西欧の長期的衰退4と中国接近6(排日の起源)

イギリスやフランスが技術競争に負けている日本等に受注させれば最先端技術で施行するので現場職人も最先端技術を学べますが、何故これをしないで中国等の資本参入に頼るのでしょうか?
台湾企業だったのでシャープ買収に寛容であったのでないかと昨日冒頭に書いた国民感情が参考になります。
欧米の基本が何故反日(ミッテラン仏大統領の日本キライは有名ですが、彼に限らずEU全体の風潮として何かと対日輸入規制に熱心で中韓に優しいその結果、日本の対EU貿易額は相互経済力の割に低くなっている)かですが、遡れば第二次世界大戦の原因・・第一次世界大戦後日本の人種平等主張が欧米優位の基礎を崩す危険があって、その逆鱗に触れたことに行き着きます。
(アメリカは日本の人種差別批判に対応してすぐに【オレンジ計画」と言う対日戦想定訓練を始めています)
欧米世界支配の経済基礎は植民地支配による富みの収奪ですが、これを合理化するために白人の優越性思想が基礎にあって、劣った民族を保護してやっていると言う思想刷り込みがありました。
アジア人は西欧人に劣っていて到底対抗出来ないと言う思想教育を植民地では徹底し,他方でこの教育に反抗するものを人道的に想像を絶するような拷問・酷い牢獄も用意していました。
この教育の結果、「生まれつき自分たちは白人には叶わないと思い込んでいたのを破壊してくれたのが日本軍の進攻であった」とシンガポール創設者リークアンユー氏が【私の履歴書」に詳しく書かれています。
アジア人である日本の台頭だけでも苦々しいところへ日本が人種差別を厳しく批判し始めたので、これを放置すると欧米の世界支配を突き崩す原因になるのが早くから分っていたので、欧米が日本潰しの必要性で一致していたのです。
多勢に無勢の関係ですから、何かとイチャモンをつけて我慢出来なくなった日本を国連脱退に持ち込み、国際孤立させてから孤立を良いことにいじめ抜いて最後に死ぬ買い切る下と言うところまで追い込めで、自ら飛び出すのを待ち構えて【奇襲攻撃」と非難した上で完膚なきまで叩きのめしたのが太平洋戦争の真相です。
日米開戦前にABCD包囲網が結成されなければ日本は決死の戦争に突き進む必要がなかった・・日米戦争ではなく対欧米戦争だったのです。
欧米諸国はせっかく邪魔な日本を叩き潰したのに戦後再び台頭して来たことが、如何に腹立たしかったか・・この認識が必要です。
欧州が背後で期待する米国の占領政策は、日本の工業生産を認めず、農業国にしてしまうこと・・このために続々と工場機械を梱包して中国へ搬出していたことをOctober 27, 2013,「アメリカの神道敵視政策5(日本人奴隷化1)」のコラムで以下の記事を引用しながら紹介しました。
「1946年11月、ポーレーは最終報告として「我々は日本の真珠湾攻撃を決して忘れない」と報復的性格を前文で明言し、「日本に対する許容工業力は、日本による被侵略国の生活水準以下を維持するに足るものとする。右水準以上の施設は撤去して有権国側に移す」とした。軍需産業と指定されたすべてと平和産業の約 30%が賠償施設に指定され、戦災をかろうじて免れた工業設備をも、中間賠償としてアジアへ次々と強制移転させた。」
植民地支配に反対する日本を叩きのめして普通の植民地より酷い目に遭わせたいというのが、欧米の対日戦争の目的だったのです。
今後続々と対日開戦に向けた準備資料が出て来るでしょうが、欧米が結託して如何にして日本を奴隷国家に落としてしまうかについて綿密に計算して日本を戦争に引きずり込んだことがもうすぐ全容とまで行かないまでもかなり分る時代が近づいています。
日本にとって幸いなことに、偶然起きた朝鮮戦争によって米軍が日本を利用するために補給基地としての役割・・工業生産を認めるしかなくなったのは運命の皮肉でした。
この結果【永久に」再軍備も禁止されて千年単位で奴隷的に支配される予定だった日本が再び欧米に対する挑戦者になって生き帰って来たのですから西欧に取っては許せない状態です。
オランダでは、未だにオランダの植民地支配を崩壊させた日本軍を恨んでいる人が多いと良く言われましたが、西欧は衰退進行を免れないとしてもその原因を作った日本だけには資本参入させたくない感情論が強固であるからでしょう。
日本を潰すために(後白河が源氏を牽制するのに平家を利用したように)アジア人の中韓を利用するのは、(現地人同士を憎しみ合わせるのは欧米植民地支配の常套手段です)先の大戦時にまず張作霖等の軍閥や蒋介石を利用して中国て泥沼戦に引きずり込んだのと同様の戦略ですし、欧米の走狗となるのに何の痛みも感じない彼らの気質も当時と変わりません。
それに後進国による買収の場合、(インド等旧被支配民族にとっては、旧宗主国の仰ぎ見るような存在だった大手企業買収には特別な思い入れもあったでしょう)技術入手目的の買収ですから、レストランであれ葡萄園などの農園であれ、何であれ技術上位の職人が「教えてやる」と威張れる・優位に立てるので白人優位の誇りに傷つかなかったのでしょう。

©2002-2016 稲垣法律事務所 All Right Reserved. ©Designed By Pear Computing LLC