきつ過ぎた」とマスメデイアは一斉に批判していますが、民進党系の合流担当者(前原氏や細野氏や民進党の窓口玄葉氏など)と小池側でこの程度まではっきり言わないと逃げ始めた保守票・浮動票の動きがとまらないと見た合意の上でしょう。
上記発言は前原氏らとの会談直後に待ち構えていた記者団への発表が始まりですから、慎重にすり合わせの結果発表と見るべきです。
その証拠にこの「排除論理」表明直後にこの解釈をするためにか「少なくとも3権の長経験者には遠慮していただく必要がある」という細野氏だったかが民進党の希望の党への合流担当幹部だったか忘れましたが、解説意見が出ています。
大物が大挙して入ると新党運営が牛耳られてしまうという浮動票の危惧に対する回答(大物さえ入らなければいいというう甘い考え?・せっかく先発参入で地位を得ているのに後から来た大物に遠慮するのは困る?)というべきです。
この合流基準原則表明によって凝り固まった10数人程度の護憲勢力と元総理や党代表を入れて浮動票をそっくり失うより(それだと民進党支持者からの票しかないので)は彼らを切り捨てても、小池人気を利用してそれ以上の保守系の浮動票を取り込んだ方がトータルプラスと見たのでしょう。
前原氏のグループとすれば民主党以来対立してきた左翼系をこの機会に切り捨てて、右寄りスタンスをはっきりした方が得策とみたとのは、もともと前原氏は左翼ガチガチを切り捨てないとまともな党運営ができないと考えていた節があります。
保守系の票を小池新党に何割か取り込んで切り捨てた中核護憲派以上の当選を見込めればお釣りがくるし、自民党当選者がその分減り・自民党政権が続くとしても安倍氏退陣・政変に繋がるという読みだったと思われます。
小池氏とすれば、当面の目的・最大野党になれれば、保守票の分裂で自民党の得票を減らし与党過半数割れあるいは過半数ギリギリになれば、安倍政権退陣→保守連立政権に入ってあわよくば細川氏のように「総理になる夢がないわけではない」というメデイアの景気の良い予想が飛び交っていました。
そのためには保守系でないと石破氏らとの連携作戦が不可能ですから小池氏は保守系の看板を下ろすわけにはいかなかったでしょうから左派だけでも「切り捨てる」と言わせてくれという立場で妥協したのでしょう。

総選挙と民度5(合流の奇策→愚策4)

「排除発言を引き出したと言われる殊勲?記者により、そのやりとりがネットに出ていますが、これによると質問者に挑発されて迂闊に発言したというよりは、自らこの問題を質問していた記者を再指名して発言を始めていますので、一刻も早く「民主党内左派の合流を認めないから心配するな!」というアッピールをメデイアで緊急拡散して欲しくて急いだ形跡がみえます。
それでも足りないと思ったらしく急いで「サラサラない」とまで追加的に大見得を切る必要に迫られた印象です。
野合批判・・小池支持層の基礎票である浮動票が逃げ始めたことにたいする緊急協議の結果、希望の党の政治スタンスは民進党内の右派と中道との合流による穏健な保守新党であって、非現実的主張を繰り返す左派系切り捨てたことを明確にして活路を求めたということでしょう。
もともと、前原氏は代表になっても原理主義的左派系との同居では民進党の改革(政策提言していく政党への脱皮)が不可能という意識が強かったと思いますので、代表選に出る段階で左派を残して小池氏との合流を予定していたとしてもおかしくないと思っています。
両院議員総会ではそこまで言えず「全員合流」というしかなかった・・議員総会で合流了承の直後に左派を切り捨てて合流する流れが出たので反発が広がったように見えます。
「前原氏(民進党員を)が騙したのか、(小池氏に)騙されたのか?」という質問に小池氏が「ニヤリと笑った」その瞬間の動画が「緑のたぬき」の表現で出回っているようですが、ここが真相をついた質問であったのでしょう。
小池氏が結党前から正々堂々と民主党内の意見の合う人(中道系)と新党結成したいとアナウンスし、前原氏も党代表にならずに共鳴して離党しただけならば世論も冷静に受け入れたし、排除論理のひとり歩きもなかったでしょう。
一般的に言えば、党内対立で我慢で抜き差しならないときには、自分のグループが離党するか相手のグループが離党するしかないのですが、どちらも離党したくない膠着状態になっていたのは、離党すると党員でないから目の目に迫っている選挙資金が党から出ない・・合流決定前に離党した人たちは党員ではないので手弁当での選挙になります。
今回小池新党のイメージがガラガラポンになった無理虚構の始まりは、民進党内に当時140〜50億円あったと言われる資金をいかにして希望の党に移すかのカラクリにあったように思われます。
保守中道系グループが大挙出ていった場合に彼らは選挙資金に困る関係・細野氏がグループ全員を引き連れて出られなかったのはグループ全員の選挙資金(党から出る資金での不足分の補充くらいできても)全額の面倒を見られなかったからでしょう。
希望の党が民進党の合流を求めた大きな要因として選挙資金がなくて困っていたことが知られていますが、この裏返しの関係で単純に離党して無一文ばかり200人も来られたのでは困るし、民進党員も離党したくとも党から選挙資金が出なくなるのは困る関係があったからです。
資金移動のカラクリが今回のミソ(今風にいうとキモ?)であったように思われます。
党公認の離党であれば、嫁入り支度のように大金が配布される・・・実際に合流決定後全国支部長(公認候補は普通支部長になっています)宛にまず一人2000万円ずつ配布されたと報道されています。(約4〜50億円?)
満場一致で合流決定した時に将来的に解党が予定されていたので、いわば民進党解党時の余剰金の一部(参議院や地方議員等組織維持費を残して・/約150億のうち衆議院議員選挙資金として4〜50億、来年の参議院の選挙時に選挙資金としてほぼ同額分配してから合流するのこり3〜40億はその間の組織維持費)を前もって分配したようなやり方ですから、全員合流できるならば持参金として希望の党に持っていくことに誰も反対しなかったからです。
この資金分配後の希望の党公認には一定額の資金拠出を条件付けていたと報道されていますので、政党間の巧妙な資金移動計画・・これをやるには前原氏が代表になる必要があったのでしょう。
排除論理発表後でもこの資金移動に不満が全く出ていないのは、左右を問わず一律の資金分配だったからです。
(もとは政党交付金なので残った資金は国庫帰属になるべきと言われていますが・・詳しくは知りません・・その脱法行為?)
「排除」発言を引き出した時のやり取りは以下 http://gendai.ismedia.jp/articles/-/53285の通りです。

