アメリカンファーストとは?2(身勝手宣言)

トランプ新大統領の主張は,自国の競争力(民度)を無視した剥き出しの結果重視主義ですから,言わば能力主義の旗を降ろしたことになります。
自由主義社会とは日々の競争を通じて日々ランキングが変わって行く社会のことですが,自由な競争の結果勝った・黒字が出たら不公正貿易国認定し高関税を掛ける・・それがイヤなら自主規制,または「一定率の輸入を増やせ」と強制するのですから,これでは現状固定主義と言うしかありません。
このやり方は、「能力のある国や企業の挑戦・台頭を許さない」と言う意思表示とほぼ同じです。
自由平等の基本的人権思想は、能力面の自由競争を保証し、その結果生じるランキングの上下変動・能力に応じた出世や降格・淘汰を認める社会をめざすものです。
これを国家や企業に適用するのが市場経済主義であって、売り上げが伸びた結果だけ見てその企業を不公正企業と認定して課徴金や高関税を課し、企業利益や規模アップを抑止するのでは、能力主義の禁止または大幅抑制主義になります。
能力を伸ばさせない・・企業の浮沈を抑制し、過去の実績を基準にする=現状の国力・生産力固定主義=能力に関係なく家禄は一定だった江戸時代の世襲制の焼き直しになってしまいそうです。
アメリカは国家間競争だけ儲けを基準に制限しようとするものですが,この論理を国内にも及ぼせば,個人や企業が儲けが大きいと「お前は不公正競争しているに違いない」と言って,取り締まるのと同じです。
「国内ではそんなひどいことしませんよ!」と言うならば,何故「外国相手なら何をしても良いと」言えるのかが問われねばなりません。
欧米の言う人権や正義は市民・支配層間だけのことであったし,これを国民全部・ピープルに及ぼした現代でも、「外国人・異民族に対しては何をしても良い」という意識が強いから,(対日戦争では,一般人の大量殺戮を繰り返しました)国内外でためらいなく基準を変えられるのでしょうか?
ところでトランプ氏個人批判が強いので誤摩化されますが,この種の主張はオバマ政権でも既に出ていて,一定率以上の国際収支黒字国を為替操作国と認定する基準を発表し,その対象に日本が入ると発表されていました。
ウイキペデイアによると以下のとおりです。
「為替操作国(かわせそうさこく)とは、アメリカ財務省が提出する為替政策報告書に基づき、アメリカ議会が為替相場を不当操作していると認定した対象国。
アメリカ財務省は、1988年から毎年2回議会に対して為替政策報告書を提出している。
2016年4月29日にはアメリカ財務省は為替介入を牽制するために為替監視リストを発表し、中国・台湾・韓国・日本・ドイツの5カ国が監視対象となった」
上記には監視対象国基準を書いていませんが、以下のロイターの記事のとおり当時の報道には,黒字額を基準にしていると報道されていました。
Business | 2016年 04月 30日 06:40 JS
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「米為替報告、日中独など大幅な黒字国5カ国を監視リストに」
上記のとおり不公正の監視対象国指定根拠は単に黒字が大きいか否かだけですから、大幅な黒字国の発生を許さない→将来黒字国の国力上昇の芽を摘む・・国力変動を認めない意思表示となります。
競争にはルールが必要ですから不公正競争が許されないのは当然ですが、何が不公正かを誰がどのように決めるべきかとなれば、国内の基準(・・例えば不正競争防止法など)はその国で決める・・主権の範囲内でしょうが、国家間の取引ルールの基準は国際合意で決めていくべきが当然です。
国内基準であっても,議会や相応の審議会などの議を経ないで権力者がイキナリ「鶴の一声」で決めるとなれば専制支配と同じです。
国際関係について、ある国が一方的に基準を作り他国に強制するのは、国内的に見れば独裁手法を取っているのと同様の評価を受けるべきでしょう。
不公正貿易に関する国際合意機構であるガットやこれを継承したWTOなどの国際合意システムが戦後発達して来たのは,強国(アメリカ)の横暴が第二次世界大戦の原因になってしまった反省から,これを許さないと言う国際意識の高まりによります。
折角営々と築いて来た国際合意をアメリカが無視して、どのクニを不公正貿易国と認定するかは、アメリカ政府のサジ加減・・黒字率を何%にするかの決め方次第でやって行くと言う横暴な宣言がトランプ氏の発表です。
中国で存続して来た専制支配の宣言とどう違うのでしょうか?
