内務留保の重要性と流動資金の関係3(メデイアと用語統一必要性)

昨日紹介した解説でも「手元資金」には「流動性の高い資金の総称」とあって現預金に限らないことが示され、短期有価証券を含むことが多いとなっています。
そもそも言葉の意味から考えても「現預金」の表現は現金と預金等の個別分類を表していますし、手元資金とか決済用資金・流動性資金等の使用目的による表現よりは範囲が狭いことが明らかで、下位概念の現預金の方が手元資金よりも多いとは(経済知識のない私のようなものでも)常識的に想定できません。
手元資金等はすぐに現預金化できる資産を含む=手元資金の方が現預金よりも多いことが経済用語としても明らかですが、日経新聞記事ではなぜ逆転した書き方になっているのか不思議ですが、私のような素人が食事や仕事に出る合間にちょっと読む程度の人間には思いがけない深い意味がこめられていのかもしれません。
仮に日経新聞で論説を書く人の経済用語理解が間違っているとした場合、日経新聞の21日記事と25日記事両方とも間違っていることってあるの?という疑問です。
仮に別の人が書いているとすれば2人とも逆に理解していることになるほか、両記事ともに内容からして情報収集して歩く新米記者が書ける執筆ではなく、ベテランのエコノミストによるものと思われますが、プロが2人も揃って経済用語の基礎知識を間違って逆に書くようなことがあるのでしょうか?
仮に執筆者が同じとしても・校正等の事務局が充実しているはずの大手新聞社の語句チェックが機能せずに2回も通っていることになりますが、(現預金が200兆円で手元資金117兆円と出れば普通は?おかしいぞ!と気がつくものです)2回目の記事では1回目と大幅な数字違いがあるのでこの時点で「どうして大きな数字違いがあるのか?」に気がついて見直せば、どちらかが間違っていることがすぐ分かる筈ですが、2回ともスルーしているとすれば関連部局のチェック能力に疑いが起きます。
事務局能力の名誉のために邪推?すると関連部局ではわかっていたが、世論誘導のために?意図的にスルーさせて逆の意味で書く必要があると判断したのでしょうか?
もしも世間常識と違う意味で熟語を意図的に使う場合には、誤解を招かないように「ここではこういう意味で書いています」と「断り書き」を入れるのが公平な立場でしょう。
ちなみに資金滞留批判のトーンは21日の「大機小機」に続いて24日の日経新聞の第1面に「最高益の実相」欄として大きく出ていて(1面の左約半分の大きさ)その続きで今問題にしている25日3pの記事になっていることがわかります。
今朝の日経第一面では「利益剰余金56%が最高」の大見出しでいかにも巨大な剰余金を溜め込んでいるかのようなイメージ強調の連載は終わっていません。
内容を見ると、設備投資の動きが紹介されていますが、以下の通りあくまで部分の紹介で全体の動きを期待するかのような書きぶりです。

「スバルの・・社長は・・・『次元が変わる技術進化に備えこれまでできなかった設備投資や研究開発を増やす』と話す。溜め込んだお金をどう使うか一層のの説明を求められる」

