規模追及の限界1と民度3

米英やEUに比べてこの矛盾が極端に出ているのが韓国(良いとなれば極端に動くのでひずみもダイナミックに出る社会)ですから,今回韓国の反朴運動の原動力は低賃金化の流れに対する不満にあることを無視出来ないでしょう。
アメリカ式経営を極端に追求して来た韓国経済は今や危機状況ですが,危機状況下においてもいわゆる労働貴族は立ち位置を修正することはありません。
長年のヤンパン支配に無理が来ていたのに、明治初めに日本からの政体変革必要性の提案を無視して、頑迷に旧体制維持に固執していて結果的に民族の独立を失ってしまった轍をもう一度践もうとしているかのようです。
現在韓国の国際競争力はサムスンと現代の2枚看板で成り立っていますが,その2強がそろって躓き(昨年あたりだったかの燃費偽装と今夏のスマホ発火事件)、もしかしたら将来の大きな危機に発展する可能性に瀕しているのですが,こうした反省・危機感が従業員には乏しそうです。
この危機状況下で・・現代自動車労組の非常識な賃上げ運動が労組の勝利で終わったことから見ても分るように、そのコストは全て下請けや非正規賃金に転嫁する仕組みです・・この結果個人負債は増加の一途らしいです。
韓国では財閥社会ですから,財閥系に就職するのとその他ではまったく違う・・この結果財閥系に就職するための就職塾があって就職浪人が当たり前の社会と言われています。
失業率の取り方が国によって違うのでイチガイに言えませんが,実際には無職若者が一杯いる社会になっているようです。
ヤンパン支配に対する憧れが背景にありひとたび労働貴族なれば,庶民生活など気にする必要がないと言う風潮・これを許し憧れる庶民の気持ちがあるからでしょうか?
韓国では隠れ失業者が溢れているので,最低賃金が守られていない悲惨な状況が報道されています。
ネット情報なので,引用出典自体が正しいかどうか・・事実か否か不明ですが,一応以下のような情報が氾濫しています。
「また、1時間当たりの最低賃金は今年から5210ウォン(約490円)に引き上げられたが、ほとんど守られていない。先日、あるコンビニに面接に行くと『うちは時給3000ウォン(約280円)。働きたい奴はいくらでもいる』と言われた。働ける場所は限られているので従うしかない」(20代・男性) 出典NEWSポストセブン|韓国現役世代に貧困の波 113万人リストラされ再就職率43%│
最低賃金は東京の2分の1にも関わらず、スタバのコーヒーはほぼ同額。ビッグマックにいたっては韓国の方が高い。これはキツイ! 出典韓国のバイトが不憫すぎる! 5人に2人は最低賃金420円すらもらえない
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2014年5月2日、韓国紙・朝鮮日報によると、「消費期限を過ぎた食品は売ってはならない」という法律を悪用し、食品を故意に販売せず消費期限切れにして自分のものにするアルバイト店員が増えている。このため経営難に陥る店舗もあるという。
3日付でチャイナネットが伝えたhttp://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=87565
配信日時:2014年5月5日
上記はオーバー表現が含まれる..ネット情報の真偽は別としても海外へ韓国女性売春婦が大量進出している実態が何年も騒がれていることや移民願望の高さなどからも国内での困窮が窺われます。
日本のマスコミ文化人は欧米の真似をして低賃金移民を入れないから負けているのだと言い,これを失われた20年とバカにした論調が繰り返されて来ましたが,移民→低賃金競争に参加する間違いが白日の下に曝されてきたと言うべきです。
新興国参入=今後は低人件費時代だと言うことで,安易に低賃金移民を入れる競争(これをグロ−バル化と言うまやかし標語にしていますが本質はこれです)に参加していたのでは民族(アメリカはピープルしかいない・民族がないから気にしないと言うスタンスに対するピープルの不満が出て来たのです)の将来がありません。
移民を入れても元々の居住者と差別しない平等の人件費だから、低賃金化を狙ったものではないというのでしょうが,3k職場に大量に労働者を入れることによって,求職者が増えれば3k職場の改善が遅れ賃金抑制に働くのは当然です。
日本の場合,実習生と称して僅かに移民が入ってはいますがそれほど大量ではなかったので、業界が必要に迫られて3k職場の改善が進み女性の参入が進むなど・・やせ我慢した結果,改善が進んだ面があります。
諸外国並みに移民受け入れをを日本の政府や業界が望んでいたのですが、国民の強い(と言うよりは古代から国民や従業員のための政府であり企業です)日本では業界の思うように(産業革命時にイギリスがエンクロージャー・小作人と羊を入れ替えたのですが、日本では小作人が強くて出来なかったように、低賃金移民と国民を入れ替えることは出来ません)実現出来ないイラダチが,国内マスコミで氾濫していた失われた20年論の背景です。
アメリカの政策結果に戻りますと、移民をドンドン入れて来た結果、・・昨日人口変化を見たようにこの約20年でアメリカは6000万もの人口増・・働かないでいられる移民は滅多にいないので3kでも何でも必死に求職活動をしますので,・・大雑把に言えば移民の数だけ既存住民の職場が奪われ、結果的に失業者か非正規層へ転落したことになります。
下がり切った最低賃金階層には最早これ以上の損はない・・後はフードスタンプ受給条件緩和を期待したりセーフネット整備期待程度?でしょうから、最低賃金引き揚げや生活保護レベルの引き揚げ、保険その他社会保障基準アップなどを言ってれば良い政党・・アメリカの民主党には有利でした。
ヒラリー氏で分るように民主党は,貧困対策を宣伝するものの実際の政治資金はウオール街・富裕層経営層から得ているのが現実です。
結果から見ると資本家代弁による移民受入れ推進→低賃金化政策と転落した最低辺層代弁政党のマッチポンプ政治がこの数十年間(民主党は資本家と庶民層双方に良い顔が出来たので強くなり,共和党は資本家代弁だけしていたので支持が減ったと言う構図です)続き中間層代弁政党がなかったので,中間層は非正規階層にドンドン沈んで行きましたので、まだ生き残っている非正規に転落しそうな中所得労働者の怒りが爆発したことになります。
トランプ氏は共和党の弱点を補うためにヒラリー氏同様に移民排斥論で庶民を煽って当選し、当選後は工場海外移転阻止のパフォーマンスなどをしていますが,工場移転決断するには相応の理由・競争力低下が基礎にあるのですから,移転を阻止しただけではその工場の競争力が低下している方向性は変わりません。
工場移転阻止は,先送り強制の強制に過ぎず中間層が生き残る政策とは直接の関係がありませんから,どうやって中間層のための政治をするかの展望が見えません。
日本のような高レベル中堅層の努力工夫に頼る・・中間層の活躍できる社会に切り替えて行くには流れ作業向きレベルに満足していたのではピープルの人材レベルが低過ぎるのが難点です。
数日前に人材レベルを10点〜5点2〜3点と比喩的に分類し、アメリカの流れ作業方式は5点前後の人にも出来る職場提供であったと書きましたが,今では5点前後の人は2〜3点の人と同様の仕事しかない社会です。
中間層が中間層として生き残るには、比喩的に言えば8〜10点の能力の必要な時代です。
現場の工夫によるおいしい料理提供や高級みかんやトマトの果物,嗜好品,高級牛肉等の生産工夫能力次第となって来ると,奥の院の研究所にノーベル賞級の研究員が大勢いても・・現場人材が5〜2〜3点ではやって行けません。
日本では現場的研究からノーベル賞受賞者が出る社会です。

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