強制加入団体の弁護士会の場合、会としての政治活動の限界がいつもテーマになっているのは、会の政治運動方向が会員個人の政治信条と合わない時に脱退=弁護士をやめるしかないので、事実上脱退の自由がないからです。
脱退の自由といっても国家を捨てる自由の場合、近所の飲食店や八百屋を変えるのと違い、住む国を変えるのは命がけのエネルギーがいります。
それにも関わらず多くの国民が国を捨てて逃げるようになれば、その国では余程の悪政が行われているバロメーターになります。
国家を支える民が逃げ出せば国庫収入源がなくなるので、この面からも国家財政が持たなくなるので国家の方も必死でこれを防止します。
国民が逃げ出すと足元から崩れるのが怖いので旧ソ連圏諸国では出国が原則禁止されてきたし、北朝鮮は今でも出国禁止→逃げるものに対しては銃撃が待っているようです。
弁護士会の強制加入といっても職業生命が関わるだけですが、国家からの脱退は生殺与奪の権を行使できるオールマイティの国家権力に服従するしかない人民にとって、圧政がひどくなれば国家権力からの離脱の自由の保障こそが人権を守る最後の砦です。
名目上言論の自由、一人一票の選挙権等の各種人権保証・ある組織内の言論の自由が保証され、夫婦平等を唱えるのも意味がありますが、いざとなれば脱退の自由・・国外移住の自由・組織脱退の自由・・離婚の保障(その後の生活保証)の確立があってこそ強い方が無茶をできなくなる最後の砦になります。
いざとなれば国民が国家を選べる自由が重要です。
韓国の移民熱の高さに戻りますが、誰でも知っているので最近ニュース価値がなくなったのか、ネット上では見あたりにくくなっています・・ちょっと古いですが、以下の通りです。
https://www.excite.co.jp/news/article/Cyzo_201609_203080/
20~30代の「国外脱出願望」は80%超! 韓国の若者たちが海外を目指すワケ
2016年9月9日 22
「韓国が嫌で海外に渡る“移民”を計画する20~30代の青年たちが増えている。ウリナラ(韓国)を地獄にたとえた“ヘル朝鮮”と称し、(中略)青年たちが“脱出”を夢見て実行しようとしている」
まるで嫌韓記事のような文章だが、決してそうではない。韓国メディア「世界日報」が報じた内容を、そのまま翻訳したものだ。最近、韓国では若者の国外脱出が社会問題として取り上げられるケースが目立つが、同メディアは、その問題に真正面から切り込んだ形だ。
「韓国では、多くの若者が就職活動に必死になっている。しかし、大企業に就職した先輩たちを見ると、40歳になる前に“名誉退職”やクビになることにおびえている。(中略)将来の展望が不透明な韓国より、もっと大きな世界に挑戦するほうがよっぽどいい」
一時期、日本でも注目を浴び、その後、あまり実情が報じられなくなった韓国の大企業だが、若者たちの間では“お先真っ暗”というのが共通認識のようだ。
https://www.excite.co.jp/news/article/Cyzo_201502_51_1/
「5人に1人が韓国人やめたい!?」米永住権のためなら国家機密も売り渡す、韓国“脱出願望”の深刻度
2015年2月1日 16:00 0
韓国の国営テレビ局KBSの時事番組が昨年10月に明らかにしたところによると、韓国の10大財閥の一族921人中、95人がアメリカ国籍を取得。“ナッツ姫”ことチョ・ヒョナの妹で「必ず復讐する」とのメールで話題になったチョ・ヒョンミン(大韓航空専務)もアメリカ国籍だし、ナッツ姫もアメリカで出産して息子にアメリカ国籍を持たせているらしい。表向きにはキャリアアップのための海外留学中に取得したなどとしているが、兵役逃れや有事の際に「韓国脱出」を図るための予防策であることは明らかだろう。韓国の富を独占して貴族志向の強い財閥一族たちのやることは姑息である。
注目したいのは、韓国人の移民志向が近年、急激に高まっていることだ。世論調査会社の韓国ギャラップ社が2013年に実施した統計によると、韓国人の5人に1人が「移民を真剣に考えている」と答えており、14年6月に韓国の就職サイトが725人のサラリーマンを対象にした調査でも、97.4%が「ほかの国に移民したい」と答えている。
韓国財閥のやり方も中国の裸官同様、身内を国外にこっそり逃がしている状態が出ています。
共産主義か本主義体制かは別として国民の思想流儀・・処世術の基本が変わらないのには驚かされます。
政権を意のままに動かせるはずの財閥も政府高官も皆いつどういうことで権力との関係が逆転しないとも限らない恐怖・・外国籍を取得しておけばイザとなれば、その国の保護がある(米国籍の人間をむやみに拘束できないでしょうが、日本籍では安心できない違いがありそうです)し逃げられるメリットです。
中国独裁政権の権力中枢にいる政府高官も、いつどこでどんでん返しがあるか不明・・同じ不安があるでしょう。
財閥や高官の息子らへの怨嗟・嫉妬の声が強いので、そういう子供が徴兵で外部から閉鎖された兵営に入営すると大変ないじめにあうリスクを否定できません。
閉鎖社会に入るのが怖くて仕方ないので、政府高官や金持ちほど子供の兵役のリスクを恐れているようですから、これを逃れさせたくなるのが人情でしょう。
24日見たように韓国では外形上GDPが上がっているのですが、GDPの上昇傾向とは別に学生の就職難が半端でないのは日本企業への就職を政府が奨励している事実から明確ですから、これと連動して移民願望が高まっているのは理解可能です。
自国から国民が逃げ出すなんて政府の恥・少なめに発表したいのが普通なのに政府が補助金を出してまで外国企業への就職を誘導する意味が不明です。
日本からの技術移転が難しくなったので困っているフリをして日本企業に就職させて技術を盗もうという深謀遠慮なのでしょうか?