このような考え方の基礎になっているいわゆるスーパー301条に関する日本大百科全書(ニッポニカ)の解説スーパー301条 – Wikipediaの解説です。
「アメリカで制定された「1988年包括通商・競争力法」の条項の一つ。不公正な貿易政策をとる国を特定し、制裁措置を振りかざしながら譲歩を迫るための手続を定めている。具体的には、アメリカ通商代表部(USTR)がアメリカ製品の輸出を妨げている国と政策を特定し、それを改めるよう交渉し、交渉後一定期間内に満足できる成果が得られない場合は、関税引上げなどの報復措置がとられる。
 このような一方的な措置は、世界の貿易ルールを定めた世界貿易機関(WTO)協定の精神に違反していると国際的に強く批判されているが、アメリカ市場は巨大であり、理不尽と考えても交渉や譲歩を拒み続けられる相手国は少ない。」
今はスーパー301条が有名ですからこの時からアメリカの無茶が始まったかのように誤解している人が多いでしょうが、アメリカの身勝手な保護主義の動きは戦前から続いています。
大恐慌発生による不況脱出のためアメリカが高関税の口火を切って,西欧やカナダから直ちに報復関税を受けるなど(・・この関税強化戦争が第二次世界大戦の原因になったことは良く知られているとおりです)国際経済はガタガタになりました。
アメリカは元々社会的練度の低いクニですから、何かあるとすぐにショックを受けてしまい短絡的行動に走り易い・・極端な保護主義に走り易いクニであったことが分ります。
こうした我がまま主義ををモンロー主義とか孤立主義などとオブラートに包んで表現するので、私のような素人には気が付きませんでしたが,図体の大きなアメリカが自分が強いときには自由貿易の旗振りをしていて競争に負け始めると閉じこもり宣言・・図体が大きいので廻りが放っておけないことを良いことにわがまま放題やって来た歴史が分ります。
無茶であろうとも図体が大きくなりすぎているので国際ルール破りを除外する訳にはいかない・ボイコット=経済的に見ればイキナリ国際物流の断ち切り宣言ですから,廻りの迷惑は計り知れません。
日本で言えば対米貿易が数十%もありますから,お互いに相手にしないとなれば日本にとって大打撃です。
その上日本からの他国への輸出入もアメリカが絡んでいることが多いので,世界中がアメリカとの貿易を拒否すると世界の物流が大混乱します。
地域的に見ればスエズ運河が止まると大変なので,廻りが放っておけないのと同じです。
アメリカがいくら無茶しても世界中がこれをを拒否し貿易から除外出来ない所以です。

アメリカンファーストとは?1

世上若者の留学や移民願望が少ない・・「元気がないのが心配」と言う尤もらしい意見がマスコミに多い(・・韓国の移民願望が素晴らしいと言う意味でしょうか?)ですが、生活に困ったり精神的圧迫のきついクニから豊かで精神的にもゆとりのある魅力のある国に人が集まるのが普通・・逆にクニから逃げ出したい人が減るのは当然です。
マスコミが頻りにUターン奨励・・如何に素晴らしいかの記事をしょっ中出しますが、豊かな東京から仕事のない地方に移住したい人が少ないのは,若者が海外に行きたがらないのは元気がないから・・と言う実態無視のマスコミ意見と平仄があっています。
対日投資が少ないのを魅力がないからだと心配する経済記事も多いですが,金あまりの日本は対外投資をする国であって,外国から投資してもらわないと資金不足になるクニではありません。
昨年の対露交渉を見ても,焦点が日本企業の対露投資をどれだけ増やすか(国内の心配は投資だけ食い逃げされてしまわないかの心配論が中心でした)が日本の交渉材料であったことを見ても分るでしょう。
日露平和条約が仮に成立しても,ロシアによる対日投資・資本流入を期待している人がどれだけいるでしょうか?
資本も労働力も芸術家の集まるクニも、いずれも需要供給の関係で決まる原理は変わりません。
中国人はクーリーとして最下層に入って行き、フィリッピン人はメードや看護婦として入って行きますが,韓国で売春婦輸出が盛んですし、ロシア人の売春婦輸出も盛んです。
それぞれ民族別に売り物・・能力・適材に応じた国際人材展開をしているとすれば、輸出産業が資源に頼っているか売春婦に頼るかなどの現状から国民レベルが分るし貧困度合いも分かります。
中国人のしたたかさと言うよりも,良いものを作れないとしてもそれなりに最低の力仕事に従事する(苦力と言う熟語が示しています)程度の一定の勤勉さをもっていることが分かりますし、韓国・ロシア人にはそこまでの下積み労働能力も身に付いていないので、最低労働能力すら不要の売春婦の出稼ぎに頼るしかないと言うことでしょうか。
我が国3k職場で見ても中国からの実習生が韓国系よりは多い印象です。
ロシアの売春婦の世界進出増加はソ連崩壊後の平均寿命急低下と平行しています。
