韓国では、徴用工問題で日韓条約無視の判決が相次ぎ(29日に三菱重工を被告とする判決がある)そうですが、政治の世界で決めたことを司法権が蒸し返しを認めること自体が西洋法の原理に反した行為です。
今朝のMSNニュースからの引用です。
https://www.msn.com/ja-jp/news/world/
韓国・文政権の目に余る「背信行為」で米韓に亀裂/ar-BBQagqE#page=2
古森 義久 2018/11/28 06:00
(古森 義久:ジャーナリスト、産経新聞ワシントン駐在客員特派員)
トランプ政権にきわめて近い国際戦略問題の権威のエドワード・ルトワック氏は筆者のインタビューに応じた際、韓国の安全保障政策における一貫性の欠如を取り上げて「無責任国家」と断じた。
韓国が日本に対して慰安婦問題での外相合意を反故にしたり、徴用工問題で本来、政府同士で解決済みの補償要求をまた持ち出してくることを、「情緒的な未成熟民主主義」(米外交雑誌『フォーリン・ポリシー』のエリアス・グラル記者)と酷評する向きもある。
日本司法界は最高裁まで行くと三権分立の基本原理・・常識範囲にとどまって来たのに対して、韓国の裁判所は小賢しい法解釈は出来るものの基本法原理を理解できない・・この限度を弁えないと言うことでしょうか。
もちろん立場によって、韓国の判決を擁護する意見もありますから私の意見は一つの立場です。
一見国と国の協定無視のように見えますが、国と国の協定によって個々の国民の損害賠償請求権がなくなるわけがないという論理もあるでしょうし、その他の色な論理がありうるのでしょう。例えば原発訴訟のように設置運営基準にはしてるかどうかの裁判が許されるのと同じで立場によれば、考え方が違います。
結局法の裁きと言っても、その当時の国際システムがあっているかどうかです。
戦乱等による人的物的被害に対して個々人が相手国に請求すればいいといっても、実際上無理があるので、戦争終了時の条約で賠償金等で解決するのが普通でした。
賠償金等を得た資金を政府が国内還流して間接的に国民が潤う関係・・ファジーな関係で解決してきた歴史でした。
負けた方は被害に遭いっぱなしで泣き寝入りですが、それでも仕方ないという国際常識でやってきました。
国と国の協定は個人に関係がないと言えるならば、日本人も韓国や中国での投資金の返還請求や損害賠償あるいは、米国の空襲等によって殺された大量の人々が損害賠償請求できるようになりそうです。
そもそも徴用工問題で不思議なのは、日本でも学徒勤労動員で知られるように多くが無償または低賃金で?強制的に労働参加してきました。
(無償だったかどうかも具体的に知りませんし、徴用工訴訟が、賃金が安すぎたという訴訟かすら知りません。)
学徒勤労動員に関するウイキペデイアの記事を以下に部分紹介しますが、賃金の記述がありません。
1938年(昭和13年)国家総動員法が制定された
翌1939年(昭和14年)に国民徴用令が制定された。
1941年8月には学校報国隊が結成された[1]。10月16日、勅令で大学・高等学校・専門学校の修業年限の短縮が通達され、文部省は省令「大学学部等ノ在学年限又ハ修業年限ノ昭和十六年度臨時短縮ニ関スル件」を公布し、大学・専門学校・実業専門学校の修業年限を三か月短縮した。。[1]。
1943年(昭和18年)6月に東条内閣は「学徒戦時動員体制確立要綱」を閣議決定し、学校報国隊を強化し、戦技・特技・防空訓練を図り、女子は救護訓練を行った[1]。
1944年(昭和19年)1月、政府は「緊急国民勤労動員方策要綱」と「緊急学徒勤労動員方策要綱」を閣議決定した[1]
4月には全国学徒は軍需工場へ動員された[1]。文部省は「学徒勤労動員実施要領ニ関スル件」を発令した[1]。
1945年(昭和20年)8月15日の終戦の詔勅を聞いた動員学徒は340万人であった[1]。
以下は女子挺身隊に関するウイキペデイアの記事からです
1944年8月8日、内地に限定されていた国民徴用令が免除されていた外地の朝鮮の男子にも適用するとする「半島人労務者ノ移入ニ関スル件」の閣議決定がなされた[31]。
賃金という名目があろうとなかろうと労働者.兵士が生きていくには、生活費が必要です。
アメリカの奴隷制が崩壊したのは、「丸抱えの奴隷(働けない子供も病人も仕事のない時も養っていなければならない)よりは、労賃を払う労働者形態の方が安上がりであったからだ」・・現在流に言えば終身雇用よりも非正規の方がお互い合理的というのに通じる面があるようです・・という意見があります。
朝鮮人も当時日本国民であり日本の法に従って徴用された(法的根拠があり違法ではない)のに、朝鮮人だけ何故損害賠償請求できるか不明です。
日本人を後回しにして朝鮮人だけ優先徴用されたのではなく、上記によれば朝鮮人の方が最後まで徴用されなかったようです。
強制=奴隷労働・人権侵害だから実質違法というのであれば、当時の世界水準で判断すべきであって、現在の法基準で賃金が安すぎると言うのでは無理があります。
当時ほとんどの国民は衣食住でほぼ使い切ってしまうのが普通の時代に、現在の生活水準で手取り可処分所得が少なすぎると言う基準であれば極端でしょう。
賃金ではなく強制性が強いといえば徴兵の方が死に直面する過酷強制ですが、徴兵されたことに対して世界中で徴兵制が憲法違反だと過去に遡って国家相手に賠償請求しないのが普通ですが、工場労働だけなぜ賠償請求できるかも不明です。
新日鉄その他企業は、無償又は低廉な学徒動員による代わりに、政府に軍需品を低廉な価格で納入していたとすれば、今になって賠償請求されるとその差額の損害を国に請求できるのでしょうか?
日本人も損害賠償請求すれば良いのにしないだけのことと言うのでしょうか?
日本の場合ソ連軍による女子暴行・朝鮮に残してきた資産の横領など相手の特定ができないこととが多いので、泣き寝入りしているだけとも言えます。
韓国人だって新日鉄や三菱など企業だけ相手にするしかない点では同じというのかもしれません。
いろいろと素人としての疑問を書き連ねましたが、みんな頭の整理がつかない結果、不当な国だという感情論だけが渦巻くしかないのでしょう。
大手メデイアが意味もなく韓国の肩を持つ洗脳教育するのは困りますが、客観的説明はすべきでしょう・・こういう時こそ韓国の論理を整理して報道する義務があるのではないでしょうか?
徴用工訴訟の論理構造がもう一つ不明なので、憶測感情論に陥ったままですがこれを前提に書いていくと、古来から中国からいろんな文物が入ってきても、その基本原理を咀嚼できない民度がここに現れたように思われます。
戦後でいえば、北朝鮮は共産主義政権とは言うものの独裁・恐怖政治の副作用のみを取り入れているのと同じです。
そういう傾向の人も我が国にも一定割合でいますが、我が国の「何でも憲法違反」と言い募る勢力も同じ批判を受けるようになるでしょうが、今のところ思想界もこぞって小児病的傾向ですから、みんなで自己陶酔しているばかりのようで、当面救いがありません。
多分戦後教育で洗脳されて育った我々世代がこの世から卒業して、世代交代が進まない限り現実無視の「立憲」にこだわる古色蒼然たる傾向は変わらないと思われます。
ただ若手弁護士でも平和主義=非武装と図式的に信じ込んでいる人が一定数いるのに驚きますが、よほど育ちが良かったのでしょう。