高齢化と社会保険の赤字5(透析の場合1)

話を1月24日まで書いて来た保険財政に戻しますと、保険医療費の増加・赤字化は高齢化だけが原因ではなく、医療サービスが充実したことが結果的に利用者急増・・医療の充実→長寿化を招いたのであり目出たいことです。
人命尊重で金に糸目を付けなかったことが国民の生命を救い寿命を延ばしたのであってそのために医療費が膨らんだのは当然です。
最近では、ちょっとした腰の痛みでも、(もしかして脊椎狭窄症かな?)と昔なかったMRIやCTスキャンなどを気楽に使うようになっています。
念のために検査をしておくことが1000人に1件の確率でも重大な原因を検出出来るメリットがありますが、そうした検査数の増加に比例して医療費が上がっている面を否定出来ないでしょう。
要は千人〜万人に一人の助かる人を救うためと医学データ蓄積のためには、残りの万人に無駄な高額医療機器利用を進めた方が良いかの政策判断です。
「国民の命を守るために金に糸目を付けない」と決めるのも、政府・国民・・一家で言えば家族価値観・・1つの立派な態度です。
金に糸目を付けずに医療費を使うと決めた以上は、相応の自己資金投入→その他出費抑制・・保険や社会保障の場合、掛け金増額か税金投入しありません。
障害で生まれた子が昔10日くらいの寿命だったのが数年さらには10年に伸び、あるいは、4〜5年しか生きられなかった難病者が15〜20歳まで生きていて医療や各種療養施設利用期間が長引くとこの期間延長に比例して莫大な医療費や社会保障費がかかります。
社会保険・保証費の増加要因には、生まれつきの障害児や若いときの糖尿病や心臓発作その他昔はすぐに死亡していた多くの病気でも助かるようになって、その後定期的に何回も医療機関を利用するなど(透析患者の場合が典型です)あるいは延命装置が発達して最後の医療を受ける期間が長くなったとか、あるいは高額医療が増えているなどのいろんな要因が考えられますので、これらを分類して国民に示すべきでしょう。
例えば従来4〜5歳での死亡だったのが高度医療の発達で20歳まで生き延びるようになり、5〜60台から10年前後透析を続けていると医療費が巨額であるばかりか、社会全体の平均高齢化アップになりますが、この種医療費は高齢者が使っている結果ではないのですから、高齢化による医療費増・・「老人が一杯医療費を使って赤字になっている」かのようなイメージ宣伝とズレていませんか?と言う問題提起です。
1例として透析患者のコストを紹介しておきます。
以下はhttp://www.zjk.or.jp/kidney-disease/expense/dialysis/からの引用です。
「透析治療にかかる費用
透析を受けた場合の費用負担
1ヶ月の透析治療の医療費は、患者一人につき外来血液透析では約40万円、腹膜透析(CAPD)では30~50万円程度が必要といわれています。このように透析治療の医療費は高額ですが、患者の経済的な負担が軽減されるように医療費の公的助成制度が確立しています。透析患者は、必要な手続きをすることで次のような制度を利用することができます。
医療保険の長期高額疾病(特定疾病)
高額療養費の特例として(一般の高額療養費とは異なる)により保険給付され、透析治療の自己負担は1か月1万円が上限となります。
(一定以上の所得のある人は2万円が上限になります。外来・入院・薬局等、それぞれでの負担となります。また、入院時の食事代は自己負担です。)
透析患者さんの平均年齢は、前年67.2歳から0.3歳上昇し67.5歳、導入患者さんは前年とほぼかわらず、69歳でした。
以下はhttp://www.qlife.jp/square/healthcare/story50267.htmlからのいんようです。
日本透析医学会発表 日本の透析患者数は約320,000人(速報値)[ヘルスケアニュース] 2015/07/10[金]

以上による透析患者は、年間500万円前後の医療費を使っていても自己負担は12万から24万に押さえられている状態です。
32万×500万=1兆6000億の巨額負担です。
いろんな高額医療費に対して、患者が1万か2万しか、負担しないと決めた場合、その分を、保険掛け金を引き上げないと赤字になるのは当然であって、高齢化が原因ではありません。
透析の一例を挙げましたが、高額医療は透析に限らず各種難病等でゴマンとあるので、難病等の多くは患者負担が低額に抑えられている以上は、保険掛金を上げないで、ドンドン難病認定→負担低減化して行けば、保険財政が赤字になるのは当然であって、これを高齢化原因と誤摩化しているのではないかと言う疑問を書いています。

生活保護受給者増と窓口強化(感謝の心4)

生活保護受給者増加論に戻ります。