と思わせぶりに書いています。
「思わせぶり」だけでカチッとした事実がないといえば、朝日新聞の記事の多くにその傾向が強くて歯ごたえがないので20年以上前に朝日新聞から日経新聞に変えて満足していたのですが、日経も最近ではムード報道中心になって来たのでしょうか?
事実の裏取り必要性といえば、最近では週刊文春の山尾志桜里氏の不倫騒動で見ても分かるように、(経済報道のように難しいことではなくスキャンダル的事実中心ですが・・)裏取り能力の高さに驚きます。
こうした手を変え品を変えての日経新聞報道の流れ(内部留保悪玉説の浸透努力?)を見ると、21日「大機小機」で小さく出して置いて(その間小刻みに何かを書いていたのかも知れませんが、私は気づきませんでした)24日は第1面大見出しと格上げして25日には3pで大きな記事にしてきた流れを見ると「大機小機」掲載時点から、社あげての目標設定によるシリーズ連載企画・・執筆者の個人プレーではなかったように見えます。
新聞社組織あげて(世論誘導したい)企画でありながら、この程度の基礎概念を押さえる必要性スラ認識できない組織レベルなの?という疑問です。
日経新聞の「経済欄はまるで議論の対象にならない・しっかりしているのは文化欄だけ」という口の悪い人の意見がネット上で流れていますが、以上を見ると驚くような低レベル組織になっているとの誹謗?もムベなるかな!という印象・誤解?(私の読み方が間違っているのかも知れませんが)を受けました。
もしも単語表記の単純ミス・現預金が117兆円で手元資金200兆円が正しいとすれば、(6ヶ月の誤差がありますが、10月末時点の現預金が私には不明なので)仮に同時期として計算すると200−118=82兆円が短期有価証券等保有であり、現預金ではなかったことになります。
世界企業で言えば、現預金は世界中に散らばった事業現場で日々支払いできる資金・現金払いの場合、預金払い戻し時間が必要ですが、大口支払いは振込等の操作で済むので時間誤差がほとんどありませんが、有価証券の場合どの銘柄をいくら売却して資金化するかの判断時間(売却優先順位を決めておくことでこの時間は短縮できます)が必要な他に売却指示後現金化できるまでの決済時間・・最短で5〜6日の誤差があります。
このために約1週間〜10日程度のタイムラグに耐えられる・+アフリカ現地で不足した場合に外貨両替して送金する時間差(為替リスクも考えある程度余裕を持った現地通貨保有)程度の現預金が現地出張所等に必要となっています。
短期処分可能な有価証券の利用とは、通常決済には十分であるが九州の震災等のような突発事態への二次的備えとして、預金よりマシな国債等への一時預けにしている数字が短期保有有価証券ですが、これは4〜5ヶ月先に予定されている大口決済資金(例えば配当までのプールとか工場用地取得契約や企業買収がまとまりそうな場合とか、本社ビル完成引渡し予定数ヶ月先にある)などがこの種の資金になってプールされます。
企業が必要もないのにゼロ金利下で不要な資金を現預金で持っていたくない点については意見相違がない(無駄に持っている方が良いという人は滅多にいない)のは明らかですから、新聞・言論機関が不要資金プールするのが合理的か否かを議論する必要はありません。
ある企業の保有資金が「過剰・無駄」かどうかこそが議論の対象ですが、それは個別企業の事情分析によるべきで抽象論で煽るのは間違いです。
希望の党の公約の一つ「不要不急のインフラ整備をやめる」という点についてこの後で書いて行く予定ですが、「不要不急の公共工事をした方が良い」という政党はありませんので「何が不要不急かの選択」を示さない公約ではどういう政治をする約束なのか意味不明なのと同様です。
外部から見て一見多すぎるように見える場合にも個別企業によっては相応の必要がある可能性がある・・
外部から見て一見多すぎるように見える場合にも個別企業によっては相応の必要がある可能性があります。
今朝の日経朝刊で紹介されていたスバルのように、この1〜2年好業績を背景に単なる増産投資ではなく、「次元が変わる技術進化に備えこれでまでできなかった設備投資や研究開発を増やす」ために準備している企業もあるのです。
・・本当に不要な資金なのか、近日中に大口決済が待っているか、配当支払い資金や設備投資計画の有無等の個別事情によりますから、個別企業の実情無視の日本全体の一般論に意味があるとは考えられません。

内務留保の重要性と流動資金の関係2

内務留保の重要性と流動資金の関係2

11月22日に日経新聞21日大機小機掲載の「現預金200兆円あまり」の記事についてその数字が正しい前提で「200兆円もあるからいかにも無駄に保有しているかのように・・ひいては内部留保課税が正しいかのようなイメージを振りまくのは不合理な意見であるという意見を22〜23日に連載して一旦終わりにしていました。
ところが驚いたことに、17年11月25日の日経朝刊3P「最高益の実相」欄には、「投資抑制で山に積み上がった手元資金だ。直近で過去最高の117兆円と00年度に比べて8割増えた。総資産の増加率(4割)より多い)」と書いています。
24日から日本の雇用形態がどうなっていくべきかのテーマで連載中ですが、ここで大きな数字の違いが昨日の新聞で出てきたので内部留保→流動性資金について改めて見直す必要を感じたので本日は流動性資金等について急遽再論・追記の割り込みをすることにしました。
25日の記事も21日の記事同様で、企業がせっかくの好業績によって得た資金を再投資しないで死蔵しているのでもっと投資させるべき・・そのためには内部留保課税で事実上投資を誘導する方向性を議論すべきだというイメージ植え付け方向では同じですが、日経新聞が11月21日に「日本企業の現預金200兆円あまり」と書き、その4日後に手元資金が過去最高の117兆円と、約半分あまりの数字に引き下げて議論を進めていることの違和感です。
大きな数字変化の意味はなんでしょうか?
手元資金と現預金の表現差にどのような違いがあるのでしょうか?
https://www.ifinance.ne.jp/glossary/account/acc210.htmlによると以下の通りです。

金融経済用語
手元資金は、貸借対照表の現預金(現金、預金)と短期保有の有価証券を合わせたものをいいます。これは、企業が比較的自由に使える資産と位置づけられ、その額が有利子負債を上回っている場合を「実質無借金」と言い、そのような状況の企業を「実質無借金企業」と言います。
・・・・・・
※2008年-2009年の金融危機では、日本の企業は資金調達が難しくなった経験から、手元資金の重要性を認識させられ、その後、自己防衛として手元資金を積み上げるようになった。