売春婦は最古の職業と言われますが、我が国でも江戸時代あるいは昭和恐慌時に農村部が売春婦の供給源だったように、近代的職業能力・訓練不要・・手っ取り早い職業(収入源)です。
ロシアは資源大国ではあるものの近代職業能力・民度レベルでは国際競争力がない・・売春婦輸出が有力外貨獲得源になっている現状を表しています。
現在トランプ氏がロシア売春婦とのスキャンダルでプーチンに脅かされていると言う情報が(真偽を巡って)駆け巡っていますが,国際交渉においても有力な武器として利用するクニです。
信頼性は別としてウイキペデイア「韓国の売春婦」の記事によれば、以下のとおりです。
「1989年のYMCAの調査では、売春女性の数は、15~29歳の女性620万人の約1/5に当る120万~150万人にもなり、売春業の年間総売上高は国民総生産(GNP)の5%に当る4兆ウォンを超えるという報告が出ている[5]。
韓国の男性の相当数は「買春は社会生活の一部」と考えており、女性家族部がソウル大学女性研究所に依頼して実施した2010年性売買実態調査によると、買春経験者は49%で、買春回数は8.2回だった[6]。」
アメリカは勢いが衰えたと言うだけで食って行けないから国外脱出するとか,外国に売春に出掛けるほど落ちぶれていません。
海外脱出の必要まではないが競争相手が「入って来て白人の職を奪うのは困る」と言う前段階の状態ですから、イギリスの移民反対同様の不満です。
19世紀頃に中国人相手に職を奪われると騒動を起こして2級市民と言う区分をつくって解決したような状態ですが、今ではいくらなんでも人種差別法を作ることが出来ません。
さしあたり「アメリカンファースト」と言う標語で誤摩化していますが,選挙戦で最初に言っていたこと・移民排斥・追い出しが本音でしょうし、その先は言えないにしても「白人ファースト」が口に出せない本音です。
白人中間層の支持が圧倒的になっているのは、この本音に共鳴しているものと思われます。
「アメリカンファースト」と言っても「人民ファースト」ではありません。
彼の本音は人民の中の白人ファーストにあるからです。
移民によって建国されたアメリカで新参者拒否・移民排斥では、数千年単位で苦楽を共にして来た民族共同体意識の裏付けがありません。
差をつけるには,先着順・・10年前〜20年前・・どこで切るか難し過ぎて無理がありますが,白人か否かの基準ならば千年単位の紐帯を基準に出来て簡単なので,アメリカでは人種差別が西洋よりも厳しくいつまでも残った原因です。
EUのトルコ加入申請に対するあれこれの嫌がらせを見れば分るように要は,異教徒はイヤと言うことでしょうが,信教の自由を建国理念として独立したアメリカでは,そこまで本音を言えなかったので、白人ファーストと言う人種差別を隠れ蓑にして来たのでしょう。
欧米主宰の国際条約(オリンピックを含めて)は、本音としてキリスト教徒間の合意であってこれを異教徒にどこまで準用(・・おこぼれ・・オブザーバー参加資格を与えるか?)するかと言う関心で運用されて来た・・私はこの関心でウエストファーリア条約以降の国際合意の歴史を書いている途中です。
(いわゆるサミットだって欧米の首脳会議に日本も参加させてやるから有り難いと思えと言う意識が濃厚です・・平忠盛が武人でありながら昇殿を許された故事が想起されます)
アメリカの歴史を見ると、人種差別騒動が起きる原因はいつも職を奪われる不満に端を発していますが,これを言うと奪われる方が、怠け者または能力が低い・競争に負けていることを自白するようになるので奪われる底辺層はいつも中国人差別、日本人迫害など人種差別に持って行ったようにも見えます。
アメリカでは伝統的に人種差別意識が激しいように見えますが,先住移民の労働能力(3kに耐えられるかも含め)が低いから後から来る移民に対する反撥が激しくなる→これを簡略化する運動が人種差別運動になって来たものと思われます。
白人とアジア人の差別・・苦力に対するように「2級市民」制度復活ならば,西洋で一緒にやって来た・・白人同士の長年の紐帯を基準に出来ましたが,今の時代・人種差別をいくらトランプ氏でも正面から主張出来ない様子です。
19世紀に「キリスト教徒以外ダメ」と言えなくなっていたのと同様に、21世紀の今では,白人以外はダメ・・「2級市民権にしろ」とは言えません。
共和党候補指名選挙中に言っていた対テロ対策を名目にしたアラブ人差別が言えなくなると、先着順・・10〜20年前に来た人と最近来た人と差別しろ・・「既得権を守れ」と変えたいのでしょうが、それでは、20年経過と21年経過の1年だけの差でで何故大きな差別できるのか不明で、自分勝手な損得の利害だけですから,エゴ剥き出しの主張と受け取られます。
そこでトランプ氏は「不法入国移民だけ」とか「犯罪者だけ」とトーンダウンして来たように見えます。
ただ,既に充分な底辺労働者が入ってしまったので,この程度の移民追い出し・しかも言うだけで(見せしめ的に数人〜数十人摘発したとしても)実効性は難しいでしょうから,国内労働需給は締まりません。