これまで書いて来たように日本経済が悪化している結果、庶民が困っている→生活保護受給者が増えていると言う主張(があるとすれば)に根拠がないことが明らかです。
戦後の混乱期よりも,生活保護受給者が仮に増えているとした場合、日本の生活水準が当時よりも落ちていると考える人は、一人もいないでしょう。
医療機関受診者が多い・・病院での診察待ちが多いからと言って、戦後直後よりも今の方が、大勢病気に苦しんでいる大変な時代だと言う人もいないでしょう。
若い女性が男性よりも健康不安をアンケーとで答える人が多いとしても男性よりも実際には長生きしているし・・、相対的な意識変化の問題です。
洋服が多く売れるから着るものなくて、衣類不足に困っている人が多いとは言えませんし、人気飲食店で列をなしていると飢えに苦しんでいる人が多いことにはなりません。
クルマが昔、年間10万台しか売れず、今、年間400万台売れている場合、昔の方がクルマが行き渡っていたので10万台しか売れなかった・今はクルマを持っている人が少ないから多く売れると言う人がはいません。
生活保護請求者が増えたのは生活が以前より苦しくなったのではなく、遠慮する人が減って権利意識が高まった結果と言うべきでしょう。
生活保護受給が恥ずかしい意識より、権利意識の方が強くなって来て、生活保護請求する人が増えて来るとこれに便乗申請する人も増えて来ます。
大阪では、入国した直後の中国人が大挙生活保護申請した件では、ネットで大騒ぎになった結果、大方が取り下げたと報道されています。
便乗行為・・これを専門に申請援助する商売が増えて来ると、申請があれば自動的に認めるようなやり方を改めて、働く気があるのか援助者がいないのかなど濫用にわたらないかの状況審査を厳しくする窓口規制強化自体を批判するのはおかしいことです。
いろんな取締法規制定の場合、制定後10年程度社会認知を受け定着するまでは、法執行を緩やかにして処罰規定があっても取締をせず処罰しない運用が普通です。
そう言うことを法に書いていないのですが、殆どの法規制はそう言う暗黙の決まり事として運用しています。
極端なことを言えば、法律施行の翌日に違反があるとイキナリ逮捕するようなことはしません。
せいぜい、基準が変わったので今後気を付けて下さいと言う注意程度で終わりでしょう。
消費税導入時も何年間か柔軟対応すると言う申し合わせか国会の付帯決議ががあったように思いますし、帳簿処理能力の低い年間売上高何千万以下の小規模事業者に対しては、別枠の基準を作っていました。
生活保護基準・運用に関してもトキの政治動向に・・世論の動きに応じて法の基準はリアルタイムに変更出来ませんので・・大災害があると緩めに運用したり法改正までの間、運用基準に差が出るのは当然です。
リアルタイムでの法改正は不可能ですから、日々〜半年単位で世論動向に従って柔軟対応するのは、民意に従う民主主義国家として却って健全な行為です。
窓口対応が国民意思動向に反している場合は民主主義精神違反ですが、国民動向そのままの場合には、国会決議がないと言う形式違反であって真の意味の国民主権・意思に反していることにはなりません。
緊急事態で上司の決裁を得る暇がなくて部下が専決した場合、あとで上司から、「良くやってくれた」とほめられるか、間違っていると叱られるかの違いに似ています。
刑事件の場合、処罰の必要性が分って国会上程中でも、まだ処罰法が出来ないうちに先取りして処罰するのは罪刑法定主義に反して違反ですが、民事ではそうとは限りません。
この窓口運用基準のサジ加減が濫用事例の増加により、従来基準より厳しくなったことが法(または内規)の範囲内の修正変化か、法基準を逸脱しているかどうかは、最終的に裁判で決着することになります。
権利と恩恵のテーマに戻ると、国会通過・法(個人企業であれば経営者が許可した場合)になれば、その受給は権利であることは法形式的にはそのとおりですが、権利の始まりが、みんなの好意・善意で決めた技術的な概念に過ぎないと言うことを無視出来ません。
あまり権利、権利と言い募り、周辺事例の請求が増えると税負担する方がイヤになって、世論動向がもう少し制限すべきと言う方向になります。
保険のばあい、相互扶助の精神で成り立っていますから、怪我や病気で働けずしかも医療費がかかる可哀相な場合、健康な人の持ち寄った保険金で低廉な価格で医療サービスを受けられるに過ぎません。
言わば・・保険や社会保障制度は助け合い精神で維持出来ているのですから、不当に制度利用するようなこと(乱診乱療)が続いた場合、保険制度の信頼が崩れます。
そう言う意味では本来の権利とは違った脆弱なものですから、感謝の気持ちがなく一方的権利主張が増えて来ると、「そうだ!難民しよう」と言うような批判的意見も増えて行きます。