上記によると11月21日の大機小機記載の「現預金」の単語と25日記載の「手元資金」との違いは企業保有の短期有価証券等を含めるかどうかの違いらしいです。
そうとすると、もしもこの間の基礎数字の激変がない限り・・あるいは同時期であれば手元資金の方が、現預金合計よりも大きいはずです。
16年度末(3月末?)からわずか(直近とは10月末?)6〜7ヶ月経過で現預金だけではなく、好業績発表の続いている経済状況下で有価証券保有を含めても4割も減ったとは想定できません。
しかも同記事には「過去最高」とも書いていますので、その間に減ったとは考えられないのでどちらかが間違っていることになりそうです。
21〜23日に書いていた時には新聞記事の事実記載についてはこれを信用して200兆円が正しい前提で「意見」相違を書いていたのですが、同一新聞社の記事にこれほど矛盾がある?大幅に違っていると議論の前提である200兆円の数字が誤りなのか、それとも「現預金」の熟語表記があやまりなのかを明らかにする必要があります。
そこで前提数字自体を見てみる必要を感じて検索してみると以下の資料が出てきました。http://www.murc.jp/thinktank/economy/overall/japan_reg/watch_1703.pdfによると以下の通りです。
三菱UFJリサーチ&コンサルテイング2017年3月17日

上記は出所も計算方法も明記していて信用性の高そうなものですが、これによると16年度末200兆円という数字自体は大方あっていてこれを現預金ではなく手元流動資金と分類していますが、21日新聞記事では、この数字を「現預金」と表記したことが間違っていた可能性があります。
不思議なことに25日記事では手元資金が117兆円という表示ですが、これは逆に現預金のこととすれば上記グラフと辻褄が合いますが、25日の記事で用語訂正のつもりであれば、25日記事で「現預金117兆円」とすべきだったように思えます。
そうすれば「あゝ21日の現預金の表示が間違っていたと気づいたのかな?」と素直に理解可能ですが、25日表記が逆に「手元資金117兆円」(双方の用語利用が正しいものとして理解するには、「手元資金の方が現預金より少ない」と読まないと混乱します)と書いているのが不思議です。
上記金融経済用語の解説が間違っているのでしょうか?
念のために別の用語解説ものぞいて見ました。
https://kotobank.jp/word/%E6%89%8B%E5%85%83%E8%B3%87%E9%87%91-668563

デジタル大辞泉の解説
てもと‐しきん【手元資金】
代金の支払いなどにいつでも使用できる、流動性の高い資金の総称。現金や普通預金が代表的だが、満期が3か月以内の有価証券・定期預金等を加える場合もある。手元資金を潤沢に保有することで不測の事態に対処しやすくなるが、利子がほぼ付かないため、必要以上の確保は資金効率の面で望ましくないとされる。

上記によっても手元資金の方が現預金よりよりも大きいことが明らかで、日経新聞が独自の用語利用していることがわかります。

希望の党の公約6(正社員を増やす?2)

従来型の正社員で就労したい人の就労を支援する→大企業のトータル採用を増やすという意味であれば、容量の拡大・経済規模拡大しかないのですから幼稚園児の夢ではなく政党の公約である以上、どのようにして活性化を図るかのビジョンを示す必要があるでしょう。
内部留保課税で活性化するという程度の意見では、重税課になるのみならず、投資済み資金の引き上げを強制することになるので経済縮小路線です。
現預金だけに課税するとすれば、決済用資金すら持ってはいけないとなって取り付け騒ぎが起きて大混乱になるでしょう。
もしも経済活性化と関係なく・すなわちトータル採用数が同じでも支援するというならば、就活支援業者を増やすという程度でしょうか?
今後産業界はロボット化や自動化する一方で単純作業が減っていくだけではなく、一般事務職程度の事務職も減って行きます。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-06-15/ORKAID6JIJUO010

17年6月15日 17:22 J
三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が今後10年程度で過去最大となる1万人規模の人員削減を検討していることが分かった。超低金利の環境下で収益性が低下する中、金融と情報技術(IT)を融合したフィンテックで業務合理化を進め、店舗の閉鎖や軽量化などによって余剰人員削減につなげる方針。MUFGの社員数は世界で約14万7000人おり、約7%の人員カットとなる。
・・・・フィンテックの進展や店舗政策の見直しによる人員削減は三井住友フィナンシャルグループも取り組んでいる。5月に公表した3カ年の新中期経営計画で、店舗のデジタル化や事業の効率化などで人員削減効果を約4000人とし・・・。