そこで当選後始めたキャンペインは,輸入高関税・輸入にとられている国内需要の穴埋め策=国内生産回復策です。
就任式までは個別企業恫喝を繰り返しましたが,1月20日の就任式以降は,日本との貿易不均衡は不公正だと言うマクロの主張に転じました。

新興国台頭と日本の進むべき道4

日本の場合には支配・被支配融合の同胞社会ですから「移民を入れろ,高賃金労働者を解雇して移民に入れ変えれば良い」と欧米カブレのエコノミストに言われても、おいそれとはこれに乗れません。
飽くまで国民のレベルアップで新時代適応を図るしかありません。
この一例が農家の踏ん張りで量よりもより、うまいもの・高級化にあちこちで成功し始めました。
欧米流に早く切り替えたい単細胞系から見れば(韓国にも負けている・・)じれったいクニです。
「介護人材不足だから移民を入れろ」と言う意見に対する私の元々の反対の理由は・・同胞のためのクニ・社会であって、外国人や資本家のための社会ではない点にあります。
介護士不足なら人件費を上げればいくらでも人材が埋まるのに、他産業より人件費を安くしているから人が集まらないだけです。
不足していれば需給原理で人件費が上がる筈なのに、何故人件費が上がらないか→実質上政府管理給与にしているからです。
直接管理していませんが、保険点数を低く抑えているから業者が賃金を安くしないと採算が取れない・給与が安いか介護士になる人が増えないと言う当たり前の原理です。
介護等人手不足を原因と言って介護だけでも移民を入れようとするのは,実は移民導入突破口にしたい勢力の策謀です。
介護や保育士などの人件費を安く押さえておけば、人が集まらなくなるのはた当たり前・・人手不足で国民が困るように仕向けておいて,「この分野だけでも移民を入れましょう」と言う戦略です。
民進党が「保育所落ちた日本死ね」と独りよがりで悦に入っていますが,保育士が必要と言うならば,解決策を発表して与党と優劣を競うのが政党の使命であって,標語だけで安心しているのでは政党とは言えません。
介護士不足の解決には,介護分野の人件費を上げるのが王道ですが,これを政権政党がしない・・保険点数引き揚げをしないのはこれ以上保険赤字を拡大出来ない外に,賃金を上げるとその分野に人手をとられる→これに引っ張られて一般労働者の賃金も上がるのが怖い・・要はアメリカ並みに移民と競争させて工場労働者などを安く使おうとする魂胆があるからです。
保険に頼らずに自由に委ねる・・人件費を自由化すれば国民が本当に必要としている分野に人が集まります。
政府管理しているから国民意識が不明になっているのであって,経済原理貫徹が重要です。
民進党がその主張をしないのは,もしかして国民意識がそこまで行かない・・介護に金を出したくない・居酒屋で楽しむ方が良いと言う人が多いのを知っているから,民意より自分たちの方が進んでいる前衛思想で「(保険赤字など無視して)政府が金を出せ」と言うのが野党の意見かも知れません。
介護や保育士などの人件費を市場の自由競争に委ねると、もしも本当に社会がその分野を必要としているならば,その人件費がアップして行き,社会が相対不要としている分野の人件費に勝つ筈です。
ただしこれでは保険制度が破綻すると言うならば,保険外利用の活性化を目指す方向・・保険外事業分野を増やせば,保険点数に関係なく契約で(ペイする単価を)決められます。
有料老人ホームでは高額料金をとる以上は,これに比例して有能な人材(平均的介護士や看護師より人柄が優しくしかも有能な人)が必要・・保険施設よりも高額賃金で有能人材の引き抜きが行なわれます。
そうなると高額ホームで働く目的の介護士候補者が増えます・・仮に介護施設の3分1が中級〜高級優良ホームになれば3人に一人が保険点数で決まるより高給取りになれるならば,同数の新たな応募者が増える計算ですが,保険利用しないのですから保険赤字にはなりません。
むしろ保険赤字が減ると思われます。
すなわち金持ち・中間層も皆保険介護しか利用しない社会は,言わば大金持ち・中間層も私有を許されない・・みんな県営・市営住宅利用を強制されているような社会(県営住宅赤字に悩まされている社会)です。
金持ちは自分で家を立てれば良いように,(今は中間層どころか,普通の現場系も民間マンション購入層になっている現在の方が国民が幸せです)医療も介護も金持ちは自分で好みの介護や医療を受けられるようにすれば、保険利用者が激減し保険財政が健全化し保険介護の需要が減るので,低賃金の介護士は,今のように多くいりません。
皆保険制度そのままでも,保険外医療や介護の利用をし易くし,セーフテイーネットとして貧困者も保険で医療を受けられるように意識改革すれば良いだけです。
教育機関も公立しかなければ,学校が足りないと言う騒ぎが何十年も前から起きていたと思いますが・・私立があった方が選択肢があって良いのではないでしょうか?
