わが国は、イスラム国ではありませんが、皇室典範や、天皇尊崇の精神・・ボトムアップ型衆議形成の仕組みそのものは、実質的意味での「憲法の中の憲法」と考えている人(素人)が圧倒的多数ではないでしょうか?
皇室典範については、国民がうっかり声を上げられないほど・・・皇室関係については、どのような過激な主義主張の(反日?)グループでさえ、沈黙を守るしかないほど・・・日本民族の根幹をなしている枢要なルールです。
沈黙を守るのは自由な発言が許されず権力者が勝手に決められるという意味ではなく、この問題については「古来からの神威(民族総意)によって決めて行くべき」という国民意思が強固にあるからでしょう。
イスラムの戒律のようなはっきりしたものがないというだけであって、天皇の尊厳を犯すことは日本民族として許されないという根本は、古代中世近世〜現代を通じて変わっていません。
これがあるから信長も手を出せなかったし、臣下たる幕府が上位にある朝廷に対して「禁中並公家諸法度」を強制したことがショックでしたが、内容を見ると当時の常識的範囲を超えていないルールを作ってお茶を濁しただけでした。
日本の天皇制の場合、上記のようにもともと柔軟な制度ですが、(それだからこそ連綿と続いてきたのです)譲れない基本があることは確かです。
これを明治政府が欧米に倣って成文化した結果、かえって硬直化するリスクを負ったことになります。
宗教意識に関して日本人は外見上こだわらないので、無神論のようですが、逆にものすごい「日本教」信仰の塊ですが、欧米やイスラムのような一神教的排他的戒律がないので外見上分かりにくいのでしょう。
このように考えると今回(数年前)の天皇陛下の生前退位の表明・変更それ自体重要な実質的意味の憲法改正ですし、それだからこそ国民の関心が高いし政府も流石の(反日)?メデイアも腫れものに触るように大事に扱っています。
(この辺の原稿は天皇陛下の退位希望の間接表明時の頃に書いたものです。
「高齢化に伴い身を引きたい」というのは、個人の自由・権利のように見えますが、公人の場合、(4〜5日前のドイツのメルケル首相の与党党首退任表明が世界政治の大テーマになっているように)後水尾天皇の退位事件の例を書いてきましたが、歴史上大きな政治問題になってきた歴史があることと、今の天皇に政治上の権限がないとはいえ退位するかどうかは国民大関心事である点は変わっていません。
不敬罪があろうとなかろうと、天皇を貶める行為があれば国民挙げて激昂する現状は今も同じです。
韓国李明博大統領(当時)が、「天皇を後ろ手に縛って謝罪させる」と発言した報道が日韓関係を根本的に悪化させたことが記憶に新しいところです。
これを韓国民が主張しているというだけでも大変なことなのに現職大統領発言となれば、「許しがたい」と思った国民が多く、この傷は10年や20年では多分修復不能でしょう。
この辺の機微が理解できないのか、逆に理解しているからこそ、日本の反韓感情を煽ろうとするのか政治意図不明ですが、靖国神社周辺で天皇の顔写真に竹槍を突き刺してデモしている写真を(もちろん韓国人とは断定できません)随分見た記憶ですが、今になると検索しても探せません。
残っていて出てくるデモ行進巨大看板?は昭和天皇陛下の顔写真らしきものの顔部分の下の胴体部分を骸骨の絵にして貼り付けた人形のベニヤ板らしきものを掲げる写真や平成天皇の写真拡大判を額装らしくして、それに黒い喪章のリボンで斜めにかけた生前の大喪の礼をイメージ看板だけです。
ただ彼らの主張の中心は、「日本人大嫌い」という表現中心のように見えます。
http://dametv2.cocolog-nifty.com/blog/2015/05/post-bf28.htmlによると韓国人の対日感情は以下の通りです。
2015年5月17日 (日)
「佳子様を慰安婦に」と書く韓国メディア
韓国「デイリージャーナル誌」でチョン・ジェハク編集委員 というヤツ(莞島(ワンド)女子中学校国語教師)が、