ドイツ等で難民が過大な「権利」主張を始めると、元々の国民の反発が広がり始めたのは当然です。
日本では、自分を弱者と言う範疇に入れると無茶な主張しても良いかのような風潮・・言葉狩りに始まって・最近強まってきました。
行き過ぎた要求に対する批判をすると、人道に反すると言って報道界で袋だたきに遭う・・非人間扱いされて抹殺されてしまう・・言論封殺が続いてきました。
日本だけではないのかな?マスコミ・文化人?の行き過ぎたキャンペイン→言論封殺に対する反動が世界中で始まっています。
在日朝鮮人に対する行き過ぎた優遇批判が活発になったのも、(行き過ぎた優遇かどうかは知りませんが・・聖域にせずに議論の対象にすることは、民主国家においては良いことです)その流れの一環と言えます。
西欧で発達した難民に対する対応も、人道主義かどうかと言う観念よりは現実に即した冷静な議論が出来るようになるでしょう。

消費税増税延期と国債信任(マスコミ報道の中立性)2

1昨年日本が衆議院解散によって、税率アップしないことに決まった結果、(格付け会社がすかさず格付けを引き下げたのに対して)国債市場においてこれに反して直ぐに日本国債の価値が上って金利下げに転じているのですから、「消費税増税は日本経済にとってマイナスである」と、市場参加者多数が考えていたことを証明しています。
その後中国発の経済危機が起きてもなお、現在まで日本国債の市場評価が上がり、金利が下がる一方ですから、格付け会社の判断が間違っていたことが短期的にも中期的にも証明されています。
エコノミストや日本のマスコミ・・日本マスコミに頼まれて?これに付き合っている世界のマスコミ界、IMFなど国際金融機関係者も大恥をかいた状態です。
ちなみに国際金融機関の意見と言うと何となく有り難そうですが、日本財務省の窓際族が(国益を守るために?)出向していて、本省の言うとおりに発言・・IMFはこれに基づいて日本関係の発表を行なうことになっているようです。
この辺は,NGOによる「援助交際」問題に関連して国連報告ってどうやって出来上がってて行くのかに関連しての連載中だったのですが、今は先送りになってますが、その内にその続きを書きます。
事件相談者にも・・「みんなが言っていると言う」人が多いです。
マスコミやNGO例えば、慰安婦報道を朝日新聞が拡散しておくと、外国マスコミは実態不明のママ朝日報道を前提に報道する・・それを朝日が世界中でそう言われていると利用すると言う巧妙なトリックです。
増税先送りが決まると直ぐに日本国債相場が上がったのは、市場参加者間では増税すると日本経済が大変なことになる→国債の売り=金利アップを予定しており、増税先送りで破綻リスクがなくなると考えて買い判断に動いたことが明らかになりました。
市場参加者の大多数の腹は、増税は日本経済に中短期的にマイナスと決まっていたことになります。
市場意見の大勢がそうなっていたとすれば、これをエコノミストやマスコミ関係者が一人も知らなかったのはあり得ないことですから、中立を要請されるマスコミとしては、両論を紹介すべきだったことになります。
いつも書いていることですが、マスコミの中立性違反の根深い体質がここにも現れています。
財務官僚はIMFにまで手を回して増税に向けて意見表明させていた・・先送りが決まるとすかさず失望意見を出させていたように記憶していますし、国際格付け会社の引き下げが決まるなど・・財政当局やマスコミの努力には敬服?しますが、「市場のことは市場に聞け」と言う格言どおりに、市場の意見が正しいことを基準にすれば、増税して日本経済を破綻に導く方向だったことになります。
日本経済を破綻方向へ誘導しようとする官僚やマスコミってどこかの国の手先か?・・日本を潰そうとしているのか?と言う議論が起きて来るのは当然です。
世界中のマスコミと談合を繰り返して国際世論を形成しても、市場の実際の評価がこんな噓(裸の王様)を問題にしていないことが、増税先送り後の国債市場での金利動向や円相場・・経済大波乱→「有事の円高ドル安」現象にみてとれます。
慰安婦問題の世界拡散運動やアメリカ主導の日本悪玉論・・これに迎合する日本メデイアによる日本の評価を貶めるための流布活動に関しては、国債のように国際市場による民主的チェックがないので、国際マスコミが談合している限り当面化けの皮がはがれません。
米国をバックに日本マスコミやいわゆる文化人・・中韓などが日本批判を繰り返す・・世界マスコミ支配している勢力が世界中に流布させている噓を覆せないのが苦しいところですが、その代わり長期間でいつかは真実が明らかになると言うのが我が国の信念がいつかは日の目を見るときが来ると祈るしかありません。
