ヘイトスピーチ7(外国人の政治活動1)

集会場所使用許可権を握る自治体の姿勢次第で、日本社会は相互不信社会に導いてしまうリスクがあります。
反捕鯨団体員に対する和歌山県の太地町のクジラ博物入館拒否事件を7月17日に紹介しましたが、実は自治体がこの種騒動の最前線にいるのです。
戦後ずっと、在日犯罪の場合だけ氏名を公表しないなどの過保護・・過敏すぎる配慮に対する国民不満が溜まった結果「在日特権」許すなという過激運動の培養源になったと思われますが、今度はこの法律を利用して韓国系に都合の悪い意見に対して「ヘイト」と大量攻撃さえすれば、短期間相手の主張を自動停止させられる別の特権・これを恐れて事実上中韓批判を控えるような萎縮効果→事実上特権付与されたことにならないかの疑問が生じます。
これまで以上にもっと有利な保護を与えるようになると不満がさらに蓄積されていく・こういう悪循環を阻止するには、双方自粛する理性が必要ですが、韓国または政府に関係ない民間団体名による対日攻撃の出方によって国民感情が揺れ動く面があるのは否定しきれません。
感情というのは一方だけの現象ではなく相手の挑発等に左右されることです。
相手国や相手国民間集団のどんなひどい挑発があっても、他方が感情的表現をしたら刑事処罰あるいは何らかの不利益処分というのでは片手落ちでしょう。
一般刑事事件で言えば、挑発があっても言い返すのを超えて手を出した方が犯罪者という基準ですが、「ヘイト禁止論では相手の挑発の有無にかかわらず」同程度の激しい言葉で言い返すことだけでも違反」となれば、「日本人だけ黙って我慢しろ」となって片手落ちのような気がする人が多いでしょう。
とはいうものの日本を挑発している相手方は外国政府または外国政府の別働隊の民間人であり、日本国内で仕返しされるのは日本にいる(そういう運動に関係のない)「在日外国人」であるというズレを無視できません。
外国での反日行為ならこの「ズレ」を無視した「反感を感じること自体に無理がある」というのは分かり良いのですが、日本国内で在日外国人ABC〜Nが激しい憎悪表現で排日運動やテロ行為を連続した場合に、(靖国神社では天皇の肖像写真に竹槍を突き刺してデモしている写真が出回っていましたし、沖縄基地反対運動家ではハングル表示の看板類が目立ち、外国語が飛び交っているとも言われます)「あれは在日のほんの一部であって多くの在日は親日的だ」というだけで納得する人が多数を占めるでしょうか?
もしも短期ビザで政治活動目的に来た特殊活動家による行為であって長期居住している在日に関係ない・・親世代から日本にいる本来の在日にはそんなことをしたい人はいないのでしょうが、日本人には短期ビザできて政治運動している人との区別がつきません。
特定民族出身者のテロや反日発言が続くとその集団員を色目で見たくなるのが自然の感情であり、「そんなに日本が嫌いなら出て行ってくれ」という気持ちが生じ易いでしょう。
中国の反日攻撃が激しい時期に京都嵐山付近を旅行した時に、普段観光地では、中国語程度しか見分けがつかず「中国人はうるさくて観光が台無しだ」程度の印象でしたが、その時には台湾の旗だったか掲げて台湾人であり、中国本土人ではないことをアッピールしていたので「台湾人だったのか!」といきなり親近感に切り替わった光景を思い出します。
在日にも、そういう知恵があれば双方にとって良い方向へ動くでしょうが、反日攻撃を過激化する一方で「反撃するな!ヘイト禁止しろ」という逆方向に注力すると民族和解が難しくなりそうです。
これを感情的意見と批判し集会場利用不許可・抑圧→処罰することで物事が解決するほど社会が甘くありません。
仮にもヘイトを理由に刑事処罰まで進むような制度が作られるようになると、却って国民感情が激化する事態がおきかねません。
色々考えると少数者に対して「出ていけ!」論は1線を超えた表現だから「排除目的扇動」だけ規制するのが合理的に見えますが、その場合でも相手の出方にもよります。「売り言葉に買い言葉」という場合もあるので、難しい問題であることがわかります。
そもそも表現の自由は政府成立前の基本的人権と言いますが、在日外国人が日本政治に口出す表現の自由があるのでしょうか?
自由の有無というよりは、よそから転居してきたばかりのものは、古くからの集落の重要決定に口出ししないで遠慮するのが普通の知恵です。
私の意見・・自由な発想が結果的にその国家・社会の発展に資するから、言論思想の自由市場が望ましいのであって、国家社会秩序を破壊し他国に支配されるように画策する自由があり得るかの関心です。
主権国家は自国内の政治について外国人に干渉される謂われがないので、外国人が適法に入国していても日本国内政治に介入する権利をあたえる必要がない・参政権を付与する必要がないはずです。
大げさな憲法論以前に、サークルに始まって各種組織は自治が原則で、会構成員でないものが会の運営に口出しする権利があるという意見は例外(例えば所属先の定める法令違反・・違法行為があれば権力チェックが入りますが、それは国を含めた上部機関との秩序相克です・・組織トップ関係者の違法行為に関して組織トップや関与者が処罰されたり組織業務停止などの処分を受けた場合でも会内運営自体は、善後策をどうするかを含めて自分たちで決めること)でしょう。
言論の自由は外国人にも原則付与されるとしても、国内政治に関する政治意見を主張しデモ行進などする権利を付与することが、憲法上の要請とは思えません。
とはいえ、仮に政治活動しないことが入国要件になっていないならば、政府が靖国神社や沖縄基地反対闘争などの政治運動に対して、短期滞在外国人が行なっている場合に、それを禁止抑圧する方法がありません。
この場合でも過激な反日政治活動している彼らは非居住者であり、長期居住の在日とは違うことが分かれば・関係のない人に不満が向かうのは合理的でないので、「ある程度」解決します。
反捕鯨活動家が日本に来て何か騒いでも在日豪州人一般に反感が向かわないように・・。
沖縄基地闘争でハングル文字があるということは、逆に親世代からの韓国人でないことが推測されます。
以下に書くように民主国家においては外国人の政治運動自体を取り締まる方法がない・状況下で、短期ビザで来た外国人が日本人に敏感な分野で激しい政治運動している場合には、その旨区分けして分かるようにメデイアが報道すれば、親世代から居住している在日に批判が集まることはないでしょう。
前から書いていますが、情報をきちんと出した方が却って在日のためにも良いのです。
在日団体の行動は、自己防衛に過敏過ぎる結果?長期的に自分の立場を悪くするようなことばかりしているのが、日韓双方にとって不幸です。
外国人の政治活動の自由権ですが、以下にみる通り結論から言うと憲法上の権利ではないが、公職選挙法や政治資金規正法等の具体的法令違反がない限り違法ではないが、在留更新拒否の裁量事由にはされるという灰色的身分です。
普通の人々・・個々人の生き方としても政治に関わらないのが生きる知恵ですから、よそ者がわざわざ政治の争いに首を突っ込んで政敵を作る必要がないといえば言えるでしょう。
「郷に入り手は郷に従え」と古来から言われるように地域社会にうまく溶け込む知恵・工夫が必要です。

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