あけましておめでとう御座います。
皆様お健やかに新たな1年が始まっていることとお喜び申し上げます。
私の方も元気に新年を迎えました。
今年も(昨年末に書いたように)年齢相応に元気に働き、元気に楽しい1年・・10年の始まりにして行きたいと思っております。
高齢者が増えて年金財政が大変、医療財政が大変と言われていますが、高齢者はこれまでの日本の繁栄の基礎を作って来た人たちです。
自分の世代の稼ぎを基礎にして、元気に高齢化時代を楽しみましょう。
個々人の生き方は別として、日本を取り巻く現状に目を転じると1昨年の大地震・原発事故に続いて、昨年は尖閣諸島・竹島問題で我が国は対外的大揺れの1年でした。
泣きっ面に蜂と言い、弱り目に祟り目・・悪いことは続くと言いますが、相手に弱みが有ると見透かせば如何に世話になっていようとお構いなしにすかさず弱点を衝いて来るのが、近隣国の奉じる正義感・国際政治ということでしょう。
右翼ネットの大勢は「負けずにやり返せ」式の雰囲気が多いですが、私は子供の喧嘩のような行為を推奨せずに、飽くまで日本流正義・・信義を守る流儀を押し通して行くべきだ・・超長期的には我が国に正義があれば焦る必要はないと考えていることは昨年末のコラムで連載したとおりです。
また、この背後にはアメリカ筋による中韓に対する唆しもかなり潜んでいる筈ですから、慎重にことを運ぶ必要があります。
国内的には原発をどうして良いかの結論・方向性さえ出ておらず、国事多端の折年末の総選挙で自民党に政権が戻りました。
今回の総選挙では民主党は壊滅的惨敗ですから、この次の参議院選挙で負けたら党存続自体に疑問符がつく可能性があります。
政策が支持されなくて選挙で負けた場合は政策方向の修正変更で済みますが、政権担当能力という基礎的資質に疑問符がついての惨敗ですから、下野した場合、政権担当実務能力がつく訳がない・・逆に下がるでしょうから、体制立て直しは極めて困難と思われます。
自民党の政権担当能力自体に国民の信任が戻ったという訳でもないらしいので、今後の自民党による政権運営の実績如何によっては、新党さえしっかりすればそちらの方へ支持が流れる可能性もあります。
しかし、新党も実務経験がない点は民主党と同じなので担当能力が基準になると疑問符がつくので、そもそも政権担当能力って何か?とならざるを得ません。
自民党最後の3代の総理が世襲ばかりで担当能力がないとマスコミが言い出した時点で、今回の民主党の惨敗が決定付けられていたようなものです。
実務経験が政権選択の基準になるとどの政党が担当しても、新政権は経験不足に決まっているので直ぐに国民批判にさらされざるを得ません。
その結果、日本政治は迷走するしかない状態におかれて来ました。
ところで、ちょっと考えれば分ることですが、江戸時代に限らず中国地域の歴代王朝や李氏朝鮮などすべて経済が(成長しなくとも)安定していれば政権も安定し、長期政権化するものです。
長期安定すべき時期に、何故現在日本の政治だけが不安定になったのでしょうか?
我が国の場合バブル崩壊後失われた20年とマスコミが宣伝していますが、何回も書いているようにこの間もジリジリと成長を続けていたのであって、国民が豊かになる一方で言わば高原状態から緩やかな上り坂に差し掛かっている時代でした。
この間にデフレのために給与は上がっていませんが、国民の生活水準が実質で見れば大方2倍になっていると書いてきました。
バブルのころと比較してみれば分りますが、安い木造賃貸住宅中心から、鉄骨造りタイル張りのワンルームマンション中心になり、木造賃貸住民だったかなりの世帯が物件の値下がりと低金利下でマイホーム・マンション住民に昇格しています。
鉄道その他のインフラのレベルも、20年前に比べれば格段に良くなっています。
豊かな社会を実現してしまえば、基本的な国内対立軸がなくなるのは当然のことで、対立軸がなければ国内政治社会が安定(実際最高に平和な豊かな時代を国民が満喫しています)するのが本来です。
国民の多くは長かった高度成長期の経過で充分に賃金や収入が上がっているのでこのくらいの収入で良い・・現在の高原状態〜緩やかなのぼり坂で良い・満足しているのですから、本来は20年近い長期政権が続いていた筈・・安泰な目出たい20年でした。
ただし、この間非正規雇用・・若者の就職難が問題になっているので、次世代のためにこの解決が求められる・・民主党政権で派遣の規制が動き出しましたし、中高年以上にとっては(自分の子供のことが気になる・・すなわち30年先の将来が心配というだけです)目出たい20年だったと思われます。