何回も書いているように、日本では数百年〜千年単位後の名誉を重んじる国・社会ですから、噓はいつか絶対にバレルと言う信念です。
アメリカが軍事力をバックに強制して来た虚構の歴史が70年の経過で、アメリカの軍事力のかげりに合わせて中東での収拾のつかない混乱→難民急増→EUのきれいごとの破綻、アジアでは日中韓の対立等々で、全ての分野でいよいよメッキが剥げ始め・・アメリカによる虚構の歴史観の終焉が始まりました。
・・新しい秩序=古代から培って来た日本の万物に対する愛に満ちた世界観がアニメその他を通じて世界に広がる始まりを感じている国民が多いのではないでしょうか?
韓国では、自国歴史までファンタジーで塗り固めていることが知られているとおり、虚構の歴史に最も単純に反応して来た優等生?であり、これをしたたかに利用して来たのが中国(利用しているだけなので、ヤバいと思えば、方針変更も気楽)です。
戦後秩序がアメリカ・ユダヤ系マスコミの虚構によって成り立っていることをアメリカやユダヤ系は自覚しているから慎重でしたが、アメリカの支持さえあれば何を言っても良いと単純に信じている韓国が遣り過ぎたことによって、(日本の協力を必要としているアメリカが、さすがに韓国の主張を応援し切れなくなった・・)却ってアメリカが営々と構築してきた戦後秩序の虚構性が暴露される切っ掛けになってきました。
中東ではイラク戦争に始まるアメリカのやり過ぎの限界が出て来て・・中東の混乱を鎮められないアメリカの軍事力低下→難民の急増が西欧でも戦後秩序の混乱が始まっています。
消費税増税に戻しますと、マスコミやエコノミストの言うとおり、増税しないと財政赤字の日本が大変なことになると言う脆弱性があれば「危機時に円高になる」筈がありません。
7年半前のリーマンショックや今年初めからの為替相場の動き・金利動向を見れば、日本が世界一安定した経済状態にあることが証明されています。
論者は中短期の見通しではなく長期的に大変ことになると言うのでしょうが、では格付け会社が40年も50年も先のことで何故即時に格下げしたの?と言う疑問に答えられないでしょう。
格付けは、50年先に買う人のためではなく、今買ったり売ったりする投資家の参考にするために格付け・評価するものです。
人によって100年先〜50年〜1年〜半年先喉の時点・・そのときに今の社長が辞めているとか世界情勢がどうなっているなど全ての要素を織り込んでその内のどれを重視するかはその人の勝手ですが、いろんな要素基準で考える人が多く参加して市場価格が決まって行く・・いずれにしても将来を見越して現在の価値を決めて行くが評価・格付けと言うものです。
すなわち、100年さき、5年先でも人によって何を基準にするかは市場参加者の勝手ですが、市場参加者が無数の可能性を織り込んで、結果的に今・現在の価値を決めて行くのが市場です。
コネや義理に左右されない市場が1昨年から現在までに日本国債評価が下がっていない事実こそが重視されるべきです。

消費税増税延期と国債信任(マスコミ報道の中立性)1

マスコミによる失われた20年論の外に、慰安婦問題で如何に日本評価を貶めるかに腐心していたことが明るみに出ましたが、昨年末から問題になっているNGOによる日本の児童買春が如何に酷いかの世界拡散努力などで、あらゆる分野で日本が如何に道徳的に劣っているかや、もう日本は駄目だと国際的に悪宣伝している様子です。
1連のマスコミ世論によると、イザ国際経済危機が来ると、危機時に世界一脆弱な日本円が暴落しなければ辻褄が合わないのですが、「危機時の円高になる「珍?」現象をマスコミが隠すことも説明することも出来ません。
日本マスコミが世界のマスコミを籠絡して日本駄目論を如何に展開しようとも、(自分の意見を世界に拡散しておいて、これを引用する世界のマスコミや国連報告を再引用して、国連でこう言われていると自分の意見の正統性を確保するやり方)為替市場を見れば、事実に基づかない限り裸の王様のようなものです。
裸の王様がくしゃみをしているのに、なお裸であることを認めない・・イソップ童話の先を行っている状態ですが、市場の判定を無視して・・日本株安=アベノミクスの失政と批判するばかりです。
(経済現象の見方は、多種多様にあるべきなのに、そろって「失われた20年論=日本駄目論」を私はこのコラムで孤立無援?でこれを繰り替えし批判して来ましたが・・日本は大変だ大変だと煽る論調に対する迎合論文ばかりで異論が1つも出ないこと自体が学問の世界として異様で、信用出来ません。
マスコミに採用して欲しいエコノミストは・・中韓で流布している日本沈没論的論調・・に合わせない限りマスコミに採用されないから自己正当化のために自分の内心の考えまでそれに合わせてしまう・・仮面化・迎合するしかない状態に陥っているのでしょうか?