以上はちょっとしたと思いつきですから別の角度から検討すれば,矛盾があるかも知れませんが,・・別途正面から書くときがあると思いますが,余裕者は自費治療・介護等に行きたくなるように誘導して,貧困者のみの利用にして行けば,保険赤字はなくなりひいて人材不足の解消にも役立つでしょう。 
介護や保育所問題は移民を入れなくともいろんな工夫の余地があると思います。
日本は(国民を入れ替えても貿易黒字が良い)日本第一ではなく、同胞第一の社会ですからいくら欧米かぶれ・・あるいは回し者?が頑張っても,私一人の反対によるのではなく,移民が入り込むのは飽くまで例外に留まる筈です。
我が国では結果的に労働者を移民と入れ替えるようなことは出来ないので,民度(日本は社内教育の社会ですから社員レベル)を上げる困難な工夫・・正攻法から逃げることは出来ません。
アメリカは元々の国民と新参の区別のない・・50歩100歩の違いしかない社会ですから,安直な人民の入れ替え工夫・・しかも有能人材ではなく安い人材との入れ替え戦術をやって来たコトになります。
飲食店で言えば味やサービスの工夫努力が面倒なので値下げ競争に入り、そのためには仕入れを安いところに切り替え,従業員も安い非正規に切り替えるようなやり方です。
企業の場合辞めて貰えば従業員ではなくなりますが、ピープルは国内にとどまっているのが普通ですから、非正規に転落した元中間層の不満が溜まったままです。
韓国の場合売春婦その他になって国外脱出熱が盛んです・・他所へ行ってくれれば,養わねばならない人がへるし、不満分子が出て行ってくれた方が企業もクニでも楽ですから、中国では世界中に華僑がいることでも分るように国外脱出を昔から奨励?して来ましたし,民主化後の韓国も言わば奨励しているように見えます。
この数十年で見れば両国のアメリカへの移民数増加が半端ではありません。
以下の記事は根拠が全く分りませんが、大方の傾向は以下のとおりです。http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1456266929
「このように現在も韓国からの移住は年間2万人~3万人で継続しています。現在は160万人前後でしょう。」
「中国系で360万人といわれます。香港や台湾からの移民先として伝統的にもっとも人気がありましたが、過去30年は大陸からの移民が増加しています。大陸からだけでも年間平均8万人前後が移住しています。」
「日本人も年間5000人くらいで移住しています。多くがアメリカ人と婚姻した日本人女性であり、そのほか若干の熟練技能者として永住権を取得した人達です。アメリカは移民送出の少ない国に移民多様化推進のためのDiversity Program(移民多様化計画)制度を設け抽選で当たれば永住権が申請できる特異な制度を設けており日本は年間移住者数が少ない為権利を有しています。」
上記記事では,その人の意見ですが生活水準格差が移民の原動力であるように書かれています。
韓国は人口が約5000万人しかなくて日本の人口1億2〜3000万の5〜6倍の移民を出しているのですから,失業統計や一人当たり所得統計に現れない原動力の強さがよく分るでしょう。
(GDPを人口で割っても意味がない・・財閥等資本所得の大きい国では個々人への分配は極端に少なくなります・・アメリカで4000万とも言われるフードスタンプ受給者が出て来る背景です) 
日本人の移民は偶然?間違って結婚した女性中心ですから,生活苦・脱出願望の人は皆無に近いと思われます。

新興国台頭と日本の進むべき道3

これまで書いて来たように欧米では,市民とピープル,資本家と労働者,支配・被支配の2項基本対立構造・・元々労働力は黒人でもクーリー・苦力でもどこから来ても良い国柄です。
アメリカの支配層にとっては生産の役に立てば牛馬でも移民でも何でも良いから・・何割でも安い労働力が欲しいだけの発想で移民受入れに寛大だっただけのことです。
産業革命とはトラックで言えば人間が100人で運ぶのと同じ量を運転手一人で運べる・・大量生産・大量輸送・大量消費の発明ですが、それぞれに参加するには運転能力・・自動車教習所などの訓練が必須です。
ベルトコンベアー式・作業の細分化が始まると一人で何かを組み立てる能力まではいりません。
21世紀に入ってコンピューター化・ロボット化が進むと機械操作するための人の作業自体が大幅にへります。
20世紀後半以降の産業進化は(近年中にクルマ運転も完全自動化するでしょう)言わば自動化社会ですから,省力化の時代です。
低賃金化競争→労働者が多い方が良い時代から、労働人口が重荷になる時代に入って行きます。
結果的に雇用の奪い合いになり、アメリカでは白人の職が奪われるようになるとイキナリ移民排斥論になって来たのがトランプ旋風です。
アヘン戦争後元々安い労働力として,中国人をアメリカ大陸へ導入していたところ,ゴールドラッシュに乗じて?中国人が一杯入り込んだ結果、その後あちこちで白人との職の場奪い合いが起きた結果、中国人相手の暴動・移民排斥暴動が広がったときに苦力を黒人奴隷とは違う「2級市民」と言う差別法制定で解決したことがあります。
http://www.y-history.net/appendix/wh1203-078_0.htmlによると以下のとおりです。
「中国では1842年の南京条約で開国し、外国貿易が始まると共に、労働力として移民が徴募されたが、その多くは暴力的に拉致した若者を強制的に移民契約を結び、契約労働者として送り込むものであって、厦門や香港から太平洋を横断する移民船にすし詰めになり、アメリカ大陸ではゴールド=ラッシュ時代の鉱山や大陸横断鉄道の建設現場で苛酷な労働に従事した。これは苦力貿易といわれ、それに従事する中国人貿易商の中には巨財を蓄えた者もいた。1860~80年代にこのようなクーリーが増加したが、特にカリフォルニアでは安価なクーリー労働力に仕事を奪われた白人労働者の間に中国人排斥の運動が強まり、1882年には中国人労働者移民排斥法が作られる。」
ここで言う「貿易商」とは「中国人売買」に関与したいわゆる奴隷商人のことでしょう。
第一次世界大戦後は日本人移民排斥があったことが知られていますが,・・戦争が開始されるとこれを理由に日系人は全資産を没収され荒野の鉄条網の中に収用されたことも忘れてはなりません。
これが人権と民主主義のクニ?のやることです。
日本人が収容されたのではなく,日本国籍を放棄し,米国製を取得していた人たちが収用されたのですから,驚くべき人種差別です・・こう言う戦争犯罪を犯した米国政府の誰が戦犯として縛り首になったのでしょうか?
