友好国と行動基準5

中国や韓国が先進国や日本の市場・・商品売り込み先でしかなくて、せいぜい資本を受入れて技術導入や製品を買うばかりのときには「消費者は王様」とばかりに、無茶で一方的な主張をしていても売りたい・進出したい企業はその条件を受入れます。
中韓両国の企業も世界に進出するようになって欧米との真の競争関係になって来ると、世界ルールに反した無茶な要求が出来なくなります。
両国がこの段階になると漸く普通の大人の国になるべきでしょうが、韓国の場合日本以外を相手にしたことがない・・まだ初めての経験ですから、欧米では比較され易い日本に対する誹謗中傷で日本を貶める方法での競争しか思いつかないようです。
韓国が長年無茶を日本に言い、海外でも誹謗ばかりしているのは、日本が韓国から買うことがなく、技術や部品を売ったり教えるばかりだから・・韓国は恩を受けたり客の立場だから気楽なのです。
韓国も日本向けの製品輸出が増えれば、日本人に対して礼儀を守り気を使うようになるでしょう。
後進国は資本や先端技術導入をしたいのですが、これは飽くまで顧客の立場ですから競合関係にある似たような後進国との間での受け入れ条件の競争が気になるだけであって、顧客同士・後進国間の受け入れ競争さえクリア出来れば先進国に対しては言いたい放題の要求が出来る関係です。
韓国の場合、対日本では地理関係や歴史関係の結果、当時は他の資本導入に関する競合国が台湾くらいしかなかったので言いたい放題でやって来られました。
中国の場合は、遅れて参入した有利さ(周辺よりも無茶に賃金が安かった)と韓国やその他の新興国と違い市場規模が巨大なので他の資本受入れ希望国と比較にならないほど競争上有利だったので、資本進出国に対して横柄な態度・・文句あるなら来るな・・が可能だったのです。
購入規模を大きくすれば、仕入れ価格決定での主導権を握れるのでスーパーや量販店が巨大化を目指してきたのは、この原理を応用しているものです。
しかし仕入れ価格さえ安ければ、競争に勝つ安易な段階はいつまでも続きません。
仕入れの安さ・・下駄を履いていると、商品・製品工夫力が落ちて長期的には没落の道を歩みます。
アメリカなど資源国は、資源の安さに恵まれていることから、無駄を省く努力の必死さがなく、時間の経過で国際競争力が落ちます。
(アメリカ産業が凋落を続けているのは、アメリカ人の基本的能力が低いからだけではありません)
人件費が安ければ有利・・資源が安く手に入る有利さというのも、これに安住しているとホンの10〜20年もすればメッキがはがれるのが普通です。
格安人件費を売りにして来た中国は今や企業の脱出激増によって、ローエンド工場では失業者急増中と報じられていて中国政府は高度技術導入に必死です。
中国の場合巨大人口→巨大市場としての魅力を兼ね備えているので現地販売用の工業=車産業など工場の現地立地がまだ続きますし、日本のコンビニなどサービス業の進出がまだ見込まれています。
しかし、現地需要向けの工場が輸出向け工場に脱皮出来ることは滅多にあり得ません。
中国自身が需要地での生産を求めて工場誘致をしている以上は、自国の工場が輸出向け工場になるのは背理です。
まして民族資本でない多国籍企業の工場は、東南アジア等で中国に追っかけて需要が生じれば、同じようにミャンマーやインドネシア等での需要地での現地生産に踏み切るので、中国に設置した工場は原理的に国内需要を賄う限度に落ち着きます。
中国でいくつか台頭した民族資本自身も外国での活動をしようとすれば、後進国への生産移管を進めないと現地生産している多国籍企業と競争にならないので、多国籍企業と同じ行動をとっています。
韓国現代自動車で言えば、国際競争するにはまだ無理があるので国内の独占的地位を利用して国内で割高で売って得た(不当な)資金で海外で安く売る・・価格競争を仕掛けて日本と競争していました。
ウオン安を仕掛けたり電気料金をコスト以下に抑えて生産コスト・輸出競争を有利にしているのと同じやり方です。

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