恥ずかしいことです。
日本マスコミを震源とする世界の一致した日本低評価論にまんまと引っかかった中韓が、日本を見くびって反日で中韓急接近したのですが、今回の波乱局面では日本の実力が明らかになって、日韓スワップ協定再開の必要性を実感していますが、今更日本の援助を頼み難くて困っています・・自業自得です。
日本マスコミは、反日だと言う意見が多いですが、外敵に日本を見くびらせて陥れる遠大な策略を弄していた本当の愛国組織だったと言う評価が後世でて来る可能性があります。
人民元下落の危機で世界が大混乱に陥っているのに、信用下落の震源地になっている人民元とのスワップで何を保障してもらおうとしているのか?子供にも分ることですが、韓国はマスコミ報道をそのまま信用したのか?反日に猛進して日本との協定を放置して中韓スワップ協定で安全と妄信してしまったのですから喜劇です。
企業信用で言えば、金持ちとの相互保障ならば、信用力が高まりますが、倒産直前企業同士で相互保障しても意味がないのは当然です。
だからこそ、個人でも金持ちや有力者と親しいのが自慢になるし、貧困者と親しいと自慢する人はいません。
世界中が日本を頼りにしている・・、TPPに限らず、今や日本の信用を抜きにしてアメリカは指導力を発揮出来ない状態が起きています・・この辺は、日本の補完作用として昨年から、連載中でしたが、そのうちそのテーマに戻ります。
こう言う主張は私の個人意見でしかありませんでしたが、今回アメリカの金利上げに伴う動乱に際して日本円だけが上がる実態から日本の実力が(縁故や政治工作によらない)市場で証明されました。
未だにマスコミは世界に流布させて来た日本経済破綻論・・もう日本は駄目だ・・先がないと言う日本の評価を下げる方向で頑張っています・・。
この説明のために株価が下がったじゃないかと言い、格差拡大・・生活保護受給者が増加していることを傍証にしたいのか?・・・・地方や弱者に好景気が波及していないと言うお決まりの批判です。
好景気は時流を先取り出来た(技術革新に成功したり経営手法革新)企業群から始まり、これに適応して製品対応出来る下請け企業関連から始まるのは当然であって、旧態然とした企業の多い地方に即時に波及するのでは、逆に技術革新に遅れたゾンビ企業の温存になって日本の将来にマイナスです。
コンビニのような身近現象を見ても、都会から始まり地方へ順次波及して行くのには何十年もかかっています。
好景気になってから半年〜1年経過で地方に波及していないないと言う批判は、外国に出掛けて1年後に帰ったお父さんが妻に対して「家を出るとき10歳だった子供がまだ20歳の働き手になっていないじゃないか」と批判しているような議論でしかありません。
モノゴトには一定の時間が必要なことを無視した議論です。
好景気と言うが実質賃金が下がっていると言うマスコミ論調が続いたときに、批判意見を書きましたが、多忙になると、正規雇用をすぐに増やさずに非正規から臨時採用が始まるので、労働者全体の平均賃金が逆に下がることを書きました・・最近私の批判が効いたのか?「実質賃金が・・」と言う誤ったマスコミ・エコノミスト主張が急激に減りました。
無職の人が働けるようになった・・既存末端パート・アルバイトの労働時間が増えることから始まると言うことは、弱者から先に恩恵が広がっていることを表しています。
マスコミはこの実態を逆に平均賃金が下がったと繰り返し主張していたのですが、私の批判によれば、最低弱者の収入底上げが進んでいることが裏付けられますが、未だにアメリカに存在する格差問題が日本でも広がっている・・自分で社会実態を見る能力がなく・・欧米の意見をそのまま主張すれば良いと言う戦後思想の姿勢?で格差社会の旗を掲げたままです。
このようにマスコミは特定立場で?いつも日本を悪く書けば良いと言う基礎的姿勢があります。
国際格付け会社が、1昨年の安倍政権の消費税アップ先送り決定時に日本の財務省やこれを応援するエコノミストの意見に副うように、日本国債の格付けをイキナリ引き下げましたが、その直後に増税先送りを好感した債権市場で日本国債の人気が上がり実効金利が下がってしまいました。