IT〜AI化によって一定の頭脳職種(弁護士で言えばある事件についてどの方向(論点)の判例を検索すれば良いかの選択を若手弁護士が担当している場合に、この種作業をAIが代用する時代が来るかも?)でさえ減って行く趨勢は如何ともし難いので、経済活性化による事業規模拡大に成功しても必ずしも正社員増加を図れるわけではありません。
上記新時代に対応できる人材が不足するとせっかく規模拡大した大手企業は、AI操作に優れた外国人に頼らざるを得ないので(優秀な外国人の国内雇用を制限して職場を守ろうとすれば、企業は人材の揃った外国にその部門を移していかないと国際競争に負けるので国内空洞化になり正社員を増やすどころではありません。
過去約20年あまり国際競争に勝ち抜くために人件費の安い中国.新興国等へ工場を移転したように、今後はIT〜AIを駆使できる人材が揃っている割に人件費の安い地域へ事務部門を含めて拠点を移動していく時代がきます。
正社員就労を増やすというより、大幅減にならないようにするには、新時代の雇用が海外に逃げないように国民の絶えざるスキルアップが必須です。
関税で守られていた企業が徐々に国際競争に直接曝されるようになった時代から、企業の保護幕が取り払われて個々人がストレートに国際競争にさらされる時代が始まっています。
今後IT化・技術陳腐化の早い時代に、これまでの正社員・終身雇用中心を前提にした国民教育システムで対応できるのか?むしろ多様な就労形態に軸足を置いて人生の途中で再度新技術を身につける方式にした方が良いのではないか・それにはどうするかのテーマを解決して行く必要があるでしょう。
人材育成は文科省の専門分野か?というとそうではなく、就労形態に関する価値観の柔軟性・インフラ次第で必要とする人材の方向性も変わってくるのを重視すべきです。
公約で「正社員で働くことを支援する」と言うだけでは、仮に政権担当者になればどんな労働観〜人生観を提示しどう言う人間を育てるための政治をしたいのか不明です・・。
日本の将来像をきっちり認識して何を具体的にするのかをはっきりさせないと、政党の公約としては意味不明となります。
希望の党の公約には、一見して「正社員が理想でありその比率をふやして行くべき」という政治姿勢・・社会のあり方として期間や時間の定めのある契約等多様な雇用・働き方をへらしていく、単線・画一的雇用社会になるのを「希望」するというアナウンス効果を狙った公約でしょうか?
ところが一方では、小池氏はダイバーシテイ化を進めるといっていたように思います。
http://www.asahi.com/articles/ASKB632GWKB6UTFK002.html

別宮潤一 2017年10月6日12時48分
「希望の党代表の小池百合子・東京都知事は6日午前、衆院選公約と新党の政策集を発表した。「タブーに挑戦する気持ちで思い切った案を公約に盛り込んだ」と説明。公約に9本の柱を盛り込み、このうち「消費税増税の凍結」「原発ゼロ」「憲法改正論議を進める」ことを主要な「3本柱」とし、政策集では原発ゼロについて「憲法への明記を目指す」とした。
特集:2017衆院選
「3本柱」のほかの柱は「議員定数・議員報酬の削減」「ポスト・アベノミクスの経済政策」「ダイバーシティー(多様性)社会の実現」など。柱のほかに「『希望への道』しるべ 12のゼロ」をスローガンに掲げ、隠蔽(いんぺい)ゼロ、受動喫煙ゼロ、花粉症ゼロ――などを打ち出した。」

法人税軽減の主張をしながら、納税後余っている帳簿上の資産・・内部留保課税→結果的に法人税加重方向を主張する不思議さと同じちぐはぐさがここにも出てきます。
ダイバーシテイ化を目指す政策と「正社員で働くことを支援する」政策とは両立できるのでしょうか?
07/03/03(2003年)「超高齢化社会の生き方5(多様な生き方を保障する社会1)」前後で、高齢化社会向けに書いたことがありますが、要はいろんな(LGBTを含めて)生き方ができる社会にすべきだという意見ですが、この4〜5年では(小池氏がダイバーシテイ化をトレンドとして採用するほど)社会的合意が出来て来たと思われます。
働き方〜生き方が千差万別・多様化していく方が労使双方にとって行きやすい社会であるという意見が、今では日本社会で受け入れられているとすれば、「正社員として働けるように支援する」という公約とどのように整合するのか不明です。
AI~IT化が進展する今後の社会では、終身雇用〜正社員意識・それ以外の働き方を異端(イレギュラー)と決めつける社会が成り立たなくなる・・とりわけIT化に背を向ける姿勢と思われます。
もともと終身雇用を正社員と言い、それ以外を非正規(イレギュラー)と区別する固定意識社会は、上司〜同僚と折り合いが悪いその他嫌なことがあってもやめると生活できないから嫌々ながら従属するしかない窮屈な社会・イジメがあってもやめられない人権侵害の温床になる社会ではないでしょうか?
やめる自由がない・失業→生活展望がない社会では必死になって一旦得た地位にしがみつきますし、学校でいじめられても容易に辞められない意識が子供を自殺にまで追い込むインフラになっています。
いじめ事件が起きると先生ばかり批判していますが、多様な育ち方が認められていない・受け皿不足社会だから繰り返し起きるのです。
被雇用者その他弱者が逃げる選択肢がない状態で意見が合わないという理由で経営者が簡単に解雇したり、校風にあわないと退学処分できると、解雇や放校、離婚された方は死活問題ですから、雇用者や学校あるいは婚家の方でもよほどのことがない限り関係切断できない社会になって行った・主流雇用形態が社会意識の基幹・・多様な影響を及ぼすので、社会のあり方を代表して終身雇用的社会というものです。
ですから雇用のあり方をどうするかは社会意識のあり方を規定する重要な指標です。