日本が米系日本人を収容所に入れたでしょうか?
マスコミは敢えてこうした歴史を伏せたままで,アメリカは世界中に移民解放している素晴らしいクニだと言う賞讃ばかりして来ました。
これをオープンな社会と評価する文化人が多いですが,支配・被支配の支配層と人民の断絶社会・・搾取対象は誰でも良いだけのコトですから、奴隷または「2級市民」なら良いが,・・しもべではなく「白人と競合する移民はいらない」と言う分りよい差別社会です。
トランプ氏の移民排斥論はアメリカの歴史を見れば過去に繰り返して来た人種差別の本音の再現で、別に新しいことではありません。
人民を支配の道具としか見ていない欧米では,人民が貧しくなろうがなるまいが,人件費は安い方が良いに決まっています・・。
そこで未熟練労働で生産出来るようになると,企業経営者は何のためらいもなく白人を含めた国内労働者を棄てて海外に出て行きました・・これが21日紹介したトランプ演説で言う「エスタブリッシュは自分を守ったがあなた方を守らなかった」と言う部分です。
メキシコに限らずアップルの製造拠点が中国にあることが良く知られているように、その他新興国へ工場移転するために韓国その他とFTA締結して生産設備の国外脱出を図ると共に一方で国内に低賃金移民を引き入れる・・国内賃金低下作戦=国内労働者の新興国並みレベルダウン計画・・・正面突破作戦でやって来たのが欧米社会でした。
最先端でグロ−バリズム・市場開放を唱えた英米で真っ先にこの矛盾・限界に直面した・・これに異議が出て来た・イギリスのEU離脱国民意思表明であり,トランプ大統領の誕生です。
海外から言えば「自分で言い出しておいてなんだよ〜!と言うところです。
戦略的対応がスキな米英では,途中で自分の都合によって協力者のはしごを外すのを何とも思っていませんから,これが露骨になって行くとアメリカの政策を信用してついて行くと危険過ぎるので,誰も表向き賛成しながら本気で協力しなくなる・・今後の世界秩序維持には大問題になって行くでしょう。
この辺は後で別に書きます。
一連の国際分業・物流が進むと国際決済拡大・金融も資本も国際化します。
一般にグローバリズムと言われる米英主導経済理念で日本その他世界中がこれに追随して来ましたが、先頭国家である米英(英国の場合、ウインブルドン現象と言う形で始まり金融に特化しました)でその矛盾・ひずみが逸早く大きく出たものと思われます。
韓国の場合、国家経済の基礎が浅い上に単細胞的政治・・事大主義ですから,アメリカが覇者と思えばすぐにキリスト教徒が増える・李氏朝鮮以来の漢字文化を破棄して表音文字のハングルだけにしてしまうなど何事も極端です。
今後中国の時代と思えば過去の交際を無視して遠慮なくなくすり寄るなど社会制度も思いっきり法改正してしまう乱暴な?クニですから、率先して世界中とFTAを締結し先進国・高賃金国と言えるかどうかの段階から国内に移民を引き入れなど1直線政治でやって来ました。
http://www.jil.go.jp/foreign/jihou/2016/06/korea_01.htmlによると以下のとおりです。
「韓国に在留する外国人就業者の現況について、韓国雇用情報院(KEIS)がレポートを公表した。近年、外国人就業者は増加傾向を示しているが、中でも、『在外同胞(F-4)(注1)』『永住者(F-5)』といった在留資格者が増加し、これにともない、彼らのように就労資格を所持せずに就業する外国人が増加しているとKEISは指摘する。」
統計庁の「外国人雇用調査」によれば、2015年5月現在、国内に常住する15歳以上の外国人は137万3000人で、前年比で11万8000人増加した。このうち、就業者数は93万8000人で、前年比で8万6000人の増加である。全就業者比で見ると、外国人就業者の割合は3.6%(前年比0.3ポイント増)となる。」
日本の場合は以下のとおりです。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000110224.html
「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(平成27年10月末現在)~外国人労働者数は約91万人。届出義務化以来、過去最高を更新~」
日韓の労働人口が6対4とすれば韓国の外国人労働者率は日本の2倍以上となります。
日本と韓国の賃金水準については公式報道ではないものの一応の傾向としてみると以下のとおりです。
https://matome.naver.jp/odai/2140154311133932801
「最低賃金以下で働かされるアルバイト・・・時給280円?!
