アメリカの指導力低下4

太平洋で言えばアメリカに代わって、日本が補完して日本の分担割合を1割〜2割〜5割〜8割と引き上げて行って西太平洋の安全を保障するようになるのは守護代や家老が実権を握って行く過程と同じです。
日本がアメリカを助けていろんな会議を事実上主導するようになって行き、西太平洋諸国が自然に日本に従うようになるのと、西太平洋全部をアメリカの主導・意思で中国にまとめて譲ってしまうのとアメリカにとってどちらが良いかの選択になってきます。
中韓を除く(昨日書いた家臣団のような)アジア諸国にとっては大きな違いですが、アメリカにとってはどちらも似たようなものです。
・・むしろ中国と敵対していないで中国に気前よく任せて友好国として中国市場に参入出来た方が良いという選択肢もあります。
破産していたGMが急回復しアップルがもの凄く儲けていると言っても、米本土での売上増よりはその多くが中国市場での売上増によるものです。
アメリカは中国と喧嘩しているよりは、有利な地位を交渉で認めてもらう方を狙う選択肢も排除出来ません。
実際、アメリカは尖閣諸島や防空識別圏、南沙諸島等で中国を批判しながらも、経済実利は別として一方で飛行計画提出を容認したりして腰が定まらない(・・こう言う態度が世界中で同盟国の不信を誘発しているのですが・・)のは、徹底的敵対よりは経済実利を重視していることが基底にあるからと見るべきです。
中国経済がこの10〜20年で見ればバブル崩壊で破滅的になることがあるとしても、長期的にはアメリカよりも規模が大きくなる可能性があると言う読みが、アメリカの腰が定まらない原因です。
最近発表されている13年の車の販売台数では、中国がアメリカ市場を抜いたと言われています。
中国の政府統計が信用出来ないという批判が根強いですが、車やスマホなど電子機器の販売はトヨタなど外資系企業等発表の合計ですので、これは一応信用出来ます。
消費市場としても中国がアメリカ以上になって来ると、(今後中国は輸出ばかりではなく内需拡大・民生水準アップに切り替えるしかないでしょうから、消費市場が人口に比例して拡大することは明らかです)中国の経済支配力が自然に強化されます。
アメリカ基準に適合しないとアメリカ市場から閉め出される恐怖から全てアメリカの言うとおりにして来た・・これがパックスアメリカーナの基礎でした。
アメリカがイランと取引している銀行にアメリカで銀行業務をやらせないとなると世界中がイランとの取引をやめるしかなくなったのがイラン禁輸措置でした。
東京都が排ガス規制を強めるとこれに適合しない周辺県の車が都内で走行出来ないことから自然にこれに従うようになったのと同じです。
都政と脱原発は関係ないとマスコミが言大宣伝していますが、都の意見が国政に与える影響力は大きなものがありますから、マスコミがとやかく言うべき権利はありません。
これは有権者が関係ないと思うか否か,原発維持すべきと思うか否かを含めて選ぶべきことですから、これまで書いているように公の電波を使い優遇されているマスコミが特定思想を誘導しまたは妨害するために出しゃばり過ぎます。
都の政策テーマはいくらもあるのに特定問題に絞る選挙の仕方がおかしいというのも言い過ぎです。
テーマを雇用確保や福祉も保育所も道路整備も何でも全部総花的主張すると候補の違いがなくなってしまいます。
マスコミの意見は結局国民の選択権を妨害するための主張です。
小泉氏は総理のとき郵政民営化だけやったのではなく勿論その間普通の国政をこなしていましたし外交も(拉致被害者の連れ戻しも)良くやっていました。
公約は特徴を際立たせる事であって、その他をやらないとは言ってないのですから、特徴を主張する事をマスコミが大批判するのは特定候補の批判・足を引っ張る目的となります。
選挙が終わってから分析するのは自由ですが、選挙前に特定候補の掲げる公約にケチを付けるのはフエアではありません。
ただし、私は(何故出るようになったのか疑問です・・)細川氏の出馬を擁護しているのではありません。

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