希望の党の公約5(正社員で働くことを支援とは?1)

希望の党の公約に戻します。
(2)若者が正社員で働くことを支援し、家計の教育費と住宅費の負担を下げ、医療介護費の不安を解消する」
と言うのですが、正社員で働く(とは終身雇用化のことでしょうか?)を「支援する」と言っても、これは(文字通り専制政治でさえどうこうできない経済のうねりで非正規化が生じているもので)政治が号令かけてできるものではありません。
ベルトコンベアー方式に始まる分業化の進展が仕事を細分化する一方であり、細切れの作業工程の結果、引き継ぎらしい引き継ぎ不要の細切れ交代就業を可能にして来ました。
マクドナルド店員やクリーニング受付で言えば、5時間前に出勤した人も1時間前に出勤した店員も顧客サービスに差がありません。
工場のラインでも同じです。
作業が細分化されて行くにつれて限定された作業能力さえ同じならばその他の総合力の比率がさがる結果、10〜20年の年功者も1〜2年前からの経験者も差異がありません。
タイピストや電話交換手のような特殊分野だけの細切れ作業分野が、家事保育や医療・介護・教育(全人格教育の掛け声があっても実際には塾の盛行に知られるように小学生相手の教育でもさえ専門分化が進んでいます)を含めてほとんどの分野に広がって来たのが現在社会です。この結果午前中だけや午後だけ、夕方から、週に2〜3日だけ働きたい人も働ける社会になっています。
正社員で働けるように支援するという時の「正社員」は何を意味するかを決めないと意味不明になります。
従来型意味では上記のような不規則〜不連続勤務しか出来ない人は臨時雇用原則で、正社員とは言われていませんでした。
社会構造が変わりつつある現在、従来型の正規非正規の区分けを前提に正規(正社員・終身雇用)社員就職支援するとすれば、時代錯誤な印象を受ける人が多いでしょう。
仮に正規(正社員)化に引き戻すのが正しいとしても「言うだけ番長」という単語がありますが、どうやって働き方を正規(終身雇用)化に変えていくかを政治家はいうべきでしょう。
「平和主義」というだけで平和は来ないので、どうやって実現するかこそ政治が語るべきなのと同様に、「正社員(終身雇用)化」普及が正しいとしてもそれをどうやって実現するかを主張してこそ政党の公約になります。
そもそも正規(正社員)と非正規(非正社員)の違いは何でしょう?
左翼生政治家は、平和主義というだけでどうやって平和を守るかの具体論がないのと同じで「正社員就職支援」というスローガンだけでは何もわかりません。
本来「正」に対する反対熟語は「不正」ですが、メデイアはしきりに「非正規」とマイナス的表現するものの、実はモグリでもなければ違法就労ではありません。
「正社員就労を支援する」の「正社員」自体曖昧模糊としていて、鳩山氏の「少なくとも県外へ!」のスローガン同様に国民に対するイメージ強調の印象です。
違法就労ならば権力者が合法化しそれまであった処罰を廃止すれば済むことですが、臨時雇用・短時間不規則勤務は違法でもない多様な雇用形態をいうに過ぎない・社会実態によるものですから、政党が「正社員就労を支援する」と言い、法令改廃だけすれば7〜8時間の連続勤務に変わるものではありません。
革新系には権力信奉者が多いので、政府が正社員を増やせといえば正社員が増えると思い込んでいる人が多いでしょうが、経済の動きはそうはいきません。
1日8時間以下の就労を禁止しても3〜4時間しか働けない人や、週に1〜2日しかバイトできない人が、毎日出勤できるようにはなりません。
あるいは、「日に数時間しか働けない人も今後正社員と呼ぶようにします」という「言葉狩り」ならば、あまり意味のない公約です。
アルバイトやパートも期間工でも皆企業にとっては正式雇用した従業員ですし、パート・バイト等も違法に企業内で働いているものではありません。
正社員とは何でしょうか?
ホンの一時期特定の歴史状況下で大手企業や公務員で主流「的」(終身雇用最盛期の高度成長期にも零細商店や個人的修理屋や中小規模の建設関連業種等々では、臨時雇用不定期就労者が国民の大半であったに思われます)雇用形態について、度重なる労働法判例によって不合理な解雇が認められない・雇用が守られるようになってきたのを、一般に終身雇用「制」といってきたに過ぎません。
労働判例の集積で守られるようになった「終身雇用」方式の被雇用者をいつから「正社員」と言うようになったのか知りませんが、その背後にはこれを正式就労形式と賞賛する意識があり、結果的に多様な労働形式を否定的に見る→画一労働形態社会にしていくべきとする意識の高い?人々が言い出したのでしょうか。
正社員・終身雇用を増やすべきかどうかの前提として、終身雇用「制」とは何か?と考えると「制度」ではなく単なる自然発生的・・多様な雇用形態の中で大きな落ち度さえなければ、希望すれば定年まで原則的に雇用が守られるようになっていた状態をメデイアが理想と考えて?これを「正式社員」それ以外は保障のない労働者=イレギュラーであり、ゆくゆくは淘汰されてくべき・・あるいは一段下に見下すべき階層を作っていく価値観があって「非正規」という言葉を普及させた用語と思われます。
共産主義思想・・労働組合に基礎を置く左翼系政党やメデイアにとっては労働組合によって守られた労働者・・これのみが「正」社員であって、この枠組みから外れたものを江戸時代の部外者「非人」的位置付けに差別化したものと思われます。
欧米の民主主義といっても元は「市民」と「それ以外」という差別思想を基礎にするのと同じ系譜に属します。
左翼系やメデイアの信奉する中国では今でも都市住民と農民戸籍にはっきり分けられて統治されているのと同じです。
韓国では大手(財閥系)企業正社員・労働貴族とそれ以外の格差が半端でない実態・このために大手(サムスン就職塾という個別企業就職塾が幅を利かしています)に就職するための専門塾が発達し就職浪人が普通になっている実態もはよく知られている通りです。
いわば、李氏朝鮮時代のヤンパン支配を就職試験で区別するようになった社会のようです。
このかなり後で書く予定ですが、欧米では何事も支配・被支配その他2項対立区分けが基本ですが、その影響下にあるように見えます。
ところで、わが国では不合理な解雇が認められないのはアルバイトやパート期間工でも同じですから、正規・非正規の問題ではなく多様な契約形態による効果の違いであり、結局は期間の定めのない雇用契約の解約事由と期間の定めのある雇用契約の解雇事由をどう区別すべきかの問題です。
また各種年金や保険加入等のインフラ参入の資格も正規化非正規かによる区別の合理性がない・・多様な就労形態に応じて多様な加入資格/あるいは給付内容を多様化すれば良いことで、非正規=何の社会保証もないという極端な格差を設けることがおかしいのです。
公権力で長期雇用を商店等零細企業(繁閑差の大きい商店やリゾートホテルなど)に強制するのは無理すぎるし、一方で短時間・不規則に働きたい需要を禁止するのも無理過ぎます。

