アメリカといってもひとまとめに馬鹿にしてはいけない・優秀な人は物凄く優秀で人格者も多くいる社会です。
象徴的な結果である肥満で言えば、皆が皆超肥満になっているのではなく富裕層・あるいはその出身階層ではスリムですし、オバマ大統領夫妻やトランプ氏の妻や娘や婿はスリムです。
米国は早くから生活水準が高くなっていたので高齢化率が高い筈ですが、どんどん貧困層が下流に入ってくるので、全体として膨大な貧困層が平均寿命(民度)を下げる仕組みになっているのでしょう。
低賃金労働力受け入れ政策は、賃金アップを抑える効果があるだけで国際競争力維持には関係がなく、最低賃金層の人口比率を増やし、格差社会化・国内分断をもたらします。
もともと砂粒の集合体に過ぎない合衆国で、次々と移民を受け入れたので余計分断が進んだと思われます。
仏独の高齢化率がイタリアより低いのは、移民大量受け入れ政策を採用したか否かに関係があります。
・・・その多くは年齢が若く、低賃金で仕事を請け負うため、飲食業や宿泊業等のサービス業、建設業などの労働集約型産業では移民に頼らざるを得ない状況にある。・・・
ドイツは欧州一の移民大国
ドイツの人口は長らく死亡数が出生数を上回る自然減にあるが、移民の流入に伴う社会増が自然減を上回り人口減少を食い止めている(図表1)。ドイツ連邦統計局の人口統計(2016)によると、現在、ドイツに居住する外国人は約896万人で全人口8,243万人の約11%を占め、ドイツの外国人比率は他の欧州主要国と比較して最も高い。
・・・、ドイツで生まれ育った2世、3世が増え続けた。現在、こうした移民の背景を持つドイツ人を合わせると全人口の約23%に達している(図表2)。
上記のように2世以上になると23%も占めています。
ドイツに次いで英仏も(旧植民地からの)移民急増社会です。
イタリア経済が戦後ぱっとしなかったのは、手作りにこだわる国民性があって、(高級チーズや高級車など手作りにこだわる国民性です)大量生産社会化に乗り遅れたというか、独自文化にこだわるせいですが、(私も大量生産での勝負は、国際平準化を免れないので文化で差をつけるべきという持論です)その代わり低賃金労働者の移民受け入れ率が低いから平均年齢が上がるからではないでしょうか?
ただし、今回のコロナ被害が北部イタリアで大規模化したのは、北部は産業の発達した地域・かつ世界有数の観光国で国際的な人の出入りの多い地域という点でニューヨークと似たウイルス感染環境にある一方で、高齢者施設が発達している地域なので施設でコロナウイルス感染が起きると爆発的拡大により、多くの高齢者が犠牲になっている現代的側面があり、施設でのクラスター化を防ぐ必要性は日本でも参考にすべき点です。
観光・サービス業の発達した社会では、対面作業の多さ・・弁当をドアの外に置いていけば良いのではなく、にっこりしながら手渡してくれるほんのチョッとした心遣いが大切な国民性・・が距離を置くコロナ対策に不向きな点がありそうです。
この辺は日本にとっても気になる共通弱点です。
ドイツが比較的コロナ被害(感染者数比の死亡)が少ないと言われるのは、人口構成や産業構造・気質の違いもありそうです。
外出自粛で出勤しなくとも、自宅付近散歩中に知り合いに会えば喜んで話かけたい日本人が多いでしょう。
今朝も日々の習慣で自宅前の道路を履いていると、近隣に住む裁判所勤務の人が通りかかり、今は隔日地勤務で今日は自宅勤務の日なので8時なん分までに自宅に戻らないといけないという話を聞きましたが、このように出会えばアリンコ同士のようにしょっちゅう近づいて挨拶の必要な社会です。
無愛想な人の多い社会は、感染しにくいことになります。
何が幸いするか?一寸先側がわからないのが現実社会です。
4月21日には原油相場がマイナスに転落する瞬間があったようです。
https://www.sankei.com/world/news/200421/wor2004210021-n1.html
原油価格マイナス転落…相場低迷に打つ手なし 供給過剰長期化も
2020.4.21 14:06
貯蔵スペース、近く満杯
20日にWTIの5月渡し価格がマイナスとなったのは、余剰原油をためる貯蔵スペースが乏しくなり、市場で5月に受け渡されるWTI原油の買い手が事実上いなくなったためだ。
一定期間分の倉庫料分だけマイナスにしても早く手放したいのでマイナスで売りに出す理屈らしいです。
石炭と違って野積みにできないし、石炭の場合採掘作業中止すればすみますが、石油は自噴形式ですので採掘を止める訳にも行かないでしょう。
現地に垂れ流しにもできないし、えらい時代が来たものです。