文化受容力と国民レベル(GDP)3

企業の決算とは違い中国の公式統計の場合、国家のGDPは地方政府のデータの積み上げですから、これが地方幹部の成績判定材料と合致しているので成果上乗せ報告・・粉飾への誘惑が強くなります。
彼らが自分の懐から税を払う関係ではないので、出来るだけ多めに申告したい誘惑のみが強く、これを抑止するべき制度がありません。
(虚偽報告罪などがあるでしょうが・・政敵となって狙われて粛清の対象となった時に機能するだけで平時には多分機能していないでしょう)
中国のGDP発表が電力消費量の推移と合致していないと指摘があると、次から電力消費量推移統計の発表がなくなったり、政府発表のGDP成長率に合わせて発表するようになる・・今年で言えば、相手国の対中国輸入が減少しているのに中国発表ではその10倍の単位で輸出が増えているなどの矛盾を指摘されていましたが、これに対して今年の5〜6月ころには、輸出代金に偽装した違法外資流入があると(・・政府が嘘の発表しているのではないと言い訳)発表されていました。
要するに中国の貿易黒字というのはまるで当てにならないことを、理由は別として政府自身が認めたのです。
今年に入って貨物輸送量の推移が前年比零%〜マイナスなのに、何故7%も成長しているの?というのが最近の指摘がされていますが、そうなると次から貨物輸送量の統計も変えて来たり発表しなくなるでしょう。
このように中国政府統計はどこかの統計との矛盾を指摘すると次ぎからその統計も変えて来るので、いたちごっこと言うか際限がありません。
GDPや輸出入統計の発表は虚偽でもその国に対する制裁がないので、やりたい放題です。
中国では、このように毎年実態以上に高成長の数字を積み上げて行って(嘘の上塗りを一回やると収拾がつかなくなるのはどこでも同じです)⒉0年にはアメリカを追い越すと豪語して喜んでいるのですから、手に負えません。
実際には中国の経済規模はまだせいぜいまだ日本の6〜8割程度ではないでしょうか?
虚偽データの発表ですから、毎年全て計画どおりに達成して行くのでしょうが、嘘の上塗りをやめられない・・一旦豪語してしまった以上は国民が期待しているので大変です。
防空識別圏設定や領土紛争は、対外的にまだ弱いのに強硬態度をとらないと国内的に持たないのでいろんな無理な発言をするしかなくて、世界中から総スカンを食らっている状態です。
虚偽の景気の良い発表が続いているので、(国民はその気になっているし・・)実態との乖離に耐えられなくなって、いつ経済破綻→政権崩壊するかと言うところに関心が移ってきました。
企業トップに見栄えが良いように下部組織から上がって来る=加工されているデータだけに頼らずに、経営者がくまなく工場や店舗などの現場を見て回るのはこのためです。
政治家も現地調査や視察の重要性は(視察にあわせて綺麗に掃除したりいろんな準備をするでしょうが、それでもにじみ出る実態・雰囲気を隠し切れないものです・・)昔も今も変わりません。
国際国力比較には政府データの流用によらずに、庶民レベルがどの水準にあるか・・裏道を歩き庶民の生活実態の比較によって、本当の国の水準が分ります。
社会の道徳レベルを見るには、トップレベル道徳家の意見の優劣を競ってもどちらも立派なことを言うに決まっていますので殆ど意味がありません。
庶民の道義心レベルが、どこにあるか庶民レベルこそが重要です。
国の表玄関だけならば、北朝鮮のような貧窮国でも立派にし掃除することが出来ます。
庶民の住んでいる裏どおりがどうなっているかこそ、国のレベルを表すのです。
この意味で、Published February 14, 2013にでトップ競争よりは「最低レベル競争の有用性5(民族のDNA2)」のテーマで書いたことがあります。
裏道・庶民の生活水準が比較対象になるからと言っても、国内くまなく裏道まで綺麗にするにはお金がかかり過ぎます。
国威発揚のためには本気で庶民レルマで豊かにするしかない・・テスト問題だけ特訓するような狡いことは出来ないでしょう。

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