メデイアはしきりにドイツの対応を褒めるのですが、欧米基準では成績優秀かもしれませんが、アジアから見れば、英仏やスペイン、イタリアに比べて被害拡大が少ないだけのことで、なんで日本の大手メデイアが同調するのか不明です。
メデイアニュースに比べると厚労省の発表資料は、統計発表ですので30日版が29日正午までの統計で約1日遅れですが、欧米の統計は日本と時差がある上にWHO経由ですので、さらに約1日遅れの数字と理解すべきでしょうか?
その程度の時差を前提に比較のために厚労省発表を見れば以下の通りです。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_11096.html
4.国外の発生状況について
・海外の国・地域の政府公式発表に基づくと4月月29日12:00現在、日本国外で新型コロナウイルス関連の肺炎と診断されている症例及び死亡例の数は以下のとおり。
国・地域 | 感染者 | 死亡者 |
中国 | 82,858 | 4,633 |
香港 | 1,038 | 4 |
マカオ | 45 | 0 |
日本 | 13,852 | 389 |
韓国 | 10,761 | 246 |
台湾 | 429 | 6 |
シンガポール | 14,951 | 14 |
ネパール | 54 | 0 |
タイ | 2,938 | 54 |
ベトナム | 270 | 0 |
マレーシア | 5,851 | 99 |
豪州 | 6,725 | 84 |
米国 | 1,011,600 | 58,343 |
カナダ | 50,015 | 2,859 |
フランス | 129,859 | 23,660 |
ドイツ | 159,735 | 6,280 |
日本は以前紹介したように3月20日ころには死亡者33名でしたが、3連休の人出によって3月2〜6日以降東京都他で爆発的感染者が増えたと大騒ぎしていても、まだ上記の通りで、欧米諸国と比較すると大違いです。
ヤフーニュース新型コロナウイルスまとめに出ている<出典>4月30日時点 厚生労働省発表記載の日々の感染数グラフを見ると4月12日720名が最大でその後1週間ごとに数値が下がってきてこの1週間のグラフを見ると、26日349名、27日209名、28日には204名、29日275名で3分の1前後に下がっています。
3月20日前後のペースに戻るにはまだ時間がかかるでしょうが、上記の通り新規感染者数の縮小傾向が一応見えて(再拡大がないとは言えませんが)、国民の多くがさしあたりほっとしている状態です。
ただし死亡者は感染後遅れて出てくるので、これから増えるので一概に言えませんが・・先行指数の感染者数に歯止めががかかるのは、先の明るいニュースです。
ドイツとの比較に戻りますと日本人口は今年4月1日現在で1億2596万人でドイツの人口は約8300万人ですので人口比でドイツは日本の約66%ですが、上記データでは日本の死者389に対して6280人で約16倍もの死亡者数です。
こういう客観状態で、メデイアが欧米お手本の報道を垂れ流しても、先進国なのに何故死亡者が多いの?という素朴な疑問がなくならないでしょう。
その答えとして、BCG摂取国の違いとか貧富格差率の違いとか、人種的に抵抗力が弱いのか?と言う疑問が起きてくるのは自然なことです。
中国北朝鮮の場合、極端監視社会であるから可能・・それを中国が独裁制の優位性として誇るのですが、韓国や台湾の場合は監視社会というほど厳しくないのに、都市封鎖もしないでうまくやっています。
香港、シンガポールも同様です。
(ただしシンガポールは狭い都市国家なので外国との初期封鎖戦略では成功しましたが、内部に外国人労働を抱える超格差社会ですので、彼らの超密度生活が直撃されて後追い的に急激に感染者数が伸び始めました)
まして日本に至っては、緊急事態宣言と言っても強制でなく、緩やかな「お願い程度」であって、韓国台湾のような電子機器利用の個人監視管理もしないで済んでいます。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57774880X00C20A4EA1000/
欧米は私権制限 外出禁止に罰則、日本と強制力で違い
東南アジア 南西ア・オセアニア ヨーロッパ
2020/4/7 22:53
高齢化率では、日本は世界最高率で重症化リスクが高い社会である上に、老人施設でクラスター発生するとまとまって大量死者が発生する点で高齢化率に比例して高齢施設が多い点でもコロナ禍に脆弱な社会です。
4月29日ころに千葉県内二箇所の高齢者施設での大量死発生では、近親者が延命装置を希望しなかったという解説が出ていました。
ICUや人口呼吸器のある施設が足りなくなると騒いでいるものの、新型コロナに対する治療法が開発されていないので、現在の治療法?は人工呼吸器で呼吸困難を臨時に緩和してその間に患者自身の体力によって、ウイルスに克ち勝つのを期待する時間稼ぎでしかありません。
老人ホームの高齢者にとっては、もともと基礎体力がないので人工呼吸器をつけて体力回復を待っても、その間に体力が衰えるばかりで死期を先送りするだけで意味がないからでしょう。