この結果、・・・「格付け会社って誰に頼まれてやっているんだ!」と評判になりました。
リーマンショックのときにその原因企業が直前まで高格付けだったことが問題になっていましたが、顧客の注文どおりの意見を書く、格付け会社が何のためにあるのか不明と言う状況になっています。
格付け会社よりは、今ではCDS実効金利(保障金利)相場が実際の市場格付けになっているでしょう。
不動産鑑定が実勢相場を表さないことは常識で、融資や企画立案の実際には行員の市場調査によっているのですが、イザ稟議になると役員の責任回避のために無駄な不動産鑑定を経由するのが普通です・・。
今の格付け会社は財務省やマスコミの・・顧客の意を受けた、不動産鑑定書のような形式的役割でしかないのでしょう。
中国のAIIBが国際格付けを得られないと言われていますが、これは国債金融市場を牛耳っているアメリカの圧力によるところが大きいだけで、中国とアメリカの結託・・裏取引次第でどうにでもなるもので(アメリカは基本的に親中ですからいつでも、今タマタマ喧嘩しているだけで、すぐに裏で手を組みますから)安心は出来ません。
真実の債権価値は、金融市場で決まる時代になっていますが、AIIB発足にあたってはなお形式的格付け必要性が残っているので、(企業で言えば実勢価格と関係がないが鑑定士意見書がないと役員会決裁出来ないような矛盾で)中国が苦しんでいるだけのことですから、国際格付けを得られないことばかり大きく評価し溜飲を下げているのは間違いです。

アメリカ金利上げと円高(基軸通貨とは?)1

アメリカ発の金利変動の場合、世界規模で始まるのですから大変な事態です。
ついでに、10年ほど前からこのコラムで書いているように、日本は約20年間以上も最低金利国ですから、実は日本が経済連鎖の頂点に立って久しいのです。
(大きな声では言えませんが,アメリカは実は2位です)頂点の日本が,中国が偉そうなこと言うならば、金利を少し挙げたら、すぐに参ってまう仕組みです。
日本に原爆がなくとも、金利さえ上げれば(表向き威張っていても中国を含めた本来の)弱小国はひとたまりもないことが明らかです。
中国が参ってしまうと影響が大きくて大変だからと、(大き過ぎて潰せないだろうと言う聞き旧した中国の開き直り論で)アメリカが猶予して来たのですが、中国が実力もないのに世界支配意欲を引っ込めないことから、遂に満を持してアメリカは昨年12月に金利引き上げ断行しました・・。
それでも世界に対する影響を考慮して1回に予定どおりに大きく上げずに來年内に4回に分けて行なうと言うものでしたが、それでも中国にとって劇薬のようでした。
中国はすぐに始まったドル流出に耐えきれなくなって、(12月だけで1000億ドル超の流出と言う公式発表・・1説には1900億ドルとも?・・・実態はもっと多いでしょう・・ですから大変です)年明け以降中国発の経済危機が始まりました。
この危機勃発によって・世界中から連鎖的資金流出→アメリカへの資金還流が始まった=ドル高ですが、(ユーロも近日中の金利下げ発表で、ユーロ切り下げが始まっています)日本円だけが逆に円高基調になっています。
この円高とはドルに対する円高ですから、アメリカが金利を上げても元々アメリカより金利の安かった日本の円保有の方がまだ有利であると市場が判断していることを表していますし、危機混乱時の世界の資金の逃げ場として絶大な信用があると評価されていることが分ります。
アメリカの方が日本より信用があれば、(経済状態がよければ・・)日本より元々金利の高かったアメリカに資金が逃げれば安全な上に高い金利をもらえて有利です。
言わば(こんなことを言うとアメリカににらまれるので大きな声で言えませんが、波乱になるとアメリカより金利の安い日本に資金が逃げて来る事態は、経済実態から見ると)世界の基軸通貨の地位が日本に移動したかのような現象です。
