「排除発言を引き出したと言われる殊勲?記者により、そのやりとりがネットに出ていますが、これによると質問者に挑発されて迂闊に発言したというよりは、自らこの問題を質問していた記者を再指名して発言を始めていますので、一刻も早く「民主党内左派の合流を認めないから心配するな!」というアッピールをメデイアで緊急拡散して欲しくて急いだ形跡がみえます。
それでも足りないと思ったらしく急いで「サラサラない」とまで追加的に大見得を切る必要に迫られた印象です。
野合批判・・小池支持層の基礎票である浮動票が逃げ始めたことにたいする緊急協議の結果、希望の党の政治スタンスは民進党内の右派と中道との合流による穏健な保守新党であって、非現実的主張を繰り返す左派系切り捨てたことを明確にして活路を求めたということでしょう。
もともと、前原氏は代表になっても原理主義的左派系との同居では民進党の改革(政策提言していく政党への脱皮)が不可能という意識が強かったと思いますので、代表選に出る段階で左派を残して小池氏との合流を予定していたとしてもおかしくないと思っています。
両院議員総会ではそこまで言えず「全員合流」というしかなかった・・議員総会で合流了承の直後に左派を切り捨てて合流する流れが出たので反発が広がったように見えます。
「前原氏(民進党員を)が騙したのか、(小池氏に)騙されたのか?」という質問に小池氏が「ニヤリと笑った」その瞬間の動画が「緑のたぬき」の表現で出回っているようですが、ここが真相をついた質問であったのでしょう。
小池氏が結党前から正々堂々と民主党内の意見の合う人(中道系)と新党結成したいとアナウンスし、前原氏も党代表にならずに共鳴して離党しただけならば世論も冷静に受け入れたし、排除論理のひとり歩きもなかったでしょう。
一般的に言えば、党内対立で我慢で抜き差しならないときには、自分のグループが離党するか相手のグループが離党するしかないのですが、どちらも離党したくない膠着状態になっていたのは、離党すると党員でないから目の目に迫っている選挙資金が党から出ない・・合流決定前に離党した人たちは党員ではないので手弁当での選挙になります。
今回小池新党のイメージがガラガラポンになった無理虚構の始まりは、民進党内に当時140〜50億円あったと言われる資金をいかにして希望の党に移すかのカラクリにあったように思われます。
保守中道系グループが大挙出ていった場合に彼らは選挙資金に困る関係・細野氏がグループ全員を引き連れて出られなかったのはグループ全員の選挙資金(党から出る資金での不足分の補充くらいできても)全額の面倒を見られなかったからでしょう。
希望の党が民進党の合流を求めた大きな要因として選挙資金がなくて困っていたことが知られていますが、この裏返しの関係で単純に離党して無一文ばかり200人も来られたのでは困るし、民進党員も離党したくとも党から選挙資金が出なくなるのは困る関係があったからです。
資金移動のカラクリが今回のミソ(今風にいうとキモ?)であったように思われます。
党公認の離党であれば、嫁入り支度のように大金が配布される・・・実際に合流決定後全国支部長(公認候補は普通支部長になっています)宛にまず一人2000万円ずつ配布されたと報道されています。(約4〜50億円?)
満場一致で合流決定した時に将来的に解党が予定されていたので、いわば民進党解党時の余剰金の一部(参議院や地方議員等組織維持費を残して・/約150億のうち衆議院議員選挙資金として4〜50億、来年の参議院の選挙時に選挙資金としてほぼ同額分配してから合流するのこり3〜40億はその間の組織維持費)を前もって分配したようなやり方ですから、全員合流できるならば持参金として希望の党に持っていくことに誰も反対しなかったからです。
この資金分配後の希望の党公認には一定額の資金拠出を条件付けていたと報道されていますので、政党間の巧妙な資金移動計画・・これをやるには前原氏が代表になる必要があったのでしょう。
排除論理発表後でもこの資金移動に不満が全く出ていないのは、左右を問わず一律の資金分配だったからです。
(もとは政党交付金なので残った資金は国庫帰属になるべきと言われていますが・・詳しくは知りません・・その脱法行為?)
「排除」発言を引き出した時のやり取りは以下 http://gendai.ismedia.jp/articles/-/53285の通りです。
「排除」発言を引き出した記者が見た「小池百合子の400日」
私は小池氏が都知事に就任した昨年8月以降、毎週金曜日の14時に行われる小池都知事の定例会見に、できる限り出席するようにしてきた。
しかし、小池氏の「記者選別」はトランプ大統領並みで、詳しくは後述するが、質疑の際には「お気に入り」の記者を明らかに優先して指すのである。フリーランスで、なおかつ小池氏にとって耳の痛い質問をすることが多い私は指されないことがほとんどだったが、この日は偶然か、半年ぶりに指名された。
横田:前原代表が昨日、所属議員向けに「希望の党に公認申請をすれば、排除されない」という説明をしたのですが、一方で(小池)知事、(希望)代表は「安保、改憲を考慮して一致しない人は公認しない」と(報道機関に話している)。(前原代表と)言っていることが違うと思うのですが、前原代表を騙したのでしょうか。それとも共謀して、そういうことを言ったのでしょうか。二人の言っていることが違うのですが。
小池知事:すいません。その質問は場所を転換してからお答えさせていただいた方がいいと思いますし、(筆者が?)「独特の言語」を使っていらっしゃるなと今思ったところです。
4日前に小池知事が希望の党代表に就任したために、この日の定例会見は2部制(前半が都政関連、後半が国政関連)になっていた。そこで私は第1部での質疑応答を止め、第2部で再び同じ質問を繰り返した。
横田:前原代表が昨日(28日)発言した「(希望の党に)公認申請をすれば、排除されない」ということについて。小池知事・代表は、安保・改憲で一致する人のみを公認すると。前原代表を騙したのでしょうか。共謀して「リベラル派大量虐殺、公認拒否」(を企てた)とも言われているのですが。
小池知事(=代表):前原代表がどういう発言をしたのか、承知をいたしていませんが、『排除されない』ということはございませんで、排除いたします。取捨(選択)というか、絞らせていただきます。
それは、安全保障、そして憲法観といった根幹の部分で一致していることが政党としての、政党を構成する構成員としての必要最低限のことではないかと思っておりますので、それまでの考えであったり、そういったことも踏まえながら判断をしたいと思います。
現下の北朝鮮情勢などで、これまでの議論に加えてリアルな対応を取っていこうと考える方々もいらっしゃるので、そういったところもしっかり皆様、希望の党から出馬されたいという方を絞り込ませていただくことでございます。ちなみに、その作業は私どもの方では若狭(勝)議員、そして民進の方から玄葉(光一郎)議員が絞り込みの作業に入るということで基本的に任せているところです。」