2013/09/14「政治家・マスコミと国民意識との乖離1」の続きになります。
献金の多い方の意見になびいて何が悪い?しょっ中情報提供してくれる人の意見に染まって何が悪い?と公式に主張しているのが代議制民主主義国・特にアメリカ型民主主義です。
古い言葉で言えば、「君側の奸」が政治を牛耳っていて構わない・・牛耳って何が悪い?と開き直っているのがアメリカ型民主主義・・正義の姿です。
ユダヤ資本・新興勢力の中韓の献金攻勢その他汚い役割に加担させられるのをいやがって、最近のアメリカでは、大統領候補のなり手がいなくなって人材不足で困っていると言われています。
マトモな正義感のある人は、ロビイストや献金の力になびいて不本意→不正・不当な政治に関わりたくないからです。
ココのところアメリカ大統領の人材レベルに問題があるのではないかと言う意見が増えて来たのは、マトモな人が政治家になるのを忌避するようになったことに1つの原因があるようです。
2013年9月13日に書いたように、アメリカの相対的地位低下によって、国際政治上でアメリカの主張ならば理不尽でも何でも実現出来る時代ではなくなりかけています。
9月にはオバマ大統領個人の政治能力・その基礎になるアメリカの実力低下を書き始めていたのですが,10月1日から始まっている連邦政府予算執行停止による政府機能の停止を見ると、地位低下どころか,最早自律的能力さえ失いかけている・・アラブの民主化に似た様相を呈し始めたようにも見えます。
アラブ民主化の場合には、性急な民主化が彼らの政治能力に余っている状態が民主化実現と同時に露呈したのですが、アメリカの場合には約200年間経て漸く自治能力不足が顕在化して来たという時間の違いがあります。
アメリカで自慢していた民主主義は一種の擬制・フィクションで成り立っていたのですが,(いわゆるワスプ支配)これが情報ツールの発達によって、文字どおり直接民主主義的になって来ると,民度のレベルがモロに出て来た結果、収拾がつかなくなって行くだろうという意見を以前から書いています。
スマホその他情報機器の発達が独裁国家・中国共産党政府の弱体化に繋がるというマスコミ意見は誤りで、逆に先進民主主義国で先に効果を現すだろうという意見を2012年12月20日「米英系マスコミ支配2とマスコミの限界」あたりから正月のコラムまで書いてきました。
ネットの発達が言論の自由拡大に中国ではあまり効果がなく、逆にネットの発達が英米支配の先進国(特に日本では)のまやかしの言論の自由が告発される時代になって来ていることを)書きました。
ネット発達によって(中国のように露骨に検閲出来ない国では)庶民に至るまで政治意見を主張出来て,直ぐに行動に移すようになると、2013/02/14「最低レベル競争の有用性5(民族のDNA2)」前後で書いたように国民の最低レベルがどの辺にあるかが重要な時代がやって来ました。
今回与野党対立によって連邦政府予算を執行出来なくなったのは与野党ともに個々の代議士に対する民衆からの直接要求が強く反映するようになって大物議員間での話し合い解決が困難になって来た事情があります。
選挙民が直接的意見をスマホなどで発信出来るようになると、先進国中最も民度の低いアメリカで私が思っていたよりも早く自治能力がガタガタになって行くと思われます。
今回の予算執行停止問題が,自治能力喪失の第一歩にならなければ良いが・・と言うところです。
この段階でそこまで言うのは時期尚早としても、今回の騒動が将来的にはそうなる端緒であったと言われるようにになっているかもしれません。
アメリカが主張すれば、どんな汚い政策でも手の込んだ工作によって世界を丸め込んで「アメリカのやることは全て正義」という時代ではなくなりかけて来ました。
この辺はアメリカがでっち上げて来た日本の戦犯問題・・第二次世界大戦後の世界秩序も揺らぎ始めていることを書いて来たことにも繋がります。