内務留保の重要性と流動資金の関係1

リーマンショックの大幅落ち込みから企業規模が回復膨張している現状から、産業界全体で急激に手元資金が増えているのは理の当然です。
その他発行済社債の満期決済用準備金や新規投資案件用の準備資金・・トヨタがEV化に乗り遅れないように数日前にもどこかの企業に何百億円出資したと最近報道されているように、近年では機動的出資資金の用意も必要ですし、急激な環境変化に対する予備資金も必須です。
任天堂やソニーが長期の赤字に耐えて見事に復活できたのは、豊富な蓄積があったからです。
利益を毎年残さず全部吐き出して蓄積ゼロでは、リーマンショックのようなことがあると国中の企業がほとんど全部倒産する事態になります。
トヨタでさえもショック前に比べて約3割売り上げ減のまま低迷していたことが分かりますが、一般に売り上げの5%前後しか純利益がないとすれば、3年以上も3割減のままであれば、巨大な赤字決算が続いてた可能性があります。
少し前年比プラスに回復を始めたところで、トドメを刺すように米国ではトヨタパッシングが起きてこれが12年のマイナスになったのでしょうか?
時期的にいつだったかを見ると以下の通りです。
http://uskeizai.com/article/156383418.html

2010年07月15日
2009年から今年のはじめまで、世間を騒がしたトヨタのリコール問題。覚えていますか?
2010年2月28日 トヨタリコール問題 アメリカの国策的日本いじめ
あれの騒ぎから半年が経とうとしていますが、自動車道路交通安全局(NHTSA)は、第三者機関によるトヨタ不具合の調査結果が報道されていました。ウォールストリートジャーナルによると、NHTSAがうけたトヨタ車の不具合報告は、3000件以上。このうち、93人が亡くなった死亡事故が75件ありました。
ここでクイズです。
このトヨタ車の不具合報告を受けた死亡事故のうち、トヨタ側の欠陥によって起きた死亡事故は、75件中何件だったのでしょうか?
答え 1件
2009年8月28日、サンディエゴのフリーウェイで3人を乗せたレクサス車は、アクセルがブレーキマットにはさまり車が加速して事故となりました。この1件です。
あとの74件は「運転ミス」だったとか。
トヨタ問題で火がついているときは、「ブレーキだけの問題なのか」「電気系統に不具合があったのではないか」などいろいろなことが政治家、メディアで騒がれました。
■ ラフォード運輸長官は、「トヨタ車を運転しないほうがいい」と発言。
メディアで騒がれていた後に、ブレーキが踏まれた形跡も電気系統が誤作動した痕跡もなく、結局ウソだということは分かった。この運転手は自己破産寸前で、訴訟を目的に騒ぎをおこしたのではないかともいわれています。
さんざん政治家から、メディア、そしてアメリカ人が騒ぎ立てた挙句、問題のほとんどが「運転ミス」だったとは。
トヨタは世界中の車で800万台のアクセルペダルとブレーキマットをリコールしました。
いったい、このトヨタリコール問題は、なんだったのでしょうか?」