日本王室の佳子王女を慰安婦に送るほかはない」「日本滅亡は天罰だ」という記事を書いたそうです。
3年前にイ・ミョンバクの発言以来の衝撃
・・・日本が滅ぶべき理由は枚挙に暇がないが、その最たる理由は国民性にある。
非道であり、人類愛に基づく考えはなく、自国のことのみを考える。
侵略戦争への謝罪と反省もない国だからである。
・・・「日本滅亡は天罰だ」と述べてきた。これまでも天罰と理解する他ない数多くの大地震があった。それらの天災は、日本人が倫理にもとる非人道的な動きをした(恐らく韓国に批判的になった)際に警告として発生している点を指摘したい。
・・・従軍慰安婦という人類史上、例を見ない非道を犯した日本は、「戦時売春婦」と述べるようになった。これは安倍首相のみの主張ではなく、日本人すべての総意を理解するよりない。過去の歴史に対する反省を充分に行った、ゆえにこれ以上の謝罪は必要ないと考える日本人が過半数を超えているためだ。よって、大地震による天罰は、日本人全体にふりかかるだろう。
日本人はクジラを食べる。世界の多くが反対する中、海洋研究などと主張している。まるで「従軍慰安婦」を「戦時売春婦」と主張するかのように。もしチャンスがあれば、ご皇室の佳子内親王を慰安婦に送るよりない。
日本列島全体を沈没させる震度10の地震が必要だ。是非、最初から日本列島をひっくり返してもらいたいものだ。
・・・日本は2020年、東京オリンピックを準備している。しかしその頃には日本は地球上から消えているのだ。日本人を同情する必要はない。
東日本大地震の時には、韓国が小躍りして喜んでいた状況が(イメージ的に)伝わっていましたが、韓国側ではこんな風潮が横行?存在している現状です。
ただし、日本でもネットの場合には、個人的に過激主張するものもありますので、デイリージャーナル誌とは実在するのかどの程度のメデイアかにもよりますが、メデイアというからには、個人誌ではないでしょう。
ネット検索してみると地方紙と言うので、大手ではないものの個人や特定狂信的集団内で配布している独りよがり的機関紙ではなく、一般向けに発行している・・一応メデイアという分類に入るのでしょう。
そこの投稿欄に個人の投稿が採用されたのではなく、編集委員という肩書きでの論説とすれば、その地方紙の傾向・・読者層の気持ちの想定がつくものです。
数年経ってしまい、どのような手順で退位手続きを決めていったか忘れかけていますが、当時大学教授を座長にして有識者会議で議論を練り上げながら、小出しにニュース化して国民に浸透させてから皇室会議を開いて段取りが決まったような記憶です。
最終決定の皇室会議?ここでの成案が皇室典範の改正案になる・・も与野党対決ではなく、歴代総理、衆参議長などで構成される会議だったように記憶します。
順を追った用意周到な感じで、皇室典範の改正=恒久制度化するか今回限りの特例にするかなど結論にも国民大方の納得を得たような落ち着きだった記憶です。
こういうことを与野党対決の投票で決めるのは無理があります。
ということは、そもそも成文化したこと自体が間違いであったようにも思えます。
16年の報道からの引用です。
毎日新聞2016年10月7日 07時00分(最終更新 10月7日 07時00分)
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政府の事前の調整では、有識者会議に対し、生前退位についての議論はすぐには求めず、天皇の公務負担を軽減するには具体的にどのような方法があるかや、皇室典範にある摂政などの制度の問題点について全般的に議論するよう求める方針だ。ヒアリングのために招く専門家は、憲法や歴史などの学者を優先させる。
議論が一定程度進んだ段階で、現行制度での対応の是非、第三者による強制退位を防ぐ仕組み作り、天皇の退位後の地位などについて、論点を整理して示す。論点公表後には、退位後の陛下の呼称や住居をどうするかなど、退位を実現するにあたって必要となる具体的な制度の議論に入りたい考えだ。