韓国では財閥に就職し損ねた人材は、行き場をなくし日本へ押し寄せたり海外脱出や国外売春に走るのでしょうか?
・・超格差拡大の結果、現在大卒の日本への大量就職運動や売春婦輸出に見られる激しい格差社会を生み出していると思われます。
https://www.sankei.com/world/news/180907/wor1809070001-n1.html
韓国人の日本就職急増…2万人突破 雇用環境悪化で韓国政府も後押し、目標は「今後5年で1万人」
2018.9.7 07:00
反日感情を率先して煽っている政府が、日本への就職活動を後押しすると言うのですから異常です。
格差拡大で栄耀栄華を尽くしている支配層(主として財閥)に対する格差社会化に対する国民不満が積もる一方・・ピーナッツ事件やセウオール号沈没事件その他何かあるとすぐ大規模騒動に発展する下地です。
経済が拡大基調の時には庶民の懐も潤っていたのでそれほどの不満がなかったでしょうが、アジア通貨危機以降庶民への分配が減ってきたことが大きな違いです。
特にサムスンその他財閥も生産基地を中国や東南アジアに移転しつつるあるので、サムスン等財閥企業の成長がそのまま国内労働者の所得向上に反映しなくなっている点も無視できません。
アメリカの例で言えば、アップルの儲けは以下の通り巨額です。
https://www.apple.com/jp/newsroom/2018/05/apple-reports-second-quarter-results/
2018年5月1日、カリフォルニア州クパティーノ、Appleは本日、2018年3月31日を末日とする2018年度第2四半期の業績を発表しました。当四半期の売上高は611億ドル・・
4半期の売り上げが611億ドル=年間2450億ドル・・円でいえば約30兆円と巨額であっても、その生産基地が中国にあるし、部品供給も多くは日本企業が担っていますので、米国民への売り上げ増や利益の恩恵は金融資産保有者にしか還元されません。
生産工場の国外移転が進み国内工場が減っていく一方では、労働者にとっては逆に職場が狭まる一方です。
この結果、工場系労働よりも低賃金のサービス業への移動が起きているので、失業率が上がらなくとも低賃金化が進みます。
(数年前にウオールマートの正社員が、フードスタンプを持って並んでいる状態が報道されていました)
欧米や日本の場合、世界の生産工場として長年蓄積がある・・国外生産移転が始まるまでの期間が長かったので(年金資金を含めて)中間層の蓄積が厚く、元中間層の多くが金融資産を手厚く保有しているので、老後資金の蓄積なく定年を迎えるのは少数派でした。
旧先進国では低賃金化の嵐にあっても国外の儲けを金融利益として補填ができる人が比較的多いのですが、(日本人の個人金融資産は1800兆円です)韓国等元新興国等では輸出基地としてゴツく稼げる期間が短かった上に、せっかくわずかに蓄積した金融資産をアジア通貨危機による金融資産の暴落を安く買い叩くチャンスと見た国際金融資本家の駆け引きの翻弄された結果「すっからかん」にされてしまったのが韓国です。
マレーシア等東南アジア諸国は過酷な植民地支配経験があるので、IMFによる巧妙な金融支配・第二次植民地支配を免れるための知恵を絞り、韓国のようにストレートな受け入れをしなかったと言われます。
この違いは、韓国が実は日本支配が緩かったので、東南アジア諸国のような植民地支配に対する警戒感がなかったことによるようです。
中国の場合、韓国香港台湾等の第一陣〜タイ等の第2陣に遅れて参入した第3陣で当時金融市場を解放していなかった(今も不完全です)ので、その痛手(売り浴びせ)からはまぬがれましたが、次々と輸出基地としての役割が移転していくローテーションからは逃れられません。
この結果国内生産工場が減っていく・・参入が遅れた分移動期間が短くなるので蓄積期間が短い点は同じです。
新興国は、低賃金を売り物にして輸出基地として一時期繁栄しますが、賃金上昇に合わせて次々と次の新興国へ生産拠点が移動していく(までの期間が短くなる一方)ので、中間層が十分に広がる期間が短く少ない上に金融資産保有率が少ない(国家的に見れば高齢化進行が早く年金の積立てが進まないうちに高齢化社会に突入してしまうのと同じ原理・・先老未富)のが難点です。
新興国で輸出基地が次の新興国に移り始めると、資本蓄積がない結果緩和要素が少ないので結果的にアメリカ国民不満がもっと極端に出てくる傾向があり、これがまっ先に出てきたのが韓国の現状です。
まずは韓国生産基地の国外移転の様相を見ておきます。
https://www.jri.co.jp/MediaLibrary/file/report/rim/pdf/9497.pdfの論文の一部引用です。
サムスン電子のベトナム生産拡大が変える貿易関係―韓国の「過度な」中国依存是正につながるか―要 旨調査部上席主任研究員 向山 英彦
環太平洋ビジネス情報 RIM 2016 Vol.16 No.611
サムスン電子に供給している部品メーカーによれば、10年のサムスン電子の工場別計画生産台数は、 天津( 中国)が約8,272万台、 恵州(中国)7,326万台、 亀尾( 韓国)4,836万台、ベトナム3,415万台、 ブラジル1,395万台、 深セン(中国)897万台、インド827万台であった。
海外での生産拡大に伴い国内生産比率は2005年の約75%から07年に約52%、08年に約35%、09年には20%台に低下した。15年1月時点ではベトナムの生産比率が50%、亀尾が8%と報道されている。
ベトナム(2工場)、中国(現在は2工場)以外にインド、ブラジル、インドネシアで生産を行っている。亀尾工場のマザー工場としての役割は現在も維持されているが( 注14) 、プレミアム機種の生産はベトナムに移管されている。
詳細は上記論文に詳しいので上記に入ってみていただきたいですが、16年の論文・データはもっと古いかな?国内マザー工場の比率が8%しか残っていないとは驚きです。
サムスン電子の移転にともない関連工場もほぼ同比率で国外移転しているようですから、これが国家全体の傾向でしょう。
サムスンが世界的大企業として発展したのは、アジア通貨危機後に政府のテコ入れ・・半官半民化以降です。
本日現在のサムスンのウイキペデイアの記事です。
2000年代から現在まで
サムスン Samsung Galaxy
1990年代までの韓国国内におけるサムスン電子の位置づけは、主要企業の中の一社に過ぎなかったが、上述の半導体事業での躍進などもあって2000年代以降は韓国国内の事業規模や韓国経済に与える影響面などは圧倒的なものを持つようになり、また、世界の電機メーカーの中でも有数の大企業に成長した。
この短期間に、あっという間の国外生産基地移転では、国内で中間層が厚く育つ暇もなかったでしょう。