組織犯罪向け手続法の必要性4

10年以上前に日本の警察の検挙率が高いと言うことに関して、批判的紹介したことがあります。
殆どの事件は現行犯・・未遂事件で現場で住民等に捕まるとその後に20件程度の窃盗歴を自白してしまうので、21件の検挙統計になりますし、被害者宅にに「お宅の犯人が捕まりました」と報告に行くので、大方の被害者としては警察がよくやってくれたと思っています。
実際には犯人が余罪を吐いたときのために、警察は被害事件を記録化しておくことが主な仕事のような感じで、こそ泥が入って警察を呼ぶと大勢が来て指紋採取したり足型をとったりしますが、その後実際には何もしていません。
彼らは記録を取っておくことが主な仕事で、記録がないと折角犯人がついでに、「数年前にどこそこで泥棒に入った」と余罪を吐いても、被害者に確認しようがないので立件出来ません。
自白だけでなく補強証拠がいるからです。
泥棒は番地まで記憶している人は滅多になくて◯◯団地からクルマで30分ほど走った集落の2〜3番目の家だったと言う程度しか分りません。
15年以上前と思いますが、あるヤクザが余罪として路上駐車のクルマを盗んだことを吐いたことがありました。
場所がはっきりしなかったのと車種もはっきりしなかったので、(そのクルマが半年前に盗まれたクルマの場合ヤクザが盗んだことによる被害届は出ません)警察で被害者を見つけ出すことが出来ず、事件化出来ないで終わってそのヤクザが元々捕まっていた事件で刑務所へ入りました。
その数年後そのクルマの保有者が検問で捕まって、回り回って刑務所にいるヤクザから買ったことをしゃべったので、そのヤクザがそのクルマ窃盗事件の被告人となったことがありました。
ヤクザの不満は、「俺が折角しゃべったのに◯◯警察が事件にしてくれなかったから、2回も裁判になったのは納得出来ない」と言う言い分でした。
うろ覚えの記憶・・大方の地域・◯◯駅から2k前後はなれたところ程度の情報・・うろ覚えの余罪自白の場合でも、被害届を記録しておくとその周辺で被害届が数件出ているときでも、被害届の内容等と犯人の説明状況等が合致することがあって、立件出来る仕組みです。
上記ヤクザの事件では、盗んだ場所と被害者の住所が一致しないことと、(千葉で盗んだとしても被害者が大阪から来た人かもしれないし、クルマの特定すら出来なかったので、どうにもならなかった事件でしたので、その辺を説明してそのヤクザも納得しましたが・・・。
日本人の余罪全部洗いざらい話してしまって、気持ちを軽くしたい傾向が多いのに比べて、外国人の窃盗事件や詐欺事件では、手口から見てプロ集団で継続犯行が普通に推定されるのですが、私が経験した限りでは、余罪については一切話していない事件ばかりでした。
例えばある駅で韓国コイン利用による500円両替詐欺事件では、繰り替えし被害にあったので警察が張り込んでいる最中に犯行があった現行犯謙虚事件でしたが、数日前の事件を知りませんと言うし、どのようにしてこう言う事件を始めたかの話は一切ありません。
日本人でも、組織犯罪でしかも確信犯の場合、如何に早く出所して組織活動に復帰するかの関心しかない場合、組織の秘密を自分から進んで話すことはあり得ません。
現在の振込詐欺事件等でも、組織について話している被告事件を見たことがありませんから、末端で預金払い戻し等に係わった人だけを検挙して終わりになる事件が殆どです。
日本人は検挙されると全部しゃべってしまうので、組織を知らないアルバイトさえ次々と雇えば良い・・組織にとっては旨味があるので、この種事件が減少しないのだと思われます。
組織事件はその大もとにたどり着かないままで、100件に一件程度時々バックの組織を検挙しているのでは、ヤクザ組織にとって採算性が良いのでこの種事件がなくなりません。

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