ネット報道のレベルが低い、けしからんというよりメデイアが電波独占を良いことに間接的に政治を誘導してきたことをネット利用で誰もが発信力を持つようになるとこれの真似を始めた・新規参入である分洗練されていないし、匿名性があるので表現が露骨になります。
長年大手メデイアが電波独占に乗じて巧妙に世論誘導してきた地位に風穴が空いたことは確かでしょう。
大手メデイアによる世論誘導がそれほど効果をあげていない時には大手メデイアの誘導方向と民意(選挙結果)に大きな乖離が生じます。
この乖離を表現する英語がサイレントマジョリテイーという熟語です。
ウイキペデイアによるとサイレントマジョリテイと英語で言ったのは70年代のニクソン大統領が最初らしいですが、日本ではその前から岸総理が、その意味の発言をしているらしいです。
もっと遡れば、帝大7博士の煽った日露開戦論と講和反対運動でしょう。
7博士が反対しているのをメデイアが火をつけ煽ったから民衆暴動に発展したものです。
政治とメデイアのシリーズの関連でApril 10, 2018 12:00 am「7博士意見書と学問の自由1」のコラムでウイキメデイアに以下のような記事が乗っていたのを引用しました。
このとき伊藤博文が、
「我々は諸先生の卓見ではなく、大砲の数と相談しているのだ」と冷淡だったという。
政治の現場を知らない・世間知らずの学者の意見など聞いてられないという意見を述べてることを紹介運用したことがありますが、マスコミが7博士意見書を大規模報道したので騒ぎを大きくしたものです。
以下の通り7博士意見書の研究論文にはマスコミと学者のタイアップした初めての?事件として以下の意見があります。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/mscom/70/0/70_KJ00004554284/_pdf
「帝大七博士事件」をめぐる輿論と世論® メディアと学者の相利共生の事例として
宮 武 実 知 子(関西大学非常勤講師)
メディアが知識人を「利用する」にはいくつかの効果が期待されるからである, と大井浩一は指摘する。第一に,メディアの論調・主張の説得力を増すための「補 強材料」,第二に,その記事への読者の信頼性を高める「権威づけ」,第三に,読 者にアピールする「読み物」,第四に,珍しい知識人を登場させる「特ダネ」効 果であるという (31) 。確かに当時,大学教授が新聞紙上で忌憚ない時節を公開するこ と自体が「特ダネ」であったし,記事の「補強材料」になると同時に「権威づけ」 効果も十分であった。学者の側でも,ジャーナリズムの場に登場することで自説 に喝采を浴びること,輿論の代表として振る舞いつつ時局を左右できる力を実感 できることは,いろいろな意味で大いに魅力あることであったろう。大学教授と メディアは,相互利用を始めたのである。
戦後では吉田総理がサンフランシスコ講和会議に反対した東大学長南原繁に対して投げつけた?「曲学阿世」論が有名です。
この頃はまだ米軍占領下だったので、曲学阿世の論(馬鹿言うな!)で一蹴して終わりだったのでしょう。
これが60年安保になると大手メデイアの影響力が桁違いに大きくなってきます。
サイレントマジョリテイーに関するウイキペデイア記載の60年安保当時の岸総理発言録です。
声なき国民の声に我々が謙虚に耳を傾けて、日本の民主政治の将来を考えて処置すべきことが私は首相に課せられているいちばん大きな責任だと思ってます。今は「声ある声」だけです[5][6]。
— 岸信介、1960年5月28日記者会見
安保反対運動に参加していない国民が多数派であり、彼らを声なき声という詭弁で表現し、国民世論は安保反対運動支持は少数派と述べた・・・
サイレントマジョリティーである無党派層の声を判断するために後継の池田勇人首相が1960年10月24日に断行した総選挙安保解散選挙では、岸が提唱して池田が発展させた所得倍増計画などの経済政策の恩恵を受けていた世論の自民党への安泰ムードが支配し、自民党は296議席を獲得する圧勝をした。
マクロン大統領の発言[編集]
フランスのエマニュエル・マクロン大統領もフランスで影響力を誇る労働組合などからデモや抗議活動を受けているが、それ以外のフランス世論の6割以上がマクロン大統領を「方向性が明確」と支持している。マクロン大統領は「政府はサイレントマジョリティーに支持されている」と表明している[1][10]。
サイレントマジョリテイー論があるにも関わらず、大手メデイアは黙殺して表現の「自由」市場独占を武器にその意向に従わない与党を国民大多数の意見無視する政府というレッテル貼りをしてきました。