都民ファーストの失速(前任者の批判ばかり?)

民進党も森友•加計問題追及ばかりで何を追及したいのか不明・・いかにも意味ありげに大騒ぎするばかりで着地点が見えない不明の言いがかりっぽいイメージが定着し、健全な国民をうんざりさせてしまった・・
あおり効果があったと喜んでいるのはメデイアだけで、これにおどろされて本来の国政そっちのけで森友・加計ばかり主張している民進党は世論調査のたびに支持率落ち込みを続けていました。
民進党や共産党系がもしも政権を握るとどんなに恐ろしい社会になるのかがが目に見えるような動きでした。
マスメデイアを味方につけて流行語を利用してイメージをふりまくだけの政治家が国政の中枢に関与するようになると、いざ政権を取っても何をどうして良いか不明のために先ずは前政権がやったことの全否定から始めるのが常套手段です。
もともとじっくり調整して練り上げた政策ではない・メデイアの無責任な聞こえの良い政策を採用するために、実行に入ると現地関係者の利害対立が起きて暗礁に乗り上げるのが普通です。
このあとで希望の党の公約を紹介しますが、「正規雇用を増やす」とか「満員電車をなくす」「電線地中化」その他など、どうやって実現するかの道筋がありません。
クールビズのようなファッション系提案はメデイアさえ味方につければ利害調整不要ですが、具体的政治実現には掛け声だけではなく(強権政治以外には)必ず利害調整が必要です。
パフォーマンスに頼る政治家が幅を利かすようになると利害調整能力不足を棚に上げていうことを聞かない不平分子?を「上手く行かないのは抵抗勢力のせい」だと吊るし上げ対象にする安易な方法になりがちです。
乱暴な政治が日常化して行くと社会分断を招き民族和合の知恵が破壊されて行きます。
マスメデイアや左翼系は何かと韓国や中国のシステムを礼賛する意識(・・なぜか中韓の不都合を一切報道しません)が目立ちますが、韓国のように感情9割の社会にしていきたいのかもしれません。
韓国では(日韓慰安婦合意した)パク大統領を許せないとなると証拠がなくとも、感情の高まる集会に合わせて思わせぶり政治におもねる検察が検挙する恐怖政治になっています。
今まさにパク大統領追及だけでは気が済まなくなったらしく、積弊清算と称してその前の李明博大統領時代の違法行為?のほじくり返しが始まっています。
https://www.msn.com/ja-jp/news/world/

10 時間前朝日新聞デジタル
韓国の李明博元大統領は12日、文在寅(ムンジェイン)政権が進めている保守政権時代の高官らの摘発について「政治報復ではないかと疑い始めている」と批判した。記者団に対して語ったもので、「国論を分裂させるだけでなく、重大な時期にある安保や外交の助けにもならない」と述べた。李氏は保守派で、2008年から5年間、政権を担当した。
韓国検察は11日、李政権と朴槿恵(パククネ)政権で安保政策を担当した金寛鎮(キムグァンジン)元国防相を軍刑法違反(政治関与)の疑いで逮捕。金元国防相には李政権時代、韓国軍に命じて、インターネット空間に与党に有利な書き込みをするように指示した疑いなどがかけられている。
韓国検察は、同事件をめぐって情報機関の国家情報院幹部らの事情聴取も続けており、年内にも李元大統領への事情聴取に踏み切る可能性が高まっている。

こういう前政権批判・中国文化大革命式の根拠なき吊るし上げ〜韓国風社会実現を理想化しているのが、日本の革新系政治家やマスメデイアです。
日本では、こんな幼稚な振る舞いをほとんどの人が支持していないことを表しているのが、思わせぶりばかりで一種の吊し上げ政治に狂奔して(もしも多数党が行えば簡単に特別委の多数決横行・粛清に結びつくでしょう)大事な国会審議を空転させている民進党に対する支持率激減の原因でした。
政党は評論家集団やシンクタンクではなく政治実務家集団であるべきですから、党内意見をまとめてしかも実現できる政策を主張して行かないと信用を落とすばかりです。
標語が立派でイカしていれば政治が出来るのではなく、多角的利害を根気よく調整し関係者の納得出来るところで決めて行くのが政治家の力量です。
11月11日頃に、ベトナムのダナンでのAペックの首脳会談と並行して行われたTPP11の交渉で大筋合意に至ったのがその典型で、まとめ役の日本の政治家・官僚はよくやりました。
鳩山氏の「少なくとも県外へ」のフレーズは実現すべき根拠(利害調整)のない主張であったことが象徴ですが、その他「埋蔵金を出せば赤字財政を解消できる」とか、八ッ場ダム工事廃止主張も一旦停止したものの、結局再開するしかなかったこと・実態無視の主張をしていたことが原因で信用をなくしました。
小池都知事の五輪会場や築地移転の見直しも何のために騒いだのか不明・そっくり同じ経過です。
そこで前原〜細野氏ら民進党グループと小池氏が語(謀って)らって決めたのが(観念論の左翼系切り捨ての)合流方針だったでしょうが・・これが国民の希望の党に対する疑念を引き起こす一方で、小池氏の自己中心主義というよりも組織運営能力(結局は根気の良い根回し)不足が表面に出てしまいました。
「国家の運営を任せてくれ」という政党には、有言実行・実務(利害調整)能力が必要なのですが菅元総理に代表されるように市民運動家中心・・批判経験しかなくて自分は何もできない人の集まりでは困ります。
味にうるさい「通」の客が自分で料理できるのかということです。
民進党自身でもこれに気がついているからこそ蓮舫前代表は政策提言・原発廃止で勝負しようとしたのですが、支持労組内の利害対立があるのに利害調整をしなかっために公式発表前に足元をすくわれ都議選大敗北の結果辞任表明するしかなくなりましたが、前原氏も対案を出せる政党を目指したのですが、山尾不倫騒動で出鼻を挫かれました。
仮に前原氏の党運営が始まって何か具体的政策提言しようとしても、民主党〜民進党はもともと結党時に旧社会党系議員を大量に受け入れていることから、どこまでいってもまとまりようがない宿命ですから、無理だと思っていたでしょう。
今回の総選挙を前にしてどうにもならない頑固左翼系議員を切り捨てて希望の党へ合流すると言う意思表示が「排除論理」ですが、この論理の延長で考えれば、希望の党への民進党系議員の大量受け入れ自体が希望の党内での意思統一の壁になっていくのが目に見えています。
民進党員が9割も占める党になれば、希望の党の「実現可能な政策提言をしていく」という結党理念を、民進党的(彼ら的には中道思想と信じているようですが・・)思想が縛っていく・旧社会党系議員が重しになって、民主党時代から現実的政策提言ができなかったことを繰り返すことになります。
この後で代表選立候補者の主張を紹介しますが、それぞれが出身母体民進党時の主張を引きずるしかない状態が如実に現れています。
希望の党失速を受けて小池氏の責任・進退問題を受けて、「創業者利益がある」という小池氏が辞任しないままの解決策・・民進党系議員にとっては義理があって直ちに解任できないので、小池氏単独代表から共同代表制に変更した上で代表選が行われましたので立候補者の主張を明日紹介します。

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