「排除」発言を引き出した記者が見た「小池百合子の400日」
私は小池氏が都知事に就任した昨年8月以降、毎週金曜日の14時に行われる小池都知事の定例会見に、できる限り出席するようにしてきた。
しかし、小池氏の「記者選別」はトランプ大統領並みで、詳しくは後述するが、質疑の際には「お気に入り」の記者を明らかに優先して指すのである。フリーランスで、なおかつ小池氏にとって耳の痛い質問をすることが多い私は指されないことがほとんどだったが、この日は偶然か、半年ぶりに指名された。
横田:前原代表が昨日、所属議員向けに「希望の党に公認申請をすれば、排除されない」という説明をしたのですが、一方で(小池)知事、(希望)代表は「安保、改憲を考慮して一致しない人は公認しない」と(報道機関に話している)。(前原代表と)言っていることが違うと思うのですが、前原代表を騙したのでしょうか。それとも共謀して、そういうことを言ったのでしょうか。二人の言っていることが違うのですが。
小池知事:すいません。その質問は場所を転換してからお答えさせていただいた方がいいと思いますし、(筆者が?)「独特の言語」を使っていらっしゃるなと今思ったところです。
4日前に小池知事が希望の党代表に就任したために、この日の定例会見は2部制(前半が都政関連、後半が国政関連)になっていた。そこで私は第1部での質疑応答を止め、第2部で再び同じ質問を繰り返した。
横田:前原代表が昨日(28日)発言した「(希望の党に)公認申請をすれば、排除されない」ということについて。小池知事・代表は、安保・改憲で一致する人のみを公認すると。前原代表を騙したのでしょうか。共謀して「リベラル派大量虐殺、公認拒否」(を企てた)とも言われているのですが。
小池知事(=代表):前原代表がどういう発言をしたのか、承知をいたしていませんが、『排除されない』ということはございませんで、排除いたします。取捨(選択)というか、絞らせていただきます。
それは、安全保障、そして憲法観といった根幹の部分で一致していることが政党としての、政党を構成する構成員としての必要最低限のことではないかと思っておりますので、それまでの考えであったり、そういったことも踏まえながら判断をしたいと思います。
現下の北朝鮮情勢などで、これまでの議論に加えてリアルな対応を取っていこうと考える方々もいらっしゃるので、そういったところもしっかり皆様、希望の党から出馬されたいという方を絞り込ませていただくことでございます。ちなみに、その作業は私どもの方では若狭(勝)議員、そして民進の方から玄葉(光一郎)議員が絞り込みの作業に入るということで基本的に任せているところです。」

免責事項:

私は弁護士ですが、このコラムは帰宅後ちょっとした時間にニュース等に触発されて思いつくまま随想的に書いているだけで、「弁護士としての専門的見地からの意見」ではありません。

私がその時に知っている曖昧な知識を下に書いているだけで、それぞれのテーマについて裏付け的調査・判例や政省令〜規則ガイドライン等を調べる時間もないので、うろ覚えのまま書いていることがほとんどです。

引用データ等もネット検索で出たものを安易に引用することが多く、吟味検証されたものでないために一方の立場に偏っている場合もあり、記憶だけで書いたものはデータや指導的判例学説等と違っている場合もあります。

一言でいえば、ここで書いた意見は「仕事」として書いているのではありませんので、『責任』を持てません。

また、個別の法律相談の回答ではありませんので、具体的事件処理にあたってはこのコラムの意見がそのまま通用しませんので、必ず別の弁護士等に依頼してその弁護士の意見に従って処理されるようにしてください。

このコラムは法律家ではあるが私の主観的関心・印象をそのまま書いている程度・客観的裏付けに基づかない雑感に過ぎないレベルと理解してお読みください。