新型コロナの実害比較5(日本の成績2・勝又氏経済時評)

以上メデイア紹介による国外の日本のコロナ対策に対する評論を見てきました。
昨日見た文化論は私の個人的思考に合うものの、素人のイメージとどこが違うのか?大学の歴史学者という違い程度か?・・内容は今一つでした。
たまたま、勝又寿良氏の経済時評が目に止まったので読んでみるとこれが私の感想にぴったりし、かつ具体的ですので、要約紹介しておきます。
https://ameblo.jp/katsumatahisayoshi/page-3.html

2020-05-24 05:00:00
日本、「25日」全面的コロナ宣言解除が有力、3つの「成功要因」
米『ブルーンバーグ』(5月23日付)は、「新型コロナ、日本独自の要請対応が奏功ー緊急事態全面解除迫る」と題する記事を掲載した。
この記事を執筆した記者に、日本人は一人も入っていない。3人の記者は全員、外国人である。自画自賛的な記事ではないことに注目して貰いたい。
(1)「新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言は、21日までに首都圏の1都3県と北海道を除き解除された。安倍晋三首相は、新規感染者数の減少が続けば、これらの地域についても31日の期間満了を待たずに解除する方針を示している。日本の新型コロナ感染症死者は22日時点で808人未満。海外のように厳しい外出制限や罰則を伴わない独自の「要請」対応は、成功裏に終わりを迎えつつあるように見える」
(2)「専門家会議副座長の尾身茂氏は、日本の医療制度、初期のクラスター対策、そして国民の健康意識の高さの3つの要因が寄与したと分析する」
3つの要因とは、次のような内容だ。
1)医療制度の充実
2)初期対応でクラスターを捕捉できた
3)国民の健康意識の高さ

私のニュース捕捉力未熟の故か?日本のコロナ対策を担う中枢専門家の意見が具体的に紹介されているのを見たのはこれが初めてです。
「お前の能力が低いんだよ!」と馬鹿にされて終わりかも知れませんが、尾身氏の意見が国外ニュースで具体的に紹介されて、国内メデイアの多くが報道しない?報道していたにしても目立たない形になっていたとは驚きです。
メデイアの役割は、政府のすることは何でもマイナス評価すれば良い・何かしたり発表があれば、粗探しに特化する・粗探しの前提として政府施策の紹介をするがケチをつける点が見つからないときには報道もしない・・黙殺すれば良いという信念で動いている場合、政府主張の焼き直し意見など紹介する必要がないということかもしれません・・。
上記3点については、勝俣氏が上記記事で敷衍し解説していますの引用します。

