価値観外交に頼る危険性11(米中韓の一体性3)

中韓両国では少しでもお金があれば海外脱出したい人がひしめいている国ですから、何を言おうとも国内政治がうまく行っていないことは確かです。
両国にとっては政権が真に国民の信任を得ていない不安定さ・内部抗争の種が一杯ある状態なので、真に国民のための政治や経済のお手本を示し続ける日本が目の前にちらちらするのは邪魔な存在で、現役の敵扱いになります。
この辺アメリカは、資本家による搾取をしたくて中韓に進出しているに過ぎず,本当の意味の正義を実践していませんし、悪どさに掛けては(超格差社会とは言い換えれば搾取の激しい社会ということです)中韓の経営者とどっこいどっこいですので、大して心配がいりません。
ところで、中韓と同じ立場で対日戦を戦った筈の国府軍→現台湾政府が日本を敵視しなかったのは、終戦時に共産党軍との内戦が続いていて押されていたので,(アメリカは物量支援だけですので)日本の元軍人の人的協力を必要としていたからです。
アメリカから終戦処理に当たって,この際沖縄も支配地にしてやっても良いと持ちかけられても、日本との敵対関係になるの恐れた蒋介石が断った話が知られていますが、こう言う背景があります。
まして大陸から追われた直後は台湾死守に必死でしたから、反日どころか少しでも味方を増やしたい状態でした。
韓国は日本と戦ったこともないのに靖国参拝や東京裁判にこだわるのは,1つには政府信任が弱いので目くらまし目的で反日宣伝に使えるものは何でも使っているばかりではなく、昨日書いたようにアメリカの力によってアメリカの属国として半独立?出来たこと・・勝者のおこぼれを貰っていることによります。
日本は一日も早くアジア人が共同して欧米列強に対抗出来るようにする悲願から、積極的に現地投資し、教育投資し、人材の底上げに励みました。
日本支配地に対する必死の各種投資や教育の結果、現地人の民度向上努力効果があったのですが、(日本旧支配下の満州や朝鮮・台湾では近代化に向けて離陸出来たのはこのときのインフラ整備や教育投資が実ったのです)台湾を除いて韓国や中共政権ではその効果があることを隠したい・・現政権の無能または人民を搾取することしか眼中にない共産党政権にとって命取りになるので、却って目の敵になっています。
朝鮮では、日本によって退けられた旧支配層が恨みに思っていてなお影響力が強い結果、日本批判の急先鋒になっています。
今では旧日本支配に協力した人をあぶり出してやっつける運動が盛んになりつつあります。
旧支配層の復権が進んで来て、日本と組んで旧支配層排除に動いていた民族派の運動家の子孫をこの際痛めつけようとし始めています。
これが進めば韓国の時代錯誤性はいよいよ激しくなって行く・・余計国民の信任を失い・・海外脱出願望が強くなって行くでしょうし、これに比例して日本批判を強くして行くしかなくなるのでしょう。
韓国の日本批判は,韓国自体にあるので、日本が何をしても止まらないことを冷静に認識するしかありません。
中国地域では、清朝崩壊後は軍閥割拠状態の中、結局欧米と手を組んだ国民政府・蒋介石と日本と組んだ愛新覚羅政権+汪兆銘政権との対立となって、他方でソ連の後押しする共産党軍も参加しての三つどもえ戦争となりました。
中共軍も蒋介石軍も共通項は欧米植民地支配の手先・傀儡政権になる予定の政権でしたから、民族独立志向者を支援する日本軍は共通の敵になります。
西洋のアジア・アフリカの侵略はキリスト教布教名目と一体化していたのと同様に、ソ連の世界侵略の名目にコミンテルン・・世界革命・一種の宗教が利用されていました。
ルーズベルトが何故共産主義に入れあげていたかを問題にしている議論が多いですが、共通項は白人による有色人種隷属化・・反抗する勢力をぶっつぶし、地元協力者の応援することですから、共産主義か資本主義かの対立以前の同盟関係になります。
もしもナチスドイツが勝っていれば、戦後ドイツとアメリカが組んで日本を攻撃していたことは目に見えています。
この共通項の結果、国共合作という理念では正反対(資本主義対共産主義と人権重視と無視と)の同盟関係が成り立ったのです。
アメリカの価値観は基本的に人種差別・非人道国家ですから、これに協力する国といつでも結託するので、価値観外交に頼る危うさをココにも見ることが出来ます。

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