10年ほど前のコラムで国の力は金利動向で現れる・・日本より金利を低く出来る国はない・・もしも日本が金利を上げて日本より金利の低い国になったら、世界中のどこの国の経済も持たないだろうと言う趣旨を書いたことがあります。
そのころから、既に日本は実質世界一の強国・・押しも押されもせぬ世界支配者になっていたと言う意味でかきました。
基軸通貨とは、中国のように?自己宣言・・威張ったり(昨年秋にIMFの公式通貨に採用されましたが・・)政治工作さえすればなれるものではなく、世界の通貨市場で最も信用のある通貨と認めて成立するものです。
市場評価・・これはどんなにマスコミが一致してデマを流しても市場は自分のお金がかかっているので義理や政治力・・デマに従いません。
日本マスコミが如何に日本が駄目だ「失われた20年」と事実に反した宣伝し,世界のメデイアがこれにに協力して一致した言論を展開していても(違う意見をマスコミのせない)事実に反している限り、イザとなれば投資家は損してまでこれに合わせた動きをしません。
マスコミ・エコノミストの一致した意見に反して、逆にこの20年間で日本が世界における盤石の経済的地位を確立していたことが市場の動きから読み取れます。
東京株式市場では、株式が乱世の円高想定の結果下がっていますが、日本・日本企業の評価が下がってのことではなく、逆にイザとなれば頼りになる・・日本に対する高評価による現象です。
株式下落の結果だけ見て日本のエコノミストやマスコミが「それ見たことか!」と騒ぐのでは、「ミソも糞も一緒にする」と言う無知蒙昧な人間のようです。
株価下落には、経済基礎が駄目でドンドン資金が逃げて行く倒産危機の下落と、日本のように危機時の緊急避難先として資金が集まる結果、円高になって株価が下落する場合の2通りがあります。
円が対ドルでⅠ割上がると外資にとっては株価が1割下がって、手取りドル評価がトントンです。
もしも東京市場の株価がそのままだとドル表示で1割暴騰したことになるので,「今のうちに」と利益確定売りが出て均衡点に落ち着きます・・これが株価下落の原理です。
これに対してブラジルのように通貨が3割下がって株価が同じか下がった場合、投資家にとってはダブルパンチ・悲劇的結果になるので、売り逃げに殺到して収拾がつかなくなり大混乱になります。
上海市場で年明け早々、売りが殺到してサーキットブレーカーが連続したのはこの原理によります。
日本の株価下落と中国のように人民元買い支えに必死の株価下落とは意味・原因が違います。
リーマンショックでも日本の被害が一番少なかったのですが、資金避難先として円高になった結果、日本企業が苦しみましたが、将来の見込みなくて下がったのとは違うので、約7年経過してみるとやはり緊急避難先としては世界で最も頼りになる国だったとして今回も選ばれています。
「イザというときの友こそ真のともだち」と言われるように、危機に際して頼られる国が本当の実力者です。
反日暴動以来、日本が急速に投資引き揚げをした結果、今では日本の対中貿易比率はGDP比2、44〜3%未満(いろんな数字が出ていますがこんなところです)に下がっていて、日本が貿易比率を下げた後で、中国に深入りした韓国(貿易比率30%台?)、ドイツ、欧州諸国や豪州その他新興国の被害(デフォルトになっていませんが、急速な貿易縮小による被害)は計り知れません。
この煽りで原油その他資源が暴落に近いほどの下落に見舞われ、資源国は通貨下落・・軒並み経済危機直前状態になっています。
(韓国も大変な事態でしょう)
勿論回り回って貿易縮小の被害を日本も受けますが、直截被害を受けた国とは桁違いの軽微さです。
リーマンショック〜中国危機など世界危機が起きるたびに日本の実力はいやが上に増して行く・・傷が浅くて資金を持っている「日本に頼るしかない」と言う認識を世界中が新たにするより外ありません。

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