やり方は違っても結果から見ると中国の反日暴動〜焼き討ちと同じです。
個別企業で見ると松下電器に対する中国での暴動などが起きると一定期間の損金計上に耐えられる予備資金がないとすぐに倒産危機で(株暴落)海外企業に安く買収されてしまいます。
あるいは地震による操業停止など大規模損害はいつ起きるかしれません。
個人の場合で言えば、物損被害背保険あG出ればなんとかなりますが、(勤務先が潰れない限り収入は以前同様ですから)企業の場合、工場が破壊される物損の保険では補填できない・・半年から1年以上操業できない(人件費等の固定経費はかかります)損失・・この間顧客が競合他社に逃げて顧客を失うなど)損害が巨大です。
今回の神戸製鋼に始まる日産等の検査不祥事でもすぐに経営危機にならないのは手厚い予備資金・・長年の利益蓄積があるからです。
危機対応能力を磨いておくべきだとか、不祥事を起こさない体質にすることこそが優先課題という反論があるでしょうが、それは次元の違ったすり替え議論です。
世界展開に合わせてあちこち網ののように広がったあちこちの出先で日々の支払いが必要ですので手元流動資金が増えて行くのは当然です。
個人でも同じで一定の年齢になれば、収入全部を毎年使いきっている人・病気したらすぐに生活保護申請という人は滅多にいないし賞賛される生き方ではありませんし、中小企業でも同じです。
メデイアが内部留保拡大を問題視して繰り替えし報道するならば、ここ約10年の企業規模の変化率及び、個々の企業にとっては近々満期のくる社債決済資金の積立や企業買収資金を準備するなどのいろんな事情を総合してもおおすぎるかどうかの個別判断を示すべきでしょう。
産業界全体で見れば一定額が溜まっていても、個々の企業別に見れば配当や納税予定資金や大型社債等決済時期の違いに合わせてそれぞれの企業が準備金を保有している違いがあります。
大口決済期が過ぎたり買収案件が一段落すれば、その企業では保有現預金が激減していても、産業界全体ではいつも大きな資金が滞留しているのは当然です。
結局産業界の規模拡大に合わせて資金が動くようになれば、1国の産業界全体の滞留(準備)資金が大きくなるのは当然です。
この種のデータの推移を見ながら、議論をしないと意味がありません。
日経新聞の大機少機に書いている200兆円という現預金の計算方法が書いていませんが、「16年度末」とだけあるので、仮に上場企業の決算期末残高を単純合計したとすれば、3月末決算企業だけの合計でしょうか?
全上場企業合計とすれば、それぞれ決算期が違うので3月末の基準日で(決算書もなしに)どうやって集計したのか不明です。
しかも、企業は決算確定後に納税や配当等を実施するのですから、決算直後の資金準備が必要でこの段階の数字の場合もあります。
企業によっては4半期ごとの速報をしていますが、4半期の開始時期が企業によって違うと時期的な食い違いがおきます。
参考までにトヨタの第2四半期の(売り上げとキャッシュフロー関係の)データを見ると以下の通りです。http://www.toyota.co.jp/pages/contents/jpn/investors/library/negotiable/2017_9/business.pdf

当第2四半期連結累計期間の業績については、次のとおりです。
・・・・売上高は7,688億円と、前年同四半期連結累計期間に比べて2,360億円 (44.3%)
の増収となり、営業利益は364億円と、前年同四半期連結累計期間に比べて92億円 (34.0%) の増益となりました。
2017年8月 マツダ(株)と業務資本提携
売上高 14兆1,912億円 ( 前年同期比増減 1兆1,206億円 ( 8.6%) )
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は2兆8,143億円と、前連結会計年度末に比べて1,807億円 (6.0%) の減少となりました。・・・・