韓国のバイトが不憫すぎる! 5人に2人は最低賃金420円すらもらえない 」
賃金水準が日本の仮に半分とすれば,何故そんなに急いでより低い低賃金外国人を入れるの?と言うのが普通の疑問でしょう・・「今後これだ!」となるとすぐに動く国民性を表しています。
まして韓国若者失業率は半端ではないことが知られています・・外国人を入れて国民は失業しているいびつな社会です。
以下の記事も公式データに基づくかどうか分りませんが一応の方向性を示しているでしょう。http://www.huffingtonpost.jp/touko-shirakawa/korea-disemployment-young_b_12595728.html
若者層の失業率は2カ月ぶりに2桁台になり10.3%、6月基準では、アジア通貨危機の影響が色濃かった99年6月の11.3%に次ぐ高さとなった。」
韓国の失業統計は就職浪人などを認めていないので実は無職者はこの数倍以上いると言われています。
この結果米英よりも早くから国内矛盾が深刻化していることは、世界中への売春婦遠征の横行や国民の何割かに及ぶ移民願望で事実上知られています。
http://www.excite.co.jp/News/society_g/20160909/Cyzo_201609_203080.html
「20~30代の「国外脱出願望」は80%超! 韓国の若者たちが海外を目指すワケ」
右だ左だと極端に政策方向を切り替える未熟な社会では,当然大きな不満が生じます・・韓国では,軍政時代には国内窮迫化・矛盾・不満が表面化しませんでしたが,民主化すると不満のはけ口として何かチャンスがあると乾いた布に火がつくように直ぐに(政府もそこへ誘導するしかない)反日運動が激化する・・反日運動が行き詰まると大規模集会を繰り返す・・政府転覆運動を繰り返して来ました。

新興国台頭と日本の進むべき道2

20世紀以降に形成された能力主義・平等主義とは,腕力・軍事力差を能力の指標とは認めない社会を目指して来ました。
個人間ではずっと昔からそうでしょう。
このルールに従い切れない集団を「暴力団」として忌み嫌って来たのです。
西洋諸国間では,ウエストファーリア条約以来累次の戦時条約等でなんとか腕力主義による無茶苦茶が是正されて来ましたが,彼らは異民族に対して腕力・軍事力さえ強ければ何をしても良いと言う暗黙の理念で植民地支配・奴隷支配をして来ました。
植民地だけではなく南ア連邦では人種差別によるアパルトヘイトがつい最近まで公然と行なわれていたのです。
その外延の1つがアヘン戦争でありその結果支配下の中国人を大量にクーリー(黒人のように奴隷ではなく2級市民)としてアメリカに送り込んだ原動力です。
幕末開国を迫られたときの我が国の欧米諸国に対する評価は一般に(どこで読んだか記憶がありませんが)「豺狼」のような欧米諸国と表現されていました,・・この中に放り出される以上「至急軍備を整えるしかない」となったのが幕末〜明治維新政府でした。
日本の軍備強化は欧米に追い込まれ事実上強制されたものです。
トランプ氏の政策方向をみると,任期中の短期に人材レベルアップ政策採用してもその効果が出るわけがないので,任期中の短期的成果を求めるならば,中国などの地域大国が腕力に任せてルール違反していくのを真似するしかないと思われます。
これまで非正規をしていた人がイキナリ10日で稼げるわけがないのでに10〜20日で10億円稼いで持って来ると言えば,何か悪いことでもするのじゃないかと親が心配するのが普通です。
普通のルール破りをする宣言と読むべきです。
自国自身が率先してルール破りをする宣言とすれば,世界の警察官をやれるわけはありません・・ルールに基づく介入ではなく自分の気に入った国に対してのみ応援する・・ヤクザ集団の「出入り」と同じになります。
アメリカは西欧に比較して粗野系と言うか底辺層の移民が多いせいか、(元々黒人や中国人をクーリーとして最底辺で使っていたことからも分るように粗放労働が好きです)資源が大量にあっても技能競争力・近代産業適応力では西欧や日本に比べて(日本より先行してはいたものの)劣っていたように思われます。
今でも量は作れるが,おいしいものや内容のある映画・・良いものが、アメリカで作れない原因です。
産業革命の結果、大量生産,儲けを生むおこぼれとして労働者の生活水準・社会的地位を向上して行くモデル社会が始まると→奴隷または奴隷的労働ではうまく行きません。