以上の3点についてコメントしたい。
1)は、今回のコロナ禍が全額、国費負担であること。患者は、経済面の負担を恐れずに治療を受けられ、これが感染者の拡大を防いだ。海外では、患者負担もありこれが感染者を拡大させている。経済的貧困者に、死亡者が多い理由である。
2)は、保健所が初期段階でクラスターをしらみつぶしに調査して感染源を把握した。東京湾の釣り船では、感染源突き止めた。成功例と指摘されている。
3)は、日本国民の健康意識の高さである。日本人の清潔好きは世界的にも有名である。この日々の生活態度が、ロックダウンをしないでも感染拡大を防いだ。
日本人の寿命は現在、世界で1~2位である。結局、すべての要因は、日々の生活態度がコロナ感染拡大を防ぎ、世界最低の死亡数に止まった。
(3)「ワクチンが市場に出回るまで世界各地で新型コロナの影響は当面続くとされる中、感染症が沈静化に至っていない他国や国内で次の波に備えるために、今回の緊急事態宣言は示唆に富む。まず、早期の対応が大切だ。政府の対応が遅れたとする声がある一方で、1月に国内で初の感染者が確認された時点から保健所が、感染者との濃厚接触者の追跡に動いたことが効果を発揮したとの見方がある。北海道大学公共政策大学院の鈴木一人教授は、日本の方法は「アナログで、シンガポールのようにアプリを使った追跡ではない」が、「とても有効だった」と話す」
(4)「厚生労働省の資料によると、2018年時点で全国の保健師数は約5万3000人で、そのうちの15.3%が保健所に勤務し、普段はインフルエンザや結核などの感染症対策に当たっている。北海道医療大学で感染症を研究する塚本容子教授は、「日本にはCDC(米国の疾病対策センター)のような機関がないとよく言われる」とした上で、「各地の保健所がCDCの役割を果たしている」と指摘した。保健所による感染者の追跡は、ライブハウスやナイトクラブでの集団感染対策にも貢献した」
((3)(4)部分はブルームバーグの引用のようです)
日本では、保健所が米国のCDCの役割を果たしている。全国に8100人余の人々が、感染症対策に従事しているという。この人々が、今回のコロナ禍でフル回転してくれた。(勝俣氏のコメント?)
(5)「2月に横浜に到着したクルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号では、乗員乗客含め700人以上が感染し、13人が死亡した。欧米諸国が「対岸の火事」として中国での感染拡大を見守る中、日本は他国より早く新型コロナの集団感染に直面することとなった。このことが国民の危機意識を高めたと指摘する声もある。早稲田大学政治経済学術院の田中幹人准教授は、「各国の多くの人々が、新型コロナはいずれは収まる病気だと楽観視していたころ、日本にとっては家の目の前でクルマが燃えているような状況がしばらく続いた」ため、国民は「コロナに対する警戒感を高めていた」と述べた。専門家らはクルーズ船での対応の経験を生かし、「密閉」、「密集」、「密接」の3要素がそろうと感染リスクが高いと指摘し、政府は「3密」を避けるよう国民に呼び掛けた」
((5)もブルームバーグの引用?)
横浜港に到着したクルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号が、日本人にコロナ感染症への警戒感を植え付けたという。ここから、「密閉」、「密集」、「密接」の3要素が揃うと危険という「3蜜警戒」が合い言葉になった。(勝又氏コメント?)
(6)「世界保健機関(WHO)事務局長上級顧問を務める英キングス・カレッジ・ロンドンの渋谷健司教授は、感染者の追跡方法にも改善の余地があると指摘。「時間のかかる聞き取りによる追跡は、小規模の地域限定的な感染には有効」とする一方、「記憶の偏りがある上、アプリで接触者や利用施設を特定するよりは効率的でない」と答えた」。
日本のコロナ第一波は収束するが、第二波、第三波への準備が必要である。それには、下線のような保健所の人海戦術でなく、アプリなどのIT利用を勧めている。国民の意識改革で、受入れるかどうか、議論すべきだろう。経済・生活の行動を制約する現行コストより、はるかに少なくなるメリットはある。(勝又氏意見?)

ブルームバーグ紹介記事と勝又氏のコメントを読むと昨日紹介した抽象的文化論では素人の感想との違いがはっきりしないモヤモヤ感を吹き飛ばしてくれる点で、優れています。
日本は中韓のように当初から個人行動監視では国民が納得しなかったでしょうが、第二波が大規模にやってきたときには、人海戦術では間に合わないことが確かです。
それまでの時間の経過で日本も第二波に対応する心の準備が整うのではないでしょうか?
幕末、アヘン戦争を見てこのままでは植民地にされるという危機感を持っても、産業構造の変革→兵制の近代化や幕藩体制廃止に行き着くまでには時間がかかりました。
時間をかけて納得した結果の明治維新であったからこそ、挙国一致で近代化に邁進できたのです。
今回もコロナ第1波(幕末で言えば、薩英戦争や長州の四国戦争などテストシリーズ)を民族の応用力でなんとか防げましたが、第二波は抜本的産業構造や兵制改革に成功したので本格的開国に対応できたのです。
以心伝心で民族の方向性が一つの方向に向かうと魚群行動のように一糸乱れず統一行動の取れる民族性の解体を目指してGHQはなんでも反対粗探しの批判勢力をメデイア界や教育界に構築して独立を認めました。

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