トヨタの第二4半期速報によると同社のキャッシュフローはこれまで書いてきた通り、概ね月商の1〜2ヶ月以内でむしろ少なめで売り上げ相応の必要資金・2〜3兆円前後で推移していることがわかります。
特に過剰な(無駄な)キャッシュフローを有しているわけではなさそうです。
内部留保とは、納税後かつ配当後の残高の過去数十年以上の積算合計ですから、即応決済用(納税・配当時期直前には納税・配当資金を準備し大型工事竣工予定で支払いの直前など)のキャッシュフローとは基礎数字が違います。
内部留保とは言っても「工場などの資産になっているのが普通」という反論がある時に、内部留保中に現預金が200兆円もあるとは書いていないものの、なんら限定なしに企業に現預金が200兆円もあるから、「これを投資に回すべき」という意見を書くと、内部留保の一部か?と誤解する人が出るでしょう。
ロッキード事件で500万円もらった人について当時メデイアでは「庶民感覚では途方もない巨額」と報道し、街の声として「我々庶民には・という「怒りの」声を報道していました。
希望の党の結党に当たって数十億円単位の資金が必要なことが合流の資金的背景と書いてきましたが、個々人がレストラン等で消費するのとは違った規模の資金が政治家のボスには必要であり(個人の懐に入れるお金ではありません)、必要なので個人の金銭感覚と比較しても意味のないことです。
同様にメデイアは200兆円という巨大な数字を上げて鬼面人を驚かすような書き方ですが、日本の経済規模を土台にして200兆円が多すぎるかどうかを論じないと合理的でありません。
大機小機欄は、データ根拠まで書けない小欄ですが、誤解を招かないような書き方が必要です。
内部留保の一部とは書いていないのに誤解するとは思わなかったということでしょうが・・ちょっと立ち読み的に読んだ人は「なんだ現預金が200兆円もあるのか?」と驚き誤解しがちです。
内部留保と言ってもそれは「現金ではな工場等の資産になっている」と一般に反論されている時に、関係のない記事でそれとなく「現預金が200兆円以上もある(利用されないで眠っているかのような書き方)のは問題」という書き方をしていると国民を誤解させる効果が大きいでしょう。
日本全体で見れば決済用資金としてみれば200兆円規模が必要か否かは個別企業の決算内容を精査しないと不明なことですが、このチェックがなく一方的に手元流動資金が増え続けている(企業規模拡大すれば比例して増えるのはあたりまえです)という垂れ流しでは、企業が無駄に資金を溜め込んでいるかのようなイメージ刷り込みになります。

※ 11年11月25日の日経朝刊3P「最高益の実相」には、「山に積み上がった手元資金だ。直近で過去最高の117兆円と00年度に比べて8割増えた。総資産の増加率(4割)より多い)」と書いていて、同じ日経新聞が「日本企業の現預金11月21日に200兆円あまり」と書き、その4日後に手元資金が過去最高の117兆円という約半分の数字を基礎に議論を進めていることがわかりました。
同一新聞でありながら大幅にに違う数字を上げている点については26日に追記・再論として掲載しましたのでこのコラムの続きとしてお読みください。

ゼロ金利下で企業が資金を有効運用しないで無駄に寝かしていると株主にまともな配当をできないし、多くの企業は銀行からの借り入れや社債発行等で有利子債務負担をしているので、(優良企業のトヨタでもしょっちゅう社債発行しています)使用目的もない資金を社内に寝かしておく余裕がないのが普通です。
企業性悪説のようなムード報道ばかりしないで企業が無駄に資金を持っているというならば、その根拠を企業別に具体的に示すべきでしょう。
ゼロ金利下で利用目的もなく資金が社内に本当に無駄に寝かしているのならば、そもそも株主利益に敏感なアナリストや機関投資家・株主が承知しないでしょう。
内部留保や手元流動性が多すぎるかどうかは、本来は個別帳簿を日々精査チェックしているアナリスト等の評価・・これを反映した市場の評価に委ねるべき分野であって、素人のメデイアがつまみ食い的に世論を煽るべき分野ではありません。
言論の自由・批判が必要とは言えその分野の専門家がいるのですから、専門家の市場意見・彼らの意見総合によって相場が動いている点ををまず尊重すべきでしょう。

免責事項:

私は弁護士ですが、このコラムは帰宅後ちょっとした時間にニュース等に触発されて思いつくまま随想的に書いているだけで、「弁護士としての専門的見地からの意見」ではありません。

私がその時に知っている曖昧な知識を下に書いているだけで、それぞれのテーマについて裏付け的調査・判例や政省令〜規則ガイドライン等を調べる時間もないので、うろ覚えのまま書いていることがほとんどです。

引用データ等もネット検索で出たものを安易に引用することが多く、吟味検証されたものでないために一方の立場に偏っている場合もあり、記憶だけで書いたものはデータや指導的判例学説等と違っている場合もあります。

一言でいえば、ここで書いた意見は「仕事」として書いているのではありませんので、『責任』を持てません。

また、個別の法律相談の回答ではありませんので、具体的事件処理にあたってはこのコラムの意見がそのまま通用しませんので、必ず別の弁護士等に依頼してその弁護士の意見に従って処理されるようにしてください。

このコラムは法律家ではあるが私の主観的関心・印象をそのまま書いている程度・客観的裏付けに基づかない雑感に過ぎないレベルと理解してお読みください。