これが工業化が進んだ北部で奴隷無用論が広がった基礎であって,(異民族である日本に対する原爆投下や戦時国際法を全く守らずやりたい放題やったことや黒人差別が最近まで残っていることから見ても分るように)人権思想とは関係がありません。
リンカーンやトランプの「あなた方のため・・」の演説だけでどうなるものではない・・繰り返すように民度レベルにかかっています。
世に中間層の厚い社会は安定していると言い、過去を懐かしみますが,たまたま資本家支配層と被支配層にとってウインウインの例外的時代だったのです。
ここでアメリカでのベルトコンベアー方式発明の歴史的転換に入ります。
これと言った訓練コストなしにクルマを作れるようになったベルトコンベアー方式のアイデアは、アメリカ(資本主義者)アメリカ社会にとって最も必要な発明でした。
ベルトコンベアー方式はちょっとした訓練・未熟練でも何とかなる仕組みを開発したもので、アメリカの労働者レベルの低さ・弱点を補う面でも画期的である・・黒人等低レベル労働者の大量利用が可能になったばかりか,日欧に比べて大量資源を有しているアメリカの大量生産能力を引き出す点でも画期的でした。
ベルトコンベアー方式の発明は,産業革命以降発展して来た労働者重視の価値観の180度転換・・このときから支配層にとっては手間ひまのかかる民度のアップ・・技術アップ努力よりは,作業を細分化・単純化工夫によって未熟練・低賃金労働者を安く大量に使う競争に入りました。
大量生産方式は,技術レベルで比喩的に言えば従来5〜6点必要な作業が2〜3点で良いならば,5〜6点の能力の人はいらない・・2〜3点の人と同じ給与しか払いたくない社会の始まりです。
ベルトコンベアー方式の理念・・何事も作業工程を細分化して単純工程化して誰でも参加出来るようにする研究・価値観は,20世紀始め頃には,資源+未熟練労働力の多いアメリカが有利でしたし、この優位性維持のために移民受入れ政策を続けて来ました。
アメリカ一強の戦後の基本的論調は粗放・粗製濫造が賞讃され大量生産・大量販売・・・スーパーダイエーが目指した方向性でした。
従来テストで50点も取れないような人では使い物にならなかった仕事が2〜30点台の人でも5〜60点の人と同じ仕事ができる社会です。
上記は比喩的例示であって力がないために仕事出来なかった女性でも、トラックや重機運転手などいろんな分野への弱者参加が始まりました。
これは弱者・底辺層にとっては福音ですが,能力差を強調して高額賃金を得られなくなり,しかも大量参加する結果労賃単価が安くなるのは避けられません・従来の5〜60点の階層にとっては大変な事態です。
この工夫開発に必要な開発要員は大切ですが,開発研究に関与するには7〜80点以上必要とすれば、5〜60点台の中間技術者や中間管理職に高給を払う必要がない・彼らを減らす方向を目指すことになります。
機械化・工程細分化進展に比例してより低レベル未熟練工(事務系で言えばそろばんが出来なくとも計算機で簡単に出来るし,パソコンでもっと便利・・計算能力不要)でも生産に従事させられるようになると,(日本のように中間層の文化水準アップによる工夫努力で差をつけるにはもの凄いエネルギーがいる割に成功率・効率が悪い?)より低レベル(低賃金)人材を求めて更に突進・開き直りに徹して来たのが、中国の改革解放以来の移民受け入れ拡大と工場の海外移転方策でした。
中国の改革開放でそこへ生産拠点を移転すると大量チープ労働者がまとめて手に入るようになったのでこれが製品価格低下・デフレ・・中間層没落の契機・結果になっています。
これは流れ作業方式が(アメリカその他先進国内でのチマチマした変革から)ガットからWTOなど国際物流の発達によって、遠く海外・・世界規模で大々的に始まった到達点・結果の始まりであって,原因ではありません。
中国への生産拠点移動など20世紀終わり頃から新興国の製造業参入が始まると、移民受け入れだけでは粗製・大量生産競争では低賃金の本場である新興国に負け始めます。
アメリカはこの対抗策として、北米自由貿易協定(NAFTA)でアメリカ企業自体が一斉にメキシコに工場移転を始めました。
ナフタは,ウイキペデイアによれば,1992年12月17日に署名され、1994年1月1日に発効した。」とあります。
17年1月20日日経朝刊3ページによれば,「NAFTAの利点を利用しようと多くの企業がメキシコに生産拠点設置し,93年に16億ドルの黒字であった米国の対メキシコ貿易収支は,2015年には606億ドルの赤字になった。」とあります。
文字どおり怒濤のような勢いです。

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