外からの民主化と自力発展能力2(民度)

進んだ思想や技術を外部から導入してもその受け入れ能力がないとどうなるかの続きです。
最近メデイア扇動によるムード的政治潮流づくりが盛んで功を奏しているように見えますが、デマに簡単に扇動されてしまう民度レベル・・衆愚政治化?で先行している韓国の実態(韓国人からすれば民主化が進んでいると自慢でしょうが・・)を以下のブログが的確に解剖しているので、要約紹介するよりそのままの方が(と言っても部分抜粋です)わかり良さそうなので長文になりますが引用しておきます。
http://ameblo.jp/katsumatahisayoshi/page-3.htmlからの引用です。
このコラムでは原則として引用部分を「」で括るのですが、引用する勝又氏のブログの中に新聞記事の引用記事があるので、文中勝又氏の意見と新聞記事の引用の区別が分かりにくくなっていますが、原則かっこ書き部分が新聞記事とご理解ください・・以下本日のコラムは最後まで勝又氏のブログの部分引用です。
「素人が影響与えた原発中止
文在寅大統領は、大統領選挙の争点でなかった原子力発電所の建設中止問題を、しかるべき機関に諮問することなく、突然に実行命令を出した。文氏の性格は本人の分析によれば、「原理主義」と「独善」だというが、まさにその通りのことが起こった。「大統領になれば何でもできる」という思いが、文氏を突き動かしているのだろう。歴代の韓国大統領と違うところはなさそうだ。
『朝鮮日報』(7月15日付)は、社説「国家百年の計を一瞬で葬る文在寅政権の無責任さ」と題して、次のように論じた。
「この原発建設中止問題は、かつて日本の民主党政権が、「コンクリートから人間」のスローガンで、関東の八ッ場ダム建設工事を中止したケースとよく似ている。「進歩派」政権という看板に酔って、自らの政権の行なうことは全て許されると錯覚しているのであろう。
問題は、専門家の議論を経ないで話が決定したことだ。原発という極めて専門的な分野を、一人の素人である大学教授が「原発恐怖」を唱えて、文大統領に大きな影響を与えたことだ。この点については、後で取り上げる。朴槿恵・前大統領が、40年来の友人とされる崔順実被告の影響を受けたのでないかと言われている。文大統領も同様に、前記の大学教授に吹き込まれているとの指摘が出ている。
(1)・・・ 新たに建設が進められていた6基の原発のうち、進捗率が低い4基はすでに作業も中断している。今回建設中止が決まった新古里5・6号機は工事進捗率が28.8%だが、最大3カ月間工事を中断し、その間に市民による陪審員団が建設を続けるかどうかを決めることになっている」
・・新古里5・6号機は、最大3カ月間の工事を中断し、市民による陪審員団が建設を続けるかどうかを決めるという。一見、市民の意見を聞くという形をとって、永久的な建設中止に持ち込もうという政治的な意図であろう。これが、「草の根民主主義」とか言われるものだそうだが、果たしてそうだろうか。文氏はポーズを取っているように見える。THAAD(超高高度ミサイル網)設置についても、環境影響評価で公聴会にかけて市民の意見を聞くという。この問題も原発問題と同様に、極めて専門性の高い問題である。それを政府自らが判断を下さず、市民に問題の可否を丸投げする「大衆迎合政治」の最たるものだ。これでは、政治のリーダーシップはどこにあるのか不明になる。「86世代」の学生運動家上がりの政治家が、考えつくような「青臭い」話であろう。・・・・
(2)「国のエネルギー政策は、国民生活や産業競争力、さらには国の安全保障にまで重大な影響を及ぼす。ところが政府はこの重要政策をあまりにも拙速な形で推し進め、しかもわずか数カ月後には専門家でもない一般市民の判断に任せるとしている。どう考えても異常なやり方だ。・・・・
『韓国経済新聞』(7月14日付)は、「あまりにも違う韓日のエネルギー政策決定過程」と題して、日韓の違いを指摘している。
「日本では、『エネルギー政策基本法』に基づき、2003年以降3年ごとに国家エネルギー政策を見直している。法案決定過程は徹底的に専門家らが主導する。電力関連専門家で構成された『総合エネルギー調査会』が草案を作る。この案に基づき政府と与党が協議し、最終政府案を閣議で決定する。韓国政府が『脱原発』政策を強行し、新古里(シンゴリ)原発5・6号機の建設中断を市民陪審員団の判断に任せることにした点とは全く違う」
以上のように、韓国メディアが嘆くのも当然であろう。市民が、韓国のエネルギー政策の基本を決めるとは飛躍しすぎている。将来の技術的な問題、エネルギーコスト問題、産業の国際競争力問題などを市民の決定に託せる問題だろうか。これでは、大統領も不要となろう。政治家は、国家の将来を専門的に考えるから「職業としての政治」が存在するのだ。・・文大統領は、難問を市民に丸投げしている。これぞまさに「政治によって生きる」という悪しき例の政治家に成り下がっている。大衆迎合政治の典型例である。
・・ 韓国の原発問題も、専門家が十分は検討を経て決めた経緯がある。それにもかかわらず、これを白紙にして市民に聞くというのは、問題の本質を逸脱している。実は、こういう市民に聞くというもっともらしい「口上」の裏には、市民運動家に政治的重要な決定を任せる意図が隠されている。文政権は、韓国の将来を一握りの市民運動家に託す意図であろう。次の社説が、その危険性を指摘している。・・・・
「もし今後原発や石炭への依存度を下げた場合、現状では何によってそれを賄うかというロードマップさえない。いきなり脱原発を宣言はしたものの、これは政治的な発想によって実現できる問題ではない。今政府では原発に強く反対する市民団体の活動家だった人物が何人も要職を占めている。つまり一方的な偏見を持った人物が国の政策を決めているということだ。脱原発あるいはエネルギー政策全体の方向性を見直すという重要な決定を下すのであれば、それによって大きな負担を強いられる国民全体の同意を得ることがまずは必要ではないか」(『朝鮮日報』6月20日付社説「脱原発は任期5年大統領が勝手に決められる問題ではない」)
(4)「『大統領選挙で文在寅(ムン・ジェイン)候補陣営に加わって脱原発公約を作った』と主張するキム・イクチュン東国大学医学部教授(微生物学)は先週、高校生の前で『脱核講義』(反核講義)をした。この講義内容は、荒唐無稽(むけい)としか言いようがないものだ」
微生物学が専門の教授が、原発反対を説いて回っているという。問題はその内容だ。後のパラグラフで明らかにされているように、全くのデタラメで事実と大きく異なっている。しかも、この教授が文大統領の原発廃止顧問役になっているのだ。かつて、日本の民主党政権時代、鳩山由紀夫首相の外交ブレーンの一人が偏った反米安保思想の持ち主であった。この人物の影響で、鳩山氏は沖縄基地問題の判断を大きく誤った経緯がある。文大統領も原発問題では同じ轍を踏みそうだ。
(5)「同教授は、『(2011年の福島原発事故で)日本の領土の70%が汚染された。日本では白内障・狭心症・脳出血・肺がんなどが事故前に比べて200%~300%と増加した』と言った。また、『11年以降の4年間で、日本では通常よりも死亡者数が60万人増えた。放射能のせいだということを立証したい』『今後300年間はすべての日本産食品や北太平洋産水産物を食べてはならない。今夜遺言書を作り、今後10世代にわたり(食べてはならないと)伝えなければならない』とも言った。キム・イクチュン教授は09年から全国各地を回り、1200回もこうした反核講義をし、原子力安全委員会委員になり、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が見た昨年公開の原発災害映画『パンドラ』総括諮問を務めたという」
この種の話を大真面目に聞いている韓国国民の知的レベルも問われるのだ。・・・・韓国の市民活動家といえば、「慰安婦問題」で見られるように、偏見の塊である。15年の「日韓慰安婦合意」の白紙化を狙っている集団であるが、エネルギー問題でも同様な過激な主張を展開しているに違いない。
(6)「福島原発事故については、『原子放射線の影響に関する国連科学委員会』(UNSCEAR)が2年以上調査し、14年に提出した報告書がある。311ページにわたるこの報告書は、『福島原発事故で放射線にさらされた発電所職員や一般住民のうち、放射能で死亡または重大な病気にかかった事例は発見されなかった』と結論付けた。この調査には18カ国・約80人の専門家が参加し、国際原子力機関(IAEA)や世界保健機関(WHO)などが支援した。同報告書は、『(福島原発事故の)最も重要な健康への影響は精神的恐怖・ストレス・うつ病などだ)』としている。国のエネルギー政策が専門家でない人物の何の根拠もない主張に振り回されていると考えると、背筋が凍る思いだ」

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